テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
隙を突こうと魔神剣の連撃を放つも逆に魔神剣を跳ね返されてしまい………。
王都セレンシーアイン 西区 闘技場 カオスサイド
………何だこの人は………。
魔神剣を剣で弾き返すなんて………。
そんなこと今までされたことなんて無かったのに………。
って言うか衝撃波をそんな簡単に弾くことなんてできるのか?
………この人は一体何者………?
「驚いているようだな。」
「!?
………えぇ、
魔神剣を止めたりかわしたりする人は今までにいましたけど跳ね返してくる人は初めてなもので………。」
「このぐらいのことダレイオスでは後何人もできる者がおるぞ。
この程度に驚いてどうする?」
「マテオではそんなことする人なんていなかったんですよ。
皆大抵は攻撃で相殺してたんでね。」
「好戦的なマテオらしいな。
“攻撃は最大の防御”とはマテオのためにあるような言葉だろう………。
その最大の攻撃が自らに返ってくることは考えなしということか。」
「普通は自分の攻撃を自分で受けることなんて考えられないでしょう………。
なんだったんですかさっきのは…?」
「何てことはない。
直進してくる攻撃は正面以外からの力に弱い。
なのでソナタの魔神剣を撃つときの角度と強度を観察して側面から威力を削らない程度に我から反らしただけのこと。」
「この短時間でよくそこまで見切って反撃できますね………。」
「魔神剣と飛葉翻歩はマテオと停戦する以前より知っている。
その技の弱点もな。
このくらいの芸当なら朝飯前と言うことだ。」
「………なんかオサムロウさん。
普通にバルツィエの連中よりも強い気がするんですけど………。」
「バルツィエか………。
ソナタもバルツィエであったな………。
そして他のバルツィエを相手に勝ったとも………。
………奇遇だな。
我もマテオとダレイオスの戦争が始まって以来バルツィエを倒したことがあるぞ。
何度もな。」
「貴方がバルツィエを倒した………!?」
「そう驚愕することでもあるまい。
ダレイオスの戦士がバルツィエの一人でも撃ち取れないとあればダレイオスはとっくの昔にマテオに支配されているであろう。
バルツィエの一人を倒すには………………そうだな。
ダレイオスの戦士が十人も集まれば倒せるだろうな。」
「………その十人にオサムロウさんら入ってるんですか?」
「…我を入れるのなら………ダレイオスの戦士が…………、
必要ないな。
我一人でバルツィエはこれまでに数度倒せた。」
「………貴方もバルツィエを一人で倒せる実力をお持ちなんですね………。」
「信じるか?」
「さっきのあれを見せつけられちゃ貴方の言葉が真実だってことも分かります。
戦っていて貴方は確かにバルツィエ以上のプレッシャーを感じる。
………俺が今まで戦ってきた中でも貴方は最強クラスだ。」
「称賛の言葉はまだ早いだろう。
我はまだ魔神剣を返すことしかしていない。
………そろそろ出したらどうだ?
バルツィエの魔術を。」
「………俺の魔術を期待しているところ悪いんですけど俺は魔術は使わない。」
「何故だ?
バルツィエは魔術こそが最大の取り柄。
その取り柄無くして我に勝つつもりか?」
「俺は魔術を封印したんだ。
俺の魔術はいつだって敵と一緒に俺の大切なものまで破壊してきた。
俺は魔術無しでも戦える。
だからこの試合では魔術は使わない。」
「………魔術を使わぬバルツィエか。
道理でソナタは他のバルツィエよりも剣の腕前が高いように思える。
これまで剣一本で戦ってきたのだろう。
それならば我にとっては、
他のバルツィエ程に脅威は感じられんな。」
「………皆俺が魔術を使わないからって油断するんですよね。
昔の俺なら舐められたまま終わってたんですけど今の俺は……!」シュンッ!!
「………」チャキッ…
「こんな風に武身技だけでも!!
…………ッ!!?」バッ!!
「………………勘がいいな。
今我の懐に入っていたらそれで試合は終わっていたぞ。」スッ………チャキィンッ!!
「(………………………今の剣筋………。
………全く見えなかった………!
この人………、
俺よりも技術が高い………!?)」
王都セレンシーアイン 西区 闘技場 アローネサイド
「………今の一振りは………!」
「え!?
あの人今剣を抜いたのが全然分からなかったよ!?
何!?
あの人の振り抜き!?
早すぎでしょ!?」
「咄嗟にカオスもあの剣を見切って避けたようですが………、
あれではカオスは近付くことができません………。」
「かといってカオスさんには遠距離用の魔神剣がありますけどそれもオサムロウさんには効かない………。
……ダレイオス最強の戦士は格が違いますね……。
実質カオスさんのとれる手段を全て封じています。」
「カオス青年も筋は良いが剣術の腕はまだまだオサムロウには届かんなぁ………。
あやつはあのカタナだけでバルツィエと渡り合ってきた猛者でもあるからな。
カオス青年がオサムロウに太刀打ちするにはやはり魔術しかあるまいて。」
王都セレンシーアイン 西区 闘技場 カオスサイド
「魔神剣・槍破ッ!!魔神剣・双牙!!」ザザザザッ!!ザザンッ!ザザンッ!!
「魔神剣の亜種か。
こんなものは魔術と同じ方法で反らせるぞ。」バシュッ!バシュッ!バシュッ!
「くっ…!?」
「どうした?
もう終わりか?」
「まだまだこんなもんじゃ……!!」
「そうこなくてはな。
それでなければ話にならん。
………それでは今度はこちらから参らせてもらおう。」ザッザッ………。
「…!?」シュンッ!!
「逃げるか…。
我の間合いに入るのを嫌ったのか………?」ザッザッ………。
「貴方とは鍔迫り合いになるのはまずそうなんでね!!
距離をとって戦った方がまだ勝算はある!!」シュンッシュンッ!
「その足で逃げられては流石に追い付くのは無理か………。
では先ずはその足を動けなくするところからだな。
『岩石よ我が手となりて敵を押し潰せストーンブラスト』。」ズドドドドドドドドドッ!
「魔術か!?
俺には効か………!?」
「これで準備は整った。
後は狙い撃つのみ。」
「自分の回りに岩を………!?」
「バルツィエには高い魔力と魔術抵抗があるのは分かっているんだ。
直接魔術をぶつけるようなことはしない。
この岩は………、
こう使うんだ。」ズバァァァァンッッ!!!!
「石弾ッ!?」シュンッ!
「かわしたところで岩はまだまだあるぞ。」ズバァァァァンッッ!!!
「………!!
所詮魔術ならこんなもの受け止め「足が止まったな。」……!?」シュンッ!
「この時を待っていたぞ。」チャキッ………。
「………!!??」
「バルツィエは飛葉翻歩を通常の移動手段に使用してはいるが本来の飛葉翻歩はこのように戦闘中のほんの一瞬に回り込むのが正しい使い方だ。
敵との距離がある時に使っても敵に見切られやすくなるだけだぞ。」
「………オサムロウさんも………飛葉翻歩を………!!?」
「………さて………カオス=バルツィエ………。
これで詰みだな。」