ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
「では、できる限り早く終わらせましょうか!」
そういうなり、オイスタッハが先頭を切って、
その後ろを、グレイスが剣をもって追随した。
「ちょ、ちょっと待ってください! 確かにすごい酷いことをしてますけど、何も知らない人まで巻き込むなんて―」
「問答無用!」
ヴィヴィオは止めに入ろうとしたが、そもそもそれで止まるなら都市に戦争を仕掛けたりはしない。
躊躇なく、オイスタッハはバルディッシュを振り抜いた。
だが、ヴィヴィオも年齢とは不釣り合いなほどの戦闘能力を持つもの。
時空管理局の教導官、高町なのはからも指導を受けたのは伊達ではない。
間一髪でそれを交わすと、拳を構えた。
「・・・わかりました。直接ぶつけなければわからないなら、受けて立ちます!」
「ふむ、闘争を知らぬ少女かと思いましたが、第四真祖よりは戦いの心得がある様子。では手合わせを願いましょうか」
構えに隙が薄いのを見て取って、オイスタッハは警戒を強める。
そして、その横っ面を狙うように兵夜が斧を振り抜いた。
「いやいや、子供にそんな物騒なものを向けるなよ聖職者」
「む!」
斧どうしがぶつかり合い、轟音と火花が飛び散った。
「宗教上の悪徳が言うのもなんだが、恨みつらみをぶつける相手は選んだ方がいいと思うぜ?」
「悪徳が徘徊し、挙句の果てに信仰対象を辱める退廃の都に住まうものに、そのようなことを言う資格があるとでも?」
「当事者中心で狙えって言ってんだよ!!」
兵夜は駒を
駒の変化させることによって能力を高める
重装備で押し切る以上、パワーを強化する戦車の特性は優勢だ。そのまま強引に押し切ろうと踏み込んで攻撃を行う。
「ほう・・・。さすがは
「そりゃどうも。そっちはロートルに片足突っ込んでるぜ?」
挑発をしながら、兵夜はしかし油断しない。
外見年齢に比例して実戦を潜り抜けた経験豊富のベテランと判断していい。動きにも隙が無く強敵と判断していいだろう。
装備もなかなかに優秀。古城や雪菜の世界も侮れない。
そして、一方グレイスも強敵だった。
「ふむふむ、なるほど」
「攻撃が・・・当たらない!」
雪菜の攻撃を堅実にさばきながら、グレイスはその動きを解析する。
「訓練は積んでるけど実戦経験はほぼ無し。というより、経験が及第点なのは三人ぐらいね。あとは全部ルーキーね」
未来視ができる雪菜は、それゆえに近接戦闘の攻防で圧倒的な有利に立ち回れる。それは身体能力が格上の獣人や吸血鬼すら状況次第では一蹴できるほどだ。
だが、それを仮にも人間であるグレイスはあっさりと突破してのける。
ただ単純に異能に慣れているというだけではない。それに気が付いた雪菜は、戦慄した。
「あなた、生命力を過剰に消費していますね・・・!」
「ええ。覇の概念を応用したブースト術式。あ、寿命の心配はしなくていいわよ?」
そういうと、グレイスは何もないところから林檎を取り出す。いや、生み出す。
「
「
いまだ詳しくは知らなかったが、その能力に雪菜は戦慄を覚える。
眷獣の召喚にも匹敵する生命力の消費を行う禁呪を、彼女は平然と行っている。
それを可能とする神器の底知れなさに、雪菜は警戒の度合いをさらに高め、そして横眼でほかの戦闘を確認する。
「・・・拳が、届かない!」
「というより、魔力をかき消すとか悪魔には厄介ね!」
「二人とも下がってろ! あれに殴られたらただじゃすまないぞ!!」
眷獣は基本的に魔力をぶつけるぐらいでしか倒すことができない。雪霞狼なら一瞬で倒すことができるが、それは例外だ。
だが、その雪霞狼と同じ神格振動波駆動術式を使う薔薇の指先は、その二つを無効化することができる。
むろん、それだけの眷獣を使うアスタルテの負担は非常に大きい。
無限の負の生命力を持つ吸血鬼以外では扱えないほどに、眷獣の消耗は大きいのだ。そのためのホムンクルスとして徹底的に調整されたアスタルテであろうとも、本来なら限界を超えている。
だが、彼女の神器の能力を考えれば、インターバルはあれど無茶はできるだろう。
「神器には
「正解。この林檎みたいに生命力を形にできるの。だから・・・」
そう言い放つと、グレイスは拳銃を二丁持ちにして攻撃を行う。
「割と無茶できるってわけ!!」
そういいながら、グレイスは苛烈に攻撃を加えていく。
だが、その真上から巨大な腕が落ちてきて、グレイスは飛びのいて回避した。
「あんまり、こっちを忘れてもらったらこまるよっ」
「同感。悪魔祓いも玉石混合だね」
トマリに続いて須澄も攻撃を加え、グレイスを引き離す。
「大丈夫、大丈夫かな姫柊さん?」
「ありがとうございます。思った以上に難敵で・・・」
「あまり油断した駄目だよっ? 雪菜ちゃんはまだまだ経験不足なんだからっ」
少し赤面する雪菜をかばいながら、二人はグレイスに構えを見せた。
「なるほど、これはさすがに警戒するべきかしら?」
そういいながらグレイスは反撃の態勢を取ろうとして―
『ほう? こんなところにいたのか』
その声とともに、ビームが襲い掛かった。
『隊長、今ので倒せましたかね?』
部下の声を聴きながら、しかし隊長はそんな油断をしない。
『あの神喰の神魔と、それと渡り合うような連中だ。この程度でやられるわけがないだろう』
そこにいるのは何体もある鋼の巨人。
いわゆる機動戦士ダンガムのドール・アーマーに似ているそれを駆るのは、これまたその作品に出てくるパイロットスーツを着ているような者だった。
彼らの名は、禍の団に所属するダンガム研究会。
ドール・アーマーに魅せられ、彼らによる闘争を望むテロ集団。
禍の団に所属していた天才科学者、木原エデンに師事する彼らは、その科学力により初代ダンガムに出てきた水陸両用型ドール・アーマーを再現することに成功していた。
木原の科学力をもってしても、18メートルサイズで五指を持つロボットを作るのは大変だというのが理由だが、しかしそれはそれとして高性能だ。
『世界の命運を握るのはファンタジーではない』
『そう、俺たちSFだ!』
『いな、ダンガムだ!』
パイロットたちは意気揚々と戦意を高ぶらせる。
この高性能ドール・アーマーを量産するには莫大な予算がいる。
その予算を聖杯戦争で稼ぐため、彼らに敗北は許されない。
『さあ、先ずは敵が生存しているかどうかを確認する―』
そう言おうとした瞬間、隊長の機体が撃ち抜かれて爆散した。
『な、隊長!?』
その惨劇に、しかし隊員たちは即座に迎撃体勢をとる。
その視界に、黒い輝きが映っていた。
「やあやあ! フールカス家の分家に所属する我々を、そのような絡繰り細工で相手しようとは愚かの極み」
「全くですな。しかも不意打ちで倒して不意を打たれるなど未熟にもほどがある」
そこにいるのは悪魔の一団。
戦闘の匂いを嗅ぎつけてきたのは、彼らだけではなかったのだ。
『そちらも不意打ちしておいて何をいまさら!』
『やっちまえ!!』
すぐにドール・アーマーたちも反撃を開始し、戦闘が激化する。
圧倒的な破壊の嵐は、ここでも発生していた。
まあ、年のすぐ近くにある廃墟地帯なんて潜伏には便利すぎる。
必然的に潜伏しいた連中が動き出して大騒ぎに。