テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
エネルギーそのものに命が宿った生物のことをそう呼び物理的な攻撃をものともしないが相反する属性には極端に脆く………。
ダレイオス 深夜
「………そろそろ就寝するか。
明日もここから近くの街に向かうから早めに寝るとしよう。」
「そうですね…。
では見張りはボクがしますよ。」
「そんなことを子供に任せるわけにはいかないだろう。
曲がりなりにも俺は騎士だ。
そういう仕事は騎士である俺の仕事だ。」
「…騎士って言ってもここはダレイオスですよ?
貴方はここでは敵国の兵士です。
敵国の兵士なんて信用なりません。
やっぱりボクがやります。」
「………少年はマテオの騎士がお気に召さんようだな…。
君の事情はこの間聞いた………。
気持ちは分かるが俺はカオスの友人だ。
君に危害を加えるようなことはしない。
………信じてくれないか?」
「信じるも何もボクはボクとカオスさんとアローネさんの安全が確保できればそれでいいだけなんです。
それにはボクが自分で見張りをするのが最適だと思うんですが…?」
「だからその役目は俺がすると言っている。
子供は今のうちに寝ておくんだ。
君だって朝から歩き疲れて眠くはないのか?」
「ご心配せずともボクはそこまで眠い訳ではありません。
………眠いのでしたらお早めにご就寝なさっても構いませんよ?
貴方は昼間にキラービーに刺されるような想いをしてそれこそ眠たいでしょう?」
「…どう言えばいいのだろうか………。」
「待って待って!
二人がケンカするなら見張りは俺がするよ!?」
「カオスさん?」
「カオス………。」
「見張りを買って出てくれるのは有り難いけど昼間のことで二人とももし敵が出てきて反対の属性の魔術を喰らったらいけないって分かったでしょ?
なら特にそういう属性の魔術を警戒しなくてもいい俺が見張りをするよ!
俺なら先制の一撃を受けてもなんともないしね。」
「………ですがカオスさんに頼りすぎるとこの間のようにカオスさんが倒れてしまうかもしれませんよ…?」
「そうだぞカオス。
お前の中にはあの殺生石の精神も宿っているんだ。
マナが枯渇してそれが出てくると言うのならお前は休めるときに体を休めてマナを高めておけ。
………今はまだアイツを呼び出す気は無いんだろ…?」
「…そうだけど………。
そう直ぐに枯渇する訳じゃないさ。
まだ余裕あるし最近だと皆が積極的にヴェノムと戦ってくれるからあまりマナも減ったりしてないんだよ。」
「………カオスさんがそう言うのでしたらお言葉に甘えさせてもらいますが………。」
「…交代制にするか。
俺とカオスで見張りをしよう。」
「!」
「では先ず俺からで「待ってください!ならボクもやります!」」
「タレス………。」
「少年………、
体を休めるのも大切なことなんだぞ?」
「二人がやってるのにボクだけが除け者にされるのは納得がいきません。
ボクにも順番を回してください。」
「あんまり見張りって面白いものでもないと思うんだけどなぁ………。」
「三人で何の話をしているのですか?」
「!
アローネ。
………今俺達で見張りを誰がするかって話になってるんだけどね…。
二人がちょっと………。」
「「………」」
「見張りを?
…それでしたら何故三人だけで話をするのですか?
見張りでしたら私もできますが?」
「騎士として女性や子供に見張りをさせるなどあってはならん。
…百歩譲ってカオスになら任せてもいいが…。」
「子供扱いしないでくださいよ。
ボクだって一人前の働きぐらいできるんですから。」
「……そういう話でしたか………。」
「アローネは寝てていいんだよ?
ミシガンももう寝ちゃってるからここは俺達で…。「では。」」
「皆で見張りをしてはいかがですか?」
「アローネ=リム、
それでは満足に明日動けなくなるぞ?
見張りなら一人で十分だろう。」
「だからと言ってウインドラさんが仕切るのは筋違いではないですか?
ボク達はこれまで自分達でどうにかしてきたんです。
…後から合流してきた人に仕切られても従いたくないんですけど?」
「個人的に俺を嫌うのは構わないがここは意地を張るところではないぞ?
俺のことが気に食わないのなら俺を利用したと思って少年は素直に「なるほど。」…?」
「アローネ?」
「…ウインドラさん…、
タレス…、
この際ですから今日はお互いのことをよく知るためにやはり皆で見張りをしましょう?
ここ数日街を探してはそこで寝ての繰り返しでしたからよく互いのことを知る機会がありませんでした。
今回はその機会が来たということにして皆でこのまま起きてお話でもしましょうよ?」
「「………」」
「あの日は私達にも受け止める時間が必要でしたので今日までお互いにあまり干渉しようとはしてきませんでしたよね?
それで今みたいなことがあっても仕方ありませんよ。
なら今日はここで皆で歩み寄ってみましょうよ?
その方が明日以降の私達の旅も円滑に進められると思いますし…。」
「しかしそれでは明日の移動に支障が………。」
「今の私達には特に何かを急ぐという目的はありませんよね?
街を訪れても人がいませんし………、
それにこの辺りには昼間のように汚染されていない普通のモンスターが生息しているようですし食料の補充のことを考慮すると明日急いで出発することもないでしょうしね。」
「それは…………確かにな。」
「モンスターがいるのなら肉は確保できそうですね………。」
「ね?
ですから今日はゆっくりと皆のことを知れる機会だと思って仲良くお話会ということで。」
「………そうだな。
俺はレサリナスではお前達に迷惑しかかけてなかったからな………。
そんな俺がこの場を取り仕切るのも変な話だったな………。
悪かった、少年。
これまでの経緯で言えばこの中では俺が一番したっぱなのだから俺が何かを提案したりするのはおかしかった。
今度からは君達の判断を仰いでから行動することにするよ。
何か雑用事でもあれば何でも言ってくれ。
俺は何でも引き受けるよ。」
「……そうですか………。
そういうことであれば何かあったときはお願いします………。」
「………凄いね………アローネ。」
「?
何が凄いのですか?」
「俺じゃ二人をこんなふうに宥めることなんてできなかったからさ。
アローネが入っただけでこうも二人が簡単に引き下がって………。」
「こんなものは別に凄くはありませんよ………。
私ができるのは話の機会を作ったことだけです。
このお二人が仲良くなれるかはこれからのお二人次第ですから…。」
「それでもここまで話を持っていくことなんて俺にはできなかったしさ。
アローネがいてくれて助かったよ。
アローネみたいな穏やかな人がいてくれるだけで争いに発展しなくて済んだよ。」
「……私にはそんな大きな力なんてありませんよ…。
ウルゴスにいたときは争いが起きても蚊帳の外から争いが静まるのを傍観していただけだしたから…。
それに今の私は貴族の権力すら持たないただの小娘でしかありませんから………。」