ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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エクスカリバー編突入!

更新停止した反動か、執筆が進む進む。


月光校庭のエクスカリバー
お得意様、出来るかも!?


 

 山間部で爆発が起きた。

 

 それだけでも大事件で、一般人ならすぐに警察を呼ぶような出来事だろう。

 

 だが、俺達の場合はそうはいかない。

 

 それは、俺達悪魔たちが関わっている内容だからだ。

 

 ただし、だからと言って悪魔に相談も出来ない。

 

 それはそうだろう。

 

 なんて言っても―

 

「な、ナツミちゃんやりすぎ!! そんな強いんならライザーの相手ナツミちゃんがすればよかったじゃん!! なあ宮白」

 

「無理なのはわかってるけどすっげぇ同感!」

 

「そんなことしたら転生しているのばれるじゃん! 責任とってくれるの!?」

 

 異世界からの転生者などという、とんでもない設定持ちの俺たちが起こしたからだ。

 

「俺が悪かった。お前の本気を知らなかった俺が悪かった」

 

 ことの発端は俺こと宮白兵夜にある。

 

 ナツミの力が知りたかったのと、ライザー戦でボロボロにされたことからの反動で鍛えておこうと思っていたことが重なり、唯一事情を知るイッセーと一緒にトレーニングをしようと思い立ったのだ。

 

 他にも仲間たちはいるが、まだ事情を話していないので今回は呼んでない。

 

 で、その前にナツミの本気をまず見ておこうと俺がこう言った。

 

「出せる全力を見せてくれないか?」

 

 結果がこれである。

 

 木々が生い茂る山の斜面にクレーターができていた。

 

 朝から頑張って遠くまで来ていてよかった。出なければ、すぐに気付かれて人が来ている。

 

「人が気になるからちょっとしか力出してないんだけどなぁ」

 

「「これで!?」」

 

 思いっきり抉れてるんだけど!?

 

 格闘打撃だってことを考えれば、赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)にも引けを取らないんじゃないかってぐらいだぞ。

 

 あのふんどし軍団の時も、助けに入る必要はなかったんじゃないか?

 

「・・・ほんのちょっとしかできないから、普段はこれだけどね」

 

 そういうと、ナツミは両足をカンガルーのそれに変化させると飛び蹴りを放つ。

 

起動(スタート)! 水流よ外敵を弾け!!」

 

 あわてて魔術回路を起動させて水を盾にしてそのけりを防ぐ。

 

 ・・・正直、これは防げないと本気で思ったんだが何とか防げた。

 

 俺、こっちに来てから魔術の腕が上がってるのか?

 

 資料とかも全くないから、記憶と試行錯誤を頼りにした暗中模索の状態なのにか?

 

 実戦じゃ強化ぐらいしか使う機会に恵まれなかったからわからないが、もしかしたらそれ以上の強大なものがあるのかもしれない。

 

 機会が来たら試してみるか。

 

「うおりゃぁ! 下品な視線のお返しだよ!」

 

「いつの話だよ!」

 

 ナツミの連続攻撃に追われているイッセーがかわいそうになってきた。

 

 俺も混ざるか。

 

「そらナツミ! 俺もそろそろ本気でいくぜ!」

 

「うわっ! こっちに来た!?」

 

「み、宮白! 俺の敵を討ってくれ・・・ガク」

 

 既にイッセーがダウンしている!?

 

 オイオイオイオイ! ライザーとの戦いで見せたあの根性はどこ行ったんだ!

 

「いや、あの時は頑張れたけど今回ナツミちゃんって・・・ヤバいじゃん」

 

「ライザーも相当だったと思うんだが」

 

「ボク見てないけど、そいつ倒したのイッセーなんだよね? それがこれって情けなくない?」

 

 俺も大概ダメージ与えたのは認めるが、いいとこもってったのはお前だろ!?

 

 前から思うんだが、こいつはちょっと自己評価が低すぎる気がする。

 

 俺が来るまでライザーにくらいついてたのはイッセー自身だろうに、こいつはその辺大したことがないとか本気で考えてるな。

 

 全く。あんな大技出してあんな大見得切ったんだ。少しは偉そうにしてもバチは当たらないと思うけどな。

 

「このヘタレモードどう思うよナツミ?」

 

「ボクは情けないと思うよ兵夜」

 

「お前らすっかり仲いいな!」

 

 イッセーのツッコミが青い空に響く。

 

 仕方ない。人が来ないか確認するのも兼ねて、ちょっと休憩するか。

 

 持ってきたポーチから水を取り出して飲みながら、俺はふと思う。

 

 そういえば、ナツミや俺みたいに異世界からの転生者は他にもいるはずだ。

 

 それが今まで誰にも気づかれていないって本当にあるのか?

 

 まさか上層部では既に存在が気づかれていて、人体実験とかされていたらどうしよう。

 

 それだけはできれば勘弁してほしいのだが、本当にどうしたものか・・・。

 

「そういえばさ」

 

 ナツミがジト目で俺を軽くにらんでいた。

 

「正体ばらしてみるって本気で言ってる? ・・・やだよ、せっかくできた仲間がいなくなるのって」

 

「部長を信じるんだナツミちゃん。あの人がそんなことするわけがない」

 

 イッセーは断言するが、まあナツミの心配も本気でわかる。

 

「部長がOKでも他がどうなるかわからんからな。・・・できればその辺調べてからばらしたいんだが」

 

 調べるということが知っているということとイコールになりそうだからな。

 

 もしアウトだった場合本気でヤバい。

 

「大丈夫だよ宮白。リアス部長はヤバそうだったら黙っててくれると思うぜ? だからあんまり心配すんな」

 

「そんな簡単に割り切れたらよかったんだがな」

 

「いや、能天気すぎだよイッセー」

 

 ナツミの文句ももっともだ。

 

 だが、大丈夫そうだと思ってしまったんだから仕方がない。

 

 ・・・ま、せいぜい安全かどうか確かめてからにするとしますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 悪魔業界は意外と堅実なものだ。

 

 毎日毎日依頼をこなしていかないとやっていけない。

 

 俺も悪魔だ。

 

 つまり、毎日毎日依頼をこなさないといけないということである。

 

 と、言うわけで、俺は今日も悪魔として仕事をしに来ている。

 

 最初のころは他のメンバーの穴を埋めるということが多かったが、最近では俺専用のお客というのも出来ている。

 

 が、リピーターは非常に少ない。

 

 それというのも、俺の仮面優等生―すなわち裏では不良というポテンシャルが最大限に発揮される出来事しかできないからだ。

 

 わかりやすく言うと―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・さあ、これに懲りたらいじめなんてやめて真面目に生きな。・・・報復を行った場合全裸で女子更衣室の中に放り込むぞ。社会的に抹殺だなオイ?」

 

「「「ハイ! すいませんでした!!」」」

 

 不良にいじめられているので助けてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・さて、それじゃあ暗示通りに行動しろよ」

 

「全裸で校長室でブリッジ・・・全裸で校長室でブリッジ・・・」

 

「ありがとうございます! これで転校前に愉快な思い出ができました!」

 

 不良にいじめられているので報復したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから恐喝だなんてアホなことやめろって言ってるのに・・・ほら、とっとと奪った金返してやれ」

 

「す、すいませ、んでし・・・た」

 

「ありがとうございます! ありがとうございます!」

 

 恐喝されたお金を取り戻したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・とまあ、リピーターができたらそれはそれで問題のあることだらけだからだ。

 

 正直、もう少し平和な出来事はないのだろうかと割と本気で思う。

 

 まあ、そんなわけで今回も似たようなことが起こっており、俺が代理で懲らしめている真っ最中。

 

 不良どもは全員パンツ一丁で正座させている。

 

「つーわけだ。今後同じような真似をしたらお前らがさっきまで全裸で阿波踊りしていた映像を学校中に流すからな。・・・わかったら返事!」

 

「「「は、ハイ! すいませんでした・・・」」」

 

 正直報復が心配だが、その辺はアフターサービスで調べておこう。

 

 俺も数々の喧嘩で舎弟の一人や二人は持っている。

 

 ちょくちょく様子を見に来させておこう。やることを与えて仕事量に応じて報酬を与えておけばいい感じに忠誠心を植え付けれるだろうしな。

 

 そう考えて下手人を解放してから、こっそり見ていた被害者たちを呼びに行く。

 

「と、言うわけでこれで大丈夫だと思うが、もし同じことしてくるようなら今度はお前が呼べ。・・・社会的に抹殺してそれどころじゃなくさせるから」

 

「は、はい! ありがとうございます!」

 

 目に涙を浮かべながらうなづく少年。まだ中学生になったばかりだろうに高校生に目をつけられるとは大変だったろうに。

 

 そんな少年の肩に手を置く女が一人。

 

「よかったな。これで、お前に嫌がらせをしてくることはもうねーよ」

 

 ちょっとふわっとした薄い紫で短めの髪に目は逆に濃い紫。

 

 日本ではまず見かけないような特徴的なその美少女は、照れくさそうにするとそっぽを向いた。

 

「こっそりビービー泣いてないで、今度はからはさっさと悪魔をよんで何とかしやがれ。わかったな?」

 

「は、はい! 僕のために悪魔を呼んでくれてありがとうございました!」

 

 そう、たまたま見かけたいじめられっ子のためにわざわざ悪魔を呼ぶという殊勝な真似をした女がこいつだ。

 

「・・・いい奴じゃないか。いまどきいないぜ? お前みたいな奴」

 

「う、うっせーよ。男のくせにビービー泣いてんのが気に入らなかっただけだっつーの」

 

 口調は乱暴だが、こいつも相当お人よしだな。

 

 まあ、わざわざ命がけの戦いに参加した俺が言うのもなんだ。これ以上とやかく言うのも野暮か。

 

 などと考えていたら、目の前に缶ビールが投げつけられたのであわててキャッチする。

 

「なんだよ危ないな」

 

「祝杯って奴だよ。ついでに付き合えや」

 

 こいつも大概不良だな。ま、付き合うが。

 

「一応俺、高校生なんだがな」

 

「平気で飲んでるくせに何言ってやがるんだか。・・・ぷは」

 

 いいことした後は気分がいい。

 

 今日も元気だビールが美味い!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思えば、この出来事から俺は巻き込まれていたのかもしれない。

 

 木場と聖剣の因縁から来る、何万人の命がかかったとんでもない大騒ぎに。




 ハイ、さらにオリジナルキャラクター登場です。

 エクスカリバー編からは、オリキャラが結構ラッシュし始めてきますの、オリジナリティがより大きくなるはずです!

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