テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしていた。

 レサリナスから逃げ延びたカオス達だったがウインドラとミシガンが仲違いをしてしまう…。

 このコンディションのままで話は終わってしまうが………


逃亡作戦会議

グラース国道 北西部

 

 

 

 

 

 

「………話は付いたのか?」

 

「!

 レイディーさん…。」

 

「一応はな………。」

 

「………」

 

「お姉さんが………」

 

「今ここで揉めても進まねぇ。

 もう少ししたらここを離れるぞ。」

 

「どこへ行くんですか?

 王都から俺達は一緒に付いてきただけですけど…?」

 

「そのことについてなんだがな。

 ………こいつら北からダレイオスへと行くようだぞ?」

 

「「ダレイオス!?」」

 

「!?

 それって敵国なんでしょ!?

 どうしてウイン………、

 どうしてマテオの部隊がこんな少人数でダレイオスに…?

 開戦するとは言ってたけどこの人達だけじゃとても戦いになんて…!

 それに戦争を始めるのは王国のバルツィエの人達なんでしょ!?

 あんなことがあった後でダレイオスに行く意味なんて!!」

 

「そうですよ!

 貴方がたはあの一件で完全に王国の騎士団からは離反しました!

 今敵国を攻め行ってどうなると言うのですか!?

 そのようなことは命を粗末にするだけです!」

 

「一先ず落ち着いてくれ。

 そんなことは俺達も分かっている。

 俺達は別にダレイオスに戦いを仕掛ける訳じゃないんだ。」

 

「「………?」」

 

「じゃあウインドラ達は何しにダレイオスに行くんだ…?」

 

「俺達はこれからバルツィエと戦っていくために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ダレイオスへ我々への協力を頼みに行くんだ。」

 

 

 

 

 

 

「協力…?

 そんなことができるの?」

 

「と言っても俺達がダレイオスの傘下に入るという形になるがな。

 通常だったら断られるか門前払いをくらうか、

 最悪その場で殺されてしまうかもしれない………。」

 

「だったらそんな不確かなことはしない方がいいんじゃないか?」

 

「慌てるな、通常だったらと言ったんだ。

 もともとの計画ではダレイオスに行くことは決まっていたんだ。

 上手く交渉の席に付くことができたら俺達には取って置きがある。」

 

「取って置き?」

 

「これだ。」スッ

 

「!

 それって!?」

 

「一般にはあまり流通しないものの筈だがお前達は既に知っているようだな。

 これが俺達がダレイオスと交渉するに至るまでの鍵になる…、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワクチンだ。」

 

 

 

 

 

「ワクチン………、

 それなら俺達も持ってるよ。

 ほら。」

 

「昨日坊やの拘束解いてから一緒に研究所からパクッて来たんだよな。

 ほらよ。

 アタシやミシガンも持ってるぜ?」ジャラララッ

 

「…拘束していた筈のカオスが自由になっていたのは貴女が解放したからだったんですね…。」

 

「あんなところにいたから大抵は放っておくんだがな。

 運悪く坊やが知り合いだったからついでに助けておいたんだよ。

 お前らにとっては不都合………には働かなかったから感謝しな。

 お前ら残党騎士団が助かったのは坊やが広場で暴れまわる以前にアタシが坊やを助け出したからなんだよ。

 誉められてやってもいいんだぞ?」

 

「…その節は俺の手錠を外して頂いてありがとうございました………。」

 

「………こちらもそのおかげで全滅を防ぐことができて感謝の極みです………。」

 

「ハッハッハッ!

 止したまえよ!

 当然のことをしたまでのことだ!

 感謝の言葉なんてものよりもアタシは具体的な物が欲しいねぇ。」

 

「物…?

 俺達は剣や防具以外は少しばかりの資金しかありませんが………。」

 

「そんなことぁ分かってんよ。

 アタシが欲しいのはそんなものじゃねぇ。

 アタシが欲しいのは権利だ。」

 

「権利………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達残党騎士団のダレイオス行きにアタシも連れていきな。」

 

 

 

「「「!?」」」

 

 

 

「ダレイオスに………ですか?

 それは………何が目的で………?」

 

「レイディーはダレイオスに行きたいのですか!?」

 

「レイディーさん達はつい最近王都に来たんですよね!?

 なんでそれがダレイオスに行くことに…!?」

 

「そうよ!

 カオス達がマテオにいたんだからダレイオスに行く意味なんてないじゃない!

 このワクチンだってそもそもカオス達を探すために持ってきたんじゃないの!?」

 

「おいおい勘違いするなよ?

 アタシは何もゴリラお前のガイドをするために連れて来てた訳じゃねぇんだ。

 アタシにはアタシの目的があってカストルやミストを回ってたんだよ。

 ゴリラとは行き先が一緒だったからあくまで同行していたのみ。

 王都に着いた途端面白そうなことを始めるって言うからその前にワクチンを盗み出すとこまでは一緒にいてやったがそれももうお仕舞いだな。

 アタシはこいつらと共にダレイオスへと向かう。」

 

「ダレイオスに何しに行くのですか?」

 

「そうだなぁ………、

 珍しい地層や生体のお勉強かねぇ。」

 

「はい?」

 

「要するにあれだ。

 観光だよ。

 王都の広場で大々的に顔晒しちまったから暫くはマテオにはいられねぇだろ?

 だからほとぼりが冷めるまではダレイオスに避難しとくんだよ。」

 

「けどダレイオスはこれからマテオが侵攻して来て危ないんじゃ………。」

 

「それを言うならマテオにいてもバルツィエ共に捕まる危険があるだろうが。

 それならまだマテオに支配されきってないダレイオスにいた方が安全だろ。」

 

「ダレイオスに行ってもマテオ人だと知られたら捕まったりするんじゃ………。」

 

「そうパッパッと捕まるかよ。

 アタシは逃亡のプロだぜ?

 捕まりそうになったらこいつら盾にして逃げるからいいんだよ。」

 

「………」

 

「それに危険だ危険だって言うがよ。

 これからマテオは戦争を始める気なんだぜ?

 それならどこにいても対して変わらねぇだろうよ。

 国内外どこも危険で一杯だ。」

 

「でもカタスさんは戦争が始まったらダレイオスのみが戦場になるって言ってましたよ?」

 

「………そうだな。

 そういう予測が立てられてるようだが絶対にそうなるとは限らねぇ………。

 もしかしたらマテオと戦場になるかも知れねぇよ。」

 

「マテオが…?

 ダレイオスがマテオに侵攻してくるかもしれないと言うことですか?」

 

「そうは言ってねぇさ。

 アタシが言いたいのは………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや、何でもねぇ。

 侵攻もまだ始まってねぇのにここから先を言ってもそうならない方の確率が高い。

 今は言わないでおこう。」

 

「「「(何を言いかけたんだ?)」」」

 

「………レイディーさん、

 同行するのは構いませんが我々はこれから北の砦を越えてから唯一ダレイオスと繋がる陸路を辿ろうと思います。

 少々体力的にキツい旅になりますがよろしいですか?」

 

「アタシをモヤシかなんかだと思ってんのか?

 こう見えても旅慣れはしてるつもりだぜ。

 そんな気遣い無用だ。」

 

「…そうですか………。

 分かりました。

 ………お前達はどうする?」

 

「俺達は………どうしようか。」

 

「どうするもカタスのところから飛び出して来ましたからね………。

 行く宛なんてどこにも………。」

 

「………私はカオスを連れ戻しに来ただけだから。

 カオス?

 この際ミストに帰らない?」

 

「ミストに?」

 

「殺生石のことを調べてたみたいだけど結局見つからなかったんでしょ?

 ならミストに戻ろうよ。

 ミストなら他の街みたいにカオスの手配書なんてないから前と同じように暮らせるよ?」

 

「…!」

 

「それにアローネさんも行くところがないのならまたミストに来ればいいし、私もカオス達の家に遊びに行くしそれで「ごめんねミシガン」え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり俺はミストには帰れないよ。」

 

 

 

「どうしてよ!

 ミストなら前と同じように住めるんだってば!」

 

 

 

「………嬉しい誘いだけど俺はウインドラ達の作った手配書関係なくあの広場で暴れてしまった。

 それでこの国のバルツィエを三人も倒した………。

 もう俺は誤った犯罪者じゃなく立派な犯罪者になったんだ。

 そんな俺のところにミシガンが遊びに来るなんて生活をしてたらミシガンに迷惑がかかる。

 俺は………ミストに住める資格がもう無いんだ。」

 

「そんなこと言わないでよ!

 じゃあカオス達はこれからどうするつもりなの!?」

 

「………坊や達は恐らくあの騒ぎの最中にスペクタクルズで顔を撮られている。

 今度はもっと大掛かりに噂が広まっちまうなぁ………。

 大人しくミストに戻った方がいいんじゃないか?」

 

「………それなら俺も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ダレイオスへ行きます!」

 

 

 

「え………?」

 

 

 

「思いきったなぁ…!

 坊やがダレイオスに行って何のメリットがあるんだ?

 殺生石について調べに行くって言うんならそれこそ可能性は低いぞ?

 他の例があるんなら既にマテオが情報を掴んでいる筈だ。

 それがねぇんだ。

 行くだけ無駄かもしれないぞ?」

 

「………そうなのかもしれませんが俺は自分にできることを全部やりきらないと気が済まないんですよ。」

 

「働き者だな。

 ワーカホリッ「それに」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はタレスをダレイオスへ返すって約束しましたからこのまま帰るなんてことはできないんです。」

 

 

 

「ダレイオスに………だと?」

 

「……はい。」

 

「カオス、それは………。」

 

「そうか………、

 猿と坊やのガキにしては全然似てなかったからどっかで誘拐してきたガキだとは思ってたがあのガキ既にダレイオスから拉致されてきたガキだったんだな。」

 

「タレス君が………ダレイオスから来た子供だったの…?」

 

「事情があって俺達と一緒にいたんだ………。」

 

「……奴隷か?」

 

「………」

 

「……そうかよ。

 嫌になるなぁ。

 強者の権利ってのがよぉ……。

 それならアタシやこいつらがダレイオスに送り届けりゃ済む話なんじゃねぇのか?」

 

「俺達がタレスをここまで連れてきたんです。

 ここまで来たのなら最後まで見届けたいです。」

 

「そうかよ。

 単純にミストに帰りたくないとも聞こえるんだがなぁ………。」

 

「…そうとられてもいいですよ。

 俺は自分の責任からは逃げたくないだけですので………。

 そう言われても仕方ないんです。」

 

「…でしたら私もカオスと共にダレイオスへと向かいます!」

 

「!?

 アローネさん…!」

 

「カオスだけに責任なんて背負わせません!

 タレスを連れてきたのは私も同じです!

 最初に旅に同行に誘おうとしたのは私ですから!」

 

「アローネ………。」

 

「……だとよ?

 どうするお前は?

 お前だけミストに帰るか?」

 

「………私は………。」

 

「お前の目的は坊やを連れて帰ることだってんならそれはもうかな「私も行く!」は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私もダレイオスへ行くよ!

 カオスとアローネさんだけじゃ心配だもん!」

 

 

 

「ミシガン………、

 危険な旅になるんだよ?

 俺達が行こうとしてるのは敵国の人達ばかりじゃない。

 ヴェノムがわんさかいるような場所なんだ。」

 

「そんなの知ってるわよ!

 だから行くの!

 そんな危険なところにカオスとアローネさん達だけじゃ不安だもん!

 話聞く限りじゃどうせそこの騎士団の人達とはダレイオスに渡ってから別行動なんでしょ?」

 

「………そうだな。

 俺達はダレイオスへと渡ってから即座にダレイオスの王都へと向かわねばならない。

 共に行けるのは一本道までだけだ。」

 

「………だったら私が付いてなくちゃ心配だよ。

 だから私も行くの!

 私が行けば世間知らずな二人のことだから絶対道に迷うもん!」

 

「ミシガン………。」

 

「お姉さん………。」

 

「な~にが世間知らずだ。

 この間までお前がそうだったじゃねぇか。

 そんなんで人のこと言えあだだだだだ!?」ガッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「文句はないよね二人とも?」

 

「………うんそうだね。」

 

「お姉さんがそれでいいのでしたら………。」

 

「いいこと?

 私は最終的にはカオスとアローネさんをミストに連れ帰ることが目的だから。

 ………カオスが殺生石について調べ尽くしたらミストに二人とも連行するからね。」

 

「いいよもうそれで………。」

 

「ミシガン………、

 お前は帰った方が安全なんじゃないのか…?」

 

「………なんなの?

 アンタには関係ないじゃない。

 私に指図しないで。」

 

「………」

 

「私はカオスとアローネさんの同行者なの。

 私が選んで許可をもらったんだからなにか文句言われる謂れはないわよ。」

 

「………確かにな。」

 

「………それじゃよろしくね。

 二人とも。」

 

「………よろしく………なのかな?」

 

「そうなるのですかね?」

 

「そうなの!

 これからは私も仲間になるんだからアローネさんも私のことお姉さんじゃなくてミシガンって呼んでよ?」

 

「………分かりました。

 ではよろしくお願いしますねミシガン。」

 

「うん!

 任せてよ!

 私がいればマテオでもダレイオスでも誰にも二人を傷つけさせないんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………また人の頭を掴みっぱなしな件、

 どうにかしていただけやせんかねぇミシガンさん………。」

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