…End   作:吉良吉影に憧れる者

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カークスとキュレーの話です。サクッと終わらせて…と言いたいところですが、彼はゲームの準レギュラーという設定なので、丁寧に扱わなきゃいけません。


第22話

カークスとキュレーは、2人とも寝ている。体は薄汚れているが、彼等の芯はとても強いことをよく知っている俺は、2人が安心して眠れるように、見張りをすることにした。

「クエイフ様…この2人どうしますか?」

「殺さないよね?」

「おいおい、俺は殺人鬼とかじゃないんだぞ?『…End』内で何日も生きていける子供二人なんて怪しすぎるが、俺のチートさんは仕事をしてない。つまり、さして危険じゃないんだよ。」

最も、この2人がゲームの兄妹とは別の悪魔的な何かで、その手のチートさえも回避してしまうほどの強さを持っていればこの状況はまずいが…。

「イヴ、ちょっと早いが夜ご飯にしよう。胃に優しいもので作ってくれ。」

昼食はパンを食べたが、夕飯はきちんとしたものを食べておきたい。

「それと、見張りのローテーションだが、この時計が3時間たったらだぞ?」

時間や日にちと言ったところは同じなようだった。強いて言うなら、うるう年という概念がないことぐらいか…。

そのため、少ない魔力で動かせる魔法時計を使って時間を測っている。

「順番は…そうだな…イヴ、俺、レイの順番で見張りをしよう。イヴが見張りをしている間に俺たちは寝る。3時間たったら俺を起こしてくれ、その間にイヴとレイが寝てくれ。また3時間経ったら、レイが見張りをしてくれ。」

9時間も休憩するのは多い気もするが、眠い状態で『…End』で戦闘しようなんて片腹痛い。むしろ、全身痛くなる。いや、その前に死んでしまうかもしれないな…。

そうこう話しているうちに、カークスとキュレーが目を覚ます。

「えーと、おはよう?とりあえず、お腹すいたろうからご飯にしよう。」

「ありがとうございます!良かった…何日ぶりの食事だろう…」

うーん、何とも壮絶な2人だ。

キュレーの方は俯いており、兄の裾を掴んで離さない。

とんでもなく強力なロリコンホイホイだな…。

ああ、俺にはそういう気は無いので問題ない。ただ、初恋がキュレー(ゲームのドット絵だけどね)ってだけだ。十分やべぇやつじゃないか。

ロリコンホイホイと言っても、実年齢は中学生程度だし、背丈があまり伸びていないだけだ。

カークスは今でこそジョブに就いていないが故に成長期が来ていないが、ゲームでの最大身長は193cmと大柄の青年になる。完全なるイケメンなので逆に腹が立たない。(性格の方に難ありだからな。どんだけイケメンでもシスコン野郎はモテないらしい)

おっと、全然関係ない話になったな。

「カークスは、もうジョブには就いているのか?」

「あれ?僕名前言いましたっけ?」

やべ!地雷踏んだ…

「あーいや、言ったよ…。うん。言った言った。」

うん、多分誤魔化しきれてないけどいいや。

「えーと、改めて自己紹介します…。カークスです。えっと、キュレーの兄です。ここには両親に捨てられて4年以上になります。こうやって探索者の方々の好意でご飯をもらったり、残ってるモンスターの死骸なんかを食べて生きてきました。」

oh......とてつもなくハードな2人だった。

「き…キュレーです…。お兄ちゃんの妹です…。」

ゲームよりもオドオドとした様子で、若干震えながら自己紹介をする。

「俺はクエイフ、こっちの金髪のお姉さんがイヴで、犬耳のお姉さんがレイ」

俺達も自己紹介をするが、覚えてもらえるかどうかは怪しい。

一通り食事を済ませ、2人はもう一度眠ったようだ。

見張りの時はイヴやレイが奴隷だからと俺を起こさないなんてことも無く、きちんと交代で行った。それだけの事だが大袈裟に褒めてあげたら案外効果的だったらしい。

カークスとキュレーはどう説得しても俺達には着いてこないと言うので、相当数の食料と剣をあげた。この剣はモンスターからのドロップアイテムなので、使いこなせないということはないだろう。

そうして2人と別れて探索を進める。この塔にいればまた会えるだろう。

続く




ドロップアイテム─モンスターを倒すと希にアイテムを落として消えていく時がある。その時に落としたものは全て例外なく『アイテム』として扱うため、装備することは出来ないが、手に持って振り回したりすれば武器にはなる。杖なども同じであるが、1度でも塔の外に持ち出すとその時点で装備品扱いとなり、その武器が使えないジョブだと、アイテムボックスに収納される。
武器はジョブによって使えなくなるが、アイテムには特別なアイテムでもない限りはどのジョブでも、ジョブに就いて無くてもつかえる。
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