ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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お久しぶりです! 長らくお待たせしてすいません!

オリジナル要素を入れようとしたらちょっと執筆が停止してしまいました!


新入り、問題児でした!

 ・・・この数日で気付いたが、どうも魔王様はプライベートではノリが軽いらしい。

 

 出会った初日にドッキリをかましてきたところからうすうす予想はしていたが、来日してから数日間、ゲーセン行くわハンバーガーショップで食べるわ挙句の果てに魔王パワーによる力押しで神社に突貫するわとものすごく観光している。

 

 まあ、ちゃんと仕事をしたうえで行動をするのなら文句はない。魔王様といえど一人の存在なのだから、よほど悪趣味なことでもない限りちゃんと日常を楽しむべきだ。

 

 俺に対する態度と言い、民衆が望む王様としては完成系じゃないだろうか。

 

 まあ、そんなことを思いながらも日曜日。

 

 本来は休みの日であり、俺は真昼間から酒を飲んで優雅に一日を過ごしたいのだが、今日はそうもいかない。

 

 ・・・なんと、プール開きである。

 

 厳密には、プール掃除をする代わりにその日のプールの使用権を得るという素敵にラッキーな被なのである。

 

 オカルト研究部という少人数でのプール独占はかなりイケる。

 

 そして、俺の能力は水を操る流体操作だ。

 

 高速回転させた水の塊で汚れを落とし、そのまま排水溝へと入れて速やかに掃除終了。

 

 そしていざプールへと入ろうとしたところで・・・。

 

「―なんで日曜日に傘下のグループに強襲かけるバカな不良が出るんだよ!! 速攻で終わらせたがマジでタイミングが悪い!!」

 

「大変だね宮白くんも。・・・とはいえ、目にした時は正直血の気が引いたよ」

 

 別件ではなれていた木場が助太刀してくれたことで、そのあたりは瞬時に解決したが、本当にめんどくさい!

 

 あの美女ぞろいのオカルト研究部の水着を見れるかと思って期待していたというのに!

 

 ああ、笑いたければ笑えばいいだろ! 俺だって男なんだよ女体は大好きなんだよ絶対に部長はイッセー誘惑目的で露出度高めの水着にしているはずだからめっちゃガン見するつもりだったんだよぉ!!

 

「しっかし会長も気前がいいよなぁ。いくら掃除するからって、プールそのものの使用権を与えてくれるだなんて」

 

「学校の方も忙しいらしいからね。それぐらいのプレゼントはあってもいいんじゃないかと判断したんじゃないかい?」

 

 なるほどねぇ。

 

 まあ、しっかりプールを堪能していくとしますか。

 

 さすがに学校で真昼間なら、大騒ぎなんて起きないだろう―

 

「――――――ッ!」

 

 なんか、叫び声と共に爆発音が聞こえてきた。

 

 俺と木場は視線を合わせると、さらにスピードを上げてプールが見えてくる位置に。

 

 そこには・・・

 

「あなたそもそも男嫌いだったはずでしょう、朱乃!」

 

「リアスこそ、男なんて全部同じに見えるって言ってたじゃない!!」

 

 魔力全開で二大お姉さまが喧嘩してるぅうううう!?

 

 なにがあった、何があったらそんなことしてられるの!? あ、イッセーか!!

 

 いや、お二人さん? ここ外! 昼間! 一般人の視線とか本気であり得るからね!?

 

「クソッ! とりあえずイッセーの安全を確保しなければ!!」

 

「いや宮白くん!? まずは二人の喧嘩を止める方が先決だよね!?」

 

 何を言っている木場!

 

 余波でイッセーが巻き込まれたらどうするつもりだ!?

 

 喧嘩については俺は一切かかわっていないので自己責任で会長に怒られてくださいよ二人とも!

 

 俺はあわてて中に入ると、とりあえず更衣室から確認して―

 

「―さあイッセー。子作りをしようじゃないか」

 

「え、あれ? ホントに、マジで!?」

 

「・・・何やってんだお前らぁああああっ!!!」

 

 なんか上半身裸のゼノヴィアに迫られているイッセーがいた。

 

 速やかにハリセンを投影してツッコミ開始。

 

 いい感じに軽い音が響き、俺の混乱はすこしおさまった。

 

「とりあえずゼノヴィアは上をつけろ。そしてどういうことか説明しろ」

 

 いったい何を考えているのだね君は。

 

「どういうことかもなにも、イッセーの子種をもらって子を産もうとだな―」

 

「ど・う・い・う・理屈でそうなったのか説明しろつってんだよ! あとイッセーはとりあえず安全圏に避難してなさい。この部分も被害にあいそうだから」

 

「お、おう・・・」

 

 何を恨めしそうな目で見てるんだお前は。

 

 こんなところでいたしてたら、部長達に見つかってお仕置きだぞおバカ。

 

「ふむ。・・・そうだ、もしよければキミが私と子供をつくらないか?」

 

「だから、なんでそういう流れになる?」

 

 仮にも教会の女の子が、そんなエロティックなこといっていいのか?

 

「そうだな、ならば説明させてもらおう」

 

 ・・・まとめると、悪魔になったからには今まで封じてきた女としての喜びを追求しようと考え、こと特有のものである子供を産みたいと考えたそうだ。

 

 どうせなら強い子供を追求しようとした結果、赤龍帝であるイッセーをターゲットに。次点で俺だったということになる。

 

「・・・だいたい分かったが、いわゆるヤンママの知り合いいるからわかるが、高校生で母親になるのは間違いなく大変だぞ。とりあえず社会的に自立できる年齢になった方がいろいろと安全だ」

 

「そうかい? ・・・ふむ、だが悪魔は出生率が低いというし、十年ぐらいはかかると思うんだが」

 

「それ、「始めの一回ぐらいナマでしよう」くらいに危ないからな? ・・・初回で直撃した奴の話を聞いたことがある」

 

 これは本当に危ないところだった。

 

 子供をつくったことがない俺が言うのもなんだが、一人の命をつくるっていうことは結構重いだろう。

 

 ここは是非慎重にやってほしい。いや、マジで。

 

「しかし一家言持っているということは、きみは経験豊富ということでいいのかい、宮白兵夜」

 

「悪い遊びはけっこう経験済みだ」

 

 くっくっく。俺はその辺経験豊富ですよ諸君!

 

 たぶん駒王学園でも上位に入るぐらいじゃないか? だてに不良やヤクザとも付き合いがあるわけじゃないんだなこれが。

 

「じゃあ宮白兵夜。・・・今はまだ経験を積んで練習をするということで、きみが私の相手をしてくれないか?」

 

 ・・・え、そう来るの?

 

「マジで言ってるのか?」

 

「ああ。確かにイッセーと子作りするのが一番強い子供が産まれそうだが、始めては痛いと聞くからね。その点経験豊富なキミならばそのあたりはカバーできるだろう。・・・さらに、経験を積んで置けばイッセーも喜ぶかもしれない」

 

 経験豊富な同年代の女の子に手とり足とりフルコースか。

 

 うん。イッセーならそれはそれで喜びそうな気がする。

 

 とはいえ、オカルト研究部でいきなりそんな中になったら、他の連中との付き合いに問題が発生しそうだ。

 

「・・・やめておく」

 

 ・・・ちょっともったいないなって思ったのは内緒だぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ったく。結局、俺はプールに入れずおしまいかよ。掃除はほとんど俺がしたんだぞ」

 

 結局、騒ぎを聞きつけた会長の雷がおとされて全てはおしまいになってしまった。

 

 掃除のMVPがプール一切楽しめずってどういう了見だ! 理不尽すぎる!

 

「いや、だけどマジ助かった。・・・あの場で部長に見つかったらどうなっていたことか」

 

 イッセーが顔を青くしてブルブルしている。

 

 喧嘩でボルテージ上がってたからな。ただでは済まんだろう。

 

「・・・まあ、よかったじゃねえか宮白。あの後お前のことを考えた会長がプールの無料チケット融通してくれたんだから」

 

「絶対一人で静かに堪能してやる」

 

 オカルト研究部でプールに行ったら、高確率で同様のもめごとが発生しそうで怖い。

 

 ・・・今日は散々な一日だった。家に帰ったらちょっと高い酒飲んでぐっすり眠ろう。日曜は寝不足防止のため夜には呑まないことにしていたが、ちょっと早めに夕食するついでに呑んでやる。

 

 ついでにDVDでも借りて映画鑑賞でもするか。

 

 だが、喧嘩するほど白熱するということは朱乃さんも本格的にイッセー争奪戦に参加するつもりなのだろうか。

 

 確かに魅力的ではあるがこのスケベに対してこの内容。オカルト研究部は小猫ちゃん以外エロに対する許容度が本当に高い。

 

 ・・・正直な話、その恩恵が俺にもちょっとは来てほしいと本気で思う。

 

 ゼノヴィアの場合は特殊だからカウントはできない。下手に失敗した場合、あいつにとっても俺にとっても不幸な結末になりそうだしな。

 

 などと考えながら歩いていたら、目の前に私服姿の男の姿があった。

 

 まだ校内なんだが、転校するよていか何かか?

 

「やあ。いい学校だね」

 

 ・・・おいおいおいおい。

 

「何のつもりでここに来た、白龍皇」

 

 中身美少年だなあの白甲冑は!

 

「へ? ・・・白龍皇!?」

 

 状況が分かっていないイッセーをかばいながら、俺は素早く得物の選択を考え始める。

 

 まさか真昼間から暴れるつもりはないだろうが、場合によっては本気で戦闘も考えないといけない。

 

「名前はヴァーリだ。しかし、よく気付いたな」

 

「相手の特徴はよく覚えておかないと、いきなり逆恨みで襲われたりするんでな。・・・鎧ごしでもその美声は忘れねぇよ」

 

 ・・・さて、どうする?

 

 奥の手を不意打ちでぶちかませば倒せるか?

 

 堕天使たちは神器をもった人間をかき集めていると聞く。

 

 神器を保有している堕天使陣営ということは、高確率でただの人間だ。あれだけの出力が生身に直撃すれば高確率で殺せる。

 

 だが、それをやると会談が台無しになる可能性も捨てきれない。

 

 だからと言って向こうが仕掛けるのを待っていたら俺達で勝てる可能性は極端に下がるし・・・。

 

「とりあえず、何の目的できたのか教えてくれると助かるかな?」

 

 冷静になれ。

 

 幸か不幸かこの街には魔王様がいるわけだし、いくら奴でもここで大暴れはしないはずだ。

 

 わざわざ自分が救いに来たと言ってもいいこの街を更地に変えるようなまねはしないと信じたいな。

 

「別に大した用はないさ。だが、ここで赤龍帝である兵藤一誠に魔術的なものをかけたら・・・」

 

 その言葉が終わるより早く。

 

「何のつもりだい、白龍皇」

 

「こんなところで二天龍の決戦をさせるとでも?」

 

 木場とゼノヴィアが剣を突きつけていた。

 

 来てくれたか。だがしかし・・・。

 

「やめておけ。手が震えているじゃないか」

 

 状況は圧倒的にこちらが不利。

 

「誇っていい。実力差がわかるのは優秀な証拠だ。いくらコカビエルを倒せたとはいえ、あれはそこの転生者がエクスカリバーを使いこなしたから勝てたようなものだ。・・・今の状態では俺には勝てない」

 

 言ってくれる。

 

 そこまでわかってるなら、何のためにここに来た?

 

「この世界で、君たちは自分が上から数えてどれぐらいか考えたことはあるかい?」

 

 ・・・そんなこと、考えたこともねぇよ。

 

 つーか。そんな頂上決戦みたいなバトルする気は毛頭ない。

 

 俺はお山の大将気どれる強さがあれば十分だ。

 

「まあ、あのサーゼクス・ルシファーでも十番手には入らないだろう。そして、一位の座は不動だ」

 

「それがお前だとでもいうのかよ?」

 

 イッセーの問いに、ヴァーリは静かに首を振った。

 

「まさか。・・・だが、いずれはわかることだ」

 

 ・・・わかりたくないというか、そんなのと関わりたくないというか。

 

「・・・なんのつもりかしら白龍皇?」

 

 ついに部長までやってきた。

 

 オカルト研究部がどんどん集まってるな。・・・なんか一網打尽になりそうで怖い。

 

「安心していい。ここに来たのはたんに暇つぶしさ。俺もいろいろと面倒なしがらみが多いんだ。二天龍対決は赤龍帝が完全な禁手にいたってからでも遅くない」

 

 そういうと、ヴァーリは背をむいて去ろうとし・・・。

 

「だから余計な騒ぎを起こすなて言ってるだろうがファックドラゴン!?」

 

 顔面に鋭いドロップキックを叩きこまれた。

 

 完璧に直撃したぞ。あれで倒れないとかどんだけスペックが高いんだあの男は。

 

「ちょっとした冗談だ。そう起こるなよ青野小雪」

 

 ヴァーリは全然こたえてないようだが、そのあたりは向こうもわかっているのか特に気にせず地面に降り立った。

 

 あわててつけたのかフルフェイスヘルメットをかぶっているが、服がワンピースなので似合わない。

 

「そこのファック野郎。和平が結ばれるかどうかの瀬戸際って時に、何面倒な真似してやがるんだ、オイ」

 

 ものすごい機嫌が悪そう。

 

 どうやらヴァーリの行動に驚いているのはこいつも同じだということか。

 

 問題児が多いと苦労するみたいだな。まあ・・・

 

「アンタの名前を知れたのは幸運かな? なあ、お得意様?」

 

 まさか、こんなところで名前を知れるとは思わなかったぜ。

 

 なんか知らんが、俺に向かって視線が収束していた。なぜヴァーリまで驚く。

 

「特徴は覚えるって言っただろ。・・・何度も聞いた声なら覚えてるよ」

 

「・・・気づいてやがったのかよ」

 

 そういうと、俺のお得意様である青野小雪はヘルメットをとる。

 

「まあ、魔王の妹二人もいるところにスパイの一人も送らないわけがないしな。・・・特に実害もないうえに報酬も高いから黙ってた」

 

「兵夜、後で話があるから時間を空けておきなさい」

 

 しまった。部長がいるのを忘れてた!?

 

「ファックなミスだな悪魔さんよ。・・・で? 正体がばれたがそれでどうするんだ?」

 

「別に、俺がどうこうするつもりはないよ。悪魔は欲をかなえて報酬をもらうのが仕事。あ、人間じゃない奴の仕事は駄目か?」

 

 この辺は割とマジで考えてたんだが、もしかして失敗したか?

 

「てめーバカだろ? アンタも大変だなリアス・グレモリー」

 

「ええ。私の下僕は個性的な子が多くて大変だわ」

 

 人のことは言えないけどすっごい同意!

 

 ・・・とはいえ、こいつは本質的にいい奴な気がするからこれで終わりって言うのは残念な気がする。

 

 そのままヴァーリを引っ張って帰ろうとする我がお得意様だが、その足がふと止まった。

 

「・・・ああ、黙ってた詫びに言っておくことがある」

 

 そういうと、不敵な笑顔を浮かべて言い放った。

 

「あたしも同類だよ。・・・これからは名前で呼びな、兵夜」

 

 そういうと、今度こそヴァーリをひっぱって小雪は去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっと行ってくれた。

 

 ヴァーリがいなくなってから、俺はほっと息をついた。

 

 部長が俺の手を握っていてくれるが、その手にもびっしり汗が浮かんでいる。

 

 なんなんだよ一体!

 

 いきなり現れた白龍皇に、俺は正直うんざりしていた。

 

 今の今まで二天龍は必ず激突していたみたいだけど、正直俺はそんなつもりは全くない。

 

 ハーレム王になるっていう俺の夢をかなえるのに、そんな面倒なことはまったく興味がない。

 

『お前は本当に変な奴だ。今までの宿主は積極的に挑もうとするか、そもそもこの力におびえるかで、他の目標のために邪魔だと考えるのはお前ぐらいだな』

 

 そうかよドライグ。だけど、別に今平和にやっていけるなら戦わなくたっていいと思うんだ。

 

 俺は赤龍帝かもしれないけどただの兵藤一誠でしかない。あいつは白龍皇だけど同時にただのヴァーリのはずだ。

 

 正直な話、もっと早く来てくれれば結構助かったのにとは思うけど、戦おうとかそんなことは全く思わない。

 

「宿命とかなんだとか、俺には正直よく分んねぇなぁ」

 

 そう呟いてしまう。

 

 そもそも、なんでみんな俺とヴァーリが戦うことを前提にしているんだ?

 

 上手くいけば三大勢力で和平が結ばれるかもしれないのに、悪魔と堕天使側に分かれた二天龍がわざわざぶつかり合ってもめごとを起こす必要性が分からない。

 

「まあ、ヴァーリも宿命とかは興味ないと思うぜ。単純に赤龍帝と戦えるって言うことに興味があるんだよなぁこれが」

 

 そういうもんか。

 

 ・・・あれ? なんかあまり聞いたことがない声が聞こえた。

 

「最後の一人もご登場かよ。・・・お前は何しに来た?」

 

 宮白が額に青筋を浮かべながら俺の後ろを睨みつける。

 

 ・・・白い髪に紫の瞳。やけに人形みたいな外見を持つ男がそこにいた。

 

 思いだした! ヴァーリや青野小雪と一緒にいた堕天使じゃないか!!

 

 なんでこんなところに?

 

「俺の名前はフィフス・エリクシルって言うんだこれが。・・・あ、これはお土産の菓子折りだ。わざわざ京都まで行ってきたから美味いはずだぜ?」

 

 そういうと、フィフスって人は部長に箱を手渡した。

 

「それと赤龍帝。ヴァーリは強い奴と戦うことが大好きなバトルマニアなんだなぁこれが。そんな奴がたいてい強くてしかも戦う宿命にあるだなんて奴がいると知ったら・・・テンションあがるのも仕方ないだろ?」

 

 なんだそのはた迷惑な奴は!

 

 なんでだ! 俺はただエッチな毎日を過ごしたいだけなのに、奴は強い奴と戦いたいから赤龍帝の俺と宿命の対決をしたいとかいう!

 

 もっとおっぱいに思いを向けようよ! 奴と俺は話が合いそうにない!!

 

「まあそんなことはどうでもいい。俺が来たのは別件だよ」

 

 そういうと、奴の視線は木場の方を向いた。

 

「本来あり得ない聖と魔の融合の実例を、もっと近くで見てみたくてな。ヴァーリが刺激すれば出すかと思ったが正解だった」

 

 こいつはこいつでわけわからないな。

 

 木場の聖魔剣が目的なのか? 特に敵意はないみたいだけど、得体が知れなくて皆警戒している。

 

「おいおいビビんなよ。俺はこれでも、アンタらのことは評価してるんだぜぇ?」

 

 そういうと、フィフスはピエロみたいな派手に動きを見せながら、今度は宮白を興味深く見る。

 

「結果増援こそ呼べなかったものの、あのコカビエルを相手にあそこまでやれたんだ。・・・お前らは十分すごいよ。だからこそ興味がわくんだなぁこれが」

 

 そういうと、フィフスも背を向けて俺達から離れていく。

 

「ああ、ウチの総督が悪かったな。基本的にトラブルメーカーなんだよ」

 

 そういうと、フィフスはそのまま去って行った。

 

 ふと隣を見ると、宮白が一見無表情でフィフスの奴を見据えている。

 

 こいつとの付き合いは長いからだいたいわかる。相当警戒しているぞ。

 

 ・・・なんだか不安になってきた。

 

 今度の会談、無事に終わるのかよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE OUT

 




ちょっと賛否両論出てきそうな展開ではあるかな?

ただ、この時期のゼノヴィアは強い子供を産みたいという願望の方が強いので、強そうな子供を生みだしそうな父親を求めているといった感情の方が強いと思ったのでこんな風にしてみました。

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