テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
遂に追撃部隊との本格的な衝突が始まったが変わらず一行は逃げの一手をとる。
シーモス砦の入り口を塞いで時間を稼ぐつもりだったがフェデールの魔術トラクタービームによってあえなく後方の扉を破られ寸前まで追っ手が迫ってくるが…。
シーモス砦 ダレイオス側外壁門 夜 ユーラスサイド
「おらおらッ!
攻撃の手を緩めるなぁ!
じゃんじゃん狙っていけ!!」
「「「「「「「「「「了解ッ!!」」」」」」」」」」パァァッ!
「狙うのはなるべく奴等の最前列よりも前の方だ!!
フィールドを炎上させて奴等の速度を落とせ!
奴等の足が止まったときが狙い目だ!
それまで何がなんでも撃ち続けろ!!」
………つってもこんなやり方で奴等の足が止まるとは思えんのだが………。
この方法じゃ精々………。
………どうでもいいか。
これで失敗したのならフェデールが責任を取るっていってたしな。
上手くいったのなら俺の手柄だ。
カオスとの決着をつけられないのは痛いとこだがフェデールが指揮した以上後で奴を問い詰めればそれで済む話だ…。
シーモス海道 夜 カオスサイド
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ!
ドゴォォォンッ!!
「!?
道が燃えて……!?」
「私に任せて!
アクアエッジ!」パシャァァ!
シュゥゥゥゥッ…!!
「こんな火くらい私が消してあげる!」
「では私も!
アクアエッジ!」パシャァァ!
「我々も消化します!
アクアエッジ!」パシャァァ!
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ!ドゴォォォンッ!
「「「「「「「「「「アクアエッジ!!!」」」」」」」」」」パシャァァ!!
シュゥゥゥゥッ!!
「進めぇぇぇ!!」ダダダッ!!
「(………府に落ちねぇな。
火の粉飛ばしたところでアタシらにもこうした応対ができることは想定できる筈だ。
それをこんな短時間の足止めだけで追ってこないとは………。
それにこの火の玉が追い付いてきたにも関わらず数が減ってきたような………?)
なぁ坊や………。」
「?
何ですかレイディーさん。」
「………あそこに見えるフェデールの追撃隊なんだが………、
どのくらいの数に見える…?」
「どのくらいって………、
昨日のウインドラの部隊とバーナンさんって人の部隊の騎士団が来てるんじゃないんですか?」
「流石に全部隊じゃねぇ筈だ。
仮にもレサリナスはマテオの最重要拠点だ。
一部隊くらいは残してきてるだろうな。」
「そうなんですか…?
俺てっきり騎士団長が来てるから全部の騎士の人が来てるのかとそう思い込んでいましたね。」
「………今なんて言った………?」
「へ?
だから全部の騎士の人が「その前後だ!」………騎士団長が来てるから………そう思い込んでいた………ですか?」
「………アタシとしたことがとんだ検討違いをしていたかもな………。」
「え?」
「さっきから飛んでくるファイヤーボール………、
夕方から飛んできてたのに比べて勢いが落ちてねぇか?」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥ!ドゴォォォンッ!!
「………微かにですけど威力が弱いですね。
けど夕方から走りながら撃ち続けてたら魔力も落ちてくるんじゃ…。」
「…そう願いたいところだがもしあれが本の一部隊だけの射撃だったらどう思う?」
「どうって…、
それは………?
………消耗が激しいんじゃ………ないですか?」
「…さっきあいつらマテオの方から飛び越えるやいなやこちら側の門をすかさず閉めただろ?
アタシはあの時敵国側の門だから閉めたっていうのと同時にアタシらを追い掛けるのを諦めたんだと思った。」
「普通に考えたらそうなんじゃないですか…?」
「いかがなさいましたカオス様…?」
「トラビスさん………、
ちょっとレイディーさんが追手の人達が何か別の作戦があるんじゃないかって………。」
「別の作戦ですって…?」
「わざわざこんな小人数相手にフェデールが出張ってきてんだ。
何か良からぬことを企ててるに違いない。
そう考えたらあの門を閉じた意味も変わってくる…。」
「門を閉めた意味………?
こちらの退路を絶ったということでしょうか…?」
「猿もさっきそう言ってたな…。
退路を絶つ………。
としたらアタシらが逃げられない状況に追い込まれたということになるが…。」
「!
まさかとは思いますがこの海道に何か罠が…!?」
「それはないだろう。
奴等が先回り出来るならそのまま前後で囲ってしまえばアタシらはゲームオーバーだ。
昨日のレサリナスだけ見ても奴等はあそこでお前らを消す予定のようだったしな。」
「………とすると残るは………」チラッ
「………信じられねぇ作戦だがまさかフェデールの野郎、
ダレイオス軍を宛にしているんじゃねぇだろうな…。」
「ダレイオスって…敵なんでしょう!?
それがどうしてフェデール達と一緒になって俺達を!?」
「別に共戦張ってる訳じゃねぇだろうさ。
ダレイオスからしてこの暗い夜中に敵国マテオから魔術攻撃が飛んでくりゃあダレイオス側はどう思う?」
「それは………、
だけどダレイオスは今それどころじゃないってカタスさんが…!?」
「確かにヴェノムの対応が追い付いていないのはある。
だがダレイオスにとって一番の敵はマテオだ。
そのマテオとダレイオスを繋ぐこの一本道だけはダレイオスもヴェノムと同様に警戒している。
ならこんな攻撃されていると分かりやすい方法をとればダレイオスは軍を動かす。
軍を動かしてなんとしてもダレイオス側の領内を死守するだろう。
そしてこの一本道を通ってくる得体の知れないアタシらを見たらダレイオスはマテオから来た侵略者ととる…。」
「そんな…!?
確かにそう映るかもですけど…!」
「では戻りますか!?
それですと今ダレイオス側に向かうのは危険なのでは…!?」
「だったら!
俺がまたマテオに戻って門に飛び乗ってから門を…!」
「冷静によく考えろ。
今戻るとなるとこの集中砲火の中をどう戻るってんだ。
飛んでくる方から遠ざかれば当たりにくくなるが近付けば逆に命中しやすくなる。
戻るなんて選択肢はとっくに消されちまったよ。
坊やは魔術なんて効かないだろうがアタシらはそうはいかないんだ。」
「では進むしかないのですね。
この先にダレイオス軍が待ち構えているやもしれぬ場所へと。」
「そういうこったな…。
魔術攻撃と同時に飛び込んでくる連中なんてダレイオスからしたら敵以外の何者にも映らねぇだろうがな。」
「それでは我々の計画は………。」
「アタシが奴等の作戦にハマっちまったせいだ。
悪かった…。」
「いえ…、
私共もレイディー殿がいなくてもここを通り抜ける予定でしたのでレイディー殿が謝罪されることはありませんよ。」
「アタシがもっと早くに気付いていればな。
思い込みだけで大軍が来ると仮定しちまって………。
奴等の作戦の巧みなところはこの一本道まで追い詰めれば後は適当に魔術を放つだけでダレイオスが迎え撃ってくれる。
それだけでアタシらは全滅だ。
この作戦なら部隊が少数でもこなせる仕事だ。
門を閉めたのもアタシらが引き返してこれないようにすることと部隊が少数だということをアタシらに悟らせないようにするためだったんだな………。
…っとに、
アルバートのように上手くはいかねぇか。」
「おじいちゃんのように…?」
一方のダレイオス側 トリアナス砦 夜
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…………………………………………ア”ア”ア”………。