「うぅ、まだ痛い」
「あはは、まあ魔法を受けるよりはましだったと思うよ?あ!そう言えばまだ名前いってなかったわね。バハコって言うの。ヨロシクゥ」
「ヒュマオだ、よろしく」
お互いに握手をする。手を握りながら、さっきの襲撃の会話で、納得が行かない点があったのを思い出す。
「バハムーンでかばうを持ってないってどういうことだ?格好もバハムーンらしくないし」
バハムーンの特徴は高い力と体力だ。実際にほとんどのバハムーンは、鎧や大きな盾を持ち、防御に長けたナイトや竜騎士の単位をとって活躍している。
「あーっえーっと、実はあたしパティシエ科なんだ」
「パティシエ!?……いや、前にドラッケンとか言うところで活躍しているパティシエがいるって話を聞いたことがあるけど」
「そうなの!あたし、ドラッケン卒業生のパティシエ、パティコさんに憧れてたんだ!」
あれってサポーターとかの話じゃなかったんだ。
「いやー、それにしても助かったよー」
「何が?」
「ああ、まだ見てないのかー。じゃあ、はいっこれあげる」
「ん?何々…」
『新入生限定交流イベント!ダンジョンアタック開催!』か…
「これがどうかしたのか?」
「このイベントの景品がすごいのよ、飛竜召喚カードなの」
「飛竜召喚カード!?あの、別名どこでもドアと呼ばれている超高額アイテムの?」
使い切りの飛竜召喚札なら何回か使ったことがあるけども、何回でも使える飛竜召喚カードは庶民には手が届かない代物だ。
「そうなの。だけどね、これ先着順でね……」
「ならちょっとでも早く行かないと!」
「まって、あたしたち普通科とパティシエの二人だけじゃダンジョンアタックは無謀よ」
「…それもそうだな。最低でも回復役はいないと」
パティシエがどんな学科かは知らないけど、あまり冒険の役には立たなそうだし心強い仲間が欲しいところだ。
「そうなると、メンバー集めか……何かあては有るのか?」
「うん。学科の中でも人気、不人気ってあるじゃない?」
「そうだな」
代わりのきく学科なら人気が低くなるし、逆に代わりの効かない学科は人気が高くなる。
「あたしたちは今すぐにでも冒険に出たい。ということはパーティーに入りにくい不人気学科の人を誘えば行けるんじゃないかなって」
良く聞く人気学科はいくつか思い付く。例えば、攻撃と回復に長けた光魔法使いや不沈艦と呼ばれるほど防御に長けた龍騎士、専門的な知識を有する盗賊何かがそうだ。だけど…
「不人気と言われてもパッと思い付かないな」
「あら?普通科って、不人気筆頭なんだけど」
……そうだったんだ。バランスが良いから人気かと思ったから選んだんだけどショックだ。
「まあ、不人気な学科の見分け方は簡単よ。今日はほとんどの学科で講義が入ってなくて、パーティーを組んでいる人たちは冒険に出ているの。つまり、今学校でふらふらしている人たちはヒマ…パーティーに入ってないってこと」
「つまり、あまり気は進まないけど出会い頭に声をかければいいんだな?」
「そういうこと」
「じゃあ、行くか!」
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青い目と髪をした、小柄なノームの女子生徒を見つける。
「へい!そこの彼女!ちょっと良いかな?」
見向きもされずに通りすぎていく。
「そこの錬金術師さん、ちょっと時間良いかしら?」
今度は反応して振り替った。
パティコにヒソヒソ声で話しかける。
(なんで錬金術師ってわかったんだ?)
「……どうして私が錬金術師ってわかったの?」
向こうも同じ疑問を持ったようだ。
「……ノームのほとんどは魔法使い。魔法使いは多くの場合回復魔法を覚えるからパーティーで重宝されるけど、専用学科の錬金術師は別。基本的に回復魔法は覚えないし、戦いに有効な高威力の魔法や冒険に必要な補助魔法も使えないから人気がないの」
「でも、錬金術があるんじゃ…」
「うちの学園では、先生に金を払えばもっと高効率な錬金をしてくれるのよ」
ノームの女子生徒は、感情をあまり外に出さないノームらしくない、苦々しい表情で睨んでくる。
「……そう、私は錬金術学科のノーム、ノムコっていうの。いわゆるソロ冒険者よ」
彼女…ノムコさんは、今度はノームらしいポヤッとした表情で、こてんと首を傾げる。
「そんな私に何かようかしら?」
声は静かだが、ほんのり怒りを感じる。パティコもどこかやり過ぎたかな?という表情を浮かべている。
「あー、俺達、パーティーメンバーを募集してて…その、入らないかな?」
今度はノムコさんの首がガクンと曲がる。
「……なんで私なの?回復もできなければ攻撃も中途半端、錬金術も先生に敵わないのに」
彼女の雰囲気はどこか重いものに変わった。
「……俺達は、ダンジョンアタックする予定なんだけど、パーティーメンバーが見つからなくて」
「……あまり馬鹿にしないで欲しいの。数会わせで誘われるのを良しとするほど落ちぶれてはいないから」
「ちょっと待ってくれ」
「なに?」
「俺は数会わせのために誘った訳じゃない」
「それじゃあどういう訳?」
頭を回転させて言葉を選ぶ。
「……錬金術師は良く冒険譚の中に良く出てくる様に道具のスペシャリストで良いんだよな?」
「そうだけど」
「俺は新入生だ。まだまだ最低限の冒険のための知識ももっていない。だから、ノムコさんと一緒にパーティーを組んで、あなたの道具の使い方を学びたいんだ」
「……そう」
ノムコさんは首を戻して真っ直ぐにすると、口を開く。
「そういうことなら受けても良いわ」
「えっ本当!?」
「やるじゃないヒュマオ!」
「だけど、条件があるわ」
「どんな条件?」
「お試し契約ってことで、とりあえず今回のダンジョンアタックには参加するけど、次回以降は今回の結果次第で考えさせてもらうわ」
「ああ、それなら大丈夫よ。ヒュマオもそうだから」
こうして二人目の仲間をてにいれた
第二回とともの勉強会
ノーム
本体は精神体で肉体は依代を使っている。
肉体的には脆弱だが、高い魔法適正と即死耐性を持っている。
昔から何かと不遇な種族である。
古文書に載っているアヤナミやナガトに似ていると呼ばれている
錬金術師
本編通り不遇な魔法使い系学科
極めると世界が凍ったり、レベルが低いと錬金できないのに、レベルが上がった頃には学校の施設にやらせた方が良いという悲しみを背負っている。
世界線によっては鞭や槌を振るってる方が強かったりする。
パティシエ
バリバリの戦士系学科
魔法を使えなくなるというデメリットスキルこそあるが、さまざまな有用なスキルを持つ
前衛として申し分ない能力を持つどころか、かなり優秀
特に料理ができたりはしない
飛龍召喚カード
好きなエリアに飛べる
魔法で代用できるため、バンバン使えるころにはいらなくなったりする
飛龍召喚札
使い捨て