ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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防衛線、始まります!

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マズイ。これ間違いなくクリフォトだ!

 

 くそ! いったい何なんだこの空間は! どう考えたって俺たちを逃がさないための奴だろうけど、このままだとやばいぞ!

 

「だ、だれか! 急いで外の人たちに連絡を―」

 

「―いや、残念だがそれは無理だな、これが」

 

 ―おいおいマジかよ。いきなりお前か。

 

「・・・フィフス!」

 

「よう久しぶり。邪魔しに来たぜ?」

 

 この野郎、堂々とここまで侵入するとはどうやってできた!

 

「てめえ! いったい何のつもりだ!」

 

「大体予想ができてるだろう? ここで会議してる666の情報とか、アグレアスとかいろいろな。まあ、それはこれから説明してくれるぜ?」

 

 そういうと同時に、空に映像が浮かび上がる。

 

「レッディースアンドジェ~ントルメーン! 皆のアイドルリゼヴィムおじさんだよ~ん!」

 

 相変わらずふざけた口調でリゼヴィムの姿がアップに映る。

 

 やっぱりお前かよ!

 

「え~、今日は俺たちの研究に役立ちそうな情報持ってる方が渡してくれなさそうなんで、だったらめんどくさいからぶっとばしちゃおうと思いました~。巻き込まれたみなさんごめんなさいね~?」

 

 全く悪いと思ってない感じで、リゼヴィムはそう告げる。

 

 あの野郎、手に入らないなら壊しちまえって子供かよ!!

 

「ついでにもともと俺の父ちゃんの物だったアグレアスももらってこうかな~って思ってます! 親父の遺産を相続するのは子供の権利だしまあいいよね? ついでに観光地のお金とかもいただいちゃうよ~ん?」

 

 マジでむかつく野郎だ。今更そんなことさせると思ってんのか!

 

「まあそういうわけだ。ついでに司令官の趣味に合わせて蹂躙させてもらうってわけでな」

 

 そういいながらフィフスは一歩一歩こっちに近づいてくる。

 

 その体は威圧されてるのかどんどん膨れ上がってくるように見える。

 

「因みにこれは本体じゃない。交渉とかの運用とかに使えるかと思って使い魔の技術とホムンクルス技術を融合させて作ったアバターみたいなもんでな?」

 

 ゲームのプレイヤーキャラみたいなもんか?

 

 俺はフィフスを見上げながら、こいつらの技術に驚異を覚える。

 

 何よりそんなことのために命を作り出すこいつらが怖い。

 

 前に宮白が言ってたけど、魔術師っていうのは基本的に倫理的に問題がある人物である傾向が強いらしい。魔術が秘匿されてるのなら、殺人すら趣味が悪いで済まされるとか。人間を生贄にする黒魔術とかも普通に研究されてるらしいし、間違いなく問題がある。

 

 そんな怖さを堂々と見せつけながら、フィフスは俺をはるか上から見下ろして・・・って。

 

 待て待て待て。これ本当に大きくなってる!?

 

『そういうわけでついでに邪龍の材料用に専用調整とかしてんだよ。テストも兼ねて遊んでくれ』

 

 オイマジか!? そんなもん用意しちゃってるのかよこいつら!!

 

 いつの間にやらフィフスだった奴はグレンデルみたいな人型のドラゴンにまででかくなっていた。

 

 やべえ、これ絶対に手ごわいやつだ!!

 

 俺はすぐに鎧を纏うと、真正面から殴りかかる。喰らいやがれ!!

 

『おっと! こいつは俺が動かしてるんだぜ!』

 

 フィフスの奴はそれを受け流すと、回し蹴りを叩き込んできやがった。

 

 ・・・ダメージはそこまでじゃないけど動きが素早い。殴った時の感触から言って、上級悪魔でも手こずりそうなレベルだな。

 

 少なくとも、ルーマニアの時の改造邪龍より難易度が高い。これは結構時間がかかりそうだ。

 

「お、おっぱいドラゴンがドラゴンと戦ってる!?」

 

「なにこれ? ねえ、なにこれ?」

 

 ・・・って子供たちがいるのを忘れてた!

 

 くそ、こんなところで大暴れしてたら子供たちが巻き込まれる! この感じだと時間がかかりそうだしどうしたらいいんだ!?

 

 どうしたもんかと思ったその時、後ろから声が響いた。

 

「おいイッセー。伏せろ」

 

 この声は宮白!? なんかわからないけどあいつのことだから何か考えがあるはず!

 

 そう思い急いで地面に伏せた直後、俺の真上を高速で何かが飛び交った。

 

 あと結構うるさかった。擬音でいうとバララララ! って感じな。

 

 そして何となく邪龍の方を見ると、体中穴だらけになって血まみれになっていた。

 

『・・・この反応、まさか、龍殺しを作り上げたのか!?』

 

「正解だ。アスカロンにグラムにサマエルと勢ぞろいだったおかげで、使い捨てだが量産型の龍殺しを開発することに成功したんだ。・・・金はかかるが」

 

 そう言い放つ宮白の手には、アサルトライフルがあった。

 

 おいおい弾丸型かよ! また面白そうなもの作ったなアイツも。

 

 邪龍はふらつき、そしてぶっ倒れた。

 

 お、おおおおお! 結構手こずりそうだった邪龍をあっさり倒しやがった!

 

「覚えておくといい。いい兵士ってのは金と資材と時間と経験と才能と運が必要だが、いい兵器ってのは金と資材があれば結構簡単に手に入るものだ。」

 

 宮白はそう子供たちに言うと、いまだに映像を出しているリゼヴィムに指を突きつけた。

 

「・・・どうせアサシンを一人か二人は連れてきてるんだろう? ためらうことなく出して来い。そいつら全員片づけて、お前の目的も阻止してやる。対クリフォト部隊なんでな、俺たちは」

 

 そういうと、宮白は不敵に笑みを浮かべた。

 

 おお、なんというかすごい自信がありそうだ。

 

「さあ、聖杯戦争を始めよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ、正直言ってくることは予想できてたというか来なかったら経費で落ちないことしてたんである意味ラッキーというかぐぎゃああああああ!?」

 

 場をなごませるブラックジョークを言ったら集中砲火が襲ってきた。

 

 ツッコミ待ちだったけどこれひどくね?

 

「だからあなたはなんで独断専行が多いのかしら? そういうことは前もって言ってほしいのだけれども?」

 

「だ、だって言ったら負担するって言うじゃないですか! 実験武装のテストも兼ねてたんで言い出しずらかったんです!」

 

「あらあら。下僕が余計な気を使ってるわね。どうやらお仕置きが足りなかったのかしら?」

 

 ぎゃああああ! 部長が怖い!

 

 部長の新必殺技は喰らうとさすがにマズイし、提供した武装も凶悪だから逃げに徹さないと厄介という罠がいっぱいあるんだけど!? マズイ殺される!!

 

 地味に危機を感じて俺は震えたが、幸いソーナ会長が部長の肩に手を置いてとどめてくれた。

 

「まあ今はいいでしょう。それで、とにかく現状を整理します」

 

 ああ、確かに現状は結構マズイ。

 

 現状、ここアウロスとアグレアスが結界に封じ込まれてしまっている。

 

 しかも追加で聖十字架による炎が防壁となっており、逃げだすのが厄介だ。

 

 加えてアウロスの方は魔法使いが全員封印術式を受けており魔法をほとんど使えない状況になっている。

 

 とどめにどうも時間の流れすら干渉されている。下手すると外はまだ異変に気づいていない可能性がある。そして、気づいていても来る頃にはかなり時間がたっていて奴らの目的が達成されている可能性も高い。

 

 これだけの無茶な術式を可能とするのが聖杯による再生だ。負担がでかくてくたばったとしても復活できるから無茶ができる。実に厄介だと言わざるを得ない。

 

 幸い、ゲンドゥルさんたち魔法使いの方々はまだ使える魔法があるらしく、それを再構成して町からの脱出を行うという作戦を立てている。

 

 だが、これだけの手はずをこうも短期間で取れるなんてかなり不可解だ。

 

 やはり内通者は確実だろう。とはいえこうも派手に動けば当然警戒されるだろうし、おそらく奴の目的は読めた。

 

「部長、俺の責任でアグレアスの秘匿事項について説明します。これはおそらくサーゼクス様も把握してない可能性があるので、秘匿情報でお願いします」

 

「・・・あなたどれだけ深部に食い込んでるの? それで、アグレアスの秘匿事項というのは?」

 

「悪魔の駒のベースマテリアルは、アグレアス深部の遺跡からしか生成できません。もしこれが奪還された場合、現政権は大打撃を受けます」

 

 俺の説明に、全員一瞬黙ってしまった。

 

 そりゃそうだろう。転生悪魔システムは今の冥界の根幹といっても過言ではない。

 

 それが台無しになれば、間違いなく冥界は大きく揺れる。今の状況でそんなことになればどれだけの被害が出るかなんて想像したくもなくなる。

 

『なおさら負けるわけにはいかんということか。これは俺たちの責任は重大だな』

 

 通信ごしでサイラオーグ・バアルが眉間にしわを寄せる。

 

 まあ確かに、アグレアス側は彼らに任せるしかない以上負担がかなり大きくなるだろう。

 

「まあその辺はご安心ください。そこについては策がありまくりというか肝というか」

 

「お前は一体何やったんだよ」

 

 イッセーがしびれを切らしたというか大体予測した感じで先を促す。

 

 うん、まあ読めてると思うけどとりあえずお教えしよう。

 

「いや、タイミングをずらして観光地であるアグレアスに傭兵やフリーランスを招待してたんだよ。あと今日サプライズ特別講師としてご招待した方々もいます。先生どうぞ」

 

 俺は指を鳴らして別ルートで用意していた通信を展開する。

 

『やあ、兵藤一誠。まさかこうも早くリゼヴィムと戦闘できる可能性があるとは思わなかった』

 

「ヴぁ、ヴァーリ!?」

 

 おお、さすがにこれは驚いているようだ。

 

「リゼヴィムがちょっかいかけてきそうなイベントだったからな。網を張って待つのもいいプランだと説得したんだよ。あと、強いやつと戦いたいなら強いやつを育成してみたらどうだということで特別講師に」

 

『自分で強くしても強さが読めそうで微妙だったが、アーサー達も乗り気だったからな。手探りで探すよりかはうまくいくかと思ったが、これはいい機会だ』

 

「お、お前は本当にいろいろとやってくるな!」

 

 匙が唖然としながらそういってくるが、まだまだこんなものじゃない。

 

「因みに、さきほど使った龍殺し弾丸は優先的にアグレアスに配備させてもらった。アウロスじゃ物流が派手になると気づかれそうだったからな、荷札の名前をごまかすにしても物流が活発なアグレアスの方がごまかせたんだが、結果的に好都合というかなんというか」

 

 はっはっは。アグレアスごと仕掛けに来たのは失敗だったな。アウロスだけ包み込んでいればよかったものの。

 

「それならアグレアスの方は何とかなりそうですね。それで、アーチャーとライダーはどこに?」

 

「アーチャーは労をねぎらう意味も込めてアグレアスの方に遊ばせてましたが、まあ最悪の場合は令呪で呼び出すんで待機の方向ですね」

 

 俺は会長にそう答えながら、念話でアーチャーとつながる。

 

―と、言うわけで悪いけど遺跡の防衛頼む。言ってはなんだがのちのことも考えると遺跡の死守は優先事項だ。

 

―わかってるわ。アグレアスの安全確保は頑張ってあげる

 

 理解が速いサーヴァントがいてくれて実に助かる。その期待に応えるためにも、こっちはこっちで頑張らないとな。

 

「そういえば、アーサーのコールブランドは空間を断ち切ることができたはず。それを使えば何人かこっちに来れるのではないでしょうか」

 

『確かにそうだが、さすがに一度に送り込める人数には限りがあるな。それにアグレアスの方も避難させねばならないんじゃないかい?』

 

 木場がふと気づいたことを言ってくるが、ヴァーリの指摘もその通りだ。

 

 確かに避難させることを考えると、人口の多いアグレアスの方が優先順位は高いしな。

 

「いえ、アグレアスが本命ということで彼らが本命としていることが予想できた気がします。おそらくそれも含めてアウロスごと仕掛けてきたのでしょう」

 

 と、ソーナ会長が何やら不吉なことを告げた。

 

「ゲンドゥルさん。すいませんがそちらの魔法使いに内通者がいるかもしれません。魔法の再構築を提案した人物を中心に、裏切り者がいないか調べてください」

 

『・・・なるほど、私たちの術式を使用してアグレアスを転移させるというのが目的の可能性もありますね』

 

 その可能性があったか! あの野郎えげつない手段を考えるな!

 

「そうと決まればイッセーレッツゴーだ。女魔法使い相手に乳語翻訳で胸の内を聞き出しまくれ」

 

「・・・おお、久しぶりに乳語翻訳使いたい放題だな! よっしゃ! 今すぐ行ってくるぜ!!」

 

 じつに便利な能力だ。こういう時非常に役に立つなイッセー。

 

 だがまあ、コレで何とか対抗準備は整った。

 

「ではいきましょうか。対抗馬としてはクリフォトの好きにさせるわけにもいかないわけで」

 

 俺がそういうと、部長もしっかりとうなづいた。

 

「ええ、これがD×Dの初戦闘だもの。皆、最初で躓いたら笑い話にもならないわ、D×Dの力をクリフォトに見せつけてあげなさい!!」

 

 さて、それじゃあ本格的に戦闘を開始するとしようかねぇ。

 




コネ使って人材資材を用意する政治的手腕こそ兵夜の本領。後方支援がしっかりできている組織は強いのです。
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