テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ゲダイアン消失にはバルツィエは関わっていないためダレイオスには大魔術を駆使する未明の組織が存在している筈だとウインドラは言うが………。
スラートの地中都市シャイド オサムロウ邸 部屋
「ミストが………思い通りって………どういうこと………?」
「ミストは十年前からレサリナスでも既知の村となった………。
ならそう遠くない未来にミストにはバルツィエの家から誰かが派遣されるだろう………。
そうなったらミストはもう穏やかな村ではいられなくなる………。」
「何でミストみたいな遠くの村に………?
だってあそこは何もないただの村なんだよ?」
「ミストの立地的にはあそこがマテオの最南端だと言うことは分かるか?
つまりあそこに強固な砦にができればレサリナスからその区間までで反乱でも起こった場合レサリナスとミストの砦で反乱を食い止めやすくなる。
………ミストはな。
今バルツィエ達の間では最も拠点を置きたい場所に指名されているんだ。」
「そんな………!
でもミストは村長達が作り上げた村なのに!?」
「そうだよ!!
お父さん達が作った村をそんな勝手に砦なんかにさせたりしないよ!?」
「十年前にミストはヴェノムの出現によってレサリナスを頼ってしまった………。
そしてミストには今は騎士団が駐留し封魔石も置かれている。
その時からもう既にあの村はマテオ国のものとなった。
バルツィエが全世界掌握仕切ったらもう何者もバルツィエに逆らうことを許されない世界に変えられてしまう。
ミストはその手始めに利用されるだろう。
村の連中も強制労働力として使われる。
封魔の恩恵を受けている義理を押し付けられてな。」
「どうしてそんなことに……!?」
「けどマテオの南側は通ってきたけどあの辺りは全然バルツィエとかが支配するとか言う話は出てなかったよ!?」
「私達は地図にあるマテオの南半分の街を訪れましたがあの付近は冒険者の賑わう街でした………。
そこを支配しようとすればマテオ国民から大批難を浴びせられると思いますが………?」
「そんなものは世界の支配者にとって民衆の戯れ言でしかない………。
自分達の道理をこれまでずっと力で通してきた連中だ。
今までのバルツィエは強国の地位の高い貴族でしかなかったが世界を手にしてしまえば“世界の権力者”になる。
そこまで上り詰められてしまっては世界がバルツィエの言いなりだ。
逆らう者等全てがテロリストだ。
バルツィエの誰かの一声で誰もがテロリストと称されて一斬りで消されてしまう世の中になってしまうんだ………。
だから俺達ダリントン隊は何としてもそれを未然に防ぎたかったんだ………。」
「じゃあ私達がミストに帰ってもその頃には………。」
「………まだだ。
まだ分からない。
まだダレイオスはマテオに敗北を伝えられてはいない。
何としてもダレイオス側には降伏を思い止まってもらってから俺達で大魔導士軍団を捜しだし協力を仰ぐんだ。」
「ですが大魔導士軍団が存在したとして自国の領土、それも主都を焼き払うような方々なのですよ?
そのような方が私達に協力をお願いして引き受けてもらえますでしょうか?」
「そいつらがゲダイアンを攻撃したのはスラートがダレイオスの上に立ったからって理由なんだろ?
そんな奴等と手を組んだりしたらバルツィエの変わりにそいつらが世界を滅茶苦茶にするんじゃないか?」
「って言うかそんな人達味方にしてもいいの………?」
「暴走する可能性はあるがバルツィエが支配する世界よりかはまともになる筈だ。
そいつらがゲダイアンにテロを起こしたのは部族として下に見られたからだと推測できる。
それほどプライドの高い連中ならバルツィエに対しても同じように爆撃してくれるかもしれん。
危険な軍団だとは思うがもうバルツィエに勝つにはこいつらをぶつけるしか他に方法はない。
………ミストをバルツィエの魔の手から守るためなんだ。
大魔導士軍団の手掛かりを探すだけでもいいから皆協力してくれないか………。
この通りだ!」ペコ…
「………」
「ミストを守るためって言うのは分かったけどそんな危ない人達のことを捜したりなんかしてアローネ達に何かあったりしたら………その時はどうする?」
「私達だけではありませんよ?
カオスも含めてです。
それに………、
貴方も危険なのですよ?
ウインドラさん。
そのようなテロを起こすような方々に自ら近付こうとなんかしたりして………。」
「危険なのは承知している。
だが俺にできることと言ったらもうこれくらいしか…。
このくらいでしか………ミストを守れないんだ………。
ミストを守るために出ていったのに俺はもう皆に頭を下げて頼み込むことしか………。」
「………分かったよ。」
「ミシガン………!」
「………ミシガンいいの?
これにつき合ってたらミストに帰るのがもっと先に延びちゃうんだよ?」
「どうせミストに帰ってもバルツィエが世界を征服したら私達の村を荒らしに来るんでしょ?
それだったらそんな人達が来ないように何かできることをできるときにやっておきたいの。
………もう蚊帳の外なことは御免だしね。」
「………助かるミシガン。
だが情報を集めてくれるだけでいいんだ。
そいつらの所在が分かれば俺が直接交渉する。
カオスやミシガン達は安全な場所で待機するかミストへと先に「何言ってるんだよ。」」
「ミストのことが関係するなら俺だって無関係じゃないだろ?
………元を辿れば俺のせいでミストがバルツィエ達に狙われることになったってんなら一番俺が働かなきゃいけないだろ?」
「元を辿るのであれば私の身内がバルツィエを生み出したのです。
カタスは良かれと思いバルツィエを手を貸したようですがそれが今の世界を揺るがせているのなら私にも鎮めなければならない理由があります。」
「カオス………、
アローネ=リム………。」
「………ボクもお手伝いしますよ………。」
「「「!!」」」
「タレス!
起きたのか………?
まだ休んでてもいいんだよ?」
「いえ………、
ボクたけダレイオスの為に何もしない訳にはいきません。
ダレイオスが生きるか死ぬか………、
今はもうその域です。
そんな時に落ち込んでばかりはいられません。
………アイネフーレ族のことについてはショックでしたが昔からダレイオスでは“バルツィエによる世界統一”と“ヴェノムの世界終末”だけは避けられない未来だと教えられてきたのでそこまで深くはショックを受けませんでした………。
現実に直面した時は少し受け止めきれませんでしたが………。」
「本当に大丈夫なのか………?」
「大丈夫です。
問題ありません………、
捜しましょう。
大魔導士軍団を!
そんな人達がダレイオスにいると言うのなら捜しだして一緒にバルツィエを倒すんです!
バルツィエさえ倒せばマテオもダレイオスも平和な世界になるんですから!!
ボク達とその大魔導士軍団とでこの世界をバルツィエの手から守るんです!!」