ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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魔性の狂乱、後編

 

 

 

 

 そして、ふんどしの戦闘能力は圧倒的だった。

 

「む、無念・・・!」

 

 フールカスの槍が、粉砕される。

 

 そのまま全身から血を流して倒れ、急いで他の味方が回収する。

 

「俺の仲間たちをここまで蹂躙するとは・・・。現実に己の目で見ると驚くほかないな」

 

 仲間を傷つけられた怒り以上に、敵に対する敬服すら沸き起こる。

 

 いくら聖母の微笑があるとはいえ、ただの人間が魔王クラスすら超え得る戦闘能力を発揮できる事実に感動すら覚えた。

 

 それだけの圧倒的な力が、ふんどしにはあった。

 

「隊長ー。なんで隊長そんなにつよいんですかー」

 

 久遠は割とげんなりしながら構える。

 

 味方としては頼もしい限りだったが、敵に回ったことでその恐ろしさを再認識した。

 

 ああ、これほどの実力を持っているものが禍の団にいるという事実が、すでに絶望的に不利だということを意味している。

 

 実際、この方面の部隊の三割が、自分たちが来る前にふんどしによって戦闘不能に以上の悪影響を受けている。

 

 ここで彼を倒さねば、この作戦は失敗するだろう。

 

 だが、それでもふんどしの戦闘能力は圧倒的だった。

 

「たゆまぬ闘争本能とUMAの愛! これがある限り限界など存在しない!!」

 

「いや存在してくださいよー!」

 

 攻撃を仕掛けてくるふんどしに、久遠は素早く切りかかる。

 

 アーティファクトの力まで使って何とか抑え込もうとするが、しかしかすり傷しか与えられない。

 

 この圧倒的な戦闘能力を持つものに、与えたダメージを回復させる能力まで与えた聖書の神が残したシステムを心から恨む。

 

 それほどまで、敵の強さは圧倒的だった。

 

 若手最強と言われるサイラオーグ・バアルが獅子の鎧をもってしてすら対処できない。

 

 これが、ふんどしの力。

 

 禍の団最高戦力の1人。規格外の領域に到達した最高峰の武人の1人。

 

 その圧倒的な力が二人を襲う。

 

 獅子の鎧の拳も、龍すら喰らう刃も、この男の圧倒的な武技の前に弾き飛ばされて傷一つ付けられない。

 

 若手悪魔最強候補の一人である兵藤一誠や、反則兵器の塊である宮白兵夜ですら一対一では倒しきれなかった彼の戦闘能力は低く見積もって主神クラス。

 

 間違いなく規格外。圧倒的なまでの最高峰の戦闘能力が、二人を追い込み続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キャスターは、本来英霊の座に登録されるような類ではない。

 

 厳密にいえば英霊でもなければ反英霊でもない。そんなイレギュラーの塊が彼である。

 

 だが、それでも彼はサーヴァントだった。それも最高峰のキャスターだった。

 

 たまたま名前が似通っていただけの人物と同一視されるほどの、彼の能力は圧倒的だ。

 

 材料が最高レベルであったとはいえ、あらゆる神話体系や宗教勢力が新たに生産することが困難な、伝説級の装備すら作り上げたその技量は間違いなく規格外の一言。

 

 作る側のサーヴァントとしては、神代の魔術師ですらごく一部しか上回ることができないであろう頂上の領域だった。

 

 そんな人物が、敵を倒すために全力をかけて作成した戦闘兵器。

 

 その恐ろしさは、ベル・アームストロングを圧倒していた。

 

「ぐ・・・っ! これは、対超能力者(エスパー)装備!?」

 

「もち☆ろん☆だよ! 前回の戦闘のデータを魔術的に再現したのさ!」

 

 ベル・アームストロングは超能力者だ。

 

 それは一つの世界において非常に特異な存在でもあり、最高峰の存在ともなればその保有数が国力の一つとなるほどの価値を持つ。

 

 そして彼女はその最高峰であり、そしてそれを使いこなす技量も習得し始めていた。

 

 だが、それゆえに対抗策もいくつも開発されている。

 

 キャスターは、それをたった一つのデータから魔術的に再現していた。

 

 むろんその使いにくさは性能に比例しており、まともに使えるのはキャスターぐらいであろう。

 

 だが、今まさに彼がその装置を使っているこの状況下は、圧倒的に不利としか言いようがなかった。

 

 ベル・アームストロングは今なお成長を遂げている優秀な戦士である。

 

 神器と体術を中心として最上級堕天使とも勝負になるほどの戦闘能力を持ち、超能力という今までろくに使いこなせていなかった次元も、優れた制御技術を持つ師を得たことで急成長を遂げている。

 

 だからこそ、その成長を台無しにするキャスターの暴威は凶悪以外の何物でもなかった。

 

「ベルさん!」

 

 アーシアが回復のオーラを放ち傷を回復してくれるが、焼け石に水に近い。

 

 圧倒的な戦闘能力をもち、成長そのものを台無しにするキャスターの自立兵器はベルの攻撃をすべてかわしている。

 

 一切のダメージを負わせていないのに、傷を回復しただけでは勝算など得られるはずがなかった。

 

「・・・これでは、ミカエルさまに合わす顔がありませんっ」

 

「大丈夫大丈夫。実験材料にするからそもそも顔なんてなくなるよ」

 

 冷徹なキャスターの声が聞こえ―

 

「と、いうわけで逝ってみようか♪」

 

 莫大な魔力の渦がベルに向かって放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ナツミは、膝をついて倒れそうになっていた。

 

 この展開に、心が折れそうになる。

 

 まともにやり合えば、二人同時に相手をしてもまだ戦える自信はあった。

 

 リット・バートリは問答無用でカマセ犬の小物だし、ヴァルプルガは神滅具持ちだが、相性の面で有利。

 

 基礎スペックなら接収魔法(テイクオーバー)持ちの自分の方が圧倒的に有利であり、だからこそ負けるはずがないとすら思っていた。

 

 だが、敵の技術力は想像をはるかに超えて厄介だった。

 

「あっはっは! これは最高って感じ!」

 

「萌えたうえに燃えるなんてさいこうですわねん♪ さあ、かわいい君は萌え燃えしちゃいましょうねん?」

 

 すっかり忘れていたが、禍の団は神器のドーピング技術を開発していたのだ。

 

 そして、目の前の二人は神器保有者。

 

 ものの見事に使われた。

 

 リット・バートリの能力は放たれた魔力を炎に変換すること。

 

 それがドーピングされたことで、体内の魔力すら炎に変換された。

 

 これに関してはもとから炎を使うフィネクスを使うことで対処したが、結果として魔力攻撃が中心となり、波動によってすべて無効化される。

 

 そして、ヴァルプルガの神器がもっと厄介だ。

 

 神滅具である彼女は、しかも禁手にすら至っていた。

 

 それも、邪龍の一つである八岐大蛇を取り込んで発動していた。

 

 その彼女がさらにドーピングを行って発動した頂上形態。

 

 彼女は、八岐大蛇と一体化していた。

 

「おほほほほ! 可愛い子猫ちゃんを萌え燃えしちゃいますわん!」

 

 それは、紫炎でできたスキュラ。

 

 下半身が八首の龍と化したヴァルプルガの前に、ナツミは倒されようとしていた。

 

 圧倒的な出力による炎同士の勝負に持ち込まれたうえ、さらにその攻撃はリットによって無効化される。

 

 間違いなく圧倒的な状況だった。

 

「・・・クソが! ここで、死んじまうわけにはいかねえんだよ!」

 

 サミーマモードで吠えるが、しかし現状は変わらない。

 

 圧倒的な炎の奔流が、襲い掛かった。

 




しっかし業魔人が一回しか出なかったのはすごく残念。あれ、神器→禁手→業魔化の三回は引っ張れるいい能力だと思うんですけど・・・。
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