テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
シーモス海道での失態を反省しつつカオスとウインドラは鍛練を欠かさないのであったが………。
ダレイオス
「………ダレイオスに着いてから数日経ったな………。」
「「「「?」」」」
「あれからダレイオスを見て回りもうダレイオスの東側から中央付近………、
………もうそろそろダレイオスの主都に着くと言うのに………、
俺達は未だにヴェノム以外の生物と出会わないな………。」
「………そうだね………。」
「これだけ歩けば人一人くらいいてもいいと思うけど………。」
「街に入っても生活感の感じられないような街ばかりですね………。」
「…ダレイオスは十年前はもっと人の流通があったように思いますが………。」
「この十年で何かしらの出来事があって街の人がミストのように移動せざるをえなかった………。
あるいは………。」
「………ヴェノムの襲撃で街の人達も………。」
「「「………」」」
「…そういうことになるんだろうな………。」
「思えば今までの無人の街は………、
始めにカオスと出会った旧ミストの村に似てますね………。」
「………あそこよりももっと酷いと思うよ………?
あそこは………、
俺がいたわけだし………。」
「それもそうですね………。」
「何気にあの旧ミストはカオスが住み始めてからいろいろとリフォームしてて家具とかもオリジナルのものとかあるから最低限住める環境にはなってたけど………。」
「ここは………、
どうにも人が住めるような場所ではないな………。
辺りどこかしらにヴェノムが死んだ跡が残ってる………。」
「障気………ですね………。
カオスさん達に助けられるまではよく嗅いでいた臭いですが久し振りに嗅ぐとやっぱり臭いですね………。」
「これが本当に元々は普通の生物から発せられているものだと思うとどうにも記憶に残りそうだな………。」
「人ってここまで臭くなるものなんだね………。」
「人に限った話じゃないさ。
ヴェノムに感染すればどんな生物もこの臭いのように腐ってしまう………。」
「………モンスターの肉が食べられなくなりそうだよ………。」
「こういった環境には民間人を連れてくることは無いからな。
すまないミシガン。
もし気分がすぐれないようなら言ってくれ。
こういう時のための非常薬なら持っている。」
「ふぇ…?
あっ、ありがとう………。」
「ウインドラさんとミシガンさんは仲がいいですね………。」
「気分がすぐれない………?
………今の私達はどういった体質になっているのでしょうか………?」
「どうしたのアローネ。」
「この前の話で私が並大抵のウイルスに抗体を持っていることは分かりましたけど………、
それは殺生石の力によるものですよね?
あの力で私達は………、
どの程度普通の人から遠ざかった存在になったのでしょう………?」
「それは………、
見た目は普通だとは思うけど………。」
「単にマナの質が変わっただけではないのか?
“病は気から”という言葉もあるくらいだ。
気………=マナ。
マナが強ければどんな病気にもかからないそんなくらいだ。」
「それは………老衰も無くなったということになりませんか?」
「………そうだな。
まだ二十年程度しか生きてはいないが後百年もしたら違いが出てくるんじゃないか………?」
「私は………ウルゴスの民ですから元からそういった体質に変化していましたが皆は最近そうなりましたからまだ分かりませんよね………。」
「…?
そのウルゴスの民とは何だ?」
「そうだアローネさん!
故郷は見つかったの!?」
「………ウルゴスは………………。」
「「……?」」
「アローネの故郷についてなんだけど………。」
「………そうか。」
「アローネさんってそんな昔の人だったの!?
スッゴい年上!?」
「年上と言っても私はそんなに人生経験はしてませんよ。
生まれてから二十年程経ってこの時代に目覚めましたから………。」
「それでカタスティア教皇のようなウルゴスの同胞を探すことにしたのか………。
カオスやお前がその修道服を着ているのとこの前のレイディー殿の話でも気にはなっていたがそんな繋がりがあったのか………。
それだと今頃カタスティア教皇はマテオで心配しているのではないか?」
「それは心配してはいるとは思いますがカタスはダレイオスでも仕事をしていると仰っていたのでカタスがこちらの教会にいらしたときにでもお話ししようかと………。」
「レイディーも話してたけどそのカタスティアって人はどんな人なの?
私だけ会ったことないんだよねぇ~。」
「そうだな。
確かに彼女の仕事柄ミストとは縁が無かったからミシガンとは面識が無いか。」
「俺とタレスとアローネはお世話になってたから知ってるけどウインドラも知り合いなの?」
「俺………と言うよりも俺の部隊の隊長………。
ダリントン隊長が彼女の援助している孤児院の出身だからな。
隊長と休日の日などによくカタスティア教皇の話を聞かされたものだ。」
「あぁ………。
メルザさんがそんなこと言ってたなぁ。」
「あの広場でトーマスさんに預けてきましたけどメルザさんはあの後大丈夫だったのでしょうか………。」
「メルザ?」
「その孤児院の職員の女性だ。
彼女も孤児院の出身だからダリントン隊長の妹分だと聞いている。」
「………美人?」
「ん?
………まっ、まぁ普通に美人な人だとは思うが………。」
「…もしかしてウインドラその人のことを………。」
「ごっ、誤解するな!
美人だとは思うが俺は別に………。」
「本当に?」
「本当だ!
俺を信じろ!?」
「ふ~ん?
その人が目的て頑張ってる訳じゃないんだよね?」
「俺は十年前はミストにいて強くなるためにレサリナスまで行ったんだぞ?
どうやってその女性のことを知るんだ…?」
「………だってウインドラ………。
長い間会ってなかったから彼女とか作ってるのかと思って………。」
「考えすぎだ。
俺はこの十年で彼女など一人もいなかった。
………俺にはお前がいたからな………。」
「………ウインドラ………。
………何をうまいこと言ってるのよ………。
勝手にいなくなったくせに………。」
「それはこの間もいった通り俺はミシガン達を守る力が欲しくて………。」
「そんなに強くならなくても私は………。
皆が一緒にいてくれれば………。」
「………すまなかったな………。
勝手にいなくなって………。」
「私こそ………、
ウインドラやカオスの苦悩を共有してあげられなくてごめん………。」
「「………」」
「………この二人は仲がいいと思ったケンカし始めてまた仲直りして………、
よく分からない人達ですね………。」
「二人は………、
いろいろと深い事情があるんだよ。」
「………カタスも美人ですよ?」
「今はその情報はいらないよ………。」
「…まぁ、そのカタスティアって人に会ってみたいなぁ!
レイディーも親しそうだし皆もいい人って言ってるし!
………美人らしいしね。」ジロッ
「だから俺は目移りなどしてないと「もういいじゃないその話は。」………。」
「カタスさんはいい人だよ?
美人ってのは合ってるけどどちらというと大人というかお母さんみたいな人だったよ。」
「お母さん?」
「カタスは私達よりも大人の魅力がありますからね。
包容力のような………。
全てを受け入れてくれるような………。」
「アローネさんも大人っぽいとは思うけど……?」
「こう見えてアローネは案外子供っぽいよ?」
「またその話ですか!?
今はカタスの話でしょう!?」
「それでそのカタスさんも私達と同じようにヴェノムに抗体があるの?」
「そうみたいですね。
カタスはそう仰っていましたけど………。
カタスもやはり私達と同じで………、
“魔法生物”化しているのでしょうか………?」
「魔法生物………?」
「魔法生物化とは何だ…?」
「アローネその話は…!?」
「いえ………
この話も三人には知っておいてもらった方が良いでしょう。
今私達がどのような状態なのか………。」