テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
開始式にてウインドラの危機を救うためカオスがユーラスと戦闘を開始する。
カオスがは強気に勝つつもりでいるが…。
王都レサリナス 北部 城前広場 カオスサイド
「最後の語らいは終わったか?
俺を前にしてなかなか楽しいお話し合いをしてたようだがあんまり待たせるなよ。
分かりきった舞台の結末を焦らされるのは外野もめんどいだけだろ?
お前らが死ぬことは決定事項なんだからパパッと終わらせようぜ?」
「そう焦ることもないんじゃないかな?
物語は長い方が楽しめるでしょ?」
「長すぎると途中で眠くなるんだよ。
だいたいが同じことの繰り返しでさぁ。」
「そうかな?
物語ってのは同じようでいて細かいところで小さな違いがあったりするんだ。
この十年で何度も本を見返したからそういうことがあるって知ったよ。」
「本~?
ますます眠くなりそうなもん読んでんなぁ。
俺本読まねぇんだわ。
舞台一筋でよぉ。
座ってるだけで自動的に話が進んでくれるんだぜ?
見たことねぇか?」
「あいにくと本しか読めない環境にいてね。
話には聞いたことあるけどまだ一回も見たことないんだ。」
「そうかよ。
王都にいるんなら死ぬ前に一本くらい見ときゃよかったのにな。
本読むくらいなら俺と同じで暇人なんだろ?」
「残念ながらこの街に来てからはそんな暇はなかったな。
いろいろと忙しくて。」
「教会の仕事なんてそんな大したことしてねぇだろ?
ゴミ虫共と遊んでるだけだろうし。
舞台はいいぞぉ?
ゴミ虫共が強者のふりして演じてる姿が滑稽でよ?
それ見て思うんだわ。
こんな奴等が演じる役よりも現実の俺の方が絶対に強ぇってさ。
一度やってみたかったんだよなぁ。」
「…それでアンタはあんなことをしたのか。
死んだ人の頭を使ってダリントンって人になってこんな人の希望を打ち砕くような真似を…。」
「他人のふりするのは初めてだったがなかなか楽しいもんだったぜ。
フェデールがどうすれば俺達に逆らう奴等を一網打尽に出来るか作戦を持ちかけられてな。
そんとき昔見た悲劇『雷神インディグネイト』を思い出してな。
それそのまんまやってみた方が効果的なんじゃないかって思って俺が作戦出して役にも立候補したんだ。
傑作だっただろ?
俺の名演技っぷりはよぉ。」
「………あれが舞台の良さだって言うんなら舞台演劇が嫌いになる程だったよ。」
「だろ?
俺はゴミ虫共にそう思ってほしくて演じたんだよ。
あの役をよ。」
「どういうことだよ?
いい演技を披露したかったんじゃないのか?」
「ゴミ虫共の演劇はそうらしいけどな、
俺が伝えたかったのはゴミ虫共が必死こいて空想の話の中で強い奴の真似したところで現実の俺にクオリティが追い付いてないんじゃいくら頑張ったところで奴等の技術は猿芝居もいいとこなんだってことだよ。
もう少し観客を楽しませるレベルのクオリティの劇を作りやがれってんだ。」
「そんな遊び感覚でアンタはあんなことを仕出かしたんだな…。
アンタ達バルツィエのせいでこの騎士達………この人達が犠牲になったのにそれをそんなことのために…。」
「間違えるなよ。
俺は実質一人しか殺してねぇんだぞ?
それにこいつらだって俺達に逆らって何かするつもりだったし死んだのだってこいつらが自爆っただけだ。
後はそこで転がってる乱れ突き野郎がやったこと…。
俺自身はこいつらの死には殆ど関わってねぇ。」
「そう仕組んだのはアンタなんだろう。」
「まぁ、計画を立案したのは俺だが。」
「俺は………、
アンタがこの場にいるバルツィエの中で一番許せない。」
「………またそれかよ。
お前達雑草共はいつだってそれを口癖のように言ってくるな?
お前らの力の無さを棚上げにして俺達バルツィエを悪者扱いする。
何を許さねぇってんだ?
仕方ねぇだろ?
俺達だって何も無抵抗で殺られたくはねぇんだ。
敵が襲ってくるなら返り討ちにする。
これ当たり前。
これの繰り返しでバルツィエはここまで権力を手にしてきたんだ。
マテオの住人ならその俺達の功労の恩恵を多少なりとも受け取ってる筈だぜ?
それならこんな悪ふざけしたくらいでとやかく言うんじゃねぇよ。」
「その悪ふざけが後で謝って済む程度のものなら俺もぐちぐち言ったりはしない…。
けどアンタの悪ふざけで沢山の人の命が無くなってしまった。
この責任をアンタはどうとるつもりなんだ?」
「どうもしねぇよ。
責任なんて知らねぇし。
死体を誰かに片付けさせるくらいか?」
「………それを聞いて安心した。」
「ハハハッ!
いいのかよこれで?」
「それを聞いて命を粗末に扱うお前を
心置き無くぶっとばせる。」
「………俺をブッ飛ばすだと…?
牧師風情が俺を?
どっからその自信が湧いてくるんだお前は?
さっきの戦闘見てなかったのかお前。
俺はそこの乱れ突き野郎よりも遥かに強いんだぜ?
お前はそこの偽カオスとどっちが強いんだ?」
「それはお「あぁ!やっぱいいわ答えなくて!」」
「どうせ後からのことこと出てくるような補欠君だ。
本命の偽カオス君より弱くて宛にならないから今頃出てきたんだろ?
そんくらい俺でも理解できる。」
「………」
「それによぉ…?
ラーゲッツの野郎にやっとこさ勝ったソイツを生かすためにお前が出張ってきたんだろ?
偽カオス二号君?
そんな役しか貰えないお前が俺に楯突いただなんてよっぽどの馬鹿なんだなお前は。
教会の連中は貧乏性だから金で雇われたか?
ちょっと腕に自信があるからって無謀な役を買ってでたなおい。
俺の思い描く理想の舞台にはお前のような補欠野郎は不採用だ。
とっとと…
死に様を晒せッ!!」シュッ!!
「!!」
バキッ……!ザスッ……
パサッ…。
「カオスッ!!?」
「…大丈夫だよ。
木刀は折れたけど髪の毛切られただけだから。」
「んあ?
お前………、
手配書のカオスに似てんな?」
王都レサリナス 北部 城前広場
「あの後から出てきた奴…?」
「………似ている。」
「髪をおろしたら…、
手配書のカオス様にそっくりだ…!」
「だがカオスは旅人の筈だろ?
何で修道服なんか着てるんだ?」
「………他人の空似を連れてきただけだろ?
この後の結果が目に見えている。」
「空似だけであそこに出ていくなんてあいつ…。
度胸があるのか、それかただの馬鹿だろ。」
「本物のカオスは………出てこないのか。」
「まだそんなことを言ってるのか?
カオスはバルツィエと敵対してるだけで俺達の味方かどうか分からないんだぞ?
俺達の危機だからって出てきてくれるなんてのは願望に過ぎない。」
「この国は………、
バルツィエに服従する未来は変えられないのか………。」