ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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潜入、大変です!

 

 D×Dが全員集合して、俺たちは緊急会議に参加した。

 

「つっても、現状の説明と選抜メンバーの選出になりそうだがな」

 

 と、アザゼルはひきつった表情で映像を移す。

 

 そこには、大絶賛戦争中の光景が映っていた。

 

 それも、俺たち異形関係のファンタジー(一部SF)の戦争じゃない。現実的な人類の戦争だ。

 

 軍需産業クージョーノケイ。アフリカの国家をかき集め、核兵器の開発を公言した超危険分子。

 

 あろうことか、ここがクリフォトのフロント企業だったのだ。

 

「あの、アザゼル先生? あいつら本気ですか!?」

 

 信じられないという風に匙が叫ぶが、それに小雪が首を振ってこたえる。

 

「ファックだが事実だ。あいつら学園都市製の技術を惜しげもなく使用してる。・・・戦力差はあるがこの調子なら数年は持ちこたえるな」

 

 たしかに、どこのゲームだよというぐらい異常な機動をしてミサイルをポンポンかわす戦闘機や、ビーム砲をぶっ放す船が出ている。

 

 挙句の果てにパワードスーツまで堂々と動かして白兵戦を挑んでいる連中までいて、もはやどこからツッコミを入れればいいのかわからない。

 

 そして、今更ながらに俺たちはこの軍需産業の名前の由来に気が付いた。

 

「いわゆる、空城の計というものですね」

 

 ソーナ先輩が、半ば呆けたようにつぶやいた。

 

「なんですか、それ?」

 

「一言でいえばノーガードで相手に深読みさせる戦法。あいつらの施設、異形的な隠匿がほとんどされてなくて逆に高精度の感知に引っかからなかったんだよ」

 

 首をかしげるギャスパーに、アザゼルが答える。

 

 ああ、超一流のハイテクを警戒しすぎたせいで、ローテクに関する精度が逆に甘くなっていた。

 

 おのれクリフォトめ。ばれたらばれたで人類巻き込むつもりだったな。ハイリスクハイリターンな遊びだらけの戦法を・・・!

 

「あ、アホだ。アホすぎる!」

 

 両親を誘拐され、オーフィスをボコられたイッセーも、あまりの展開に冷静になってしまっている。

 

「それで、どうするというの?」

 

「いろいろ面倒だ。ここで不要に人間社会の軍隊を引き揚げさせたら、それこそ人類に怪しまれる。だから少数精鋭の中でも少数精鋭で行くしかない」

 

 といって、アザゼルがパチンと指を鳴らすと画像が切り替わった。

 

 そこにあるのは―

 

「ミサイルじゃん!?」

 

 イッセーのツッコミがすべてだろう。

 

 そこにあるのは、なんていうかミサイルというかロケットというか。

 

「これが、俺が経費をちょろまかして開発した、強襲戦闘用重装甲高速揚陸艇『回天』だ」

 

「特攻兵器じゃねえか!?」

 

 俺はネーミングに全力で突っ込んだ。

 

 あまりに縁起が悪すぎる。

 

「失礼なことを言うな。人造神器技術を利用した使い捨ての防御障壁は神滅具や核だろうと一発なら耐えられる。まあ、一瞬でマッハ6を超えるから並の悪魔でも体がもたないんだが」

 

「「「駄目じゃん!!」」」

 

 俺、イッセー、匙によるトリプルツッコミが飛び交ったが、しかし手段を選んでいる暇はないだろう。

 

 向こうもばらしたことで堂々としたのか、恐ろしいほどの転移対策がぶちかまされて、乗り込むのが大変らしい。

 

 しかも軍事的な防衛網も強固でどうしても発見されるから、近代的なこれで乗り込まないとまずい。

 

 そして、遠距離攻撃タイプもうかつには参加できない。

 

 派手に魔力をぶちかましたらごまかせないからだ。

 

「まあ、ヴァーリとイッセーには参加してもらう。あと宮白とアーチャーもな」

 

「待てこら殺す気か!?」

 

 俺のスペックをそんな高く見積もるな! 神格制御できないし、それだって上澄みもらっただけで実際格そのものは低いんだぞ!?

 

 アーチャーはどうだって? あいつ霊体だから物理的に死なないし。

 

「大丈夫だって。偽聖剣使えりゃ何とかなるだろ? あれ、対G対策だってしてんだから」

 

「確かにそうだが・・・あと誰送り込むんだよ?」

 

 設計図を見る限り、後乗れるのは五人ぐらいだが?

 

「あたしはいくぜ? 学園都市技術がかかわってるなら、ファックだがいた方がいいだろ」

 

「私も実質行かせてもらいます。身体能力の問題なら、実質出番です」

 

 と、いうことで小雪とベルが追加。ここに異論は無し。

 

「それなら私も行こうかなー。要塞攻略戦に慣れてるのって私ぐらいだろうしー?」

 

「ボクもいくからね!? こうなったら一人だけ仲間外れとかいやだからね!?」

 

 と、久遠とナツミも名乗りを上げる。

 

 ふむ、実力的には全員申し分ない。久遠も戦車に昇格すれば行けるだろう。

 

 さて、最後の一人は・・・。

 

「身体能力の問題だというのなら、ここはサイラオーグが適任かしら?」

 

 姫様が妥当な意見を口にするが、しかしここで声が放たれた。

 

「・・・俺が行こう」

 

 いつの間にか、クロウ・クルワッハが部屋の中にいた。

 

「どういうつもりだ?」

 

 真意を測りきれなくて、アザゼルが質問するが、それは静かな戦意で返答された。

 

「奴らはドラゴンをなめすぎた。その報復をしなければならない」

 

 なるほど、うん、マジだ。

 

 こりゃダメって言っても行きそうだし、うかつに介入させてもまずいか。

 

「いいか? リゼヴィムは倒していい、あいつはやりすぎた」

 

 それは、基本中の基本の大前提。

 

「それとイッセー、お前は両親を助けることを優先しろ。あの人たちは正真正銘の一般人だからな。・・・巻き込んだらいけないんだよ」

 

 それが、俺たちの共通認識。

 

「その通りだ。ご両親を助け出して見せろ、兵藤一誠」

 

「まあ、それぐらいのわがままを言う貢献はしているでしょう」

 

「儂からもほかの勢力の託しておこう。安心していいぞ」

 

 と、サイラオーグ・バアル、シーグヴァイラ・アガレス、そして孫悟空のお墨付きも得た。

 

 と、いうわけで俺たちは立ち上がる。

 

「チームD×Dの本来の目的を今度こそ果たすぞ。リゼヴィムの野郎に目にもの見せてやれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってなことを、今頃言ってる頃合いだろう」

 

 クージョーノケイ本部、その施設にてフィフス・エリクシルはそう告げた。

 

 その目の前にいるのは、兵藤一誠の両親だ。

 

「な、なにを馬鹿なことを―」

 

「さっき邪龍たちは見せたし、回復魔術も見せたはずだ。・・・信じられないだろうが、これは現実だよ」

 

 反論を一切封殺して、フィフスはそう告げる。

 

「この世には神も悪魔もドラゴンもいる。そして異世界も存在すれば輪廻転生も実証された。そして、兵藤一誠はその中心にいる」

 

 それは、フィフスの経験による事実。

 

 コカビエルが三大勢力の戦争を再発させようと動いたことから、この戦いは大きく揺れ動いたといってもいい。

 

 あれがきっかけになったからこそ、これだけの戦いが生み出された。

 

「この一年弱、この世界での戦いは兵藤一誠を中心に動いているといってもいい。まともな識者なら、誰もがあの男に注目している」

 

 歴代白龍皇の中でも空前絶後の素質を持つであろうヴァーリ・ルシファーを、不完全な禁手で膝をつかせた。

 

 旧魔王派代表シャルバ・ベルゼブブを圧倒し消滅させた。

 

 そして肉体を消滅させようと、二人の龍神の血肉をもらい復活する。

 

 今代の赤龍帝は間違いなく異常の領域だろう。

 

 何度も辛酸をなめ続けられたフィフスだからこそ、胸を張って断言できる。

 

 歴代で最も凶悪な赤龍帝は、間違いなく兵藤一誠だと。

 

 覇を乗り越え、そして『ムゲン』の領域へと至ろうとしているあの男は間違いなく世界の頂にたつ。

 

「少しぐらいは喜んだらどうだ? あんたらの息子は間違いなく頂上の領域だ。俺が言うんだから間違いない」

 

 動揺が抜けきらない二人をあざ笑いながら、フィフスは静かに外を見る。

 

 戦闘はこちらの方が優勢だ。

 

 確かに現代の科学は強力だが、学園都市の技術は数世代先を行く。

 

 いまだアメリカですら実戦投入がろくにできていないレールガンやレーザーを基本装備にしている自分たちが、この性能で劣るわけがなかった。

 

 さらに学園都市の技術は兵士を金で量産できる。

 

 強制的に知識を与えることができる学習装置(テスタメント)。そして技術を外付けする駆動鎧(パワードスーツ)

 

 これらによる圧倒的な戦闘能力の差は、二倍三倍程度の数の差をひっくり返す。自分たちが出るまでもない。

 

 そして何より、量産された能力者という兵士たちの凶悪性が有利を産んでいる。

 

 肉体の強度を何倍にも上昇させることで、榴弾砲程度ではびくともしない強度を手にする超能力を確保することができたのが大きい。

 

 彼の脳波を共有させることで、小銃程度ならびくともしない兵士たちを量産することができたのだ。

 

 白兵戦に持ち込むことで敵の船を破損することなく拿捕することができる。学園都市技術から考慮すれば時代遅れも甚だしいが、それでも使える手ごまが増えるのは十分だ。

 

 さて、招待状は送っているがどうやって来るのかが楽しみだ。

 

 そろそろ遊びは終わりだ。全力で行こう。

 

「さて、それではそろそろパーティ会場に行こうか。兵藤一誠を出迎えてやらないとな」

 

 さて、来るがいい兵藤一誠。

 

 おぜん立ては整えた。あとはお前次第だ。

 

 さあ、この窮地を乗り越えて見せるがいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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