テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
その影響はメリットも存在するが同時にデメリットもあり………。
ダレイオス
「………それってどうなるの…?」
「攻撃を仕掛けるのとかわす分には問題ない。
………だが………。」
「さっきのウルフのように魔術を使う個体が現れたらそのモンスターが使う魔術の属性を見極める必要がある…、
と言うことですか?」
「そうだ。
俺は“雷”の適性を持っていて相反する属性は“水”だ。
水の魔術を浴びせられたらひとたまりもない…。」
「それならボクは………、
地属性なので風属性の攻撃を受けてはいけないんですね?」
「それですとタレスと私は逆になりますね…。」
「…ボク達はあまり近くで戦闘はしない方がよさそうですね…。
さっきの様子ですと戦闘中にお互いの魔術の余波でもダメージを負いそうですし…。」
「…なんだかタレスとの距離が遠くなった気がしますね………。」
「………じゃあ私は………。」
「ミシガン?」
「………私はウインドラに近寄らない方がいいの………?
私の属性は………“水”だから………。」
「「「………」」」
「………」
ダキッ…
「!」
「「「え”!?」」」
「………そんなことはないさ。
攻撃を受けると極端にダメージを受けてしまうだけで攻撃じゃなかったらこんなふうに触れ合ってもどうにかなってしまう訳じゃないさ。」
「ウインドラ………。」
「長い間寂しい想いをさせたのなら俺は例えどんな障害が立ち塞がったとしてもお前の側から離れない………。
決してな…。」
「………もう。
またキザなこと言ってる………。
……そんなんで本当に彼女とかいなかったの…?
他の人にも同じようなこと言ってたりしない?」
「こんなことを他の女に言うわけないだろ。
俺はミシガン………。
お前に相応しくなるためにこの剣と槍を磨きあげてきたのだから………。」
「そんなの口でならなんとだって言えるじゃない………。」
「確かにな………。
それならこれからの俺を見ていてほしい。」
「これからのウインドラを?」
「俺が今までミストの皆のために鍛え上げてきたものを………。
一番近くでお前に見ていてほしい。
俺がお前に会えなかった十年間をそれで取り戻して見せる。」
「………十年間の………か………。
………そこまで言っちゃうと後で言い過ぎだったとか言っても遅いんだからね?」
「騎士が一度口にしたことは絶対に守る。
俺が自分から言い出したことだ。
期待して見ててくれ。
俺はお前が期待してくれるのならそれ以上に応えてみせよう。
それが俺の騎士道精神だ。」
「…でもこの国の………。
ってもうダレイオスか…。
あのマテオの騎士道はレイディーが言ってたけど腐りかけてるって言ってたよ…?」
「それはバルツィエに属する騎士達の話だ。
俺は誇り高きダリントン隊………。
そして………、
カオスの祖父アルバートの門下生だ。
アルバさんの教えには背かないと心に誓ってるんだ。」
「………アルバさんの教えなら………、
………いいかもね………。」
「………もうすっかり十年分は補充できてるようなイチャツキっぷりだね………。」
「この二人は昔からこのように二人の世界に入ってたんですか…?」
「昔は………、
こうではなかったんだけどね………。
でもなんだかんだで両想いっぽかったしこうなるべくしてこうなったんじゃないかな?」
「そう………なんですね………。」
「(………)」
「………しかし困った事態になったな。」
「…何がだよ…?
人前でリア充しやがって………。」
「…俺のことはどうだっていいだろ。
困った事態と言うのは俺達のこの性質についてだ。」
「これは思ったよりも深刻な弱点かもしれませんね………。」
「そうですね。
今までボク達はモンスターもヴェノムも簡単に相手してきましたがこの弱点がついたことによってヴェノムには強くなりましたが…。」
「今度はヴェノムよりも魔術を使ってくる野盗やモンスターの方が脅威になる……。
………今はまだ出会ってすらいないが街中で民間人のケンカ騒ぎに巻き込まれても大事だ。」
「えぇ…、
私達がダレイオス人ではなくマテオから来たものと知られるだけでも危険ですね…。」
「多用に魔術を使う集団と対峙したときはどれか一つがボク達の弱点に引っ掛かりそうですからね……。」
「対ヴェノム戦では有利に戦えそうだが………、
対ヴェノム以外の魔術を使用してくる敵には注意しなければならんか………。」
「………何だか私達……、
弱点ができて弱くなってない………?」
「「「………」」」
「けっ、けどそれなら魔術を使う敵が出てきたら俺が相手するから!
皆はヴェノムを相手にしてくれればいいから!」
「この世にヴェノムよりも恐ろしいものがいるとしたらバルツィエぐらいのものだと思っていたがなぁ………。」
「………まさか普通の人にすら負けちゃうかもしれないなんて……。」
「ウインドラさん、
さっきのウルフの魔術はどのくらいのものだったんですか?」
「………昔キラービーに刺されたことがあったんだがその時の痛みを思い出させるような激痛が走った……。」
「あの水が!?
私には魔術とは思えないくらい優しい攻撃だったけど!?」
「同じ属性の魔術ならむしろ吸収して回復効果があるのでしょうか………?」
「そこはまた別の敵が現れたときに検証してみる必要があるな。
水、風、雷、地の属性の魔術を使う敵が来たらそれぞれでどういう反応が起こるか実験してみようか。」
「わざわざ攻撃に当たりにいくの?」
「俺達の性質を調べるために必要なことだ。
………最初に実験するとしたら俺からにするが………。」
「………皆……、
ごめんね……。
俺の力の影響でそんな体になっちゃって………。」
「そんなのはもう過ぎたことですよカオスさん。
ボク達は気にしてませんから。」
「私達の今があるのはカオスのおかげなんですから。」
「私やウインドラは十年前にカオスに助けられてるんだよ?
それなのにカオスを責めることなんてできないよ。」
「状況を分析さえすればこの体質とも上手く向き合っていけるだろう。
ヴェノムに対して優位に立つと言うのはこの世界では誰もが欲しいものだからな。」
「………そう言ってもらえるのは嬉しいけど……。」