テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
途方に暮れるカオス達にオサムロウが語りかけてきて……。
スラートの地中都市シャイド
「…何故急にここにきて意見を変えてきたんだ?
さっきはスラートは戦いなどしたくはないと言ってただろ。」
「あの場で我が申したのはスラート全体での総意だ。
我の個人的な考えではない。」
「オサムロウさんはマテオとダレイオスが戦争することに賛成なんですか?」
「戦争というもの事態は好かん。
戦争は戦いを望まぬ者まで巻き込むのでな。
我が好むのは武と武の衝突だ。
戦いを望むもの同士の決闘なら各々の自由であろう?」
「それはそうですけどスラートは戦いを望んではいませんよ?」
「例え戦争が始まったとして敵が来て剣を突きつけられるのなら戦いを望まなくともその剣を弾き返すくらいはせねばならぬ。
今のスラートはそんなことすらしないだろう。
………昔のスラートはここまで臆病な種では無かったのだ………。
ヴェノムが現れたせいでここまで牙をもがれてしまうとは………。」
「ヴェノムが………?」
「先程も申した通りダレイオスはヴェノムの主の出現でこのような地下にまで追いやられてしまった。
今や地上はヴェノムが支配している。
取り返そうにも奴等には我々の攻撃は通らない。
それどころか攻撃をしたつもりが逆にヴェノムに悪魔のウイルスを植え付けられてしまう。
ダレイオスではマテオとの戦争よりも身近に潜むヴェノムの方が恐ろしいのだ。
なにせマテオのバルツィエはまだあちら側の陸を縄張りにしているがヴェノムはもうこの地上を埋め尽くしてしまう程にまで増殖してしまった………。
ダレイオス国家崩壊の原因はヴェノムだ。
奴等のような倒しても倒しても無限に数を増やし決して勝つことのできない敵がダレイオスに現れたせいでダレイオスの全部族が戦いというものに恐怖してしまった。
奴等さえいなくなればダレイオスはマテオとも正面切って戦えるだろう。」
「オサムロウ殿………、
貴方は俺達にダレイオスにいるそのヴェノムの主を討伐してくれと………、
そう言ってるんだな?」
「私達がヴェノムと戦う力を持っているから私達がヴェノムの主を倒すことができればダレイオスからヴェノムが減少しダレイオスの民が昔の戦士としての誇りを取り戻しマテオとの戦争に積極的に立ち上がると?」
「ソナタ等はダレイオスを利用するつもりであったのであろう?
ならば我等がソナタ等を利用することにも異議をとなえられまい。
互いに利用し合おうとする者同士なのだから共生関係とも言えるな。」
「俺達がヴェノムの主を倒してダレイオスからヴェノムを減らす………?
これって…!」
「殺生石のお願いも一緒に叶えられるよカオス!
そしたら殺生石も元に戻るんじゃないの!!?」
「殺生石のお願いとは………?」
「こっちにも事情があってな。
………とにかくその話は本当だな?
オサムロウ殿。」
「確約とはいかないがダレイオスの民を見てきた我の意見を参考にしてもらえるのならダレイオスの民がマテオとの戦争に意欲的になれないのはヴェノムの主によって国が割れたからだ。
ヴェノムの主を倒してダレイオスが元通りになれば軍を再編してマテオとの戦争にも挑める。
バルツィエを倒せるのかどうかは戦況次第だがその折にはソナタ等も隊列に加わってくれるのだろう?」
「あぁ、
俺達にもバルツィエを倒さなければならない理由があるからな。」
「俺達の力で役立てるのなら是非使ってください。」
「それはなんと頼もしい限りだな。
…こうしている間にもいつマテオが戦争を仕掛けてくるか分からん。
トリアナスからマテオまでの陸路が消え海路でしかマテオの軍がダレイオスに侵入できなくなったことによりマテオの侵攻がより慎重にはなるとは思うが仕掛けてこないとは言いきれん。
ソナタ等はソナタ等と我の望みを叶えるためにも一刻も早くヴェノムの主の退治に向かってもらいたい………。
………が、その前に………。」
「「「「「?」」」」」
「………一つ確かめたいことがある。
我についてきたまえ………。」
王都セレンシーアイン 西区 闘技場地下
「確かめたいことって何ですか?」
「先程の話はまだ確定ではない。
ソナタ等にはヴェノムの主の討伐を頼みはしたいのだが奴等はヴェノムにその体を支配されてはいるとはいえギガントモンスターだ。
生半可な戦士ではやられてしまうだけだ。」
「………俺達の力を見たいということか………。」
「そうだ。
我にソナタ等がいかほどの戦士なのかを見せていただきたい。
それで我がヴェノムの主と戦うに相応しい力量を持ち合わせていると判断できたら改めてヴェノムの主討伐を依頼する。
既にソナタ等はヴェノムの主ブルータルヴェノムを討伐はしているが我はその現場を目撃してはいない。
ヴェノムを討ち祓う能力はあってもギガントモンスターを倒す実力があるのかこの目で実際に見ておきたいのだ。」
「オサムロウさん、
それってどうやって確かめるの?
地上に向かってるようだけど外に行ってヴェノムを倒すところを見たいってこと?」
「ついてくれば分かる………。」
王都セレンシーアイン 西区 闘技場
「ここだ。」
「闘技場………?
ここで確認するのですか?」
「まさかモンスターやヴェノムを捕獲してあるのか?」
「この闘技場は部族が分かれてから機能はしていない。
捕獲してあったモンスターも貴重な食料として使わせてもらった。
ヴェノムに関しては捕獲などできる筈もないだろう。」
「じゃあ一体何をするんですか………?」
「ここは闘技場だ。
闘技場なら戦うに決まっているだろう。
そしてソナタ等の力量を量るために戦ってもらいたい相手は………、
この我だ。」
「オサムロウさんと………戦う?」
「ヴェノムの主は残り八体が全てギガントモンスターだ。
この辺りを縄張りにしていたブルータルヴェノムを倒したことについては感謝するが仕事を頼む相手としてはまだまだソナタ等を信用しきれないところがある。
ヴェノムの主はどれも強敵なのでな。
まぐれでブルータルヴェノムを倒したとあっては安心して仕事など依頼できんよ。
故に我が依頼を引き受けられる実力者なのか依頼を任せきれない半端者なのかを試させてもらう。
依頼の途中でソナタ等がヴェノムの主に破れるようなことがあるかもしれんのでな。
ここで駄目なようならソナタ等は………、
故郷へと引き返すがいい。
故郷でダレイオスがマテオに蹂躙される様を大人しく見ていろ。」
「!
………俺達を随分と甘くみているようですね。」
「言っておくがオサムロウ殿。
バルツィエを倒したのは俺だけでない。
ここにいるカオスもだ。
このチームにはバルツィエ級が二人もいる。
舐めてかかると痛い目を見るぞ?」
「その確認には一人ずつ相手をするということで宜しいのですか………?」
「府抜けきったスラートにボクは負けはしませんよ?」
「………私ってそんな攻撃したりとかは苦手なんだけどなぁ………。
私もオサムロウさんと戦わないといけないの?」
「そう慌てるな。
我は何も全員を確認するのではない。
全員がヴェノム殺しならば一人の力を確認するだけで良い。
………と言うよりも我一人に全員が向かってこられては流石に勝負にならんだろう。
代表して一人と戦うだけで良い。
ソナタ等の中で最も力のある武人は誰だ?」
「「「「………」」」」チラッ
「………………………、
俺です。」
「ソナタか………。
確かカオスと言ったな。
バルツィエの………。
………宜しい。
それではソナタの力を量らせてもらうぞ?
良いな?」
「えぇ………。」
「見たところ………やはりバルツィエの名の通り剣士と見た。
勝負のルールはどちらかが負けを認めるまでとしようか。
それで我がソナタを実力者と認めることができたら依頼を頼もう。
それで良いか?」
「構いません。」
「………よし、
では………、
始めるとするか。
行くぞ!!!」チャキッ