テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
レサリナスから逃亡した一団はダレイオスへと亡命することに決定する。
だがレイディーが追っ手を気にしてタレスを一人遣いに出したことに怒るカオスだったが…。
グラース国道 北西部 夜
「………という感じで王都は城門二ヶ所を閉じていました。
今日のところは入退場できないようになっています。」
「…とすると今回の件で対策に時間を費やす方針をとってそうだな。
追っ手の方はあったか?」
「追っ手………と言えるかは分かりませんが遠くから見て王都の南西部から北東部にかけて距離を置いて何ヵ所かに分けて騎士団の部隊が配置されていました。
恐らくボク達を一方に纏めて捕獲しに来る編成を立てていると思います。」
「その線で間違いないな。
ミシガン、
最初からお前らはミストに帰るなんてこたぁできなかったようだぜ?」
「………そうだね。」
「坊や擬き、副隊長、
このまま夜営することになるが食料の用意はしてあんのか?」
「そこは心配ないな。
トラビス。」
「あぁ、
今回は部隊の人数は激減したがここまではおおよそ予定通りなんです。
食料に関してはもう少し行った先の方に砦までの中継ポイントがあってそこで補充することができます。」
「なるほど………、
そこには他の騎士団の部隊は?」
「複数いますがこの人数なら押しきれるでしょう。」
「そうか………、
バーナン隊、
お前らの方はそれで異存ないな?」
「我々もそれで構いません。
………現状我々の指揮官は全員昼間殺られてしまったので私達は貴女方の方針に従いましょう。」
「…そうしてくれ。」
「………何が従いましょうだ。
お前らバーナン隊は今回ずっと足引っ張りっぱなしで良いとこ無しだったんだから当たり前だろ…。」ボソッ
「………何か言ったか?
ダリントン隊。」
「いぃやぁ?
何も言ってないが!!?」
「何だその角が立つような言い様は?
何かあるなら言ってみろ!」
「そうだなぁ、
強いて言うならお前達今日は本当に………、
役立たずを晒してばっかだったな。」
「なんだと!?」
「だってそうだろ?
今日お前らがしてたことって俺達に迷惑をかけることしかしてなかっただろうが!」
「ふざけるな!!
それを言うならそもそも貴様らの隊長が最初からバルツィエに殺されていたことが起因だろう!
そのせいでバーナン隊長があんなバルツィエの糞みたいな演劇に利用されて殺されてしまったんじゃないか!!」「おい、止めろ。」
「何を寝言言ってんだ!!
お前らのドジな隊長だってまんまとバルツィエに捕まっていたじゃないか!!
うちの隊長を悪く言う前に自分達の隊長の愚かさを反省させとけ!!
もう地獄に行って猛省してるだろうがな!!」「おい!!」
「言わせておけばダリントン隊がぁ!!」
「来るなら迎え撃つぞバーナン隊!!」
「あ~、ダメだコイツら。
ミシガン、
頭冷やしてやれ。」
「………分かった。
アクアエッジ!」パシャシャシャ…!
「「………」」ポタポタ………
「お前らよぉ………、
非常事態で一緒してるがこれでもアタシやこいつらは一応一般人なんだぞ?
お前らは一般人の目の前で何をしょうもない言い争いしてんだよ?
そんな下らない争いは他所でやってくれ。」
「しかしこいつらバーナン隊は………。」「ダリントン隊の奴等はバーナン隊長のことを………。」
「お前らは子供か?
そんな言い訳しか出てこないんならお前らの精神年齢はここにいるガキよりもガキってこったな。」
「「………」」
「…アタシは別に完璧な振る舞いを求めてんじゃねぇ。
騎士団なんて肩書き持ってても人は人だ。
人なら当然怒ったり嘆いたりする感情があってもいい。
ただそれを仮にも守るべき国民の目の前でオープンにするのはいただけねぇ。
お前らは除隊扱いにはなるだろうがそれでも部隊として纏まっている以上お前らは騎士としての誇りは持ち続けてんだろ?」
「まぁ………。」「それはそうですが………。」
「それならよぉ?
そんな過ぎたことでケンカなんかしないでこれからのことに目を向けたらどうだ?
お前らがそんなんだと一般人のアタシらはお前らを信用できなくなるんだぞ?
それでもいい………なんて言わしてはくれないよな?
な?」
「「………」」
「何もすぐ完璧にはならなくていいさ。
大事なのは完璧に程遠い分完璧であろうとする姿勢が必要だって言ってんだ。
そう努めようとする限りアタシらは安心してお前らを頼ることができる。
………できればそうしてくれると有り難い。」
「………先程は見苦しいところを見せてしまい申し訳ない。」「安全になってから今日のことを思い返してみて頭に血が上ってしまいました。」
「よ~し、
仲直りは………、
また今度よく話し合うんだな。
だがまた同じことを蒸し返されても困る。
お前らが今日計画していたことを詳しく話してくれないか?
それでこれから先のことも。
その上で今後のことを決めていこうや。」
「レイディーさん、
纏めるのが上手いですね。」
「言い方には問題あるけどこういうときに限っては頼もしいんだから…。」
「たりめぇだろ。
アタシはアタシ以上に出る杭は打つって決めてんだ。
こんぐらい軽く修めてみせるさ。」
「俺達バーナン隊は先ずバーナン隊長の作戦で情報の操作を行っていました。」
「情報の操作?」
「報道に掛け合わせて『カオス=バルツィエ』様の記事を大きく取り上げその上でカストルなどでの善良的な面やイクアダ砦のバルツィエとの戦闘での功績を広め都民にその存在をアピールさせました。」
「そのカオス………様っていうのは止めてほしいかな……… 。
俺ってそんな様を付けられるような身分じゃないし…。」
「そんなことはありません!
カオス様は我等アルバートファンクラブの会員にとってはアルバート様と同等に扱うべきお方です!
これ以下の呼び方などもってのほか!」
「あ………、
それって………もしかして………、
バーナン隊の人達全員なの………?」
「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」
「………そうなんだぁ………。
ちっ、ちなみに俺のこと事態が貴方達がいろいろ吹聴してたってことらしいけど、どの辺りで俺のファンになったの…?」
「初めは我等も貴方様のことを半信半疑ではあったのですが昼間の一件で貴方様が我等の情報以上の力と心意気を兼ね備えたお方と知って我等一同はそこから貴方様の真のファンとなりました!」
「へっ、へぇ~………。」
「カオスが旅に出たと思ったらいつの間にかこんなにファンなんか作っちゃってからに………。」
「俺もこんなことになっていたなんて最近まで知らなかったんだってば………。」
「我等がファンクラブに属していることは心からの本心でほございますがそれによってファンクラブ間での情報の流通はつつがなく行えました。
………ファンクラブ会員としてはあまりきの進むことではありませんでしたが………。」
「まぁいい………、
それで?
お前達はそれによって街の連中を操作してバルツィエ以外の邪魔な騎士団共を抑えさせる作戦を立ててたんだな?
騎士団が都民に対して剣を向けないと踏んで。」
「!
………その通りです。」
「…少し雑な作戦だな。
騎士団はともかくバルツィエがそれに対応してたら否応なしに都民が戦火を浴びてたかもしれねぇんだぞ?
そのことは考えなかったのか?」
「我々も知恵を振り絞って作戦を練ったのですがそれしか思い付かず………。」
「まぁそうだよな…。
ただでさえ裏でこそこそやるしかねぇんだ。
そのくらいセコい手しか使えねぇのも分かるぜ。」
「我々にはバルツィエに対抗できるだけの人員が不足していました。
バルツィエに勝つには擬似的にでも人員が必要だったのです。」
「………まぁ、なぁ…。
あっちさんは表だって堂々といろいろできるのにお前らはバレないように人を集めるとなるとそうした作戦になってくるわな。」
「………今回のことで都民にも少なからず負傷者が出たことでしょう………。
そのことにつきましては我等も後ほどお詫びをさせていただきます。
…ですがそれには先ずバルツィエを倒さねばなりません!
我等はダレイオスへと赴きダレイオスのヴェノムに対抗する技術向上を謀ります!
そしてダレイオスをなんとかマテオともまともに戦争ができるところまで成長させるのが我々の計画なのです!」
「………そう上手くいくのかねぇ………。」