ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
二日目の夜、晩飯にカレーを作り終え配り終えた俺たちは、会議を行っていた。
明日は最終日であることから、指揮官は総力戦を決断したそうだ。まあ当然だろう。
このままいけば数の差でこちらの判定負けになる。幸い個々の戦力の平均値なら上回っているのでそれにかける形だろう。
「まあ、泥仕合になれば出すもん全部出せるし向こうもすっきりするか」
思った以上に人数が減ったことで余ったカレーを食べながら、俺はそう結論した。
「総力戦ともなれば、ぼくたちも全力で戦えるわけだ。腕が鳴るよ」
「私はストラーダ猊下と戦いたいな。彼もデュランダルのレプリカを持っているのだし、今の自分がどこまでデュランダルを使いこなせているか試してみたい」
木場とゼノヴィアも気合が入っている。まあ、エクスカリバーを超えたいという願望がまだ残っている木場はもちろん、デュランダル使いとして先人と戦うゼノヴィアも思うところはあるのだろう。
「しかし、ベルとゲン・コーメイも忘れちゃいけないしな。ほかの連中も相応にできるだろう?」
「そやなぁ。ま、人間なめたらいかんで?」
この場で唯一人間のままのムラマサに言われるとぐうの音も出ない。
うん、俺も人間だったしなめたらいけないな。ちょっとなめてかかっていたのは事実だ。反省反省。
「そ、そそそれで明日はいつ戦闘開始ですか?」
「早朝突撃らしいよ? いやぁ、悪魔なのに頑張ってるねぇ」
「なるほど、では早いうちに休んでおくとするか」
スパロやデュリオやゼノヴィアがそういいながら、早い段階で休息をとるべく寝袋をつかむ。
俺もそれに習おうとして、少しとどまった。
「木場、一応言っておくがこれは模擬戦だからな?」
「ああ、わかっているよ」
本当にわかってるのか不安だな。
どうも、クリスマス前の小雪みたいに過去を思い出して調子が崩れてる気がする。
まさか模擬戦でグラムまで使うとは思えないが、しかし不安になってくるぞ?
「ま、なんだったらこっちで見とくから気にせんでええよ? そっちはそっちで相手したいのおるやろ?」
と、ムラマサが力強くそう言ってきた。
ふむ。付き合いがあまりないから任せるのもあれだが、ここは任せた方がいいのだろうか?
「大丈夫だよ兵夜くんー。私もちゃんと監視するからー」
ふむ。久遠が言うなら安心か。
「あらら。やっぱり愛人の方が信用あるか」
「悪いな。年季が違う」
そういいながら、俺は少し緊張してきているのが分かった。
ベル・・・。
Other Side
早朝、悪魔たちは反撃の準備を整えていた。
正直彼らは今まで油断のし通しだった。
人間の科学技術を、悪魔祓いの意地を舐めてかかっていたのだろう。
だからこそ、最後の一日だけはなりふり構わず全力を挑まなければならない
このまま負けるわけにはいかない。こちらにも意地というものがある。
「負けるわけにはいかないな」
「ああ、魔王様に面目が立たん」
「いやいや、大王様を忘れちゃいけないだろ」
気合を入れながらも軽口をたたき合い、彼らはやる気をみなぎらせる。
そう、やる気はどこまでも出てきていた。
既に彼らに悪魔祓いを舐めてかかる思想はない。間違いなく強敵であり、ぶつかり合うに相応しい相手であると確信していた。
だから―
「やはり来たぞ!!」
「起きててよかった!」
―彼らがこの強襲を予測できてることも予想内だ。
「いたぞ悪魔野郎!!」
「やっぱり奇襲してくる予定だったな!」
「馬鹿め、俺たちだって早起きぐらいできるんだよ!!」
出し抜いてやったという笑みすら浮かべ、悪魔祓い達が突撃を開始する。
だが、悪魔側も負けてはいない。
「舐めてんじゃねえよ人間が!!」
「悪魔になった俺たちの方が、性能は上乗せされてんだよ!!」
「こっから反撃だこの野郎!!」
今度こそ相手を叩き潰さんと、こちらも獰猛な笑顔を浮かべて反撃を開始する悪魔たち。
ここに、最終決戦が勃発した。
そして、戦闘は激しく激戦となる。
「なるほどな。悪魔もなかなかできるようだが・・・甘い」
ゲン・コーメイは圧倒的なまでの戦闘能力で悪魔たちを蹂躙していた。
彼の周囲で光の槍が多種多様な方向から襲い掛かり、悪魔たちは対処しきれず串刺しになっていく。
さらに接近しても、いつの間にかバランスを崩され転んでしまい、そのため迂闊に接近することもできない。
「なんて奴だ・・・っ」
「これだけの実力者が無名だと!?」
あまりの光景に悪魔たちも動揺が走るが、そのすきを見逃すほど彼は甘くない。
気づいた時には敵集団の内側に入り込み、一瞬で光の槍で串刺し刑に処していく。
「やはり実力差がありすぎるか。だから―」
次の瞬間、ゲンの姿が掻き消え、その場に斬撃が走った。
「やっぱりこの人強いねー」
「そうだね。イッセー君たちが蹂躙されるわけだ」
桜花久遠や木場祐斗。D×Dの精鋭たちが戦場へと到達した。
「こりゃ当たりかな? 俺たちの方が戦えそうだしね」
「しっかし聖剣使いはおらんのかいな? ちょっと残念やなぁ」
デュリオとムラマサも姿を現し、悪魔たちは喜色を顔に浮かべた。
「聖魔剣の木場祐斗とソーナ・シトリーの懐刀だ!!」
「あのヴァーリチームとジョーカーもいるぞ!!」
強大な増援に悪魔たちは湧くが、悪魔祓い達も慌ててはいない。
「ならこちらも切り札を投入するまでだ」
「猊下! お願いします!!」
悪魔祓い達が道を開けるように割れ、そこから静かに聖なるオーラが放たれる。
そのオーラを放つ先は、黒髪の壮年の男。
「エヴァルド・クリスタリディ・・・っ」
祐斗の顔に緊張と喜色が混じる。
ああ、やはり自分はこの機会を待っていた。
当代最強のエクスカリバー使い相手に、自分の力がどこまで通用するか・・・。
「胸を借りさせていただきます、猊下!」
「いいだろう。エクスカリバーを圧倒した聖魔剣の力を見せてみるといい」
戦闘はより激化する。
そして、宮白兵夜たちもまた強敵と激突する。
「・・・ベル、来たか」
「ええ、実質来ちゃいました」
兵夜は、会いたくて会いたくてたまらなかった女性と再会した。
「・・・お久しぶりです、猊下」
「戦士ゼノヴィア、デュランダルは使いこなせているかね?」
ゼノヴィアも、相見えたくてたまらなかった人物と出会った。
「さ、さささサポートします!!」
それが何となくだがわかったから、スパロは援護に徹することを決定した。
彼らはともに一騎当千。文字通り、この場にいる敵陣営を一人で戦は屠り得る最高戦力。
ゆえに、この激戦の勝者が誰かで戦局は大きく変わるだろう。
ここに、最終決戦が勃発した。
「さて、ようやく発見したなこれが。・・・ヴァルプルガに連絡しろ、頃合いを見計らって仕掛けるぞ」
「承知した。しかし、赤龍帝の姿が見えないが」
「おそらく温存してるんだろう。あの赤龍帝に限ってもうリタイアとかない。・・・おっぱいめ、世界を貧乳にしてやろうか」
「やめておけ。さて、魔王の末裔としては悪魔祓いは皆殺しにしておくのが筋というものか」
Side Out
兵夜「リタイアしたぞ?」
フィフス「ふぁっ!?」