happyend までは終われない   作:パッパパスタ

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第2話 後悔とマジックと

 

『残り期限10ヶ月』

『残り期限8ヶ月』

『残り期限半年』

『残り期限4ヶ月』

『残り期限2ヶ月』

『残り期限────』

 

ビビビ、ビビビ────

 

 

けたたましい目覚まし時計が鳴り響く。

布団から手を伸ばし、目覚まし時計を止めて、まだ起きていない体に鞭を打ち、洗面所に行き顔を洗い歯を磨く。

 

 

そして日課のスタンドの制御。

まずコップを用意する。浄水器のボタンを押し水を出す。コップに入っていく水にスタンド能力を使う。満杯になったところで水をわざとこぼしゆっくりとこぼれ落ちる水をコップですくう。

ひたすらそれを1時間繰り返す。

 

それから朝ごはん。

初め、この世界に飛ばされた時の荷物に銀行の通帳が入っていた。

定期的に金が振り込まれるそれは、気味の悪いものだった。それのおかげで仕事をせずにスタンド修行を行える分 ありがたく、一概に気味の悪いとはいえないが。

 

この1年間自分がしたことといえばスタンドの修行。それと杉本鈴美との関係作り。

はじめにどのように杉本鈴美を吉良吉影の手から救うことが出来るかを考えた。前にも言ったがあの時の吉良吉影はスタンド使いではない。

加えてキラークイーンを使って自分が犯人だという証拠を消さすことが出来ない、要するに犯行が行われたのは真夜中だとわかる。

 

真夜中に行われる犯行から杉本鈴美をどのように守れるか。先日杉本鈴美に連れられて自宅へお邪魔させてもらったところ、見た感じ吉良吉影が家に侵入出来る経路は今のところ、3つほど。

玄関、裏口、リビングにある大きな窓ガラス。

杉本鈴美は35巻「岸辺露伴の冒険その2」において、両親の部屋から聞こえる血のしたたる音で目が覚めたと言っている。

それだけで目が覚めるほど敏感なら吉良吉影は窓ガラスを割っていないはず。

 

そして殺害の順番は両親、アーノルド、杉本鈴美。しかこの時にどうやって岸辺露伴を逃がしたのかわからない。どっかで窓から逃がしたと聞いたような気がするが....。

まぁ要するにその当日に自分も泊まればいいってだけだ。

 

逆に考えると、そこまで仲良くなれるかが問題だった。

 

 

夜中、無性に缶コーヒーが飲みたくなって近くの公園の自販機まで買いに来ると 何故か杉本鈴美が公園にいた。

落ち込んでいる様子の彼女に声をかけ、缶コーヒーを手渡した。

彼女が話すことに相槌をうってやり、励ます。

1時間ほど話していると彼女もだいぶ気分がましになったのか、話も明るい話へと変わっていた。

落ち込んでいるようだから話しかけてしまったが、自分が励ます側になるとは思ってもいなかった。

 

あの時自分も誰かに打ち明けていたら───。

 

そう思ってももう遅いが、そのことが頭をよぎる。

すぐに頭からそこ事を追い出し、彼女にいくつかのアドバイスとともにはやく家に帰るように言った。

 

 

その日から少し経った日、またも公園で座っている彼女をみつけ、またも缶コーヒーを渡した。

彼女は自分に感謝の気持ちを伝えてきた。

あの時はありがとうございます、おかげで───

彼女はつもりに積もった話を自分に聞かせてくれた。

そんな大層なことはしていない、そういっても彼女は、いえいえそんなことありません!というもんだから一瞬引いてしまった。

 

そこから2時間ほどずっと喋っていたと思う。外も暗くなってきたので帰るように言うと、また会えますか?と彼女は言った。

もちろん自分は「会えるとも」そう言った。

 

 

ある日公園の水のみ場から吹き出る水を制御している最中、彼女が自分に会いに来た。

誰かに見られたら、そんなことを考えずに能力制御に集中していた俺は、彼女に見られてしまった。

 

 

「す────」

 

 

どう説明すればいいか迷っていた自分に彼女は大きな声でこう言ってきた。

 

「すごいすごいッ!! それどうやってるの!?」

 

バレてしまったことに焦った自分はとっさにマジシャンと嘘をついてしまった。

さすがに自分でも苦しい言い訳だと思ったが、普通に納得してくれたので彼女が少し天然で助かった。

 

他にも他にも そうせがんでくる彼女をみていると微笑ましく思えてくる。億泰が15年早く生まれたかったと思うほどに可愛いと思えるのもしょうがない。

学生時代の学芸会でマジックをしたこともあるが、残念ながら道具を持ち合わせてないと断った。

 

 

彼女が残念な顔をするのに申し訳なさを感じながらも、今日はどうしたんだと話しかけた。

どうやら彼女はあれからずっと礼を言いたい、その一心で自分を探していたらしい。

それからいうもの彼女は公園で制御しているときに見物していくようになっていった。別に毎日付き合わなくていい、友達と遊んでもいいんだよと言ったが、

 

 

それから数ヶ月経ち、休憩してる自分に彼女が右手を差し出した。

はい、どうぞ 。

いつかの彼女にあげたコーヒーと同じものだった。

何故か自分は笑っていた。

ありがとう、そう言いコーヒーを口に含んだ。

 

 

「そういえば今度露伴ちゃんが家にとまっていくのだけれど」

 

 

おー、面白そうだね。そう言いながら二口目のコーヒーを口に含んだ時だが、すぐに口から吹き出してしまう出来事があった。

 

 

 

「あなたも一緒に泊まってみない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 






高速でかきあげたんですけども

いつか改訂版つくります(叶わぬ思い

次回吉良吉影
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