テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カオス等はその流れを阻止すべく大魔導士軍団を見付けるために調査を開始するが………。
スラートの地中都市シャイド
「………あの流れで街の聞き込みをしてみたけど皆どうだった………?」
「当時のゲダイアンの様子を知っていた方に会ってお話はできましたが……。」
「…その反応だと私も同じような答えだと思う………。」
「ゲダイアン消滅時にゲダイアンから離れていた部族が怪しいと踏んで調べ回っていたがもしかしたら俺の推測が外れていたのか………?
あるいは………。」
「思いの外ゲダイアンのことを知ってるスラートの人達が多くいたようですね………。
………ですけどこれで逆に分からなくなりました………。
大魔導士軍団がダレイオスの部族のどれかなのだとしたら一番可能性が高いのが………、
まさかアイネフーレだったとは………。」
「何かの間違いだと思ってゲダイアンから距離を置いていた次席の部族も探ったが今度はスラートだった。
スラート族の生き残りはもうこの街にいるだけらしい。
そのスラート族が降伏を願い出ているのならスラートは大魔導士軍団ではない。」
「スラートとアイネフーレのどちらかが可能性が高いんだろうけど………。」
「タレス君、
アイネフーレってさ………、
そんな大きな街を破壊できるような部族じゃないよね?」
「アイネフーレは潜伏とか警戒とかそういった専門で魔術に関してはあまり他部族の中でも強い方では無いんです………。」
「では反対に大魔導士軍団が組織されそうな高い魔力を持つ部族ならどうなのですか?」
「高い魔力ならブルカーンとブロウンが上げられますがゲダイアンではその二部族が多かったそうです。」
「………そうですか………。」
「じゃあさ?
魔力が高いとかじゃなくて大都市を消滅させるくらいの魔術を開発できそうな部族とかっていないの?」
「それですとクリティア族ですが………クリティア族はあまり好戦的な種族ではなく研究熱心な種族でしてゲダイアンでもやはり比較的に多かったそうです………。」
「クリティアも違うか………。
残っているのは後………フリンク、アインワルド、ミーア、カルトの四部族だけか………。」
「考えれば考えるほど分からなくなりますね………。
一体どの部族に大魔導士軍団が所属しているのやら………。」
「他の部族のことも俺が聞いておいた。
そしたらアイネフーレとスラートがダレイオスのそれぞれ北東と東に村が集中しているためゲダイアンでは少なかったらしい。
他の七部族についてはゲダイアンではほぼ同じくらい数がいたんだそうだ………。
仮にゲダイアンを攻撃した大魔導士軍団が七部族の中にいるのだったら同族を巻き込んだ大規模なテロを慣行したことになる。
だがアイネフーレがその大魔導士軍団だった場合は………、
もう大魔士軍団はこのダレイオスにはいないことになる………。」
「………大魔士軍団がいないんじゃバルツィエと戦える組織なんてもう他には………。」
「このままじゃお父さん達とミストが………。」
「まだ戦いの火蓋が切られてはいませんがこれ以上の捜索ではボク達ではどうにも………。」
「………………その大魔導士軍団の軍団の定義が間違っているのかもしれませんね………。」
「定義が間違っている?
それは最初から大魔導士軍団がいなかったと言うのかアローネ=リム。
しかし実際にゲダイアンは何者かの攻撃を受けてダレイオスから消えたのだぞ?
なら大魔導士軍団たる組織は必ずダレイオスのどこかに「そこですよ。」」
「大魔導士軍団は本当に部族の階級争いでゲダイアンを爆撃したのでしょうか………?」
「………どういうことだ?
それ以外にそいつらに何の理由があると言うんだ?」
「私達はその大魔導士軍団が何故ゲダイアンを攻撃したのかはハッキリとは断定できません。
ゲダイアンが大魔導士軍団にとって何の思惑があったのかも。
と言うよりも彼等が本当に一部族の集団なのかも………。」
「どこかの部族が集まってできた集団じゃないってこと?」
「そうです。
マテオですら同じ国の国民同士で争っているのです。
でしたらダレイオスでも同族同士が割れたりすることもある筈です。
大魔導士軍団とは………どこかの部族の一部が………、
あるいは………、
複数の部族がより集まって組織された集団なのかもしれません………。」
「………もしそうだと言うなら特定の部族には絞れないな………。
全部族に容疑がかけられるのだからな。
アローネ=リムの意見通りだとすればそいつらをどうやって割り出せば………。」
「マテオにも盗賊と言った個人で国と対立する者がおりました。
ダレイオスにもそのような方々が多数在籍しているでしょう。
その者達を洗い出せればどこかで答えに辿り着くと思います。」
「大魔導士軍団がダレイオスの犯罪者達で組織された集団だってこと?」
「そもそもダレイオスにいてダレイオスの都市を攻撃したのですから犯罪者集団だと言うことは確定していますよ?
ですから大魔導士軍団をお捜しになるのでしたらそういった方々からの方が見つけ出しやすいと思います。」
「ダレイオスの犯罪者軍の中からか………。
それでは余計に協力を仰ぎにくいな………。」
「協力を仰げたのだとしても見返りに何を要求されるか………。
ヴェノムを祓うだけで満足していただけるようなら良いのですが………。
………この意見ですらまだ仮定でしかありませんし………。」
「……分からない人達のことをいくら考えても分からないことしか分からないんじゃない?」
「「「「「………」」」」」
「ソナタ等。」
「オサムロウさん………?」
「地上の警戒から帰って来てみれば何やらゲダイアンの事件のことを調べ回っているらしいな。
都市の住人等がソナタ等があの事件のことを聞いてきたと言っていたので探していたのだ。
………ソナタ等はこのダレイオスの者共を本気でマテオと戦わせたいようだな。
彼等は既に牙を折られた戦士達だ。
マテオのバルツィエが攻めてきたとして応戦すら難しいと思うぞ?
そんな者共に発破をかけてどうすると言うのだ?」
「今のままダレイオスが降伏をしてしまったら世界は最悪の結末が訪れることは目に見えている。
抗える時に抗わなければ後になって後悔するぞ。」
「後悔か………、
フフフ………。」
「………何か笑われるようなことを言ったか?」
「元は敵国のマテオの兵士に敗けを認めずにマテオと戦えと言われているこの状況が何とも滑稽でな。
ついおかしくなってしまったのだ。
ハハハ………。」
「笑い事ではないんだぞ!?
マテオにいる国民達もお前達ダレイオスの奮闘に期待しているんだ!
国民の声を代表して言わせてもらえるならマテオの民は皆ダレイオスがバルツィエを討ち倒すことを望んでいるんだ!
敵国ダレイオスのことをマテオの教育では悪鬼のように教えてはいるがそれでもマテオの民達はバルツィエを誰かに討ち倒してほしいと願っている!
それ程までにマテオでのバルツィエの悪行は擁護できないところまできている!!
それなのにダレイオスときたら「我はな。」……!」
「………我も本当なら族長が決めたダレイオスの降伏には反対なのだ。
戦わずに降伏するのなら戦って結果を残すことの方が我も良いと思っておる。
それで敗北を喫したとしても悔いは残らんだろう………。
それこそが………、
そういう生き方こそが永き年月を越えてきて我の愛したエルフの生き様だと感じるのだ………。」