ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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研究施設、襲われました!?

・・・なんだ? ものすごく視線が突き刺さっている気がする。

 

 思ったより早く後始末が終わって帰って来てみれば、何でも親父が部長に会いに来たらしい。

 

 あのオヤジなにを言った? いや、距離があるといっても敵対しているわけでもないし、そこまでひどいことは言ってないとは思う。

 

 むしろ今の部長達の方が俺のことをよく知っている部分もあるだろう。実際重要な情報は部長達の方が知っているわけだし。

 

 ・・・・・・頂上的金持ちであろう部長が、いまさら俺が社長子息であるなんて理由で色目を使うわけがないし、そんな人格じゃないのは理解している。

 

 なんだ? なにがあった?

 

「オイイッセー。親父はいったい何を言った?」

 

「え、いや、その・・・」

 

 目を泳がせるイッセーをみて、とりあえず確信した。

 

 とんでもないことをいったな、親父。

 

 と、くればだいたい何があったのかは想像つく。

 

「・・・・・・できれば、お前には知られたくなかったよ」

 

 雪侶の誘拐事件か。

 

 ぼかして言ったとは思うが、あれは本当にひどかった。

 

 電子メールの内容は知らないが、何をされたのかはだいたい想像がつく。目的が目的である以上、むしろ生きているだけめっけものだといってもいいだろう。

 

 だけど、それでも、ぼかしていても、

 

 雪侶は、イッセーにだけは知られたくはなかっただろう。

 

「悪い、宮白。・・・盗み聞きした」

 

「おおかたアザゼル辺りがこっそり聞いたな? ・・・まあ、俺の状況を考えれば聞きたくなるのは仕方がないがな」

 

 それはそれで親父が悪い。

 

「宮白くん。その、雪侶ちゃんはその後大丈夫だったのかい?」

 

「どこまで聞いたのかは知らないが、とりあえず復活したのかといえばその通りだ。・・・こっそり魔術を使って治療を促進しなけりゃ、傷跡が付いてイッセーの前には出れなかったろうがな」

 

 木場の質問に答えながら、あの時のことを思い出す。

 

 今思い出してもはらわたが煮えくりかえる。

 

 動機としてもくだらない嫉妬だ。そんなことをしても社に入ってすらいない奴らが社長になれるわけがないのに、社の方針も理解できていないクソどもがバカをやった結果があの騒ぎ。

 

 正直少年院に入る程度問題ないから殺そうかとも思った。・・・自分でもよくぞ抑えられた。

 

 死を経験しているからこそ、それを誰かに与えることを恐れてしまった。自分でも関心するべきかどうかがわからない。

 

 まあ、テロ組織と命がけの戦いをする羽目になる以上現在では問題があるがな。

 

 その辺は何とか割り切るしかない。

 

「ファックな話はどこにでも転がってるな。・・・どうすんだ? このまま許すつもりもないんじゃねーか?」

 

「心配すんな小雪。奴らが逃げた国には知り合いのつてがあるんで監視してもらっている。復活しそうになったら直接会いに行ってさらに恐怖を刻み込んでやる。・・・一生恐怖を忘れさせたりなんてしねえからそれで充分だろ」

 

 もと裏社会出身なだけあって小雪は恐ろしい。

 

 その辺に関しては問題ない。そもそも、奴らがあの国行ったのだって俺が暗示で誘導したからだ。極道の方の負担を少なくするために場所まで細かく指定したからな。

 

 まあ力を貸してくれるというのはありがたいがな。

 

 ま、いまさらな話であるのは事実だし、これが原因でイッセーに距離を取られるのはもっと嫌だ。

 

「謝りたいなら雪侶には勘付かれないように努力してくれ。あいつ、イッセーにだけは知られたくないみたいだからな」

 

「あ、ああ。・・・・・・・・・・・・頑張る」

 

 うん、気持ちはわかるがもうちょっと元気よく言ってほしかった。

 

 実際あまり隠し事できそうにないタイプだからな。そこが美徳でもあるんだが・・・。

 

 しっかしあんな過去知られたらさすがに居心地が悪いな。さてどうするか。

 

 と、思ったら魔法陣が光り輝く。どうやら悪魔召喚のようだ。

 

「どうやら兵夜のようね。雪侶さんがまた不良狩りでもしたのかしら」

 

「部長、そういう冗談はやめてください」

 

 俺の努力が水の泡じゃねえか!

 

 クソ、心配になってきた。

 

「ちょっと急いで行ってきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 光が止んだ時には、やけに広い部屋があった。

 

 ・・・しかもなんだか人が多いな。どいつもこいつもスーツ姿だ。

 

 調度品の数々もなんだか高価なものが多いな。どっかの会社の会議室か何かか?

 

 しかも、どうも俺以外にも悪魔が何人も召喚されているようだ。今も次々に悪魔が現れている。

 

 明らかに嫌な予感がするんだがどうしよう。まさかキャンセルして帰るわけにもいかないし、アーチャーでも読んだ方がいいだろうか。

 

「・・・兵夜」

 

 ふと、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 振り返って来てみれば、見覚えがあるというか忘れるわけがない顔があった。

 

「・・・姉貴?」

 

 宮白陽城。俺の現世での姉である。

 

 今は正姫工業の社員として、日夜頑張って仕事をしているエリート社員のはずだ。

 

 と、いうことは・・・。

 

 ここ、正姫工業!?

 

「お、おい、あの男、宮白兵夜じゃないか・・・?」

 

「非公式レーティングゲームであのライザー・フェニックスを撃破寸前まで追い込んだという・・・?」

 

「俺は魔王二人を戦闘不能にした堕天使と渡り合ったって聞いたぞ?」

 

「コカビエルを細切れにしたって噂もあるぜ?」

 

「リアス・グレモリーの影のエースといわれているあの男、あの女とどんな関係なんだ・・・?」

 

「いや、どんだけ噂に尾ひれついてんですか!?」

 

 聞き捨てならないとんでもないデマまで流れてやがる!!

 

 フィフスの時はガスマスク付けてたから何とかたすかっただけだっつーの! 魔王さまがつけてたら一瞬で決着付けてました!

 

 あとコカビエルは生きてます! 集団でタコ殴りにしたのであって俺一人では押し切られてました!! しかも反則手段(エクスカリバー)使ってやっとだからね!!

 

 ええい! なんで俺はこんなに有名になってんだ! 

 

 自分で言うのも情けないが、グレモリー眷属でのオフェンスランキングつけるならサポート専門のアーシアちゃんとギャスパーを除けば一番下の可能性あるぞ!!

 

「・・・・・・あなた転生悪魔になってたの!?」

 

「ま、まあな。・・・つーか姉貴は悪魔について知ってたのかよ」

 

 そっちの方が驚きだぞ。

 

 みれば、周りの連中も悪魔の存在については特に驚いてないというか、むしろ心待ちにしているようだ。

 

「た、助かったか?」

 

「頼みます悪魔さん! 助けてください!!」

 

 やけに怯えてるな。何があったんだ?

 

 しかし混乱しているようで皆落ち着いていない。悪魔もこんなたくさん呼び出されたことで混乱しているようだ。

 

 さてどうしたもんか?

 

 と、思っていたら、パンパンと手を鳴らす音が聞こえてきた。

 

「皆さん落ち着いてくれ! 私は72柱のフェニックス家に連なる者、アポロベ・フィネクス! 陽城殿、一週間ぶりですね」

 

「その節はありがとうございましたフィネクスさま。・・・すいませんが非常事態なのです、お力を貸していただきたい」

 

 どういう状況だ一体?

 

 それについてアポロベとかいう方がきこうとした瞬間、俺たちに事態について簡単に説明する連中が現れてくれた。

 

「ようやく開いたぞ!」

 

「貴様ら、おとなしくしろ!!」

 

 ・・・アサルトライフルやらサブマシンガンやらショットガンやらを構えた物騒な男たちが。

 

 さらにもう一人、

 

「まさか悪魔がいるとはな。丁度いい、俺が浄化してやる!!」

 

 光の剣を構えたどっかで見たような男もいた。

 

 ・・・あ

 

「俺が殴り倒したレイナーレの部下?」

 

「ひ!? なんでお前がここにいるんだぁああああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一分もたたずに無力化いたしました。

 

「・・・ああ、そういえば山間部に実験施設をつくってたな、思い出した」

 

「ええ、今回は新機軸の作業機械などのお披露目をやっていたのだけれども、遅くなったので成功記念も兼ねて簡単なパーティを開いていたのよ」

 

 姉貴がいうにはそれが終わって簡易的な宿泊施設に向かおうとした時にテロリストどもが現れたらしい。

 

 何とかほとんどのメンツがこのロック機能付きの部屋に逃げ込むことができたが、通信設備がなぜか使用不可能になって警察などに助けを呼ぶことが不可能になった。

 

 まあこの世界の魔法使い辺りが協力した可能性が高いな。はぐれ悪魔祓いがいたし。

 

 とりあえず、そこで苦肉の策として悪魔を大量召喚することで戦力を呼び寄せることを幹部の一人が提案。実行に移された。

 

 まさか正姫工業の管理職クラスが全員悪魔との契約を義務付けられているとは思わなかったが、そのうちの一人が俺の契約相手の父親だったとはなお驚きだ。

 

 チラシ取り違えて俺が呼び出されるとかなんてミラクル。

 

「挙句のはてに雪侶が付いてきてた上はぐれて、その上よりにもよって親父も行方不明だと?」

 

 社長が万が一にも死ぬなんてことがあれば、今の正姫工業は大打撃を受けるぞ。

 

 ただでさえテロリストに襲われたなんて一大スキャンダルだというのに、そんなことが起これば大変なことになる。

 

「正姫工業管理職は我々悪魔にとって大口のお客様だ。・・・なんとしても助け出さねば」

 

 アポロベ・フィネクスが表情を険しくさせて言うが、そんなことは当たり前だ。

 

「フィネクス卿。この位置なら我が主であるリアス・グレモリー様が近くにいます。増援の要請を許可していただきたい」

 

 素早い対応のためにも連携を視野に入れた行動のためにも必要だと思った提案だった。

 

 それに触発されたのか、他の悪魔たちも一斉に動いた。

 

「わ、私めの眷属も呼ばせて頂きたい。今こそ我が血族の力を見せつけるときです!!」

 

「ここは我が仲間を頼らせていただきたい。もと傭兵なので銃火器相手ならば力になれます」

 

「護衛をするとなれば広域結界を張れる方がよろしいかと。ここは我が同胞を!」

 

 ものすごい頼りになりそうな言葉のオンパレード。

 

 いくらはぐれ悪魔祓いやら魔法使いやらが参加していようと、基本的に人間社会レベルのテロリストなら十分返り討ちにできるはずだ。

 

 と、思ったがフィネクスは静かに首を振った。

 

「残念だが不可能だ。既に召喚魔法陣を展開しようとは試みた。・・・見よ」

 

 そういうと、フィネクス卿は魔力を込めて魔法陣を展開しようとした。

 

 だが、形成されかかった魔法陣は途中で急に形を崩すと消滅していく。

 

「・・・どうやら何者かが妨害しているようだ。今回の敵、一筋縄ではいかぬようだ。通信も防がれているようだし、どうやって増援を読んだものか」

 

「ちょっと失礼」

 

 仕方ないので念話用の礼装を呼び出して試してみる。

 

 ・・・少しの間ノイズが発生したが、何とか画像は荒いが繋がった。

 

 どうやら魔術は完全には無効化できないらしい。久遠の世界の魔法なども借りて作ったのが効果があったのだろう。

 

『・・・兵夜? 一体どうしたのかしら?』

 

『何の用かしら? こう何日も続いて悪魔の仕事を手伝うのはサーヴァントの仕事とは違う気がするのだけど』

 

 すぐに気付いたのか部長とアーチャーが声をかけてくる。

 

 よっしゃ! これで増援はいける!!

 

「これはリアスさま。まさか通信がつながるとは思いませんでした」

 

『アポロベ・フィネクス? レーティングゲームランキング二ケタ代の方が何故そこに?』

 

 とりあえずかいつまんで事情は説明した。

 

「と、いうわけなんですが、とりあえず面談を盗聴したアザゼルのバカも連れて救援に来ていただけないでしょうか? なにぶん護衛対象が多いので万が一が恐ろしいのです。他の参加者の眷属にも連絡をしていただけると助かります」

 

『あなたこの状況でもアザゼルに対して辛辣ねぇ』

 

「妹の隠しておきたい秘密をイッセーにバラシたバカに敬意など持ちません。俺は身内に手を出した連中は徹底的に敵視するタイプです」

 

 ようやくイッセーの件では落ち着いたかと思ったのにいらんことしくさってからにあの男・・・。何があっても知らんぞ。

 

 と、言いたいところだが今はそれどころじゃない。

 

 武装したテロリストなどという日本ではそうそうお目にかからないような連中がいる以上、急いで行動する必要がある。

 

 あの身体能力なら雪侶は逃げ切れる可能性もあるし、親父も体は鍛えている。普通に通り魔ぐらいならどっちも返り討ちにできるだろう。

 

 だが、戦闘訓練を受けているテロリスト相手では話が別だ。

 

 できる限り急いで合流する必要がある。

 

「とりあえずテロリストの鎮圧と今いる人たちの安全確保を優先するべきだが、かといってはぐれた二人を見つけることをおろそかにするわけにはいかないな」

 

「だがどうする? 敵の勢力もわからぬうちに行動してはなにが起こるかわからんぞ。もしロケット砲の類を持っていれば我らとはいえ一人では庇いきれん」

 

 さすがにあちらも警戒しているのか、議論が交わされている。

 

 が、待っている余裕はないし、何よりここにいる人たちを死なすことがあってはならない。

 

 少しだけ考えて、結論した。

 

「アポロベ・フィネクス様。・・・我が父と妹は私の手で助け出します。・・・姉達をお任せしてよろしいでしょうか?」

 

「ふむ」

 

 少しの間、フィネクス卿は俺のことを見ていたが、やがてうなづいた。

 

「良いだろう。まずは彼らを安全なところに連れていくことが最優先か。彼らを移動させる班とテロリストを陽動する班に分けよう。・・・ご家族を救ってみたまえ、少年」

 

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