テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
遂に始まった開戦式にて騎士団長フェデールが処刑を執り行うことになりそれを止めに入ろうとダリントンが現れる。
そしてそのダリントンが騎士と相討ちになるがダリントンの死体が不自然なことにカオス達が気付く。
カオス達はそれを伝えようとするが…。
王都レサリナス 北部 城前広場 ウインドラサイド
「なっ、何だ!?
ダリントンの体が動いているぞ!?」
「どうなってるんだ!?
まさかヴェノム!!?」
「たっ、隊長!?
生きてらし………!?」
「くっ、首がないままさっき声出したよな!?
あれ!!?」
「………誰の援護かは分からないが事態を伝えることができたのは有り難い。」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「何だと!?
ダリントンの体が動きやがった!?
アイツ不死身だったのか!?」
「………」
「…死に損ないがぁっ!!
俺が火葬してやるよ!
とっととくたばりやがれ!!
千裂浄破ッ!!」ビシュシュシュシュ!!!
「!!
馬鹿辞めろォッ!!?」ササササッ
「首なしの癖に大した動きだなッ!!
だが「こ~ら。」いて!?」ポコン
「あんまり皆を驚かせるようなことしちゃ駄目じゃないか二人とも。」
「テメェッ!
フェデール!
首無しを庇うのか!?」
「…お前はこの期に及んでもまだ察せないのかい?
馬鹿と天才は紙一重ってのはお前のためにあるような言葉だよな。」
「何言ってやがんだ!?
ってかこの首無しダリントンは一体何だ!?」
「…もういいよ。
ユーラス。」
「あぁ?
ユーラスだぁ?
ユーラスがどこにいるってんだ?」
「プハァッ!!
あぁ~キツかった!!」
「「「「「!!!?」」」」」
王都レサリナス 北部 城前広場 ウインドラサイド
「あれは…!?
バルツィエの隊長ッ!!?
ユーラス=オル・バルツィエ!!?」
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「そうか、奴がダリントンに成り代わってたんだな。
アタシとしたことがバルツィエの隊長が一人いないことに気付かなかったとは…。
今やバルツィエの勢力の方が数が多いからダリントン側の方に目がいっちまってたわ。」
「レイディーさん!
あの人もバルツィエの…!?」
「あぁ、ユーラス=オル・バルツィエ、
バルツィエの隊長だ。
道楽好きで有名な奴で腕もかなりのものだ。」
「あの人が………
ダリントンって人の頭を…?」
「あの野郎ならそんくらいやるだろうな。
目立ちたがりやで人を驚かせるのが趣味みてぇなやつだから。
…今度のこれは驚くなんてもんじゃねぇが…。」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「はぁ!?
テメェッ!?
ユーラスッ!!?
いねぇと思ったら何してんだテメェッ!!?」
「はぁ~ッ!!
ようやく窮屈な体制から解放されたぜ。
いや~、頭が冷たかったなぁ~。
凍った頭をずっと首の上に乗せてたから~、
フェデール、俺の首元どうかなってない?」
「う~ん、
ちょっと痕がついてるねぇ。」
「やっぱし~?
ラーゲッツ、ちょっと首元温めてくれ。」
「ちょっと待てェッ!!?
フェデール!
ユーラス!
まさかとは思うがこれは始めから計画されてたことなのか!?」
「?
今更何言ってるんだよ?
聞いてなかったのか?」
「聞いてねぇよ!?
何で俺だけ知らされてねぇんだ!!?」
「?
フェデール~?」
「…何も知らずにいつも通り素で動いてくれる奴がいた方がギャラリーも吊られて騙されてくれるだろう?
お前はいい働きをしてくれたよラーゲッツ。
お前があんまりにも思い通りに動いてくれるから俺も途中笑いだしそうになったがな。」
「……ッ!!?
始めから俺はテメェらにコケにされてたってことかぁッ!!?
この性悪共がァッ!!!」
「まぁまぁ、落ち着けって。
今回の作戦はお前がいてくれたおかげで成功を納められたんだ。
誇れよラーゲッツ。」
「こんのォォッ!!?
道理で俺の隊以外がやけに関わってこねぇ上にダリントンが異常に強いしフェデールもあっさり吹っ飛ばされてると思ったら最初からこうなるって皆して知ってやがったんだな!!?
クソ共が俺を道具に使いやがってッ!!」
「まぁまぁ抑えて抑えて。
ご褒美に残った残党はお前に譲ってやるからそのイライラはアイツらにぶつけてやんなよ?
どうせ大した数残っちゃいねぇけど。」
「……!!
まぁそれで許してやるッ!!
けど後でキッチリ、テメェらには話を聞かせてもらうからな!!?」
「………さぁて?
宛にしていたお山の大将が片方は始めからいなくてもう片方はたった今死んだけどまだやる気のある奴等はいるのかな?」
「馬鹿な………!?
さっきまでのダリントンがユーラス=オル・バルツィエの擬装だっただと…!?」
「隊長は…!?
隊長は今どこに…!?」
「ん~ん?
あぁ~!
まだ分かってない奴がいるらしいな。
ほらっ」ゲシッ
ゴンッ!ゴロゴロゴロッ………
「「「「「!!!?」」」」」
「体は別人だけど首から上は本人だよ。」
「そっ………そんな!?」
「ダリントン隊長が既に死んでいた…!?」
「ダリントンが………。」
「知らせが遅れて申し訳ないねぇ。
ダリントンはとっくに処刑済みだったのよ~ん♪
………でも薄々感ずいてたろ?」
王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド
「なんとか下の混乱は収まったが…、
固まっちまって士気は最悪だな。
つい今しがた騙されていたとはいえ味方同士で殺し合いしちまったんだから無理もないが。」
「………大分ウインドラの部隊の人が減りましたね。
これじゃあ………。」
「どうにかならないの!?
せっかく誤解が解けたのに!!」
「嘘に騙されていたとはいえ本来無実の味方を殺しちまったんだ。
殺し合いは収まっても統制を取るのは難しい。
対してあちらは都民達を抑えるのに手間どってるようだが所詮素人の乱撃なんざ掠り傷負うことはあっても死ぬようなものじゃねぇ。
はなっから数で圧倒されてるのにそれを自分達で減らしちまってんだ。
残っちまったあの隊員達の心の中はまさに絶望の闇だな。」
「………こんな騙すようなやり方、
とても騎士なんかじゃない!!」
「…残念だがその認識は違うな。
あのダリントンやバーナンの隊も数を補うために不意打ちかまそうとしてたみたいだ。
そう言ったとこは両軍とも差はねぇ。
差があったのは数と策略の効率性だ。
この催しは最初から主導権はバルツィエ側にあった。
そこを上手く使われてこの結果に終わった。
ただそれだけだ。
ここから巻き返すのはもう不可能だ。」
「!
まだ終わってないですよ!?
あっちにいる街の人達も含めればバルツィエの騎士団よりも…!」
「前にも言ったろ?
バルツィエはバルツィエだけでダレイオスと戦争が出来るって。
この場にいるバルツィエは数人くらいしかいねぇがそれらは未だに健在だ。
一人も削れてねぇ上にダリントン達の部隊は主力としていた将が共に死んだ。
後に待っているのはただの残党狩りだ。
それに将がいなくてあっちの都民共も活気が無くなってきてるぞ。」
王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド
「会長が………亡くなられた…?」
「ダリントンも…。」
「じゃ、じゃあ………誰がバルツィエを倒すんだ…?」
「ひっ、怯むな!?
数で圧せばバルツィエだって…!!」
「ならお前が先に行けよ!?」
「何で俺が!?」
「数で圧せばバルツィエに勝てるんだろ!?
なら先にお前が先陣きれよ!!」
「いっ嫌だ!?
俺はまだ死にたくないッ!!」
「じゃあどうすんだよ!?
会長やダリントンがバルツィエと戦うって言うからこの流れに乗ったのに!?」
「知らねぇよ!?
誰が何とかしてくれよッ!?」
「み、皆のもの!!
静まるでござるッ!!」
ワァァァァァァァァァァァァァァッ………!!
「皆さん!
落ち着いて…!
落ち着いて下さいッ!!」
「ちょっ、押さないで下さい!!
…ッてッ!
アローネさんッ!!」
「………メルザさんだけでもここから避難させたいのに…!」
王都レサリナス 北部 城前広場 ウインドラサイド
「ダリントン隊長が………死んでいたってことは…。」
「………俺達の仲間は無意味にバーナンの隊の奴等に……。」
「バーナン隊の奴等めッ!!」
「おっ、俺達はダリントンが…………!
隊長を殺したとばかり…!?」
「そっ、そうだ!?
俺達も騙されたんだッ!!
バルツィエの奴等に!?」
「俺達は悪くねぇっ!!?
悪いのはバルツィエの奴等だ!!?
俺達だって被害「煩い黙れッ!!」ぬあぁっ!!?」ズバッ!!
「よくも俺達の仲間を殺してくれたなバーナン隊ッ!?」
「貴様らに殺られた仲間の無念ッ!!
貴様らの命で晴らさせてもらうぞッ!!」
「うっ、うわぁぁぁっ!!?」
「落ち着けッ!!
落ち着くんだッ!!?
仲間同士でもう争うなァッ!!」