ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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最終決戦、開幕です!

 

 D3。

 

 それは、エイエヌが地球侵略の為の艦隊を用意した大規模軍事施設である。

 

 エイエヌは、フォード連盟の政治中枢の要職の九割を従僕にする事に成功している。しかし、それらの重要人物は次元世界の多世界連盟の政治職を取り込む事も含めると、従僕の数を制限する必要があった。

 

 この世界での聖杯戦争で従僕による街の乗っ取りを行わなかった理由はそこにある。単純に容量が足りていないのだ。

 

 しかし、それゆえに侵略部隊の従僕化はほぼ完璧に行われている。

 

 また、ミッドチルダで行われた次元犯罪で使用された無人兵器なども量産に成功し、圧倒的な戦力を確保する事に成功していた。

 

 その戦力は、一つぐらいなら神話体系の総力とまともに戦争ができるとエイエヌは確信している。

 

 更に、ダイスで強化した堕天使達や、フォンフが生産したホムンクルス部隊。

 

 その戦力は多次元世界の技術の粋を結集しただけあり、一管理外世界を攻めるとするならば明らかに過剰。だが、それだけの戦力をもってしても楽には勝たせてくれないどころか、敗北する可能性すらあるのが地球という世界の裏の顔だった。

 

 ゆえに、更に数年かけて軍備を増強する計画だったが、二重の意味で短縮する事になる。

 

 一つは、フォンフ達との接触と彼らの行動。

 

 これにより地球は未曽有の混乱状態であり、この状態で異世界からの襲撃を受ければ最大の隙を突けるという幸運。

 

 一つは、時空管理局にそれらを察知された事。

 

 これに関して兵夜が浅葱に軍事施設をハッキングさせた事が理由なのだが、エイエヌはそれには気づいていない。

 

 既にフォード連盟の牽制の為に常駐している時空管理局の艦隊と、地球からコロンブス計画で出立した艦艇数隻との睨み合いが、あの激戦の前から行われており、それが原因で戦力を集中投入できなかった。

 

 あの戦闘でコカビエルとザイードが参戦できなかった理由はまさにそこにある。それが全滅を防ぐ幸運の兆しとなっていた。

 

 だが、侵攻を決意したエイエヌの行動により、ついに戦闘が開始される。

 

 緊急報告でかき集められた時空管理局の大艦隊も含めての時空管理局の歴史でも類を見ない規模の大激戦が行われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はっはっは。男のロマンを満たしながら、地球の未来をよりよくすることができるというコロンブス計画。

 

 面白そうだし遊び半分で参加してみりゃぁ……。

 

「……なんじゃこりゃぁ!!」

 

 思わず絶叫するっつーの!!

 

 なんでだ、なんでフィフスとの最終決戦にもケンカ売れる規模の激戦に俺が参加してるんだ!?

 

 俺は総督辞めてるんだぞ!? もう隠居させろよ畜生!!

 

「おい高町! 時空管理局の増援はあとどれぐらいで着く!?」

 

 俺は監視役も兼ねて時空管理局からやってきた高町なのはに時空管理局の状況を聞いてみる。

 

 ちなみにこいつかなり強い。なんでも時空管理局でもエースオブエースとか言われてる凄腕らしい。俺達の業界でも人間レベルじゃシャレにならないな。曹操やストラーダとも戦えるだろう。

 

 だが、それでも数が多すぎる。

 

「難しいです! 色々ありすぎて追いついてないっていうか、動きが速すぎて……」

 

「宮白の情報から推測すれば、フォード連盟はエイエヌのワンマンらしいからな。独裁政治や帝政政治の最大の利点である、即効性が上手く動いたか」

 

 いや、たぶんいつでも動ける準備は整えてたんだ。

 

 動きが時空管理局にばれたら、直ぐにでも動くつもりだった。

 

 加えて次元世界の技術も侮れねえ。

 

 AMFとかいう犯罪者の開発した技術の所為で、魔法使いの連中が軒並み戦力を大幅に下げてるのも厄介だ。

 

 幸い数の上で主力の時空管理局の連中は、対抗手段を何年も前に開発しているから楽に戦えてるが、それでも難易度が高いらしく使えない奴も多い。

 

 このままだと、押し切られるぞ!

 

「陸の人達からも何千人も力を借りてるのに、こんなに強いだなんて……」

 

「こっちも割と腕利きが派遣されてるんだがな、まさか宮白がここまでやばくなる可能性があるとは……」

 

 神器の多重移植とか、流石は宮白の平行存在だ。気が狂ってる。

 

 しかも善悪の基準がない頃のオーフィスがイッセーの代わりとか暴走しすぎだろう! 俺も殺されてるとかどういう事だよ!!

 

 ええい! こんな事なら堕天使側のトリプルシックスで来ればよかった!!

 

「あとカークリノラース家の前当主は後で査問会にかけてやる! 絶対かけてやる!!」

 

 あいつらがフィフス倒した後にさっさと話してればこんな事にはならなかったんだよ! 真っ先に接触してればまだやりようはあったってのに!!

 

 覚えてやがれぇ。生き残ったら絶対叩きのめしてやる。

 

 一応時空管理局の協力で行った最終手段は用意してるが、それも成功するかどうか賭けだからな。

 

 くそ! 宮白の奴はまだか!!

 

「高町! 俺が前衛するから前に出るなよ!? お前さん娘がいるんだろう!?」

 

「だから逃げれません! ヴィヴィオも、きっと無茶するから……」

 

 だろうな。この女の娘なら、たぶん無茶するだろう。そういうやつだ。

 

 それに宮白も無茶苦茶するからなぁ。あいつ、何を企んでるか……。

 

 ん? なんか覚えのある気配が―

 

「久しぶりだな、アザゼル!!」

 

 この気配―!

 

「上だ高町!」

 

「はい!」

 

 飛び跳ねるようにかわすと同時、俺達の間を黒い影が横切る。

 

 間違いない、この動きはコカビエル!

 

「久しぶりだなコカビエル! コキュートスの寒さに鍛えられたみたいだな! 見違えたぜ」

 

「貴様は衰えたなアザゼル。これなら俺でも殺せそうだぞ?」

 

 コカビエルの奴、両腕を義手にしてるくせに強くなってやがるじゃねえか。

 

神器(セイクリッド・ギア)をおもちゃと言ったのは詫びておこう。これは人間には過ぎた兵器だな」

 

「分かってくれて嬉しいが、お前には過ぎたおもちゃだ。……これ以上暴れるっていうなら、殺すぞ?」

 

 とはいえ、それで下がってくれるならそもそもあんなことしやしねえ……か

 

「できる物ならやってみるがいい! 衰えた貴様如きにはやられん!」

 

「チッ! 高町下がってろ! こいつの相手は俺が―」

 

 その時だった。

 

『はーっはっはっはっは!』

 

 高笑いが、戦場に響き渡る。

 

「……あの野郎っ」

 

 この声、ついに来やがったか!

 

『初めまして高町一等空尉! 娘さんにはお世話になったり情操教育に悪い光景を見せたりと色々迷惑をかけっぱなしの宮白兵夜です! 救援に来ました!!』

 

 ご丁寧な挨拶しながら、横合いからすごい数の戦力が現れる。

 

 その一番槍を切るのは、宮白のアーティファクト、ラージホーク。

 

 そして、その艦首には何人もの姿が映っていた。

 

 なるほど、あれがこの世界で出会った協力者ってわけか。

 

 そのうちの一人の姿を見て、高町が目に涙を浮かべながら喜んでいる。

 

「ヴィヴィオ!!」

 

「ママー! お待たせー!」

 

 なんかぶんぶん手を振ってるやつがいるが……殆ど歳がかわんなくね!? 

 

 高町達って人間だよな? どういうこった?

 

「ま、まままマジでアザゼル生きてる!! なんか平行世界って実感するなおい!!」

 

 そして平行世界のイッセーが驚愕してやがる。おいおいこりゃ面白い展開になってきたな、オイ!!

 

 そして、戦意に満ちたやつらの戦闘で、宮白が不敵な笑みを浮かべていた。

 

「……さあ、聖杯戦争を始めよう!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああ、中々いいタイミングで出てこれたな、オイ。

 

「ヴィヴィ、高町一等空尉のところに行っていいんだぞ?」

 

 親切心で言った事だが、ヴィヴィは静かに首を振った。

 

「ここまで来たら逃げません! まだ契約も終わってませんから!」

 

「そうか。なら死ぬなよ?」

 

 覚悟を決めたのならこれは止めれないな。

 

 とにかく、こうなったらヤケクソだ。

 

 意地でも止めてやるぜエイエヌの野郎!!

 

「多い、これは多いね! ちょっと怖くなってきたかも!」

 

「何。こんなものはフィフスとの最終決戦に比べればまだ怖くはないさ」

 

 ちょっと腰が引け始めている須澄をアルサムが励まし、そしてルレアベを掲げる。

 

 そして、その隣に並び立ちながらグランソードが指を鳴らす。

 

「野郎ども!! こんなでかい喧嘩はそうはできねえ! 全力で暴れてやれ!!」

 

『『『『『『『『『『応ッ!!』』』』』』』』』』

 

 グランソードの激に堪え、舎弟達が声を揃える。

 

 そして、赤龍帝が前に立った。

 

「行くぜ皆! 今度こそ、エイエヌを倒すんだ!!」

 

『『『『『『『『『『ハイッ!!』』』』』』』』』』

 

 こっちも激励に堪える討伐軍。

 

 ああ、燃える展開になってきた。

 

「じゃあ、開戦の号砲だ。……暁! やってしまえ!!」

 

「ああ、分かってるよこの野郎!!」

 

 むぅ、まだ不機嫌なのかこいつは。

 

「悪かったって。なんかグダグダになったのはすまなかった。今度何かで埋め合わせするから」

 

「いや、俺も正直当分先延ばしにしたいっていうかなんて言うか」

 

「それ以前に、吸血鬼化のこともあるんですからよく考えてください、先輩」

 

 姫柊ちゃんに説教されちまった。

 

 ちなみにそろそろ目を開けないと危ないぞ姫柊ちゃん。高所恐怖症かなにか?

 

 まあ、それは後で考えるとして―

 

「気を取り直して、ぶちかませ!!」

 

 さあエイエヌ。覚悟してもらおうか?

 

 俺達は、マジで勝算を手にしたぞ!!

 

焔光の夜伯(カレイド・ブラッド)を継し者、暁古城が、汝の枷を解き放つ―」

 

 とりあえず、暁に血を飲ませる事には成功した。

 

 ……誰の血を飲んだかは本人の文句が出たので一応隠しておく。とりあえずキャットファイトに展開しなくてよかったと付け加えておこう。

 

「来やがれ、七番目の眷獣、夜摩の黒剣(キファ・アーテル)!!」

 

 そして呼び出されるのは恐ろしくでかい剣。

 

 少なく見積もっても百メートルはあるであろうでかさだ。怖いなおい。

 

 ちなみに、展開されたのは上空数十キロ。

 

 さて、考えてみよう。

 

 あんなでかいものがあんな高さから落下する。落下する物体は、どんどん加速していく。

 

 ついでに言うと、あれの真価は重力制御。つまり加速する。

 

 其の破壊力、巨大隕石の落下に匹敵。半端な神クラスもびっくりの破壊力だ。

 

 次の瞬間、基地の大半が吹き飛んだ。

 

 そしてソニックブームで俺も吹っ飛びかけた。

 

「うぉおおおおおおお!? 思った以上に破壊力がでかい!?」

 

「この馬鹿野郎! あんなもん出すなら先に言いやがれ!!」

 

 アザゼルから文句が出るが、実戦使用は今回が初めてだから勘弁してほしい。

 

 だが、これで陸上兵力の五割は吹き飛んだ。流石に二度目は迎撃されるだろうが、これで一気に状況は傾いたぞ!!

 

「よっしゃぁ! この隙に中枢部にまで突撃するぞ!」

 

 ああ、とにかくこの作戦はエイエヌをどうにかできるかが全てだ。

 

 戦力はおそらく大半が従僕。つまりエイエヌの能力だ。

 

 エイエヌさえ倒すことができれば、戦局は決定する。

 

「アザゼル! 時間稼ぎを頼む。ちょっと行って俺叩きのめしてくる!!」

 

「おう! 俺達も切り込んで足止めするから、死ぬなよ若者!」

 

「分かってるよロートル!」

 

 そう言い合いながら、ラージホークを加速させる。

 

 緊急用のブースターをつけておいて正解だった。この隙を突いて一気に切り込む!!

 

 が、そう簡単に行くわけもないわけで―

 

「させるか餓鬼共!!」

 

 そういえばコカビエルがここにいたな!!

 

「逃がすと思うなよ餓鬼どもが! 特に貴様には両腕をもっていかれた借りがあるからな!!」

 

 いうが早いか、コカビエルの義腕が発光する。

 

 同時に莫大な数の魔獣が宙に発生した。

 

「しつこいんだよオッサン!!」

 

 カウンターで暁の眷獣が放たれるが、しかし別のコカビエルの義手が輝くと、結界が生まれて防がれる。

 

「やはり量産型の魔獣創造と絶霧をベースにしているのか!!」

 

「その通り! そして、ここにいるのは俺達だけではない!!」

 

 そう言いながら奴の視線を追うと、そこには大量のミサイルが。

 

「別の基地からの援軍も送り込んでいる。そのまま吹き飛べ!!」

 

 なるほど。そういえばフォード連盟は質量兵器を採用していたな。

 

 だが、そんなものは想定内だ!

 

「……藍羽!!」

 

『大丈夫! もうやったわ!!』

 

 言うが早いか、ミサイルが空中で一斉に爆発した。

 

 ふっふっふ。こんなこともあろうかと、藍羽にハッキングを依頼しておいて正解だった。

 

 事前に時空管理局やアザゼルにも連絡して、今並列ネットワークで大量の演算装置がリンクしている。

 

 その規模、スパコン十数機分。

 

 この演算能力なら相当無茶が効くはずだ!!

 

『なにこれ! 柔軟な対応能力はないけど、一言多いモグワイより使い勝手がいいわね!!』

 

「比較対象あるの!?」

 

 すげえなアンタの世界!!

 

 だが、これで遠距離からの支援砲撃はほぼ無効化できる。

 

 あとは厄介なコカビエルの相手だが―

 

「ならば、コカビエルは私が抑える」

 

 アルサムが、ルレアベを抜いてラージホークから飛び降りる。

 

「四天王とシェンは宮白兵夜を援護しろ! あまり戦力を減らすわけにはいかん!!」

 

「「「「「はっ!」」」」」

 

 ………確かに、考えている時間は無いか。

 

「死ぬなよ! お前には魔王になってもらわないと困るんだからな!」

 

「ならばコカビエルごときには負けられんな!!」

 

 そう返答されたら信じるほかない。

 

 と、思ったらラージホークが火を噴いた。

 

 チッ! 流れ弾が当たったか!!

 

「あまり遠くには行けない! 全員どこかにしがみつけ!!」

 

 できる限りエイエヌがいるであろう中枢部にまで接近したいが、どこまで行ける……っ!

 

 

 

 




……古城の眷獣は最終決戦を考慮した場合ある程度出す必要がありますが、どれを出させるのかはすごく悩みました。

それはそれとして最終決戦開幕。

エイエヌはハッキングをレジスタンスの嫌がらせ程度にしか認識していません。まさか一時的にとはいえ完全に乗っ取られて通信までされていたとは思っていなかったのです! ここまでさせて違和感感じさせない藍羽さんスゲー!!
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