この素晴らしい中二病に祝福を!   作:アホを極めたらこうなる

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混乱の…一夜の狂騒

 今は真夜中。外は静まり返っていて、街の光も消えている。

 

 いつもなら、この時間には熟睡しているはずなのだが。

 

 ……俺は。

 

「ゆうたぁ……」

 

 目がばっちり覚めていた。

 

 いやいやいや! この状況で寝れるわけないだろ! 六花が、俺の彼女が抱き着いてきてんだぞ!? 

 

 あーちょっと待ってくれ、本当にやばい。とにかくこの状況を何とかしないと!

 

「あ、あのー六花さん? どうしましたか?」

 

「ゆうたぁ……」

 

 だめだ。俺の名前を呼ぶだけで返事をしてくれない。よし、では次の作戦を……!

 

「フッ、フハハハハハ! どうした邪王真眼よ! 不可視境界線の情報でも発見したのか!」

 

「ゆうた……一億万ぼると……」

 

 これでもだめなのか……。本当にどうしたんだ六花……?

 

 うーん……あまりにも六花の様子がおかしい……何が原因なんだ?

 

………………あ。

 

ああああああ! そうだった思い出した! 今日はサキュバスの夢を見るんだった!

 

 なんだ、そういうことか……。おそらくおまかせって書いたから、俺の近くにいた六花の夢を見せてきたんだな。なるほどなるほど。

 

 ……でもこうやっていざ夢を見てみると、なんか六花に悪い気がするな。六花の知らないとこでこういうのをしてるって、気が引けるな……。

 

 六花に抱き着かれながら考えた結果。

 

「すいません、やっぱり今日は帰っていただいてもよろしいでしょうか?」

 

 帰ってもらおうという結論が出た。だっておかしいから。こうやって夢で六花にいろいろするのは。

「うう……ん、ゆうたぁ……うぬぬ」

 

「あ、あの、もういいですよ……?」

 

「う……うぬぬ……」

 

 返事をしてくれない……まさか夢からは声を掛けられないとか……?

 

「うう……ゆ、ゆうた……」

 

 あれ? なんか様子がおかしいんだけど……。

 

 そういえばなんだこの臭いは。……お酒の臭い?

 

「うっ……ゆうた……いたい……」

 

 ちょ、ちょっと待ってくれ、もしかしてこれって……。

 

「なあ六花、お前まさか……」

 

「うう……ゆうた……お酒……」

 

「……いやまじで? マジで言ってるの!?」

 

「頭いたい……レジェンダリー・リキッドを飲み過ぎた……」

 

「えええええええええええ!?」

 

 いや! いやこれはこれでおかしいだろ!? まじでお酒飲んだの!? えええええ!?

 

「ちょ、ちょっと六花本当に飲んだのか?」

 

「アクアが……『これを飲めば元気百倍よ!』

って言うから……」

 

 六花が指をさしたほうを見てみると、三本の焼酎の入れ物のようなものが……。

 

「ま、まさかこれを飲んだのか……?」

 

「うう……アクアと一緒に……」

 

 マジかよおおおおおお!? いくらなんでも飲み過ぎだわ! ってか未成年がお酒飲んじゃだめだよな!? アクアさんもっと常識ある行動をしましょうよおおおおお!!

 

「と、とにかく、ここに寝ろって」

 

 六花をベットに寝かせて、部屋を明るくする。

 

「うわぁ……めっちゃちらかってる……」

 

 片付けめんどくさそうだな……アクアさんまで転がってるし……ってアクアさん!?

 

「ちょ、アクアさん! こんなところで寝ないでください! 風邪ひきますって!」

 

 ごろりと寝返りを打つアクアさん。まったく聞く耳を持たない……。

 

 ああ、とにかくアクアさんを移動させないと……。

 

 しょうがないからテレポートを使って移動させるか……。

 

 ささっとアクアさんの部屋まで行って、テレポートで自分の部屋まで戻り、またテレポートを使ってアクアさんを運ぶ。

 

 本当にテレポートがあってよかった……。

 

 部屋に戻ると、六花がさっきの出来事は嘘のようにすうすうと寝息を立てていた。まったく、こっちは大変だったのに……。

 

 はぁ……もう寝よう……。

 

 敷いてある布団に入ると、途端に眠くなって……。

 

「ぅ……ぅぅ!」

 

 ……なんか聞こえるんですけど。

 

「抜けられない……まさか結界が貼ってあるなんて……」

 

「落ちついて、よく考えるのよ」

 

 廊下からか? ……めっちゃ怖いんだけど。

 

 恐る恐る部屋のドアを開け、廊下を除いてみると。

 

「え? な、どうしたんですか……?」

 

 サキュバスのお店で見たお姉さんたちが魔法陣の中でもごもごしてた。意味わからん。

 

「あ、お客様、この結界をどうにかできないでしょうか?」

 

「え? ああ、試してみます……」

 

 と、魔法陣に手を向けて、前に使った魔法無効化を使ってみる。

 

 すると、しゅるしゅるしゅるーっと魔法陣が消えて行った。

 

「あ、ありがとうございます! まさかそんな魔法が使える高貴な方だったとは……」

 

「こ、高貴? よくわかりませんけど、俺はそんなに大層な人じゃないですよ。ってかなんでこんなところに?」

 

「あ、はい、この家の周りに結界が貼ってありまして、それにかかってしまい動けなくなっていたんです」

 

 結界……? と頭を捻らせていると。

 

「ああ、やっぱりこうなってたか……」

 

 と、奥からカズマが小走りで来た。

 

「なあカズマ、これってどういうことなんだ?」

 

「ああ、アクアが魔除けのためにかけてた結界にかかっちゃったんだよ」

 

「そういうことだったんだ……」

 

 なるほど……。てかこの世界には結界魔法もあるのか。さすが異世界。

 

 と、お姉さんたちがこっちを向いて。

 

「ご迷惑をおかけしました……また日を改めて来ますので、今回は一旦帰らせてもらってもよろしいでしょうか……?」

 

「別に今からでもいいですよ?」

 

「先ほどの結界に魔力を持っていかれてしまって……」

 

「そういうことですか、ならしょうがないですね」

 

 と、カズマとお姉さんたちが話終わった。なんかカズマは慣れてたな……こんなこと、前にもあったのか?

 

「では、お二人ともご迷惑をおかけしました……」

 

 窓を開けて、そこから飛んでいくお姉さんたち。ちょっとかっこいい。俺も飛べるのかな?

 

「ごめんな、迷惑かけちまって」

 

「別に大丈夫だって」

 

「そうか……」

 

 それから少し話をして、おやすみと言って自分の部屋に戻った。

 

 なんかいろいろあって今日も疲れたな……今度こそゆっくり寝よう。

 

 布団をかぶり、寝られる幸せを噛み締めながら、俺は深い眠りについた。




ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

活動報告に、『まあまあ重要なお知らせ』という名のまあまあ重要なお知らせを書きましたので、そこも見てもらえると嬉しいです。

それでは、次回も読んで頂ければ幸いです。
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