ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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年寄りのハイテンション、迷惑です!!

 

 

 

 

 で、いざ転移する段階に到達したわけだ。

 

「では行こうか」

 

「いや、ちょっと待とうか」

 

 差も当たり前であるかのように魔法陣の上に入ったゲン・コーメイに、俺は素早く突っ込みを入れる。

 

「行くのはグレモリー眷属にナツミ、ベル、小雪だけのはずだぞ。なんでお前まで参戦するんだ」

 

「・・・これは敵地への潜入なのだろう? モルドレッドはそういうグレーゾーンの行動が主任務だからな。支援ぐらいはできるはずだ」

 

「え? なんでそんな人が駒王町に来てるんですか!?」

 

 思わぬ前歴に、ついイッセーがそんなツッコミを入れる。

 

 だがまあ、それについては俺はよくわかるぞ。

 

「大方、反感を抱いた教会戦力が仕掛けてくることも視野に入れたということだろうな。内輪もめ対策が万全と」

 

 まあ不満が爆発すれば高確率で現場のここもやり玉にあがるだろうからなぁ。

 

「まあそういうわけだ。可能な限りこちらで対処するが、もし抑えきれなかったときはよろしく頼む」

 

 うへぇい。嫌なこと聞いた。

 

 頼むから、吸血鬼騒ぎが収まるまでは暴発しないでくれよなぁ。

 

 と、イッセーがレイヴェルに詰め寄られている。

 

 ・・・話を聞いてみたら内容は完璧にマネージャーのそれだった。どんだけだよ、乳龍帝。

 

「・・・んじゃ、こっちは任せたぜ、久遠」

 

「うん、わかってるよー」

 

 久遠もだいぶ調子が戻ってきたが、しかし敵もすごいのが出てきたら結構不安だ。

 

 だけどまあ、こいつのことだから何とかするんじゃないかって思ってしまうあたり、俺はこいつのことを買ってるよな。

 

「じゃ、いってらっしゃいー」

 

 と、久遠がめを閉じて顔を近づける。

 

 ったく、俺の女は本当に甘えたがりなことで。

 

「はいはい。言ってくるよ・・・」

 

 軽く口づけをかわして、俺は魔法陣の中央に行く。

 

「ルーマニア土産は期待しとけ。美味いもん買ってくる」

 

「うん! いいの待ってるからねー」

 

 そして、転移の光が強くなったとき、肩からナツミが這い上がってきた。

 

「久遠ばっかずるい! ボクもする!!」

 

「え? じゃ、じゃあ実質私たちもでしょうか小雪ちゃん!?」

 

「いやいらねえから、ルーマニアついて部屋まで言ってからで十分だろうが、ファック」

 

 それは部屋付いたらおまえの分もということですか!? 俺の女たちは俺に対するキスアピールが激しいぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなでルーマニアについて移動中。

 

 因みにゲンとルガールさんとベンニーアは別行動中だ。この寒い中ご苦労さんというほかない。今度美味いものでも作ろう。

 

 で、そこで俺たちが知ったことは結構衝撃的だった。

 

 ・・・今向かっているのは男の真祖を尊ぶツェペシェ家なのだが、その当主になったのがギャスパーの恩人であるヴァレリーだというのだ。

 

 誰が聞いても傀儡政権だとしか思えない。明らかに聖杯で担ぎ上げられているとしか言いようがないだろう、コレ。

 

「それでアザゼル。・・・実は禍の団の現トップについて推測できてるんだが、採点を頼む」

 

『まあお前なら推測ぐらいはしてると思ったよ。こっちもヴァーリがつかんでるんで大体は把握してる』

 

 電話越しにアザゼルが溜息をついた。

 

 まあ気持ちはわかる。想定通りならややこしいことになりそうだからな。

 

「現在のトップはヴァーリの親族だな? 少なくともルシファーの血縁なのは間違いないだろう」

 

『正解だ。因みに性格も間違いなく最悪だ。わっかりやすい腐敗貴族のシャルバたちのほうがまだかわいげがあるぜ』

 

 苦虫をかみつぶしたかのような口調なあたり、マジで面倒な奴のようだ。うわぁ、また面倒そうな奴が出てきたよほんと。

 

「なんでわかったんですか、宮白くん」

 

「いや、ルキフグスってもともと旧魔王派でルシファーに仕えてましたから。必然的に奴が禍の団にいるなら旧魔王ルシファーを連想しただけですよ」

 

 とはいえ実際にそうならややこしいことになりそうだ。

 

 今まで表に出なかった旧ルシファーの関係者。しかもシャルバたちとは違ったタイプなら何をしでかすかわかったもんじゃない。

 

 さて、どうなることかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・とりあえず、車の移動を終えて今はツゥペシェ領へ向けて移動中。

 

 そろそろ警戒を強くした方がいいが、さてどうしたものか。

 

「ねえ兵夜。暇だから勉強教えて?」

 

 と、ナツミがノートを持って肩をつついてきた。

 

「ん? こんなところでも勉強か?」

 

「うん。だって駒王学園って難易度高いんでしょ? 勉強できる時にしとかないとね」

 

 意外と勤勉なことで何よりだ。・・・だけど大丈夫だろうか。

 

「あ! 兵夜受かるって思ってないでしょ!!」

 

「だって前の学力テストがなぁ。駒王学園は難易度高いんだぞ?」

 

 勉強だってなんだかんだで難しい方なのだ。うちのメンツはこの忙しい中難なく高得点たたき出しまくってるが。

 

 そりゃテストなんて教科書丸暗記できれば赤点なんてそう簡単には取らないが、ナツミの場合基礎学力が結構アレだからな。

 

 いや、吸収速度は確かに目を見張る者があるんだ。嫌がってる割にはなんだかんだでこんな風に勤勉だし、目に見えるほど上達している。

 

 上達してるんだが追いつけるかどうかが結構ギリギリなんだよなぁ。

 

「本気で入学するなら勉強プランも見直したほうがいいか、ついてこれるか?」

 

「もちろん! 兵夜たちと一緒の学校に通いたいもん! 頑張るよ!」

 

 胸を張って気合いを入れられては断るわけにもいかん。

 

 こうなったらできるところまで付き合ってやるとしますか。

 

「そっか。じゃあ理系はあたしが教えてやるよ。兵夜だけにやらせても大変だろ」

 

「・・・・・・・・・・・・さ、差し入れはいっぱい買ってきますね!」

 

 理系は異様にできる小雪は頼もしい。ベルも気合いは十分で何よりだから、一緒に勉強しようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてまあ、吸血鬼の城に到着した俺たちを待っていたのは、まあある程度予想できていたけれど外道だった。

 

 今俺の眼の前にいるのは、明らかに正気度が低いギャスパーの恩人ヴァレリー・ツェペシェ。

 

 とはいえここで大暴れしたらさすがにマズイ。敵の本拠地ど真ん中では多勢に無勢すぎる。

 

 しかも後ろの方には邪龍最強とか言われるクロウ・クルワッハとやらまでいる始末だ。

 

 さすがにこれはマズイなオイ。

 

「・・・おいどうする。これやっぱあれだろ、邪龍っていうとグレンデルとかも一枚かんでるだろ」

 

「噛んでるだろうなぁ。こと起こすときはあいつも出てくるだろうなぁ」

 

 小雪と一緒に思わずぼやくが、ああ、これはマジで厄介な部類だ。

 

「まあ、そのあたりはあえてぼかしておくとしましょうか」

 

 と、今回のクーデターの首謀者、マリウス・ツェペシェが余裕の表情でそんな舐めたことを言い放った。

 

 クロウ・クルワッハの存在があるからか、もう隠す気ゼロで禍の団の関与をほのめかしながらのこの態度。うわあ、殴りたい。

 

 だがこの手のタイプはある意味厄介だ。

 

 プライドと権威に凝り固まった貴族主義の中に、堂々とおのれの欲望のために動く奴が一人かかわっているだけで組織に変化が生まれている。

 

 たぶんほかにも切り札の一つぐらい持っているかもしれんし、何より俺たちの性格をよく理解しているな、こいつは。

 

 ここで下手に動けばヴァレリー・ツェペシェを人質に取られる可能性すらある。そうなれば俺はともかくほとんどのメンバーが動けんだろう。

 

 最悪俺が汚れ役を引き受ける必要もあるだろうが、それはさすがに気が早い。

 

 ここはさすがに様子見に徹しておくとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ねえ、殴っていい時になったら言って。いやホント顔が変形するぐらいぶん殴りてぇからよ」

 

「わかったわかった。タイミングつかめたら一声かけるからそれまで我慢な」

 

 胸糞悪い光景にストレスたまりまくっているナツミをなだめつつ、俺たちは与えられた部屋へと移動している真っ最中だ。

 

 しかし面倒な展開だ。今までとは違いクーデターが起きたとはいえ一国を敵に回しかねないってのはまた違ったややこしさだ。

 

「宮白、実は裏で手をまわして工作部隊を派遣しているとかしていないのか?」

 

「ゼノヴィア、お前は俺を何だと思ってる!?」

 

 すごいこと聞かれてさすがに驚いたぞ。

 

「俺にだってできることとできんことぐらいある。今まで一度も手を伸ばしていないルーマニアの秘匿された勢力に手勢を送り込めるほどの能力はないって」

 

「そうなの? 宮白くんのことだからグランソードの勢力を何人か送り込んでゲリラ戦をする準備ぐらいできてると思ってたわ」

 

「・・・あながち否定できないのが宮白先輩の怖いところですね」

 

 イリナや小猫ちゃんにまで言われてしまった。イリナはともかく小猫ちゃんにまで言われてしまった。小猫ちゃんに言われちまったよ。

 

 三回言っちゃうぐらいショックだ。俺そんなにテロリストじみた能力を期待されちゃってる?

 

「自業自得だ。今までやってきたファックなやり口思い返せ」

 

「すいません。実質フォローが・・・」

 

 小雪はあきれるしベルもフォローしてくれない。

 

 ・・・少し見直したほうがいいだろうか。いや今更方針変換しても人がついてこないような気もするしなぁ。

 

「で? ヴァレリーってのはご主人の魔術関係でどうにかなんねえのかよ」

 

「精神干渉の応用で事後のフォローならできる気もするが、行けるか、アーチャー」

 

「どうゆがんでいるかがわからないと難しいわね。アザゼル、専門家からの意見が欲しいのだけれども」

 

「ああ、俺もその辺は考えてたが、とにかくヴァレリーにこれ以上聖杯を使わせないことが一番大事だからな・・・」

 

 と、アザゼルの口が急に止まった。

 

 同時に気配も変わっている。

 

 明らかに警戒というか嫌悪の感じだが、前に誰かいるのか?

 

「宮白、お前の予想の人物が今目の前にいるぜ」

 

 なんだと?

 

 視線を前に向けると、そこにはやけにヴァーリに似た中年の男が、サーゼクス様を思わせる服装に身を包んでこっちを見ていた。

 

 なるほど。こいつがルシファー血族か。

 

 と、思った瞬間目の前におっさんのドアップ顔が映った。

 

「うぉわぁあああああ!?」

 

「うっひょぉおおおおお!! 君は宮白兵夜くんじゃねえかい!? サインしてちょ! おじさん君の大ファンなんだよね!!」

 

 思わず飛び退って距離を取る中、嫌がらせ100パーセントで色紙まで出してきやがったぞこのオッサン!!

 

「おいアザゼル! このヴァーリの関係者は一体何もんだ!!」

 

「リゼヴィム・リヴァン・ルシファー。旧魔王ルシファーとすべての悪魔の母、リリスの間に生まれたサーゼクスやアジュカと並ぶ超越者の1人だよ。ちなみにヴァーリの祖父だ」

 

 心底うんざりしながらも、何気に意外そうなものを見たような表情でアザゼルがそう説明してくれる。

 

 やっぱりヴァーリの関係者かい! っていうかマジ面倒なんだがねえ。

 

「へいへい。とりあえずサインはくれてやるからとっとと失せろ。長旅で疲れてるから相手したくないんだよこっちは」

 

「おっほぅダウナー。おじさんこれでも今の禍の団の指導者よぉ? ここで倒して世界の平和をとか燃えちゃわない? 燃えちゃわない?」

 

 ふざけた物言いで挑発してくるが、悪いがそんなことをするつもりはない。

 

「大方ツェペシェ家との同盟でも結んでるんだろ? 今の戦力で挑む気はねえよ。後ろの助っ人さんも怖いしな」

 

 一間チャンスだが、しかしこいつの後ろにいる奴が危険だ。

 

 ほかの連中も気づいているみたいだが、オーフィスそっくりなロリッ子がぼけっと突っ立っている。

 

「オーフィスの力をオーフィスそっくりにするとはどういう趣味だ。コードネームは一体なんだよ。オーフィス2とかしょぼいセンスじゃねえだろうな」

 

「そんな古いアニメみたいな名前は付けねえよ。俺の母親からとってリリスってつけたんだ。どう? お人形さんみたいでかわいいだろぉ?」

 

 リゼヴィムは愉快そうに笑いながら、リリスを引き寄せて自慢するかのように見せつける。

 

 ・・・こっちがオーフィスと仲良くやっていることすら想定したうえでの挑発か。イッセーアタリが割と本気でビキビキいってるからやめてくれないだろうか。

 

「イッセー抑えろ。今ここで吸血鬼と全面戦争するのは極力避けたい。やるならもうちょっと追い込まれてからかカーミラが動いてからだ」

 

「隠す気ない敵意がびりびりきて気持ちいいZE! いいねえ、やっぱりこうでなくっちゃ」

 

 リゼヴィムはそういうと俺たちをすれ違って離れていくが、やけに興味深い視線を何人かに向ける。

 

 相手はナツミにベルに小雪。・・・俺にサインを求めてきたこといい、転生者に興味でもあるのか?

 

「アンタらとはこれからもお話したいけど、俺もこれでも忙しいんでね。今日のところはマリウス君を優先させてもらうぜっと」

 

 不吉なことを言い残すな、この野郎。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佑斗SIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マリウス・ツェペシェとリゼヴィム・リヴァン・ルシファー。

 

 不吉すぎる二人の諸悪の根源と会話した後、僕たちはギャスパーくんの父親と話すことができた。

 

 そこで聴いた事実は、少し衝撃が走る内容だった。

 

「あれで少しっていうあたり、お前らホントに身内に甘いっつーか器がでかいっつーか。ファックなことにはなってねえからいいんだけどな」

 

 小雪さんは苦笑しながらワインを飲んでチーズをつまみながらそうまとめる。

 

 まあ、確かに人によっては受け入れがたい事実ではあるだろうけどね。

 

 彼がいうには、ギャスパーくんは生まれたとき人の姿をしておらず、それどころか産婆たちを呪殺するほどの呪いの塊を持っていたとのことだ。

 

 僕達はてっきり時間停止の能力を危険視されたことで虐げられてきたかと思っていたけど、それ以上の衝撃があったのは仕方がないことだろう。

 

 正直にいえば、僕たちからすればそこまであわてるほどのことではない。

 

 確かに何度か邪悪な力を噴出させてはいるけれど、ギャスパーくんは決して仲間である僕たちに危害を加えたわけではない。

 

 彼がどんな存在かはわからないが、今は僕たちの大切な仲間だ。そこは決して変わらない。

 

 イッセーくんや部長もそう断言したんだ。僕達がそれに続かないでどうするんだ。

 

「ギャスパーくんがかわいい後輩であることはなにも変わりませんもの。それとも小雪はそう思ってませんの?」

 

「あたしは駒王学園にかよってねえっつーの。ま、ファックに思うつもりもねーけどよ」

 

 朱乃さんに酌をされて上機嫌な小雪さんも、ギャスパーくんに不快な感情を持っているわけではない。

 

 故郷ではひどい目に合ってきたギャスパー君だけど、今は僕たちがその分大切にするだけだ。

 

「まあ、それについてもある程度のアタリはついているのだけれどもね。・・・予想通りだとするならばリアスのめぐりあわせの強さは超越者といっていいのではないかしら」

 

 と、同じくワインをたしなんでいたアーチャーさんが、資料に目を通しながらさらりと問題発言を言い放った。

 

「・・・アーチャー。あなたもう推測がついてるの!?」

 

 まさかすでにあたりを付けているとは思わなかったのだろう。部長は口をあんぐり開けて呆れているのか驚いているのかよくわからない表情を見せた。

 

「聖杯がヴァレリー・ツェペシェにあることが重要でしょうね? あれだけの影響を術者に与えるのだもの、おそらく無自覚にでも様々な影響を周りに及ぼす可能性があるわ」

 

 ここで彼女がかかわるのか? だけど一体何が。

 

「ヨーロッパは強力な存在が数多い。ギリシャ神話然り北欧神話然りケルト神話然り。そして滅びた存在も数多いわ」

 

 確かに、ギャスパーくんの神器の名前の元となったバロールも滅びた神格だ。実際に滅びてしまった存在も数多い。

 

「おそらくそれらを聖杯が呼び寄せたのでしょう。すぐ近くにあれだけの強力な神秘があれば魔術師(メイガス)の理屈的には強力なものを引き寄せる、もしかしたらバロールの力を宿しているのかもしれないわよ」

 

「リアス・グレモリー。あんたカードの引き強すぎだろ。ラックにステータス全振りしてんのか」

 

「ま、まだ推測でしょう! それにどれだけ特殊な力を持っていたって、あの子は私のギャスパー・ウラディよ!!」

 

 部長が顔を真っ赤にして小雪さんの感想に異を唱えるが、確かに言われてみると部長はすごい。

 

 ・・・もしかして僕らが強大な存在とかかわっているのはイッセーくんではなく部長が引き寄せているのかもしれない。

 

 ふとそんなことを想ってしまったけど、そういえば宮白くんも前に似たようなことを言っていたっけ。

 

 いわれてみれば僕達ってレア属性だらけっていうか主人公とかヒロインとかが背負ってそうな背景だらけだしね。

 

「・・・ま、問題はこの後どうするかだがな」

 

 と、小雪さんが鋭い視線を外に向ける。

 

「ですよね」

 

 僕もそれには同意するしかない。

 

 ・・・わずかだが殺気が外から漏れている。

 

 これは別に殺気が隠せていないわけではない。そして、殺すつもりが本当にあるわけでもない。

 

 わざと微妙に殺気に気づかせることで、こちらが監視されていると暗に示しているのだ。

 

「また面倒な手合いがいるじゃねえか。吸血鬼の連中じゃなくてリゼヴィムの手勢かなにかみてーだな、ファック」

 

「気を休ませる暇もなさそうですね。これはさすがに手ごわいようだ」

 

 今後僕たちが動くとするならば、少なくともこのさっきの持ち主とは戦闘になる。

 

 当然といえば当然だけど、聖杯を僕らの手に渡すつもりは毛頭ないということか。

 

 さて、宮白くんも気づいているだろうけど彼はどうやってこれを潜り抜けるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 




ハイテンションなリゼヴィムおじいちゃん。まあ彼が兵夜たちに興奮するのは訓練されたD×Dファンなら想定内かと。

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