この素晴らしい中二病に祝福を!   作:アホを極めたらこうなる

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偶然の出会いに祝福を!

「要するに、エリス様が使うために地球から輸入しようとしてたマッサージ機を運んでたトラックを、待ちどおしくて転移させようとしてスピードを上げたところ、操作を間違えて俺達に衝突させてしまったと……?」

 

「そのとうりです……神様なのに面目ない……」

 

 正直びっくりしすぎて言葉が出ないよ! なんて言えばいいのかも思いつかないよ!?

 

「エリス様、大丈夫」

 

「た、小鳥遊さん……!」

 

「ちょっと怒ってるだけ」

 

「小鳥遊さああああん!」

 

 おおっと、普段怒らないうちの六花さんが御立腹ですよ?

 

 まあそりゃあんな理不尽な理由で死んだら怒るよな……。

 

「で、でも! こちらの手違いということで、どうにかこうにか元の世界には戻しますので!」

 

「あ、そうなんですか」

 

「そりゃあもう! 神様として! いや一生き物として通さなければいけない筋がありますので!」

 

「そ、そうですか……」

 

 そこまで熱心に言われたら逆にこう……。

 

「あ、でも、元の世界に戻すには結構時間がかかるかも……」

 

「どれぐらいですか?」

 

「えーっと少なく見積もっても、半年はかかりますね」

 

「「半年!?」」

 

「はい……天界はいろいろと大変なんです……」

 

 半年って……ちょっと長すぎないか? 時間立ちすぎて、生き返っても墓の中とかないよな?

 

「あ、そういえば。戻るときは時間を操作するので、そこは心配されなくても大丈夫です」

 

 あ、そうなんだ。さすが神様、こっちの思ったことを的確に答えてくれる。

 

「それで、半年間私たちはどこにいればいい?」

 

 六花が心配そうに聞くと。

 

「えーっと……一旦別の世界で暮らしてもらうしかないですね……」

 

「そうですか……」

 

「別世界! ゆうた! 別世界!」

 

「なにわくわくしてんだ……」

 

「ゆうたはわくわくしない?」

 

「……んまあするけど」

 

「さすが邪王真眼の契約者。話が分かる!」

 

「契約者? ああ、婚約者ってことですか」

 

「違いますから! 恋人! 恋人です!」

 

「そうなんですか……おめでとうございます」

 

「なにが!?」

 

「あ、そういえば」

 

 無視された!? 酷い……。

 

「別世界に行くにあたって不便だといけないので、なにか能力をあげたいと思います!」

 

「能力?」

 

「はい。例えば、伝説級の魔剣だとか、最強の魔力だとか、何もしなくてもお金がわいて出る能力とか」

 

「うお、なかなか豪華ですね!」

 

「はい、それはもう今回の原因ですから」

 

「そうでしたね……じゃあ、遠慮なく選ばせてもらいます」

 

「どうぞどうぞ」

 

 さてと……どんな能力にしようかな……せっかくなら、めちゃくちゃ強い能力がいいな……!

 

「六花はどうする?」

 

「邪王真眼」

 

「え?」

 

「邪王真眼にする!」

 

「じゃおーしんがん?」

 

「違う、邪王真眼。最強の証」

 

「は、はあ……」

 

「もちろんゆうたはダークフレイムマスター」

 

「ちょ!?」

 

 いや、これはこれでいいのかもしれないぞ? もし力が手に入って……って! 思考が中二病寄りになってる! 危ない危ない……。

 

「まあよくわかりませんけど、とりあえずお二人の記憶からどんなものなのか調べさせてもらいますね」

 

「え!? ちょ、ちょっと待って!」

 

 そんな俺の叫びも虚しく、頭の上に魔法陣が現れる。

 

「なるほどなるほど……ぷっ」

 

「いま笑いました!? 笑いましたよね!?」

 

「笑ってな……あははははははっ!!!」

 

「ああああ!! 笑った! 完全に笑ってるじゃないですか!」

 

「だって! ひいひい、これ中二びょ……フフっあはははは!!」

 

「うう……死にたい……死にたい……」

 

「ゆうた、もう死んでる」

 

「あ、そうか。……ってそう言うことじゃなくて!」

 

「それに、恥じることはない。私たちは最強」

 

「ああ……そうだな……」

 

 もういいや……おとなしく調べ終わるのを待とう……。はあ……。

 

「ふふっ……くすくす」

 

「ゆうた、やっぱり恥ずかしい……」

 

 六花がついに耐え切れずに口を開いたところで。

 

「はい、終わりましたよー」

 

「やっと終わった……」

 

「そ、それで、邪王真眼は?」

 

「ちょっと強すぎる気がしますが……不便があったら困りますので、大丈夫ですよ」

 

「やった! ゆうた! やった!」

 

「やばい、俺もテンションあがってきた!」

 

「はい、ではどうぞー」

 

 と、エリス様が手を振ると。

 

 光が玉が飛んできて、俺達の体に吸い込まれていった。

 

「これで完了です」

 

「や、やった! 私は邪王真眼! 我は六花!」

 

 六花が感極まって変な感じになってるけど、まあいいや。なにせ俺もテンションが上がってきたからな! オラわくわくすっぞ!

 

 と、意味わからんことを考えながらテンション爆上げ状態の俺達に。

 

「お二人とも、このことは秘密ですよ?」

 

 と、かわいらしく言うエリス様。

 

 さすが神様、やっぱり美人だな……もちろん六花のほうが可愛いよ? うん。

 

「分かった。邪王真眼に誓って」

 

「じゃ、邪王真眼に誓って」

 

「あはは……」

 

 俺が別の意味でも誓っていたことは黙っていよう……。

 

「それでは、そろそろ出発してもらいますね」

 

「遂に行くのか……!」

 

「別世界の人間に邪王真眼の力を見せつける!」

 

「俺も見せつけてやるぜ、この力を!」

 

「フフフ……」

 

「アハハハハッ!」

 

 おっと、ついつい俺の中二心が覚醒してしまった。

 

 あ、エリス様がちょっと引いてる。やっちまった……。

 

 と、俺が頭を抱えていると。

 

「あ、あれ? お前ら誰?」

 

 男の人の声!? と驚いて後ろに振り返ると。

 

「カズマさん!?」

 

「すいません、また死にました……」

 

 ここでの出会いは、これからの俺達に大きな影響を与えることになるのだが……。

 

この時の俺達は、そんなことは知る由もなかった。

 




ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

少しだけ書き溜めがあったので、早く投稿できました。

次からの更新は遅くなると思うので、気長に待ってくれると嬉しいです。

次回も読んで頂ければ幸いです。
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