それでは1日目本編です、どうぞ。
2
1日目の昼下がり、式と橙子は橙子の作業場である伽藍の堂にいた。これから幹也奪還作戦の作戦会議をするらしく橙子が式を呼んだのだ。
幹也奪還作戦は橙子の一言から始まった。
「さて、ではこれから幹也奪還作戦を始めよう。まずは今ある情報をまとめよう。いつもはこういう事は幹也の担当だったからな……
まず幹也は連続誘拐犯に誘拐されたということ。
連続誘拐犯の犯行場所はある程度固まっているということ。
連続誘拐犯は被害者を洗脳をしているのか、とにかく別人を操作をし犯行を行っている。大体上下白色の服を着ている。
この程度だ。夜になって上下白色の服の人間を捜しそいつに付いていこう。変に刺激して誘拐されたら元も子もないからな。とりあえずはこの作戦で行くが式、どう思う?」
「オレは殺せるなら何でもいい。」
「そうかい。でも無闇に人を殺さないこと。後処理だって面倒なんだからな。」
「そんなこと分かってる。オレは人を殺しはしないよ。だからそこら辺は安心してくれ。」
こうして第一回作戦会議は終わった。
こうしてその日の夜が作戦決行となった。
その日の夜。
式は誘拐が多発している地域にいた。こういう前線での戦闘に人形作りの魔術師である橙子は向かないので式1人ということになった。
街は誘拐犯の恐怖からか静かであり、静かな水面のようにゆっくりと時が流れていく。
しかしその水面を乱すものが式には見えた。上下白色の服を着た女。あれが犯人なのだろうか。
「これが黒幕の手掛かりか。意外とあっけなかったな。」
式はその男に気づかれぬよう静かに付いていった。
その男が向かったのは郊外にある廃れた廃工場。
式は懐を探る。ちゃんとナイフは持ってきていた。今なら幹也を救える。
「誰だお前?」
式の後ろでそう呟いたのは上下白色の女。廃工場に入る男に夢中になっていて周囲の警戒を怠っていた式のミスだ。
「鬼なのか……ここは聖域に近い……聖域を見た鬼は殺す!」
その女は式に目にも止まらぬ早さで飛びかかってきた。
式はすんでのところでナイフを構える。相手はナイフを避けたのか傷一つ受けてなかった。
「よく分からないがお前らがあのバカを連れ去らったっていうならオレは許さない。」
式は相手にナイフをかざし体に当たるか当たらないかのところで線を描く。女は抵抗しない。
「これでお前の見ていた幻想を殺した。これからあの廃工場へ向かうかはお前の勝手だ。」
上下白色の女は式の前できょとんとしていた。まだ洗脳はとけていないのか周りの状況を受け入れられず困惑している。
その隙に式は戦術的撤退をした。あんなのが大量にいるのならもう少し作戦を練らなければダメだ。この時の珍しく式は珍しく冷静だ。
幸いにも誘拐犯に対する手がかりは多く手に入った。明日の朝またトウコと作戦会議をしよう。
そんな事を考えながら式は家へと帰って行った。
これからも不定期に書いていきます。
オリジナルの方もあるからね……
それでは次回また。