テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオスとアローネはその様子を見て安心していたがアローネ自身は気が滅入る。
慰めようも思ったカオスは空の星を眺めるよう勧めるが………。
ダレイオス 深夜
「星が無かったの?」
「はい。」
「今の時代は曇ってなければ空には星が見えるけど…、
じゃあ夜が来たらアインスの空はどうなってたの…?」
「夜が来たらアインスの空はただただ闇が広がるばかりでした…。」
「………月もなく…?」
「そうですよ?
朝と昼は大きな太陽がアインスを明るく照らしてはいましたが夜は静寂の宇宙がどこまでも闇を広げていました………。
あのように輝く星なんて一つも………。」
「………ならアインスだと夜は真っ暗なんだね?」
「そうでもありませんでしたよ?
夜になってお日様が見えなくなったら街は灯りをつけて就寝までの時間を過ごしていましたから………。」
「それはデリス=カーラーンと一緒だね。」
「そうですね………、
違うのは夜空の景色だけ………。」
「今まで一緒に旅してきて何度もあの星空はあったと思うけど気にならなかったの?」
「私はカタスに再開するまではこの時代がアインスだと思っていましたから気にはなってはいましたがあの光は何か技術的なものだと思い込んでおりました………。
広大な世界にはあのような光を空に放ち夜を照らす場所もあるのだと。
私は世間知らずの貴族でしたので………。」
「あんな高い空に光を打ち上げる技術は俺も聞いたことないよ?
魔術か何かだったとしてもそれが毎日夜の時間帯だけなんて………。」
「そう思ってしまうほど私は外の世界を知りませんでしたし身近なサタン義兄様の環境にすら驚くようなことばかりでしたから………。」
「ふぅん………。
けどあの星空は多分このデリス=カーラーンのどこにいても見える景色だとは思うけど………。」
「…私達アインスの民が眠りについている間に宇宙にはあのような星が漂うような時間が過ぎてしまったと言うことですね………。
あの星々はどこから発生したのでしょう………?」
「う~ん………、
それは俺も分からないなぁ………。
俺が生まれたときにはもう宇宙はそういうものだったから………。」
「アインスでは逆に宇宙にはアインスと太陽と無限の闇の宇宙しか存在してなかったのに………、
宇宙の景色さえ変わってしまう程の永き時間を私は………、
サタン義兄様………。」
ダレイオス 朝
「えぇ~!?
私が寝ている間に皆でそんなことしてたの~!?」
「すまん、
話の流れでそうなった。」
「ミシガンその時には寝てたからねぇ………。
起こすのも悪いと思って………。」
「そんな大事な時に私はまたぁ…!?」
「まぁまぁ、
また時間があるときにでもお話をすればいいじゃないですか。」
「ミシガンがさっさと寝ちゃうからだよ。」
「だってあの時間には皆も寝てるじゃない!?
ダレイオスに来てからはずっとそんな感じだったから何もないと思ってたのに私だけ除け者にしてぇ………。」
「それは本当にすまない…。
次はミシガンも参加しような?」
「………絶対だよ?」
「あぁ、
また昨日みたいな話になったらミシガンも必ず起こす。」
「そう約束してくれるならいいけど………。」
「次こそはミシガンも呼びますよ。」
「………うん。」
「それで今日も移動しますか?」
「そうする予定だったが………、
一つ俺から提案してもいいか?」
「どうきたのウインドラ?」
「昨日の話にも出たがこの周辺はあまりヴェノムウイルスも蔓延していないようだ。
今日は移動は止めてこの辺りの探索をしないか?」
「探索を………ですか?」
「探索と言っても………何を調べるのですか?」
「この付近の街がどのぐらい前からこんな廃墟となってしまったのかをだ。
何か日付の書かれている物を手分けして探して皆で見せあってから一番最新の日付から廃墟になった時期を割りだそう。」
「割り出すにしてもそれを調べてどうするの?」
「最初のダレイオスの砦からここまで来るのに俺達が通ってきた廃墟はヴェノムに汚染されていたところもあればここのようにそうでないところもあった………。
ヴェノムによるパンデミックで滅びて廃墟と化したのなら分かるがヴェノムがいないのに人がいなくなるのは不自然だ。
何か別のモンスターや賊の襲撃でもあって全滅してしまったのかとは考えられるがそれにしては争った形跡がこの辺りにはない………。」
「…確かにそうですね………?」
「ヴェノムで全滅した線は薄い、
その他のモンスター等でもない………、
とすれば導き出される答えは一つ………、
街の住人が集団でどこかへ移動したものと考えられる………。」
「どこかって………どこ?」
「それは俺にも分からん。
それを今から調べるんだ。
移動したのだとしたら突発的には行動しないだろう。」
「もし計画的に移動したのだとしたらどこかにその日付の書かれた計画表のようなものもありそうですね。」
「予めそういう計画だったのなら移動先とかも記載されてるんじゃないですか?」
「そうだな。
移動先として考えられるのは中央の王都だとは思うが俺達の村のような例もあるからな。
殺生石………のようなものがそういくつもあるとは考えにくいがどこかしらにあれと似たようなものを見つけて移動した線も否めない。
とにかく今このダレイオスで何が起こっているのかを皆で調べようと思うが………、
カオス、
俺の提案を結構するでいいか?」
「え?
………いいとは思うけど何で俺に聞くの?」
「このパーティのリーダーはお前だと思っていたんだが?」
「リーダーって………、
特にアローネ達と一緒にいたときからそういうのは決めてなかったけど……。」
「俺やミシガンはお前達に合流した形だ。
お前達三人の話を聞く限りだとお前がリーダーだと思う。
最終的な判断はリーダーのお前に任せたい。」
「そうですね……。
カオスさんが決めるのならボクは反対はしません。」
「そんなこと言われても………、
アローネはどう?
リーダーやってみない…?」
「私もカオスに引っ張ってもらってきましたからカオスがリーダーでいいと思いますよ?
それに男性がいるパーティの中で女性がリーダーというのも難しいものがありますから………。」
「……ならタレスは………?」
「子供のボクがリーダーは無理がありませんか?」
「カオス、
諦めろ。
お前しかいない。」
「いざというとき一番動けるのはカオスだしね!
私もカオスでいいと思うよ?」
「リーダーって柄じゃないと思うんだけどなぁ………。
どっちかっていうとレイディーさんみたいな人がリーダーをやった方がいいんじゃないかな…?」
「カオス?
あんな人がこの中にいますか?」
「………分かったよ。
俺がリーダーってことでいいよ………。」
「カオスならそう仰ってくれると信じていました!」
「言っとくけど俺そこまで物事をきっちり決めたりとかできないからね?
アローネとあんまり変わらないレベルで世間知らずだし………。」
「昨夜の話で私の方がデリス=カーラーンでの世間知らずのレベルは高いということが判明したではないですか。
ここはカオスがリーダーをすべきです。」
「俺達の体質のことも考慮すればカオスが相応しいだろう。
リーダーが俺達のように弱点を突かれてすぐに倒れるようなことがあってはいかんからな。」
「今のボク達の旅の目的もカオスさんが中心ですからね。」
「決まりだね!
カオスリーダーよろしく!
姉としてパーティの仲間としてしっかりとカオスのフォローはするから!」
「…皆がそう言うならやるしかないか………。」
…俺にレイディーさんや………、
おじいちゃんみたいに人を引っ張っていくことなんてできるのかな………。