テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ユーラスとの戦闘中に相手の剣技を咄嗟に真似しカオスはユーラスに痛恨の一撃を加える。
そこからはカオスがユーラスが繰り出す技を次々と盗みカオスは…。
王都レサリナス 北部 城前広場 カオスサイド
「この俺を前にして稽古だと………!?
ふざけたことをぬかしやがってぇ!!」
「次はどんな技を見せてくれるんだ?
先生?」
「野郎ォォッ………。
だったらこれは真似出来るか!?
オーバーリミッツ!!」パァァァァァッ!!
王都レサリナス 北部 城前広場 ウインドラサイド
「(………この数分の中で流れが変わった…!
先程までの劣勢からカオスが追い上げてきている。
この勝負………、
まだどちらが勝つか分からない。)」
王都レサリナス 北部 城前広場 フェデールサイド
「これは………。」
「ユーラスの奴………、
マジになってねぇか?」
「決め技で決めきれなかったからイラついてる…。」
「………ここからのユーラス兄さんの勝ちは無くなりましたよ。
ぼくもこの流れでやられたんですから。」
王都レサリナス 北部 城前広場
「なんか………、
カオスが盛り返してないか?」
「………俺にもそう見えるな。」
「急にカオスが攻めだしたぞ?」
「それになんだか余裕そうだ。」
「ユーラスも様子がおかしい………。」
「本気で焦ってないか?」
「あのユーラスがそんな………。」
「あのバルツィエのことだから何かまたふざけた演出か何かじゃないか?」
「………あいつらの動きに目が追い付かねぇから分からねぇ………。」
「今どういう戦況になってんだ?」
「さぁ………?」
「………カオスが押してないか?」
「そうか………?」
「そんなすぐ強くなるものなのか?」
「命懸けの戦いだからってそれはないと思うが………。」
「どうなってるか誰か分からないのか………?」
「今俺達の………
希望はまだ生きてるのか?」
王都レサリナス 北部 城前広場 カオスサイド
「どうだぁ!!
オーバーリミッツ!!
これは真似できまい!!
俺達ですらこいつを習得するのには数ヵ月はかか「なんだその技か。」…!?」
「オーバーリミッツ。」パァァァァァッ!!
「嘘だろォッ!!?」
「この技なら昨日ウインドラのを見ていたからもうできるんだけど?」
「昨日見ただと………!?
見ただけでオーバーリミッツを!?
馬鹿な……!?
この技はかなりの時間をかけて肉体を酷使する修行を積まねぇと体得できねぇ筈…!?
それがこんなあっさりと使える訳が「積んできたさ。」」
「修行ならたくさん積んできた。
それこそ数ヶ月と言わず十三年間、
欠かさずに積んできた。
ひたすらに応用の技を使いこなすためのバルツィエ流………アルバート流剣術の基礎の反復を延々と。
モンスターと戦うときも基本を忠実にこなして戦い続けてきた。
気が遠くなるような長い時間一人で戦ってきたんだ。
俺が守りたい人を守るために、
そして俺自身が強くなるために。
この世界には俺の村の周りにはいないような見たこともないすごく強い人やモンスターがいると聞いていた。
おじいちゃんでも勝てないと言うほどの人やモンスターが…。
俺はそいつらに出会ってしまっても勝てるように上を目指して修行に励んできた。
もしあの村の悲劇の時のように何も出来ずに皆を死なせてしまうのが怖くて………。
また俺は誰かを死なせてしまうんじゃないかって………。
無我夢中で強さを求めて剣を振ってきた。
………けど俺はずっと幻想を追い掛け続けていたんだ。
俺が想像するおじいちゃんを越える怪物………。
俺がいくら努力を重ねて強くなろうがそれすら軽く越えていく怪物を………。
その怪物を目指して毎日毎日来る日も来る日も剣を振り続けた。
その怪物の正体がこんな………
技の強さに傲って基礎が杜撰な連中だったんだね。」
「!?」
「こんな態度が大きいだけの技に頼った素人を目標にしていたなんて………。
その甲斐あってここまで強くなれたけど………。
この分じゃまだまだ世界にはいそうだな。
俺が目標とするまだ見ぬ幻想のような強さを持つような人達が。」
「…!
みっ!
見下してんじゃねぇぞ!!?
田舎者の分際でぇッ!!
世間知らずも大概にしろよ!!
そんな奴がいる訳が「いちいちそんなことで怒鳴るなよ。」!!」
「分かってるさ。
俺が田舎者だってことも。
俺が世間知らずだってことも。
俺には世の中の仕組みがよく分からなくてタレスやレイディーさんとかに教えてもらわないと何も分からないなんてことが多々ある。
それからどうするのかも他の人に頼りっぱなしさ。
俺には皆の考えを聞いてそれに賛同するしかできない。
俺が昨日までで学べたことは俺が思い付きで行動したら必ず上手くいかないってこと。
それだけだ。
俺は基本的な物事が分からないから感情で動きやすい。
だから失敗するんだ。
俺が考えずに出来ることなんて戦うことだけ。
戦う………そう、
お前達バルツィエと戦うことだけ。」
「!?
俺達と正面切って戦争しようとでも言うつもりか!?」
「そうだよ。
お前ら相手なら俺は負けない自信がある。
下手くそだのなんだの言われたけど実は俺、
ニコライトに会うまで飛葉翻歩すら使えないどころかそういう技術が存在することすら知らなかったんだ。」
「…!?
飛葉翻歩を知らない…!?」
「うん、
俺が初めて使ったのはニコライトと戦ったときだ。
そのときニコライトの飛葉翻歩を見て俺にも出来そうだと思ったから試しに真似してみたらすんなりできたよ。
案外簡単だった。
真似するまでに一発もらっちゃったんだけどね。」
「戦闘中に飛葉翻歩を習得したってのか!?
いくら飛葉翻歩が初級技術だからってそんな短時間で覚えられる技じゃねぇんだぞ!?
存在も知らなかったような奴が相手の動きだけで物真似なぞ………!!」
「俺はアルバート流剣術者だ。
お前達、修行不足の剣技を摸倣することくらいわけないんだ。
そう言う点ではパワーだけの初心者感が抜けきらないニコライトよりかは若干技の洗練さだけがあるお前の剣術は俺に巧くフィットする。
ここから先はもうお前の攻撃は一太刀もあびない。」
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シュンッ!ザスッ!ザスッ!キンッ!ザスッ!ザスッ!ザスッ!シュンッ!シュンッ!ザスッ!
「うごぁっ!?」ザスッ!?
「魔神剣ッ!!」ザザッ!!
「ガッ…!?」ザスッ!
「瞬迅剣ッ!!」シュッ!!
「うぉあッ!!」ザクッ!!
「衝破一文字ッ!!」ズザザザッ!!
「ぐぉおあああああっ…!!?」バスッ!!
「剛・魔神剣ッ!!」ザザンッ!!
「ウァァァァァァァァッ!!?
(……なっ、なんなんだこいつ!?
なんなんだこいつの強さは!?
さっきまでは俺が勝っていたじゃねぇか!
それなのに今は俺が斬りつけられている…、
話が違うじゃねぇかセバスチャン!
こいつ!
メチャクチャ強いじゃねぇか!?
何がイクアダのガキと同格レベルだ…、
こいつは………、
下手したらフェデールと並ぶ勢い…、
それにこの俺の剣技を盗むスキル………、
見ただけでパクられる………、
しかも俺の技なのに俺よりキレがやべぇ………、
こいつはまだまだ発展途上だ。
こいつがこのままいったら………
アレックスに剣が届く!!)」
「五天一文字ッ!!」シュシュシュシュシュンッ!!
「がぁぁぁぁぁぁぁぁアァッ!!!?」ザザザザザスッ!!