テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 青年カオスはアローネ、タレスと共に旅をしていた。

 仲間達が全滅したことをレイディーから伝えられるカオスだったがそれを信じきれずカオスは仲間達を案じて探しにいく。

 そこへユーラスが………。


全滅する仲間達

シーモス海道 深夜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タタタッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………どうか皆、無事でいてくれ………。

 

 

 

今………行くから!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…マナも回復してきたし一回くらいなら…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………カオ………ス……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アローネ!?

 よかった生きてたんだね!

 アロー…………………ネ………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………私は………自己治癒ができますから………。

 ………それよりカオスはどうして………?

 レイディーが………保護したというのにどうして戻って来たのですか………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは…………皆のことを心配して…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうだったのですか………。

 私達は………似た者同士ですね………。

 私達も…一人でユーラスについていったカオスが心配で迎えに行ったのですよ………?

 それで………レイディーはどこへ………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………レイディーさんは………ユーラスに見付からないように隠れてる………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうなのですか………?

 …あの人にもここへ来てヴェノムを退ける御手伝いをしてほしかったのですが………仕方ありませんね………。

 カオスは………どこも怪我はありませんか………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………カオス?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………俺は…………どこも怪我はないよ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………本当ですか…?

 カオスを救出する際カオスがユーラスに痛め付けられているのを遠くから見ていたのでカオスがまた怪我をしているのではないかと思ってたのですけど………。

 魔術での攻撃だったので見た目ほど傷つけられてはなかったのですね………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よかった…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何がよかったんだ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…どうしたのですか?

 そんなに怒鳴って………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よくよかったなんて言えるな!?

 よかったことなんて何一つ無いじゃないか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありますよ…。

 一つだけ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カオスが無事だったのですから………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺が無事だからなんだ!?

 アローネや皆に比べたら俺は頑丈だしちょっとくらい怪我しても大丈夫だったんだよ!!

 それなのに………!

 アローネはそんな怪我までして俺なんかを助けようとして……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………この怪我ですか…?

 これは………、

 …他の三人がユーラスに攻撃の手を加えられようとしていたので咄嗟に前に出たらこうなりました………。

 私って普段からカオスやタレスの後ろで守ってもらってばかりだったのでこういうときくらいは私も皆を守らなきゃと思って………。

 私は………ヒーラーだから回復役として前に出るべきではなかったのですが倒れた三人を見て体が自然と動いていてそれでユーラスに一閃………。

 私って………ドジですね………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドジなんてレベルの怪我じゃないだろそれは………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!

 でも見た目ほど痛いって訳ではないのですよ?

 ………自分ではどの程度の傷を負ったかは分からないのですけど………、

 

 

 

 ユーラスもこの傷を見て高笑いを上げた後去って行きましたしこの怪我のおかげでミシガンもタレスもウインドラさんも深手は負わされましたが命に別状はない筈です!

 ………手探りで呼吸をしていることは分かったので一先ずファーストエイドで回復はしました。

 その後に私も目「アローネが最初に回復しないといけないだろ!?」…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……私は大丈夫ですよ。

 ファーストエイドで完治とまではいきませんでしたが意識を奪われるほどのものではありません。

 動けるのなら…

 私がヴェノムを追い払わなければ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そんな状態でどうして………?

 …真っ先に自分のことを心配してくれよ………。

 俺を助けるためにそんな傷負ってまで………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………私はずっと………、

 ………ずっと守られ支えられてきました………。

 傷つきながらも私を支えてくれる家族や義兄や………カオスに………。

 そんな大切な人が大切にしているものを私が守りたかったのです………。

 私は………もう存分に守ってもらったから………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんな……、

 そんな最後みたいなことを言うなよ………。

 まだこれからじゃないか………。

 俺が……、

 俺がレサリナスで暴れたから離れ離れになることにはなったけどカタスさんにだって出会えたじゃないか………。

 アローネにはまだこれからウルゴスの人達を見つけてあげる次の目標だってできたんじゃないか!

 家族やサタンさんだって見つけてあげるんだろ!?

 それなのにそんな傷を負ってどうするんだよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうでしたね………。

 私にはまだやらなければならないことがありました……。

 世界に眠るウルゴスの民を見つけてあげなければ………。

 

 

 

 

 ……ですがこの傷で私は今まで触れることのできなかった貴族社会と平民との隔たりを知ることができました………。

 ウルゴスでもあった格差社会の………、

 平和の裏の闇を覗けたような気がします……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「平和の裏の闇………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウルゴスでも………、

 アインスでもこのデリス=カーラーンと同じような社会があったのです……。

 ハーフエルフが登場するまでは……、

 普通の民衆にも剣を向けていた時代が………。

 

 今のマテオは正にその当時のウルゴスの再来です………。

 何千何百の時間を越しても人の文明は進歩しない………。

 人と人が争わなければ進まないようなそんな時代が……。

 

 

 

 私は……、

 そんな時代の剣を持つ側のエルフでした……。

 

 私は生まれながらにして誰かの命を削りながら生活を潤していた貴族側………。

 人からの敵意を常に身に受ける家の子………。

 いつかこのように誰かから剣を向けられる時が訪れるのではないかと覚悟はしていました………。

 

 ………このデリス=カーラーンでは私は何の盾も持たない平民そのもの………。

 この傷負こそが私が義兄のような剣を持つ側から剣を向けられる側になった証だと認識できるのです。

 そう思えば………こんな負傷は喜ばしいことのようにも感じます………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしては…!

 代償が大きすぎるだろ!!

 平民になりたかったんならもっと別の方法だって………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいのですよ………。

 こんな怪我………、

 今まで沢山の人を苦しませた人生を送ってきた私には………、

 この一度の負傷で取り返すことなどできないでしょうけど………、

 このくらいの負傷がないと公平ではありませんから………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「公平って…………アローネは………、

 本当に人を傷つけたりなんかはしてなかったんだろ?

 それなのに………!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私に人を傷つける意思など無くても階級性社会はそういう仕組みで繁栄しているのです………。

 私は…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの糞野郎………。

 女の顔を………、

 それも目を失明させるとか並外れた畜生だな………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!

 レイディーさん!

 アローネが………!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………すまんな。

 アタシも人を気遣う余裕が無いんだ………。

 左肩をごっそり持っていかれてな………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイディーさんも………!?

 ユーラスが………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだカオス?

 お仲間の最後に立ち会えるように連れてきてやったんだぜ?

 ここまで絶望的だと逆に笑えてこねぇか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なぁ?」

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