それぞれの夢   作:羽沢ちゅぐみ

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新しくバトルものの小説も投稿したので是非見てあげてください
そして今回はやる気少しだけ出たので前よりは短い期間で投稿できたと思います((꜆꜄ ˙꒳˙)꜆꜄꜆


泥沼

2週間が過ぎた。あれからつぐみの意識はまだ戻らない。

私は毎日様子を見に来ているが目を覚ます様子は見られない。

医者は脳に何らかの影響があるからだと言っていた。

「ごめんなさいね湊さん、毎日お見舞い来てもらって」

「いえ、私も羽沢さんが心配ですから」

つぐみのご両親もお店の時間をずらしたりしてお見舞いへと来ている。

あの日からずっと、私はつぐみに何があったのかを調べてみたが結果は何もわからなかった。美竹さんたちも生徒会の人達に様子はどうだったのかを聞いていたようだが収穫は無かったらしい。

 

私はじっとつぐみの顔を眺めながら時間が過ぎるのをただ待っていた。この2週間、何も手につかず入っていたライブも断り練習すらまともに参加しなかった。学校には行っていたが何をしたかは殆ど覚えていない。リサとはクラスも家も隣だが一言も話していない...いや、話しかけられたような気はするが覚えていない。

「湊さん、お時間です」

時刻は18時、この時間になるともう帰らなければいけない。看護師さんに呼ばれて私は荷物を持った。

「...また明日ね」

私はまた今日も目を覚まさなかった彼女にそう言って病室を出た。少しでも笑顔を作ろうとしてももう笑い方すら忘れてしまった。どうやったら彼女は目を覚ましてくれるのだろう。脳裏に「友希那さん」と私の名前を呼びながらはにかむ彼女の顔、その笑顔をまた見られる日が来るのだろうか。

 

 

「そこは違うでしょ!何回言ったら分かるの!」

「蘭こそテンポが速いんだよ!もっと合わせろ!」

巴と蘭の言い合う声が今日もスタジオに響いている。最近はずっとこんな感じでみんなピリピリしている。

「何?私が悪いって言うの?間違ってることを教えてあげてるだけでしょ!」

「蘭が1人でテンポズレてるから合わせようとしてるから間違えちまうんだろ!」

「ちょっと2人とも喧嘩はよしてよ!」

2人を止めようとひまりが止めに入るが2人ともあーでもないこーでもないと言い合いが終わる気配はない。

「ひーちゃんの言う通りだよー。蘭も巴も、そんな喧嘩腰だと余計悪くなるだけだと思うなー」

私の言葉に2人は不満そうに口を噤んだ。ひまりは深いため息をついて壁にへたりこんだ。

「ねえみんな、こんな毎日喧嘩続きの練習に何の意味があるの?次のライブも延期になるんでしょ?」

ひまりが不満をついに口にした。普段こんなことを言わないから相当ストレスが溜まっているのだろう。

「そうだけど、つぐみが居ないからって練習をしないわけにはいかないでしょ。それに意味が無い練習なんて...」

「意味無いよ!!!私たちは5人でAfterglowでしょ!!!!5人幼馴染で、5人でずっと一緒にって...言ったじゃん...!!!!!」

ひまりの悲痛な叫びがスタジオにこだました。巴も蘭も私もそんなひまりに何も言い返すことができなかった。

その後は練習どころでは無くなったので解散になった。私は受付で支払いを済ませて次のライブの辞退を申し出た。こんな状態ではとても客を満足させるようなパフォーマンスなんてできるとは思えない。

外にいたまりなさんにも報告するとRoseliaもしばらくステージには立てないかもしれないと教えてくれた。つぐみの関係を考えたらその理由は容易に想像出来た。

その日の帰りは久しぶりに1人の帰り道だった。

蘭といつもは帰っているのだが今日はさっさと帰ってしまったらしい。巴もひまりも1人にしてほしい雰囲気をかもし出していたので遠慮した。

なんだかみんながバラバラになっていくような、そんな気がした。




かなり重苦しくなりましたね 主人公が活躍しない作品ってなかなか無いような気もする
否、この作品はみんなが主人公 なんてかっこいいことは言えませんですはい
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