テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしていた。

 ミシガンはウインドラの負傷を見てその負傷が自分のせいだと思い過去のことも含めて悲嘆する。

 しかしウインドラの必至の訴えにより二人の間にあった十年の壁が砕かれる………。


後悔する仲間達

トリアナス砦 深夜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(………よかった………。

 ウインドラとミシガンが仲直りできたみたいで…。

 昨日から二人のことが心配だったけどもうその必要もないようだな。

 

 そりゃそうだよな…。

 二人は最初から両想いだったんだからこうなることだって分かりきってたんだ…。

 最初から俺が介入する余地なんて無かったんだよな…。

 

 

 

 ………ちぇっ、

 告白もしてないのに失恋しちゃったか………。

 最初から諦めてたけど………。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、

 待たせたな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!

 ユーラス………。」

 

「アンタ…!」

 

 

 

「お前らから預かったワクチン、

 確かに本物だったな。

 使ってみたら普通にヴェノムぶっ殺せたわ。」

 

 

 

「そんなの当然でしょ…。

 アンタ達の所から盗ってきたんだから…。」

 

 

 

「こそ泥が偉そうにすんなよ。

 お前らみたいな奴等は大概こういうときにパチもん渡して逃げようとするのがいるからな。

 確認って大事だろ?

 それよりお前らよく逃げなかったな?

 俺が確認に行ってる間に逃げれば俺も見失ってたかもしれねぇのにな。」

 

 

 

「それでもし見つかってたら今度こそお前はミシガン達を殺すだろ?

 こんな重傷な仲間がいるのにそんな危ないことができるか…。」

 

 

 

「そうだな。

 その時は確実に殺るだろうな。

 お前だけ残して他の三人を………?

 

 …なんだそいつ。

 もう気が付いたのかよ。」

 

 

「「!?」」

 

 

「!

 ユーラス!

 ウインドラはもう戦うことなんてできない…!

 今更止めを刺すなんてことはしないでくれ!」

 

 

 

「俺に指図………。

 

 …すんなと言いたいとこだが早とちりすんなよ。

 生きてたんならよかったじゃねぇか。」

 

 

 

「………へ?」

 

 

 

「もう今日は沢山殺したし気分が晴れて満足してんだ。

 そいつ一人くらいなら見逃してやってもいいだろう。」

 

 

 

「本当に…?」

 

 

 

「あぁ、

 俺の任務は反逆者共の殲滅とお前の回収だ。

 一人殺しとかねぇといけねぇ奴を殺し損ねたが一人二人殺り損ねたとしてもお前さえ回収できればお咎めはされねぇだろ。」

 

 

 

「ユーラス………。」

 

 

 

「………それに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ワクチンも無しにこのヴェノムまみれの土地でそんな死に損ない一匹抱えてどこまで生きてられるかも見物だしな。」

 

 

 

 

 

 

「…とことん性根が腐ってるわねアンタ。」

 

「ミシガン、

 あまりこの人にそういうことを言っては………。」

 

「………こいつらが腐っているのは今に始まったことじゃない………。

 俺が王都に来た時から既にこいつらはこうだったんだ………。」

 

 

 

「それくらいにしとかねぇと本当に皆殺しにしちまうぞ?」

 

 

 

「三人とも…、

 もう本当にその辺で………。」

 

「「「………」」」

 

 

 

 

 

 

「…静かになったところでそろそろ休憩は終わりにするか。

 俺の隊の奴等を待たせてるしな。」

 

「………あぁ。」

 

 

 

「!

 カオス!」

 

「行っちゃダメだよカオス!」

 

「………」

 

 

 

「…ごめん。

 ………俺は行くしかないんだ………。

 俺がいかないと四人は………。」

 

 

 

「けど………。」

 

「…カオスは本気でこの方についていくおつもりなのですか?

 カオスがこの先どういう扱いを受けるかは………。」

 

 

 

「分かってる………。

 俺も分かっててついていくんだ。

 俺が行けば四人は見逃してもらえるんだから………。」

 

 

 

「………私達は本当にカオスのお荷物にしかなれないのですね………。」

 

 

 

「何言ってるんだよアローネは。

 俺がいつアローネ達をお荷物扱いしたんだよ?」

 

 

 

「現状がそう物語っているではありませんか…!

 私達のせいでカオスは…。」

 

 

 

「大丈夫だよ。

 心配はいらないよ。

 俺はすぐに戻ってくるから…。」

 

 

 

「戻ってこれるのですか…?

 私達のもとへ…。」

 

 

 

「………多分ね…。」

 

 

 

「それは………もしや………。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戻れる訳ねぇだろうが。」

 

 

 

「「…!」」

 

 

 

「隙を見て手錠の鍵でも奪って逃げようってんなら残念だったな。

 鍵はフェデールの奴が預かってんだよ。

 今頃鍵はフェデールがレサリナスに持って帰ってるだろうぜ?

 ってことはお前はレサリナスまでマナを封じられたまま俺達から逃げなきゃならねぇ。

 飛葉翻歩も無しにそんなことができるか?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「これ以上下らん作戦会議なんかさせッかよ。

 おら行くぞ!

 来い!」グイッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………カオス…。」

 

「カオスだけ連れていかれちゃった………。

 これからどうしたら…。」

 

「俺達の為にカオスは身をていして………。」

 

「カオスは………どうなっちゃうの…?」

 

「…分からん………。

 俺達の部隊は全滅させて行ったようだがカオスだけを生け捕りにする理由は………。」

 

「…一昨日の騎士団長、

 フェデールと言う方がカオスをバルツィエの時期当主に、

 と申しておりました。

 ………とすれば………。」

 

「けどそれはカオスとレイディーがそのことを否定したじゃない!

 カオスだってそんなの受け入れる訳…!」

 

「受け入れなかったとしてもそうフェデールは宣言した。

 

 フェデールはどうやらカオスの力を気に入ったらしい…。

 カオスが断ったのならフェデールはカオスを建前だけでも時期当主に仕立てあげるだろう…。」

 

「カオスの意思はどうなるの!?」

 

「そんなものが通じる相手じゃない。

 極秘で人体実験をするような奴等だ。

 カオスが受け入れないのであれば拷問してでもカオスをバルツィエに染め上げるかもしれん。

 いかにカオスでも時間をかけて追い詰めれば…。」

 

「そんなのカオスが可哀想だよ!?」

 

「本人の意思を無視して家の方針に従わせる………。

 カオスは……その強さ故にバルツィエの道具とされてしまうのですね………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………これではまるでウルゴスと同じ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………………エフッ!」

 

 

 

 

 

 

「!

 …タレス!?

 気が付きましたか!」

 

 

 

「………ここは…?」

 

「ダレイオスです!

 漸く辿り着いたのですよ!」

 

「…ダレイオスに………ですか………?

 ここが………?」

 

「えぇ。」

 

「………」

 

「大丈夫?

 まだどこか痛む?

 一応治療術魔術使っておくねタレス君。

 ………ファーストエイド!」パァァ

 

「………他の騎士団の人達は…?」

 

「「「………」」」

 

「………そうですか。」

 

「………皆俺達の為によくやってくれた………。

 俺達を逃がすために追手の相手をしてくれたんだ………。」

 

「私達もさっきまで気絶してたの…。

 それをウインドラやレイディー………、

 ………あとカオスが運んでくれたの………。」

 

「カオスさん達が………?

 ………それは………またボクがカオスさん達のお世話になってしまったんですね………。

 カオスさんにはいつも助けられてばかりで………。

 

 ………それでカオスさんとレイディーさんはどこに………?」

 

「レイディーは………恐らく無事でしょう………。

 騎士団の方達が追手と戦ってる際に援護に向かって逃げおおせたようです………。

 カオスは………。」

 

「?

 カオスさんは………どうしたんですか………?」

 

「………カオスは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私達を助けるために………、

 一人で追手に連れていかれました………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………え………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………………………カオスさんが………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「………」」」

 

 

 

「………どうしてカオスさんが………そんなことを………?」

 

 

 

「それが………。」

 

 

 

「………どうしてなんですか!?

 どうしてカオスさんが一人で連れていかれるんですか!?」

 

 

 

「「………」」

 

 

 

「ボク達を助けるためって何ですか!?

 ボク達が…!?

 

 ………ボクが………気絶している間に何で………。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………これって………作戦ですか…?

 カオスさんが一人であいつらを倒すためにあえて連れていかれて騎士団を「そんな作戦はない…」………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………カオスは今疲れきってマナが低下していう上にマナを封じこめる手錠をされている………。

 今のカオスは………昔と同じで全くマナを使えない状態なんだ………。

 カオスには人一人倒す力もない……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……では一体何がどうなってカオスさんが追手に………?

 

 

 

 ………まさか………ボクが………気を失っていたからですか………?」

 

 

 

「「「………」」」

 

 

 

「………ボクが気を失なって……追手に追い付かれて……人質にとられて………カオスさんは………?」

 

 

 

「………人質にとられていたのは私だよ………。

 私が……あのユーラスっていう人に捕まって……カオスが………。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………ごめんね皆……。

 私が……ユーラスなんかに捕まらなければ………。」

 

「ミシガンは何も悪くない……。

 悪いのは俺だ。

 カオスは俺の体を気遣って捕まったんだ………。」

 

「それだって私達を庇ってのことでしょ…?

 ならやっぱり「そもそも」…。」

 

「バルツィエに対抗しようとして俺達の作戦にカオスを利用して巻き込んだことが原因だ。

 この作戦を立ち上げなければカオスは今もミストで「それでしたら!」…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………それでしたら私が………、

 ………私がカオスをミストからお連れしたのが始まりです。

 私のことを守ってカオスは追われることになったのですから…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「………」」」

 

 

 

「……カオスにはいつも支えていただいていたのに私は………、

 彼を救うことができない………。

 それどころかカオスの足を引っ張るばかりで………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本当にどうしようもない………。

 こんな私が……かつてウルゴスの懐刀と唱われたクラウディアの末裔かと思うと自分が情けない……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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