ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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ちょっとだけシリアスが復活するんじゃよ('ω')ノ


リゼヴィム、倒します!

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くそ! リゼヴィムの奴リアスたちに襲撃仕掛けてきやがった!!

 

「イッセーくん! イッセーくんはドライグ無しでどう戦うの? 相手はリゼヴィムだから神器効かないわよ?」

 

『そこについては気にするな。あと少しで打開策が用意できる』

 

 イリナの心配する声に、ドライグは自慢げにそう答えてくれる。

 

 ああ、お前が言うならそうなんだろうな。本当に頼りになる相棒だよ!!

 

 でも急がないとみんなが心配だ。

 

 ギャスパーと木場の二人が大きく戦力ダウンされるってのがマジでつらい。しかも宮白相手にも終始遊び半分で相手してたっていうし、どんだけだよあいつ。

 

 だけどそう簡単にやらせるわけがねえ! 調子ぶっこいてるやつの顔面に、一発叩き込んでやる!!

 

「・・・あらあら? こんなところに赤龍帝がいるわよん?」

 

「・・・ほう」

 

 って目の前にヴァルプルガとクロウ・クルワッハがぁああああ!?

 

「い、急いでるからそこどきやがれ!! 洋服崩壊(ドレス・ブレイク)叩き込むぞ!!」

 

 全裸にされたくなければそこをどきやがれ、ヴァルプルガ!!

 

「あらあら。そんなものがわたくしにつうようするとでもん? ・・・なめられてるようだからお礼に燃やしてあげようかしら?」

 

「邪魔をするな。二天龍とは一度戦ってみたかった。・・・一対一でな」

 

 何やら向こうが険悪な雰囲気になってるけど、この隙をつくことってできないかな?

 

 あ、でも邪龍も結構集まってきてるような気が・・・。

 

 俺が奥歯をかみしめたとき、ヴァルプルガとクロウ・クルワッハの視線が俺たちの後ろに向いた。しかも相応に警戒してだ。

 

「お、イッセーどん急いでる?」

 

「何とか合流して最低限の形にしたが、どうやらよかったようだ」

 

「こっちに合流してきて正解でした。実質おまかせください、イッセーくん」

 

 こ、こ、この声は!!

 

「ジョーカー! それにゲンさんにベルさんも!!」

 

 お、おおおおおお!! すっごいタイミングですっごい助っ人たちが駆けつけてくれたぜぇええええ!!

 

「イッセーくん! 事情は聴いてますから先に行ってください。ここは私たちが!!」

 

「大事な妹分のためならお兄ちゃんはいいところ見せないとね。・・・クロウ・クルワッハが担当かなぁ」

 

「ジョーカー。お前はまず雑魚を散らせ。広範囲攻撃はお前が一番だ。そこまでの間クロウ・クルワッハはもたせる」

 

 おお、全員自信満々の表情だ。

 

 足止めなんてレベルじゃねえ。やれるなら返り討ちにすることまで考えてやがる。

 

 と、思った時にはいつの間にかクロウ・クルワッハのはるか後ろに俺たちはいた。

 

「・・・え? あれ? どういうこと?」

 

「私の瞬間移動能力(テレポート)で転移させました!! 言ってください!!」

 

 おお、ベルさんも進歩してる! この距離を一瞬で片手間レベルでなんて!!

 

「わかりました!! 三人とも、死ぬなよ!!」

 

 なんとか間に合えよ、みんな・・・っ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっひゃひゃひゃひゃひゃっ! いっくぜー! ルシファーサーカス!!」

 

 そういったとたん、空が魔力に染まった。

 

 天界の空が魔力で埋め尽くされる。そんな和平が結ばれる前どころか今ですら信じられない光景は、たった一人の悪魔によって生み出されている。

 

「いっくよーん!」

 

 次の瞬間、一斉に魔力の嵐が放出された。

 

『させない!!』

 

 一瞬でギャスパー君の闇が展開され、そこら中から赤い瞳が生まれてそれを止めようとするが・・・止まらない!!

 

「俺の能力を神器で止めれるわけないよねー!」

 

「ならば火力勝負だ!!」

 

「それならこちらの土俵よ!!」

 

 ゼノヴィアがエクスデュランダルを全力で放ち、同時にリアス部長が精密射撃を放つ。

 

 破壊力ならイッセー君に次ぐゼノヴィアの攻撃が一気に薙ぎ払い、うち漏らしを正確に予知した部長がそれらを精密に打ち抜いた。

 

 よし、これで―

 

「ルシファーウイング!」

 

 な、後ろに―

 

「すごい早い!!」

 

 次の瞬間、展開されたいくつもの悪魔の翼が僕たちを打ちすえた。

 

 かろうじて防御が間に合たのは、聖魔剣を後ろに展開したぼくと、未来予知で反応ができた部長。あとはナツミちゃんだけだった。

 

 しかも弾き飛ばされた仲間をアーシアさんから隠すように翼が邪魔をして進めない。

 

「ゼノヴィアさん! ロスヴァイセさん! 小猫ちゃん!!」

 

「・・・祐斗! 魔剣の使用を許可するわ!!」

 

「はい!!」

 

 できれば剣士としての技量を高めたかったが、そんなことを言っている場合じゃない!!

 

「やってくれるじゃねえかこの野郎!!」

 

「ここで終わらせる!!」

 

 ナツミちゃんとともに、リアス部長の援護を受けながら一斉に攻めかかる。

 

 今は魔剣の呪いを恐れている場合でもなければ、剣技にこだわっている場合でもない。

 

 この場を切り抜かねば、そんなことを言っている余裕もないんだから・・・っ!!

 

「うっひょ~いい! すっごい面白いことになってるねー!」

 

 だがリゼヴィムは遊び感覚でそれを捌くと、こちらに反撃する余裕すらある。

 

 幸い部長が察知してつぶしてくれているが、これでは全く時間がない。

 

「・・・ファーブニルさん! お願いします!!」

 

 たまらずアーシアさんが叫ぶ。だが、ファーブニルは動かない。

 

『だめ。あいつまだ余裕。ここを動いたらアーシアたんが危ない』

 

 ・・・くっ! 僕たちでは奴の本気を引き出すこともできないのか。

 

 ふんどしに匹敵する最強格。僕たちだけじゃ削りきれない・・・っ!!

 

「うーん面倒だなー。やっぱここはセオリー通りに行こうかね」

 

 こちらの攻撃を裁きながら、リゼヴィムはいいことを思いついたかのように頬を緩める。

 

 間違いなくこちらにとって嫌なことでしかない!

 

「・・・じゃ、回復役からねらおっか」

 

 次の瞬間、魔力砲撃が再開された。

 

 それも曲射砲撃。部長をよけてアーシアさんだけを狙っている。

 

「・・・アーシア!!」

 

 部長が悲鳴を上げながら迎撃するが、数が多すぎて殺しきれない。

 

『アーシアたん、守る!!』

 

 かろうじて抱きかかえるようにファーブニルが守ったが、その体中があっという間に鮮血に染まる。

 

 アーシアさんの回復が追い付いてない!? なんて火力だ!!

 

 くそ! 僕たちの攻撃だけじゃこの余力を消しきれない・・・っ!!

 

「うひゃうひゃひゃ! やっぱりかわいい女の子をいじめるのは楽しいねぇ」

 

 いちいち全てが癪に障る。

 

 こんな邪悪に好き勝手させられる、自分たちにすら怒りを覚える。

 

「うん、だからちょっと変化球をね?」

 

 次の瞬間、ファーブニルの内側で魔力が爆発した。

 

「――――なに、を」

 

 唖然とするリアス部長を愉快そうに見ながら、リゼヴィムはまるで学者のように神妙な口調で告げる。

 

「初歩的なことだよ。魔力を誘爆しないように調整しながら、地面を潜らせて打っていたんだ。時間はかかったけどうまくいったようだね、ん?」

 

 そんな!? アーシアさんの耐久力で今の一撃は―

 

『・・・・・・・・・殺、す』

 

 ―それ以上に、莫大な殺意でこの場にいたものすべての動きが止まっていた。

 

 逆鱗、という言葉がある。

 

 龍ののど元にあるとされている逆向きの鱗のことで、そこに触れられた龍は怒り狂うという。

 

 ・・・今まさに、リゼヴィムは龍王の逆鱗を踏んだのだ。

 

『ゆるさない。ゆるさない。ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない!!』

 

 気づいた時には、リゼヴィムの周囲に多種多様な宝剣や宝槍が付き立っていた。

 

『許さない!!』

 

 そして重力が一斉に上昇し、範囲からずれてたはずの僕達すら耐え切れず地面にたたきつけられる。

 

 むろんリゼヴィムを即座に逃げられるはずがない。

 

 そのすきをついて、数えるのもばからしくなる用の様々な武器が叩き込まれた。

 

 ファーブニルは宝物をため込むというが、これほどの量をため込んでいたのか!?

 

 ふと、体の痛みが軽くなったので見てみれば、ぼくたちの躰にも宝飾品のようなものがついている。

 

 血だらけになっているアーシアさんの躰にはもう山盛りだ。どうやら癒しの力を秘めたアイテムなのだろう。

 

「う、うぉおおおおおおおお!? おいおいおいおいこれすっげぇなおい!?」

 

 いまだ少しふざけた口調だが、リゼヴィムは一瞬だが完全に防戦に回っていた。

 

 これが、龍王の実力・・・。

 

 だが、戦闘中で乗っていたことが原因が、リゼヴィムの隙をつくほどの効果は発揮できていないようだ。

 

 くっ! これでは決定打を与えることができな―

 

「でかした」

 

 その言葉が聞こえるのと、リゼヴィムの腕がちぎれ飛ぶのは同時だった。

 

「・・・・・・は?」

 

『え?』

 

 リゼヴィムとファーブニルも呆気に取られて戦闘を止めるぐらい、その強襲は誰にも察知できなかった。

 

「ったく。どいつもこいつも貧乏くじ引いてぼろぼろとか、ファックだなお前ら」

 

 いつの間にかリゼヴィムの真横に立っていた青野さんが、そのまま血まみれの手でリゼヴィムの腕を持っていた。

 

 ま、まさか素手で切断したのか!? どんな技量なんだ!?

 

 というより、いくら追い込まれていたとはいえ、リゼヴィムに気取られずに攻撃を叩き込んだというのか!?

 

「だがまあ・・・」

 

 そのまま青野さんはリゼヴィムの腕を振りかぶり―

 

「・・・ファックなまでに最高だったぜお前ら!!」

 

 顔面にたたきつけた。

 

「ふぬぉ!? お、お、俺の腕ぇえええええええ!?」

 

 あまりの事態にリゼヴィムも動揺しているが、しかしそこに新たな影がさす。

 

「・・・よう、リゼヴィム」

 

 そう、リゼヴィムはあまりにも愚かな失敗をしでかした。

 

「何アーシアにひどいことしてんだ、ああ?」

 

 アーシアさんを傷つけるのが逆鱗なのは、ファーブニルだけじゃない!!

 

「あ、赤龍帝」

 

「おらぁ!?」

 

 そして顔面にイッセー君の拳が叩き込まれる。

 

 本来なら、神器無効化能力によってそれらは瞬く間に弱小の一撃へと変わるだろう。

 

 だが、もはやその恐れはない。

 

『Penetrate!』

 

「ぐふぉ!?」

 

 リゼヴィムの顔面から鼻血が出る。

 

 これが、赤龍帝がもつ第三の能力、透過。

 

 白龍皇のもつ反射に次ぐ第三の能力は、あらゆる結界をすり抜ける。

 

 神器の力をもって神器無効化能力という加護を突破する数少ない力。リゼヴィムの天敵が今ここに誕生した。

 

 そして、そのすきを狙うのは空に舞う堕天使。

 

「あらあら。好き勝手にするとは愉快なことをしてくださいましたわね」

 

 天を覆う雷光を放つのは、我らが二大お姉さま、姫島朱乃さん。そして―

 

「―大戦以来ですねリゼヴィム。・・・まさかと思いますが、あなたに私が慈悲をかけるとでも?」

 

 ミカエル様まで来ていたのか。

 

 そして―

 

「うわぁ、これりゃやべぇは」

 

 リゼヴィムを閃光が包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 


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