テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
…がここまでの道中で見てきた街と同じで無人街と化していた王都。
一行等は王都があったのかを捜索するが………。
王都セレンシーアイン
カッ!!
ピシャァァァァァッ!!!!
「…!
もう一時間経ったのか………。
皆のところに戻らないと………。」
ズゥン………、
ズゥン………!
ズゥゥゥンッ………!!
「フシュルルルル……………。」
……………………………………………………………………
「お待たせ。」
「皆戻ったようだな………。」
「何か収穫はありましたか?」ナデナデ
「東区は変わらず無人ということが分かりました。
これといったことは何も………。」
「南区も同じ………。
モンスターとかの足跡とか見つけたけど他の人はだぁれもいなぁい………。」
「………西区もそうだったよ………。」
「………。」ナデナデ
「………そうか。
俺の方はというとここの建物の中を調査したところここがレサリナスで言うところの王城だと言うことが分かった。
一見しては少し大きめに見えるだけの建物だったがどうやらここを部族間での国会場として使っていたようだ。」
「この建物が………?」
「レサリナスのお城のことを思い出すととてもお城になんて見えないよね…?」
「レサリナスにあったような貴族街とか見当たらないけどダレイオスって貴族とかいないの?」
「ダレイオスはマテオと違い基本的には部族の中で上下は作りませんよ。
村ごとに族長がいるだけで他の人は皆同列の位になります。
このセレンシーアインに住んでるのは各村の族長代理やその護衛達が主ですから後は物流業を営んでいる“うさにん”と言う種族くらいなものでしょうかね。」
「うさにん?」
「かめにんじゃなくて?」
「ダレイオスではうさにんと言うラビットに似た人達(?)が商売をしてるんです。
かめにんよりも仕事は早いですがその分届け物を落っことしたりして信用には欠けますが………。」
「客商売としてそれはいかがなものかと……(汗)」ナデナデ
「ラビットとタートルの話は置いておいて………、
この付近の建物の中を調べて分かったんだがこの中にあるダレイオスに関する書類等は全て持ち運び出されてる。
ここだけ見れば不自然な点は無かったんだが………。」
「何かあったの?」
「どこか別の拠点に移動したのなら何もおかしくはない。
だがこの建物以外の家の中はどうにも様子が違ってな。
軽めの家具とかはそのままでタンスやベッド類が無くなっていた………。」
「言われてみれば私が捜索した北区も重そうな家具類だけが見当たりませんでしたね………。」ナデナデ
「調理器具とか武器とかを持っていくなら分かるけど何でそんなものが無くなってるんだろう?」
「枕を変えると寝れなくなるとかじゃないの?」
「何かを警戒して拠点をずらしたのなら急ぎの移動だったんだろう。
それなのに寝具やタンスを持ち運びしたと言うのは変な話じゃないか………?
危険を感じて移動するのならそんなものを持ち運ぶ時間などない筈だ。」
「移動したにしてもそんなに遠くには行ってないってことですか?」
「この付近に移動したのは間違いない。
軽めの家具とかは後回しにして最低限の着替えと寝床の確保をして後日ここへと他の雑貨類を取りに戻って来るかもしれん。
暫くここでようすを見るのも手だな。」
「じゃあこの街でゆっくりできそうだね。」
「ダレイオスに渡ってからは野宿が殆どでしたから腰を落ち着ける場所で寝泊まりできるのは有り難いですね。」ナデナデ
「探索してる途中でシャワーとかベッドのある家見つけたよ!
今日は皆でそこで寝ようよ!」
「水道は使えるの?」
「勿論確認したよ?
大丈夫だったよ!
普通にお湯も出てきたし。」
「それならやはりこの街の住人が戻ってくる可能性が高いな。
万が一不審者として捕まっては大事だ。
停泊するにしても俺達も用心しておこう。」
「そんな気を張ることもないじゃん!
せっかく良い所に泊まれるんだからさぁ!
もっと気を楽していこうよ!」
「ミシガンは暢気だねぇ………。」
「それがミシガンの可愛いところでもありますよ。」ナデナデ
「………ところでアローネ。」
「?
何でしょう?」
「その………、
さっきから撫でてるそれは………?」
「カオスは見たことないのですか?
この動物は猫ですよ。」
「「「………」」」
「それは知ってるけど………。」
「見てください!
なんて愛らしい手をしているのでしょう………。
これは皆にも是非触らせてあげたくて連れて来てしまいました!」
「ニャアン………。」
「うん………、
可愛いは可愛いんだけど………。」
「野良猫でしょうか……?
アローネさんのところで見つけたんですか?」
「はい、
北区の民家で偶然見つけてここへ。」
「アローネ=リム、
俺達は遊びでここまで来ている訳じゃないんだぞ?
その猫は………、
元のところへと返してあげるんだ。」
「まぁまぁ、
いいじゃんウインドラ。
どうせここに滞在する予定ならすぐに離さなくても………。
こういう癒しが今まで無かったから少し肩の力を抜こうよ。」
「そうだよ。
この後ももう少し探索したら終わりにするんでしょ?
なら休憩挟んで猫ちゃん撫でてていいよね?」
「………ミシガンがそう言うのなら………。」
「ねぇアローネさん。
私にもちょっと撫でさせてもらって良い?」
「えぇどうぞ。」
「有り難う!
………うわぁ………、
思ったよりも柔らかいんだねぇ……。」ナデナデ
「フフフ!
そうなのですよ。
この猫見た目通りしなやかで触り心地が良いんです。」
「ニャア?」
「………それに人懐っこくて………、
良い匂いがする………。
この匂いは………、
………石鹸の匂いかな?」
「石鹸………?」
「野良猫から石鹸の匂いが………?」
「うっ、うん?
なんかこの猫ちゃんよく触ってみればあんまり毛並みとかも荒れてないし妙に人に馴れてない?
野良猫って知らない人とかにこんなに触らせてくれるものかな?」
「人に捨てられて時間が経った猫は突然現れた余所者に心を開くことなどないだろう………。
……アローネ=リム、
この猫はどこで見つけた?」
「この子は私が民家を捜索している途中で部屋の中にいました。」
「部屋の中…?
こんな無人の街の中で部屋に閉じ込められてたって言うの…?
ご飯とかは食べられなかったんじゃないの?」
「けどこの子そんなに痩せ細ったりはしてないよ?
それどころかお腹もちょっと大きいし………。」
「………その猫の人懐っこさと食事もとれてることからこの街はただの無人街ではなさそうだな………。」
「私もそう思いました。
この子は多分ですけど人の出入りの多い場所で飼われていたんだと思います。
そしてそれは今でも続いています………。」
「それって………? 」
「グゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオォォォッッッッ!!!!!」ビリビリビリビリビリビリッ!!!
「「「「!!!?」」」」
「こんな街中でモンスターの遠吠え…!?」
「ニャアッ!!?」ザリッ!
「痛ッ!」
「フシィィーッ!!」タタタッ!
「あっ!
猫が…!?」
「驚いて逃げ出したか…、
そんなことよりも今はあの遠吠えのモンスターの方をどうにかしに行こう!」
「人がいないからってこんな大きな街に堂々とモンスターが出てくるなんて……!!」
「文句は言ってられないな。
急いであのモンスターのところまで行こう!
捨てられた街でも寝るところまで壊されたりしたら面倒だ!」
「「はい!」「分かった!」「任せろ!」