テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオスが大衆に向けて己の出生を表明した直後フェデールが騎士団を動かしカオス達を捕らえようとする。
それに対しカオス達は応戦し…。
王都レサリナス 北部 城前広場
「あっちの方は坊や擬きの仲間達に任せて良さそうだな。」
「こんな状況になれば皆も仲間割れをおこしている時ではないと悟ってくれたんだろう。
もとは共にバルツィエを討つと誓った皆だ。
ここに来てようやくその想いが一つになった………。」
「バルツィエが再起動しないのはありがてぇ。
だが勢いで応戦しちまったがこの戦闘、
区切りがねぇな…。
敵さんはまだまだ数は多いようだし。」
「お前………、
レイディーといったか?
この戦闘長引けばこちらが不利だ。
ミシガンやアローネ=リム・クラウディアも戦っているがこの多人数では徐々に疲れが見え始めるだろう。
この後の作戦は立てているか?」
「そうだなぁ………。
アタシ的にはもう少し敵の騎士を減らしてから人混みに紛れて中央突破といきてぇとこだが………。」
「ということはまだどこに向かうかは決まってないのだな?」
「そうなるな。
何分王都に帰ってきたのはこの二、三日の間なんだよ。」
「そうか………「隙あッ…!?」なら俺に考えがある。」ドスッ!!
「どこか身を寄せられるとこに宛があるのか?
ここまでの事態になったんじゃアタシらこの国のどこにも居場所はねぇぞ?」
「とすれば行き先は一つしかないだろう?」
「………「オラブハッ!?」本気か?」ゲシッ
「この計画が始まった当初に皆には伝えてある。
バルツィエを倒すためならどこにいようと我らは同じだ。
むしろこれで協力を仰げれば好都合だ。」
「そう思い通りに行くのか?
お前らを信用してくれるかは確証がねぇだろ?」
「…そうだな。
あちらに渡ったと同時に攻撃を受けて全滅するかもしれない。
………だがやるしかないんだ。
我らはこの戦いで多くの同士を失った。
その同士達の無念に報いるためにも………、
ダレイオスへと渡ってダレイオスにマテオとの戦争に向けて我らと手を組むように交渉するのだ。」
「お姉さん!」
「何?
アローネさん。」グググッ
「グァァッ………。」
「どうしてお姉さんまで戦闘に参加しているのですか!?
お姉さんは私やカオスと違って指名手配犯でもないのにこんなことをしては………。」
「どうしてって当然でしょ?
私の家族が悪人に襲われているんだから家族として一緒に戦うことなんて。」
「悪人とは言いますがこの方々はこの国の騎士団ですよ?
この国の決まりを考えれば悪人なのはむしろ私達「それが何よ。」!」
「国が決めたルールだがなんだか知らないけどね。
そうやって私やミストの人達のいないところで私の家族を一方的に悪者にして巻き込むような奴等は私からしてみればそれこそ悪人よ!
私は絶対にカオスとアローネさんを悪い人だとは思わないわ!
悪いのはいつまでもカオスとアローネさんを悪人呼ばわりするこいつらよ!
そんな奴等はこの私が直接教育してやるわ!」
「お姉さん………。」
「………ぁっ」バタン
「さっさとこんな数だけの人達はお仕置きしないとね。
まだまだたくさんいるみたいだし。」
ガキィンッ!!
「やりますね時期…。」ググッ
「アンタもね。
他のバルツィエは修行不足を感じたけどアンタだけは違うみたいだな。」ググッ
「これでもこの国の最高戦力を担っていますのでね。
他の家のもののように力に過信して訓練を怠るようなことはなかったのですよ。」
「そうかい………、
それならアンタの技術が一番お手本になるんだね。」
「そうとも言えますが私の技術は一朝一夕で使いこなすのは難しい話ですよ?」
「大丈夫さ。
もうだいたい掴めてるから。」
「!
まさかもう陽炎を………!?」
「後二、三度見せてくれたら俺でもできそうかな。」
「それでしたら足ではなく剣技でお相手させていただきましょう。
秋沙雨ッ!!」シュシュシュシュシュシュシュッ!!
「!
この技は!?」ガンガンガンガンガンガンガンガンッ!!
「これは防ぎますか。
ラーゲッツ貴方にはこの技は初見の筈なのですが。」
「(ラーゲッツの使っていた技だけどあれよりも鋭いな。)実は何度か見る機会があったんだよ。
その時は街の人達に放ってたけどね。」
「そんなところで情報の漏洩が………。
今度ラーゲッツが生まれ変わることでもあったら仕付けておきたいですね。
そんなふうに手の内をひけらかしては敵に対策を講じられてはいけません。」
「それだったら一般の人に剣を向けないようにって仕付けておいてくれよ。」
「それでしたらもう何度も聞かせているのですよ。
聞き入れてはくれないですがね。
瞬迅剣ッ!!「!!」裂空斬!!「うわっ!?」閃空裂破ッ!!「(連撃!?)」魔神連牙斬!!」シュンッ!ザスザズザスッ!シュシュシュンッ!!ザザッザザッザザンン!!
「うぉぉおぉっと!?」
「!!
トラクタービーム!!」パァァッ
「!?
体が浮いた…!?
何だこの魔術は…!?」フワァ…
「………これで私の勝ちですね。」
「!
何言ってるんだ!
まだ俺は「これで」」
「貴方を抑えて貴方以外が死ねば私の勝ちです。」
「!?」
「何も貴方と決着をつけることもないのですよ。
貴方を動かす頭さえ消えてもらえればこの戦闘は終わるのです。」
「止めろ!!
そんなことしたら俺が後でバルツィエを…!!」
「殺せますか?
貴方に。」
「…!?」
「………普通だったらこの国の国民なら何がなんでも殺しておきたいバルツィエの一族………。
それを貴方は何度も見逃している。
………貴方には人を殺す理由も覚悟もない。
だから殺さなかったのでしょう?
貴方の住んでいたミストにはバルツィエの存在が全くもって浸透していなかった。
それもその筈………、
もし浸透していたら貴方のお祖父様はあの村にはいられなかったのですから。」
「!!」
「そのせいなのか存じませんが貴方は戦うとき意識的に手加減していますね?
ユーラス達を相手に手加減というのも称賛すべきですがそれで貴方がどのような性格をしているのか、どのような戦術をとるかは確認がとれました。
………貴方は最後まで守る戦いしかしない。
受け身の戦術しかできないんだ。」
「………それの何が悪いんだ。
こっちから手を出さなければ何も戦いなんておこらないだろ?」
「そう、
仰る通り………。
ですがそれは互いに何の利益もない場合のみ。
そこに何かしら損得勘定や遺恨があれば片方が剣をとらずとももう片方は剣をとるかもしれない。
貴方は先程の一撃を除いて常に後攻にしか攻撃を仕掛けられない。
だからこうやって受けてはならない攻撃も受けてしまうんだ。」
「…!
こんな魔術!
時間がたてば解けるんだろ!?
だったらそれまで…!」
「………残念ですがこのトラクタービームは最長効果時間は一時間な上に貴方一人に絞ればそれ以上に延びる。
貴方が一時間以上トラクタービームで浮いている間にこの戦況はどうなるでしょうか…?」
「…!?
レイディーさん達ならこんな騎士団なんかには負けない!!」
「それはどうでしょうか?
少なくとも彼女らは貴方がいたからこうやって共に戦えていたのだと思いますよ?
その貴方がこうして私を相手に決着をつけられずに延々と時間を稼がれ続けられればいづれは疲れが見えはじめて捕まるでしょう。」
「…!?」
「………!
違いますね。
捕まるのではありませんね。
処刑でしたね。
貴方以外には何の利用価値もないので即殺させていただきますよ。
アローネ=リム・クラウディアもレイディー=ムーアヘッドも反逆騎士もダレイオスの子供もあそこにいるどこかの娘も。」
「………やらせるか。」
「………はい?」
「…そんなことやらせるか!!?」グワングワンッ!!
「無駄ですよ。
そのトラクタービームは一度捕まれば私の魔力が切れるまではずっと浮きっぱなしで「そんなもの!」」
「こんなもの!
魔術ごと切り裂いてやる!
魔神剣・槍破ッ!!!」ズバンッ!!!