それでは、どうぞ。
3
橙子から連絡を受けてから2日目の朝、式は伽藍の堂にいた。
「トウコすまない。幹也は救えなかった。だけど犯人の情報は手に入れられた。」
幹也奪還作戦の作戦会議だ。
「ほう、そうか。どんな情報だい?」
「まず相手は確実に洗脳をしている。なんか聖域とか言ってたな。恐らくは犯人のアジトの事をさしているだろう。」
「ほう、式にしては珍しく冷静だね。コクトーの事になるとそうなるのかい?」
「うるさい。オレはあのバカには興味は無いし通常運転だ。ただ殺せればいいんだ。」
と言いつつも顔を赤らめる式。なんだかんだ言って幹也のことは心配なのだ。
「さ、話を元に戻そう。また今日の夜も行くんだろう?じゃあこれを持っていけ。恐らくは役に立つはずだ。」
そう言うと橙子は式にルーン文字が刻まれた石を1つ渡す。
「そうか。で、どんな作戦で行くんだ?」
「前回はほぼ作戦なんてなかったものだったからね。でも今回はある程度情報もある。それを統合して考えると今回も作戦はない方がいい。が、助っ人を用意しておく。誰かは夜までお楽しみにしておくが足を引っ張るような人間ではないことは確かだ。19時にアジト前に来い。助っ人が待ってるぞ。」
「なるほど。作戦が無い代わりに助っ人を一人呼ぶか。全くこれじゃなんでこんな朝早くからここに来たのか分からなくなってくる。」
「そんなこと言わなくてもいいじゃないか。朝ごはん位食べていきなさいな。」
そういうと橙子は台所へ向かって行った。
3´
橙子師から連絡を受けて2日目の昼、鮮花は伽藍の堂にいた。
「申し訳ありません橙子師。兄は救えませんでした。だけど犯人の情報を手に入れました。」
兄奪還作戦の作戦会議だ。
「ほう、そうかどんな情報だい?」
「まず犯人は確実に洗脳をしています。しかし洗脳というには少しおかしいところがあるんです。」
「おかしいところ、と言うと?」
「なんか……洗脳にしては解けるのが一瞬なんです。実は私昨日上下白色の服を着た女性をみかけたんです。道路の真ん中で呆然としていて話しかけたら誘拐されていたことを覚えてなかったんです。」
「なるほど……それなら洗脳ではなく操作、と言った方がいいな。それなら話の辻褄は合う。洗脳は長い時間をかけてひとつの人や物に対して依存を促す行為だ。それに比べて操作は依存ではない。今回の犯人をテレビのリモコンとすると操作相手はテレビだ。テレビはリモコンの言いなりだがテレビ本体のセンサーが壊れればリモコンでの操作は不可能だろ?それと同じ全く同じ現象が起きているんだよ。」
「そうなんですか。じゃあ全員のセンサーを壊せばいいんですか?」
「いや、全員壊す必要は無い。リモコン本体のセンサーを壊せばリモコンでの操作は不可能だ。だから今回は黒幕を最優先して処理すればいい。いいね?」
「分かりました。」
「だとすれば恐らくは相手は魔術師だろう。結界を貼っているかもな。これを渡しておこう。ここぞという時に役に立つはずだよ。」
そう言うと橙子は鮮花にルーン文字が刻まれた石を1つ渡す。
「今日の19時に敵のアジト前は分かるかい?そこに集合だ。助っ人を呼んである。そいつには作戦を行ってないから鮮花、君から言っておいてくれ。」
「あの……作戦とは?」
「ん?言ったはずだろう?黒幕を最優先して倒せ。あとは鮮花に任せるよ。」
「ほとんど作戦じゃないじゃないですか!せっかくここまで来たのに……」
「まぁそう怒らないで。お茶くらいなら出せるよ。」
そういうと橙子は台所へ向かって行った
次回式と鮮花の話が完全に繋がります。
恐らくは明日はちょっと書けないかもなんで1日開くかなぁ……
どうぞよろしくお願いします。