テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしていた。

 開戦式の途中暴れだしたラーゲッツを止めるためウインドラがラーゲッツに攻撃を仕掛ける。

 そしてウインドラは自らのことをカオスだと名乗るが…。


曖昧な事実

王都レサリナス 北部 城前広場 ウインドラサイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギキィィィィンッ………!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都レサリナス 北部 城前広場 アローネサイド

 

 

 

「あのカオス………と名乗った方………。

 あのバルツィエの方と互角に剣を交わしている…。」

 

「凄い………。

 カオスさん以外にバルツィエとまともに戦える人がいただなんて………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ、何だあの騎士は………。」

 

 

 

「バルツィエの………、

 ラーゲッツと対等に戦ってる奴なんざ初めて見たぜ………。」

 

 

 

「まさか………、

 本当にバルツィエの…………!?」

 

 

 

「じゃああの手配書の奴は………誰なんだ!?」

 

 

 

「手配書の奴もイクアダでバルツィエを倒したって話だぜ!?」

 

 

 

「けどあれは子供のバルツィエだったんだろ!?

 こっちのカオスは………本物のバルツィエと戦ってんだぞ!?」

 

 

 

「それでこんな戦いが出来るなんて………!!」

 

 

 

「まさか本当に………バルツィエの………。

 アルバート様の御子息………!?」

 

 

 

「どうなってるんだ!!?

 カオス=バルツィエが二人いるなんて!?」

 

 

 

「アルバート様の子供が………二人いたってことか!?」

 

 

 

「馬鹿言うなよ!

 兄弟だって言うならなんで別々のところにいるんだよ!?」

 

 

 

「どちらかが偽者ってことか…!?」

 

 

 

「………俺はこっちのカオス様が本物のアルバート様の御子息だと思う………。」

 

 

 

「何でだよ!

 手配書のカオス様の方が本物だろ!?

 あっちはアルバート様が行方不明になった辺りにいたって話だぞ!?」

 

 

 

「だがよ!?

 こんな戦闘間近で見せられちゃこっちが本物のアルバート様の子供だとしか思えねぇぜ!?

 あっちの手配書の方はイクアダ以外ではそんな対したことしてないしよ!

 今こうして戦ってるあの人が………アルバート様の子供だったって言う方が納得がいくぞ!?」

 

 

 

「………言われてみれば。」

 

 

 

「…ってことは本当にアルバート様の………!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう言うことでござるか!?

 あの騎士殿は我輩に今日のことをいろいろ伝えてきた騎士殿でござるぅ!?

 それがどうしてこんなことに!?

 あの騎士殿がカオス様でアルバート様の御子息だったのでござるかぁ!?

 そんなこと一言も聞いてはおらんでござるぞぉ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都レサリナス 城西 研究所外 カオスサイド

 

 

 

「………そういうことか。」

 

「レイディーさん?」

 

「どうやらあの騎士はお前に成り代わろうとしてたようだな。」

 

「俺に?」

 

「どうしてウインドラがそんなことを…!?」

 

「ながらくこの国にはアルバートのような英雄が不在だった。

 それでお前の名を利用したのさ。

 アルバートが死んだ今…、

 代わりに名が上がる奴の名を。

 それがお前だったのさ。」

 

「何故俺なんですか!?」

 

「この国を救おうってからにはそれなりに強さと信憑性が必要になる。

 血筋や強さへの説得力がな。

 その点に関してはアルバートなら皆信用がきく。

 昔のアルバートならこの国のピンチには必ず現れるだろうってな。

 だがそのアルバートは失敗者だ。

 アルバートが出てきたところでまた逃げ出すかもしれねぇ…。

 そこでその息子が候補に上がったんだろう。

 息子なら潔白だしな。

 ここでバルツィエを倒そうものなら民衆は皆お前の名を使うあの騎士を支持するだろう。」

 

「潔白って………。

 …潔白のつもりですけど俺は一応騎士団に手をあげた賞金首なんですよ?

 そんな俺の名前が民衆に支持される訳が…。」

 

「悪党にもいろいろあるがな。

 金目的の強盗やイカれた殺人狂…。

 お前と合流するまでに『カオス=バルツィエ』のことは結構調べたがそのどれもがお前のことを王国に仇なすテロリストと教えてくれた。

 お前が動く事件は少ないが全部王国に対して敵対するもの。

 それ以外はカストルで普通にギルドに通うものだった。

 王国………つまりバルツィエに敵対的な犯罪者だ。

 民衆はバルツィエに喧嘩吹っ掛けるお前みたいなテロリストが大好きなんだよ。」

 

「テロリストって………(汗)」

 

「でもそれならカオスが直接戦ってくれってお願いされるんじゃないの?」

 

 

 

「…!」

 

 

 

「…その反応だとアイツから進言されたらしいな。

 それを拒否ったか。」

 

「………はい。」

 

「そりゃ頷けるな。

 アイツらの作戦だとお前はアルバートの後任をしろってことになるからな。

 あんな大衆の前でアルバートと同じレベルを求められるなんざ田舎者には荷が重たすぎる。」

 

「レイディー、

 言い方!」

 

「………」

 

「…どっちみちお前が拒否ろうが受け入れようが関係なかったろうな。

 お前はただ名前が売れてくれるだけでよかったんだから。」

 

「名前が売れる?」

 

「お前を賞金首にした連中も一枚噛んでそうだな。

 先ずアルバートが生存していたと言う事実をマテオ全土に知らしめないといけねぇ。

 その為にもお前という存在を国中に広めて尚且つ現バルツィエと敵対関係にあることを示しておく。

 ………この作戦を即興で考え付いた奴はどんな野郎なんだろうな。」

 

「………ブラム=バベル!」

 

「そう!

 ブラムさんだよ!

 カオスの手配書作ったの!

 絶対そう!」

 

「ブラムかぁ…。

 バルツィエの手下だと思ってたがその認識を改めねぇとな。

 ブラムはバルツィエの敵対側だったか。

 潜入班ってとこか。」

 

「ブラムがバルツィエに敵対?

 どうしてそこまで言えるんですか?」

 

「なぁ、ミシガン。

 アタシ達結構ミストにいたけどあの村にも外の情報とかは流れてきてたよな?」

 

「そうだけど………?」

 

「この坊やのことは何か載ってる記事は騎士団の奴等から渡されたか?」

 

「そういえば…カオスの記事は読んだことなかったね。

 一歩村を出て他の街に行ったらカオスのことがびっしり書かれてた新聞とかあったのに…。」

 

「え…?」

 

「そうなんだよ。

 新聞ってのは時折情報を見落としちまうことがあるから手に入れたら暫く持ち歩くようにしてるんだがリトビアって街に配られてた新聞は数日前からお前の情報を載せてたにも関わらずミストに届いていた新聞は編集されて一切坊やの事が載ってなかった。

 まるでミストにだけは坊やの事を伝えないようにな。」

 

「なんでそんなことを…?」

 

「ここまで言って分からねぇのか?

 坊やは名前を上げてくれるだけでいい。

 それだけしてくれりゃ後は用無しってこった。

 名前さえ上げてもらえりゃ後は民衆が勝手に盛り上がってくれる。

 坊やが途中で捕まったりすりゃその上がった熱を下げちまうだろうが。

 坊やはそのままミストにいてさえしてくれりゃ安全だったんだよ。

 あんなド田舎にはそうそうブラムの騎士団以外に来ねぇし情報も操作できる。

 それに万が一、賞金首の話が漏れてもあのミストには金なんてもので目が眩むような奴はいねぇ。

 最初から坊やの事をどうこうしようって話じゃなかったってこった。」

 

「そんな!?

 じゃあカオスは始めから出ていかなくてもよかったってことなの!?」

 

「そういうこったな。」

 

「何よそれぇ!!」

 

「………いえ、切っ掛けはどうあれ俺は出ていってたと思います。」

 

「カオス?」

 

「あの時はアローネを犯罪者みたいに連れていかれそうになってそれを邪魔しちゃったから出ていくことになったけど…

 俺はミストから解放されたかったから…

 今こうして外の世界に出ていくことになったのも俺の意思です。」

 

「カオス…。

 ミストのことをそんな風に…。」

 

「外の世界を知ってどうだ?

 アルバートの偉大さが分かったか?

 あの民衆はアルバートがあったからこそああしてあのお前の友人に目を向けてんだぜ?」

 

「そうですね……。」

 

「一度はアイツの誘い蹴ったんだろ?

 また乗って見る気はねぇか?」

 

「?

 何を言ってるんですか?」

 

「ここまでの作戦の流れで気付いたがアイツらは二つの誤算があるようだ。

 一つはお前が旅に出たこと。

 そしてもう一つは………。」

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