この素晴らしい中二病に祝福を!   作:アホを極めたらこうなる

4 / 16
パーティーメンバーに祝福を!

 異世界か……なんか変な展開で行くことになったけど、どんなところなんだろうか。

 

 まあ、大事なところはそこじゃなくて。中二病のころに妄想していた『ダークフレイムマスター』の力が本物になるというのが、内心楽しみで仕方がない。

 

 そりゃそうだよな、ある意味夢がかなうわけだし。

 

 六花も、めちゃくちゃ楽しみにしてるっぽいし、早く異世界に着かないかなー!

 

 そんな俺の思いなんてつゆ知らず。

 

「誰だお前ら!」

 

 と、女の人の声が聞こえたので、目を開けると。

 

「ひいいいい!?」

 

 金髪鎧騎士さんが、こっちに剣を向けていた。

 

「急に魔法陣から出てきたが……」

 

「我は邪王真が……ふごっ」

 

「やめろ六花、ここは異世界なんだ。もし失礼なことをしたら死ぬかもしれない」

 

「し……!?」

 

「そうだ。死ぬかもしれないんだ。きっとこの人は国の騎士とかそこら辺の人だから、機嫌を損ねないように努めよう」

 

「わ、わかった」

 

 と、とりあえず作戦会議を終えた俺達は。

 

「「はは~!」」

 

 とりあえず崇めることにした。

 

「おいダクネス、俺の客に何してくれてんだ」

 

「カズマ!? もう傷は大丈夫なのか!?」

 

「傷というか……カエルに丸のみされて息ができなくて死んだだけだし、別に何ともないよ」

 

「そ、そうなのか……ならよかった」

 

 うーん、俺達はとってもよくない状況なのだが……。

 

「勇太、六花、もうそんなことしないでいいぞ……」

 

 と、声が聞こえたので、びくびくしながら顔をあげると。

 

「カズマ、こいつらは誰なんだ?」

 

「右が勇太、左が六花だ」

 

「ど、どうも……」

 

 と、俺が挨拶すると。

 

「カズマの客人だったのか。すまない、急に出てこられたものだからびっくりしてな」

 

 と、優しそうな笑みを浮かべて。

 

「私はダクネス。クルセイダーを生業とするものだ」

 

「本名はララティーナな」

 

「言うな!」

 

 ララティーナ……。

 

「あ、富樫勇太です。勇太って呼んでもらって大丈夫です」

 

「そうか、では私もダクネスと呼んでくれ。よろしく、勇太」

 

「よろしくお願いします」

 

 と、たちあがって握手。うん、切られなくてよかった……。

 

 すると、六花が立ち上がって。

 

「我は邪王真眼の使い手、小鳥遊六花!」

 

 あああああああ!? 六花さん!? 俺ダメって言ったよね!? 切られるよ!?

 

「じゃおう……?」

 

 ほら、めっちゃ戸惑ってるじゃん!

 

 と、俺が六花を止めようとしたその時。

 

「ふふふ……いい名前じゃないですか」

 

 と、やってきた少女が一人。

 

「わが名はめぐみん! 紅魔族随一の魔法の使い手にして、爆裂魔法を操るもの!」

 

 ………………あれ?

 

「邪王真眼とやら……その力、見せてもらおうか!」

 

 ああ……このめぐみんって人、中二病だ……。って!? めぐみん!? いや、きっとあだ名だな。そんな名前の人、いるわけないし。

 

「つかぬ事をお聞きしますが、本名はなんて言うんですか……?」

 

「本名ですが?」

 

「え?」

 

「本名ですが?」

 

「本名!?」

 

 いや……え? めぐみん? そんな名前の人いるのか? いや待て、ここは異世界だ。どんな名前の人でも、異世界なんだから仕方ないよな、うん。

 

「おい、私の名前に文句があるなら聞こうじゃないか!」

 

「ありません! ありませんから!」

 

 むむむ……と疑っているめぐみんさん。

 

「まあ実際こいつの名前はおかしいからな」

 

「カズマまで言うんですか!? 私はこの名前に誇りを持っているんですよ!?」

 

「なあ、親の名前言ってくれないか?」

 

「え? 親の名前ですか?」

 

 そうカズマが聞くと、不思議そうな顔をしながら。

 

「母はゆいゆい、父はひょいさぶろー!」

 

 と、カッコよく決めてくれた。

 

「な?」

 

「な? ってなんですか!?」

 

「……うん、いいと思うな」

 

「なんですかその微妙な反応は!?」

 

「……六花はどう思う?」

 

 と、苦し紛れに六花に話を振ると。

 

「変」

 

 と、ばっさり切り捨ててくれた。

 

「なっ! いいでしょう、そのじゃおうなんちゃらと爆裂魔法、どっちが強いのか勝負です!」

 

「邪王真眼の名をなんちゃらと言ったのは許せない。いいだろう、決着をつけてやる!」

 

 話の流れが意味不明すぎる……と、俺が困惑していると。

 

「なになに? 喧嘩でもしてるの?」

 

 と、青髪の人が顔を出した。

 

「ああ、いまめぐみんと六花の戦いが勃発してるところだよ」

 

「へー……だれ?」

 

「ちょっといろいろあって、エリス様に連れて行ってって頼まれた人」

 

「エリスが!? なにを勝手に人間を送り込んでるのよ……」

 

「人間を送り込んでたのはお前もだろうが」

 

「私はいいのよ私は」

 

「カズマ、こいつはアクアだ」

 

「ちょっと無視しないでよ!」

 

 と、アクアさんがこっちを見て。

 

「私は高貴な女神、アクア! 何を隠そう、アクシズ教の崇める神、アクアなのよ! あなたにはカズマの知り合いということで、特別にアクアって呼ぶ権利を与えるわ!」

 

 ああ……この人も中二病なんだな……。異世界は中二病だらけなのか?

 

 そんな俺の心を読んだのか、カズマが。

 

「こいつは本当の女神だぞ。エリス様とは違ってアホだけど」

 

「アホってなによアホって!」

 

 実際の女神に会ったことのあるカズマが言うんだ、女神なのは間違いないんだろう。

 

「でもさ、なんで女神様がここに居るわけ?」

 

「俺が引きづり込んだ」

 

「え?」

 

「だから、俺が引きづり込んだって」

 

「ええ……?」

 

「特典なにがいいってこいつに聞かれたから、じゃあお前って」

 

「そんなことできるんだ……」

 

「まったく役にはたたないけどな」

 

「ちょっと!? いろいろ役に立ってるじゃない!」

 

「たとえば?」

 

「えーっと、洗濯とか!」

 

「ほぼ俺かめぐみんかダクネスで回してるだろうが!」

 

「たまにやってるじゃない! たまに!」

 

「たまにだから役に立ってねえんだろうが!」

 

「仲いいんだな」

 

「「よくない!」」

 

 やっぱ仲良いじゃん……。とは口に出さず。

 

 俺達がこんなことをしていると。

 

「いいでしょう、見せてあげますよ!」

 

 と、めぐみんさんの声。

 

「幸いにも詠唱は完了しています、今すぐにでも爆裂魔法を放てます!」

 

「楽しみ!」

 

「そんな目で見られたら、もう全力で放つしかないですよ!」

 

 六花とめぐみんさん、仲良くなったんだなー。

 

「さあ見ててください! これが爆裂魔法です!」

 

 と、カズマがやばっと呟く。

 

「ちょ! おいめぐみんやめろ!」

 

「残念ながらもう待てません! いきますよ……!」

 

「みんな私の後ろに!」

 

 と、ダクネスさん。急にどうしたんだ?

 

「勇太も早く!」

 

「あ、ああ」

 

「早く!」

 

「うおっ」

 

 俺がアクアさんに引っ張られてダクネスさんの影に入った瞬間。

 

「エクスプロージョンッッッ!!!」

 

 とてつもない爆風と小石が飛んできた。

 

「なんだこれえええええ!?」

 

「これ爆裂魔法」

 

「やばすぎでしょ!? ……ってか六花は!?」

 

「「「あ」」」

 

 やばい、めっちゃ心配になってきた……。

 

「ダクネスさんは大丈夫?」

 

「絶対に大丈夫だと保証できる」

 

「へえ、クルセイダーとか言ってたし、防御力高いんだな」

 

「それだけじゃないんだよ……」

 

「え?」

 

 どういう意味なのか分からず、ダクネスさんを見ると。

 

「ああ……この刺激、たまらん……!」

 

 声が出なかった。顔赤いし。なんか喜んでるし。

 

「なあカズマ、これって……」

 

「そう。こいつはドMだ」

 

 中二病よりもやべえ奴だったああああ!?

 

「俺のチームはさ……頭の悪い女神と、爆裂魔法しか使えない魔法使いと、ドMのクルセイダーっていう構成なんだよ」

 

「ええ……?」

 

 もうなんか、先行きが不安でしかない。

 

 これから先、俺達はどうなるんだろうか……?




ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

今回はキャラの挨拶やらいろいろ詰め込んだ結果、いつもより長くなってしまいました。

更新頻度についてですが、週一・二回更新を目標にやっていきたいと思います。早く書き終われば速くなったりしますが…結局私の気分次第ですね。適当でごめんなさい。

では、次回も読んで頂ければ幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。