テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
いよいよ開戦宣言を噂された集会が始まる。
噂通りの開戦のようだったが騎士団長フェデールがそこで処刑を執り行うと宣言した…。
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「処刑だと………。」
「こんな大勢の前で処刑を!?」
「処刑って………誰か殺されちゃうの…!?」
「そうだな。
どうもこっちの処刑の方が本命らしい…。」
「ダレイオスの犬…。
タレスの他にもダレイオスの人が捕まっていたのか…。」
「…まさかとは思うがこの処刑………、
殺されるのは………。」
王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ………。
「処刑…!?」
「何もこんな場でやらなくても!」
「いえ、こういう場だからかもしれませぬ。
衆目に晒すことによってダレイオスへの明確な敵意をアピールして士気を高めようということなのであろう。
………軍事ごととはいえ悪趣味なことを………。」
「…ダレイオス………?
…捕虜でもいたでしょうか…?」
「………マテオの奴等…!」
ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ……!!
「あれは…?」
「恐らく処刑台でしょう…。
布を被せてありますが話の流れからしてそうとしか…。」
「何故剥き出しで運ばないのでしょうか…?」
「…さぁ?
新しい処刑台でも作ったのでそのお披露目とかでは?」
「そんな華々しい行事ではなさそうですけど…。」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「さて…
本日行われる処刑はダレイオスの犬、
…と言ったが処刑されるのはダレイオスのものではない!
実はこの国の内部にダレイオスと内通していたものが先日調査で明らかになった!
当然その者等も全員判明している!
本日の処刑はその者等のリーダーをこの場で断罪するものだ!
現在も他に裏切者が潜伏していないか調査を続けているが今日においてはこの向こうに繋がれている者のみ処刑することとする!
これによりこのマテオ国家に仇なす者達がどういう末路を辿るのか、見せしめとしよう!!」
王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド
「内通者のリーダー…?」
「それって………まさかお兄ちゃんじゃ…。」
「まだそうと決まった訳ではありませんよ。」
「だけど………。」
「…カオスさんの話ではその隊長さんまだ見つかってないんですよね。
だったら処刑されるのは………。」
「タレス!」
「………。」
「………ん?
カオス?」
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「………レイディーさん。」
「あぁ、あの話ぶりじゃあどうにもその可能性が浮上してきた。
あの幕の中にいるのは…。」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「………では国民達よ!
ご紹介しよう!
本日この場で処刑されるこのマテオの恥さらし者を!」バッ!
王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド
「「「「!!?」」」」
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「「「!!」」」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「この者がこのマテオを危険に曝した大罪人………
バーナン騎士隊長だ!!」
王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド
「あの方は…?」
「バッ、バーナン会長ッ!?」
「あの人があそこの隊長不在の隊の隊長なんですか?」
「そっそんな…バーナン会長が何故…!?」
「会長…?」
「あの御仁はバルツィエファンクラブの現会長のバーナン同志でござる!
何故会長が処刑台にッ!!?」
「………よかった…。」
「よくないでござる!?
メルザ同志!!」
「…殺されるのがお兄ちゃんじゃなくて本当によかった…。」フラッ
「会長が殺されるのはよくないことでござるぞ!?」
王都レサリナス 北部 城前広場 隊長サイド
「なぁ…。」
「…何だよラーゲッツ。
黙って立ってろ。」
「…ッ!
………ユーラスの奴はどこ行ったか知ってるか?
こういうイベントにはあいつ必ず来ると思ったんだが。」
「はぁ…?
お前何言って………、
…あぁ、そうだったな。
お前は知らねぇんだったな。」
「何をだ。」
「何でもねぇよ。
ユーラスならそのうちお前のところに来るから待ってな。」
「あ?
あいつ俺に何か用でもあんのか?」
「今に分かる。
お前はいつも通り自然体でいればいいんだ。
自然体でな。」
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「………そっちの方だったか…。
ダリントンが来るとは思ってたんだがな…。
いや、ある意味じゃこっちの方がヤベェか…。」
「バーナン騎士隊長………?
それってさっき隊長がいなかった部隊の人ですか?」
「そうだ。
バーナン=ムル・ゴールデン、
建国当時からバルツィエに並ぶマテオの重鎮大貴族ゴールデン家の現当主で聞いてた通り騎士団の隊長だ。
リカルデン家はこれまで歴代当主が数々の功績を叩き出してるのもあって政治の面でも発言力か大きい。
…バーナン自身は騎士団ではバルツィエに目立った反抗はしてなかったと思うが…。」
「あの人がダレイオスと内通してるって話は本当なんですか?」
「アタシが知ってるのはあのバーナンが騎士団ではバルツィエの方針には無関心を通していて政治では口煩く意見していたってことだけだ。
バルツィエからしたら十分ウザい奴だとは思うが何もこんな大仰に処刑してやらんでもなあ。」
「何かここで処刑しなきゃいけない理由があるんじゃないの?」
「バーナンにか?
あいつは他には何故かアルバートファンクラブに入会していたくらいしかアタシも知らねぇんだよなぁ…。」
「え!?
あの人もおじいちゃんのファンクラブに!?」
「あぁ、
入ったのはアルバートが王都からいなくなってからなんだけどな。
それまではそんな素振りを見せたこともなかったぞ。」
「何それ?
アルバさんがいなくなったのにファンになったの?」
「本人がいるところじゃ照れくさくてファンクラブに入りにくかったとか?」
「どうなんだろうなぁ…。
バーナンはアルバートはともかくバルツィエを嫌っていた筈なんだが………。」
「…けどあのバーナンって人があそこにいるんならダリントンって人は大丈夫なんだよね?」
「!
そうだよ!
さっきはダリントンさん捕まってたのかと思ってたけど違っていたんだ!
ダリントンさんは無事だったんだよ!」
「ウインドラが言ってたんでしょ?
作戦か何かで今日その人が現れるって。
あの人を助けるのがその作戦なんじゃないの?」
「…そうだとしたら何が狙いなんだ?
ここであいつ一人助けるのにバルツィエを敵にまわすだけの価値があるとは思えねぇが…。
………第一処刑されるのがバーナンだからと言ってダリントンが無事だなんて根拠はどこにもねぇぞ…
結局のところ奴は今どこにいるってんだ?。」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「これから黄泉路へと旅立つところを大衆に見送られる気分はどうだい?
バーナン。」
「…そんなことを私に聞くのかフェデール。
屈辱としか感想がでてこないことは分かっているだろ。」
「気持ちを口にすることによってお前の感情を検査してあげてるのさ。
こういうところに立たされた死刑囚は恐怖のあまり頭が可笑しくなって逆に楽しそうに笑い出したりする奴がいたりする。
普通は逆に泣き叫んで許しをこうものなのにね。
そういう点ではちょっとお前も異常かなぁ?
無感情っぽくて。」
「………覚悟をしているだけだ。」
「素直になりなよ?
怖いなら怖いって。
最期くらいお前の頭が正常のまま見送ってあげたいじゃないか。」
「頭の中が不健康なのは貴様らの方だと思ってたがな。
このマテオで増税と王族制度強化などと…。
貴様らはそんなに多くの奴隷が欲しいのか?
今ですら相当な身分だというのに…。」
「強大な力を持っている俺達が今ぐらいの身分で満足していると思う?
俺達は誰にも口答えすらされたくないんだよ。
ダレイオスにも国民にも………お前達同じ貴族にも。」
「だから殺すのか?
貴様らの言うことだけを聞く操り人形にならぬものを。」
「そういうこと。
俺達バルツィエは神に選ばれた一族だからね。
虫一匹の抵抗も許すつもりはないよ。
勿論お前の組織しているファンクラブもね。」
「…気付かれてたか。」
「堅物のお前があんな俗物の集団に混じって密かにバルツィエに対するレジスタンスを作り上げていたことはお見通しなんだよ。
数だけは多いしな。
小賢しく名前も変更してたみたいだけどそれがかえって怪しかったぞ。」
「…例え無意味だったとしても私の計画に巻き込む以上安全性を考慮した組織にせねばなるまい。
いつまでもアルバートを追い掛けている集団に私が参入したのだ。
それだけで疑われてしまうからな。
表面上はお前らに友好的ととってもらう名前に変えたつもりだったんだが…。」
「お前がトップの時点で不審さが際立ってたけどな。」
「そうらしいな…。」
「…残念だけどそろそろ時間だ。
国民を待たせちゃ悪いしな。
ここらでお別れといこうか…。」