テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしていた。

 ダレイオスへと亡命する途中バルツィエの追撃部隊とダレイオスからのヴェノムの大群に挟まれるカオス一行。

 その状況で遂にバルツィエのユーラスからの魔術が一行に…。


敗残への階段

シーモス海道 深夜 ユーラスサイド

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しゃくせぇな!

 もう待つのが面倒だ!!

 次の本気の一撃で纏めて消し飛ばしてやるぜ!」パァァァ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『岩石よ!我が手となりて敵を押し潰せ!!

 

 

 

 ストーンブラスト!!!』」ズドドドドドトドト!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シーモス海道 深夜 カオスサイド

 

 

 

ズドドドドドトドト!!

 

 

 

「!?

 しまった!

 モタモタしている間に…!?」「今度のは受けきれ…!?」「アッ!アイシクル!!」「…!何ですかれは…!?」「タレス…!」「なっ、何これ!?こんな大きな…ッ」「カオス様!危なッ…!」「え………」「全員海に……」………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドドドドドトドトドドドトドドドドドトドドドドドトドドドドドトドドドドドトドドドドドトドドドドドトドドドドトドドドドドトドド!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………いててぇ………。

 

 

 

身体中が痛いな………。

 

 

 

こんなに痛むのは…………いつ以来だろう………。

 

 

 

魔術ってこんなに当たると痛いんだな………。

 

 

 

 

 

 

………昔ミストで苛められていたときにもこんな痛みだったな………。

 

 

 

もう十年も魔術をまともに喰らったことなんてなかったから忘れていた………。

 

 

 

俺を守るマナが無くなったからこんなふうに魔術をもろに喰らったんだな………。

 

 

 

………今までこんなものを普通に受け止めていたんだ………。

 

 

 

殺生石の力を使えるようになってから一度もマナを切らしたことなんてなかったから自分に限界があったことに驚きだ…。

 

 

 

魔神剣くらいじゃそんなにマナを消費しなかったから王都に来て飛葉翻歩や他の技を使えるようになって………、

昨日から俺がとんでもなく強くなったんだって錯覚していた………。

 

 

 

こんなんじゃ駄目だな………。

 

 

 

こんなんじゃ皆を守れない………。

 

 

 

皆を………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆を………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………!

 そうだ!

 皆は……!?」バッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダランッ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?

 ………左腕が………動かない………?

 ………折れてるのか………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……なんてこったこれじゃもう剣を………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カオス様………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!

 トラビスさん…!

 無事だった………!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「申し訳ありません…………、

 片目と………右足を持っていかれたようです…………。」

 

 

 

 

 

「………大変だ!

 早く治療をしないと…!」

 

 

 

「いいのです………。

 自分はもう…………、

 それよりも………カオス様………、

 貴方様も今の一撃で負傷なさっていますね…………。

 でしたら………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 我等のことは置いておいてウインドラ達とお逃げください………。」

 

 

 

 

 

 

「………何言ってるんですか!?

 そんなこと「お静かに…」………。」

 

 

 

「敵の魔術を受けて我等部隊は半壊………、

 生きているものは…………微かに息遣いが聞こえるので多少は残っているのでしょう………。

 ですがこの戦………既に敵の手中に墜ちました………。

 後は………ユーラスの部隊に蹂躙されるのみです………。」

 

 

 

「喋らないでください!

 今だってキツいんでしょう…!?」

 

 

 

「大丈夫ですよ。

 ウインドラを庇って攻撃を受けたせいなのかそこまで痛覚を感じている訳ではありません………。

 少し………体の感覚がありませんが………。

 

 ………幸いなことに敵の魔術が膨大だったこともあってヴェノムもろとも我等を吹き飛ばし今は土煙が上がっています………。

 敵の視界も見えぬ今………、

 貴方様方が逃げ出すチャンスはここしかありません……。」

 

 

 

「逃げるったって………、

 皆は………!? 」

 

 

 

「アローネ様やミシガン様達は………意識を失ってはいましたが軽傷です………。

 心配ありません………。

 ストーンブラストから離れた位置にいたので………、

 その程度で済みました………。

 ………ウインドラも含めて皆さんは本当に高い魔力をお持ちですね………。」

 

 

 

「アローネ達が………?

 でも…!」

 

 

 

「いいのです………。

 本当だったら………昨日失っていた筈の命………、

 皆さんの………、

 民を守るために使えるのなら………、

 ここで皆さんの盾になって果てることも悪くはありません………。」

 

 

 

「そんなこと言わないでください!

 せっかく生き延びたのに「お聞きください」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方様方には使命があるのでしょう?

 その使命を果たすことなく我等と共に命を捨てることはありません………。

 貴方様方は貴方様方のご使命のためにダレイオスへと渡って下さい………。

 

 我等にも使命はありましたが………、

 我等には使命を果たせるほどの力が無かっただけのこと………。

 ………悔いは残りますがウインドラさえ生きていればいつか必ずウインドラが俺達の使命を代わりに果たしてくれます………。

 それなら俺達は………最後に騎士らしく誇りを失わずに誰かを守れる人であることを望みます………。

 

 それが………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自分が騎士になった理由だからです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰かを………守る………?」

 

 

 

「はい、

 それが俺………トラビスの騎士へ志願した志望動機です。

 これはそれらしい志願理由でも………誰かを真似した動機でもありません………。

 俺の………、

 俺だけの騎士を目指した夢です。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………今前方にいたヴェノム達も吹き飛んで道が開けました………。

 お逃げになるのでしたらお急ぎを………、

 先程の魔術で勝利を確信しているでしょうがいつ次の第二波が来るか分かりません………。

 後のことはこのトラビス………いえ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 民を守るためにある騎士団にお任せください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………分かりました………。」

 

 

 

「それで良いのです………。

 人を守るために我等がいるのですから………。」

 

 

 

「俺は………貴方という騎士がいたことを忘れません………。

 貴方のような………、

 人を守った騎士のことを………。」

 

 

 

「なんと光栄なことでしょうか………、

 カオス様にそのように仰っていただくとは………。」

 

 

 

「俺なんて………、

 全然大したことないですよ………。

 騎士を目指して成れなかった半端者だし………。」

 

 

 

「そんなことはありませんよ………。

 貴方様は立派な騎士でございます………。

 この場にいる者は皆貴方様にお救いいただいたのですから………。」

 

 

 

「そんなの………昨日助けて今日助けられてないじゃないですか………。

 そんな無意味な助けなんて………。」

 

 

 

「無意味などではございませんよ………。

 昨日カオス様やレイディー殿があの場にいなければ我等は訳もわからずただ疑問と後悔を残して死んでいたでしょう………。

 今日まで生きられただけでも俺達はカオス様方に………感謝の気持ちでいっぱいです………。

 だから………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後に恩返しをさせてください………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へへへ………、

 これだけ喰らわせれば生きてる奴なんていねぇだろ。

 後はカオスの奴を見つけて痛め付けて連れ帰るだけで任務終了だ…。」ザッザッザッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!

 カオス様…!

 どうかダレイオスでもご武運を!!

 

 

 

 ダリントン隊!バーナン隊!

 残っている者は全力で後方のユーラスを足止めしろ!!

 

 カオス様達の活路を俺達で作るんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「オォォォォォォォオ!!!」」」」」」」」」ガラガラガラッダダダダッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…まだこんなに生きてる奴がいやがったか………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ストーンブラスト!!!」ズドドドドドトドト!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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