テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 カオス等一行はダレイオス再建のためにもダレイオス各地にいるヴェノムの主の全討伐依頼を引き受ける。

 ヴェノムに太刀打ちできる彼等だからこそ成し遂げられる依頼だったが………。


オサムロウの指導

王都セレンシーアイン 西区 闘技場 夕方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………待たせたようだな。」

 

 

 

「いえそんなには………。」

 

「オサムロウ殿………、

 オサムロウ殿程の凄腕の剣士に指導していただくのは願ってもないことだが俺とカオスは既にバルツィエを倒すレベルの腕には達しているぞ?

 そんな俺達にも指導が要るのか?」

 

 

 

「無論だ。

 カオス、

 ソナタが一番腕がたつのであろう?

 そのソナタがあれしきの試合で魔力を一気に出し切るようではこの先いくら命があっても足りん。

 剣術も未熟ときた。

 せめて我とカタナを交えるくらいにはならんとな。」

 

 

 

「それはまぁ………。

 オサムロウさんの間合いに入ったら………、

 それで試合が終わりそうだったんで………。」

 

 

 

「敵の懐に入る前に敵の力量を量り警戒するの結構だ。

 だがそれで間合いにいつまでも入っていかないのは相手に恐怖しているも同然。

 戦場では恐怖に捕らわれたものから死ぬ。

 時には思い切りが大切だ。」

 

 

 

「………はい。」

 

 

 

「………ではカオス、ウインドラ、タレス。」

 

 

 

「「「!

 はっはい!」」」

 

 

 

「ソナタ等には今日残りの時間で模擬刀を使った稽古をしてもらう。」

 

 

 

「模擬刀で稽古を………?」

 

 

 

「相手は………カオスはタレスと、ウインドラは我と組んで稽古だ。」

 

 

 

「模擬刀って………。

 ボクは鎌しか使ったことないんですけど………。」

 

「今日は模擬刀を使え。

 我が鍛えるのは戦闘時の接近戦における瞬時の対応力だ。」

 

 

 

「対応力………?」

 

 

 

「言うよりもやって見せた方がいいか………。

 ………カオス我の前へ。」

 

 

 

「はっ、はい………?」

 

 

 

「よし、

 剣を構えろ。」

 

 

 

「!

 わっ、分かりました。」チャキッ…

 

 

 

「これから我がソナタに斬りかかる。

 防いでみよ。」

 

 

 

「ええっ!?」

 

 

 

「では………

 いざ………」チャキッ…

 

 

 

「ちょっ、近ッ!?

 待って………」ブォンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキィィィィィィンッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?

 カオスが止めた!!?」

 

「カオスさんでもオサムロウさんの剣を止められるんですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおっっっと!!!?

 ハッ………ハハハ………。

 一発目ならなんと「一度で手が止まる筈なかろう。」ウブッ!?」ドスッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我の剣筋を見切ろうとするのなら一手目だけではなく二手三手と先を読んでいけ。

 ソナタが一手目に対応しようとしても我は止められる度にその次その次と手を緩めるようなことはないぞ。」

 

 

 

「はっ、はい………。」

 

 

 

「ソナタ等はバルツィエよりかは上の技量を持ち合わせているようだがあくまでもそれはバルツィエのような一撃決殺型の剣にそっての話だ。

 これから相手をするギガントモンスターは人の剣の一撃程度では戦いは終わらん。

 こちらが小規模な二撃三撃と手を繰り返していく内に敵は強烈な一撃で反撃してくるぞ。

 それを重々頭に入れておけ。」

 

 

 

「はっ、はぁ………?」

 

 

 

「基本は剣で斬りつければあらゆる生物はそれだけで致命傷を負う。

 だがギガントモンスターはその例には当てはまらない。

 手数を増やさねば倒せない相手だ。

 相当にしぶとい。

 おまけにヴェノムが体の中に蔓延しているのならしぶとさも通常の種よりも上だろう。

 だったならソナタ等はその分攻撃の回数を多くせねばなるまい。

 我がこれよりソナタ等に教えるのは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一人での技の連携だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「一人での技の連携………?」」」

 

 

 

「手数を増やさねばならないとなると戦闘が長期戦になる。

 その間後衛に敵を行き届かせぬように一人一人が時間を稼いで上で敵を攻撃する戦法が効率的だろう。

 後衛には時間をかけて痛烈な一撃を浴びせる術を使用してほしいからな。

 ソナタ等には後衛が魔術を放つ間敵の注意を引き付けておかねばならぬ。

 そのためには技の後の切り返しが必要だな。

 ………手本をお見せしようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真空破斬!!邪霊一閃!!裂空刃!!!」シュバンッ!!ザシュッ!!ザザザザザムッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「!!!」」」

 

 

 

「………このような感じで技を小回りが効く技から少し強めの上位技………、

 そして直前の上位技で相手の体勢を崩せば隙の大きな“奥義”へと繋げられる。

 ソナタ等はこの連撃を習得してもらおうか。」

 

 

 

「連撃に奥義………。」

 

「奥義だなんてまだボクには………。」

 

「奥義か………。

 俺の奥義は瞬雷槍だが………、

 他の技と繋げて放つことはできんな………。」

 

 

 

「それはソナタ等が今まで一撃で倒せるような敵しか相手にしてこなかったいい証拠………、

 この場合は悪い証拠だな。

 奥義習得に関しては戦闘スタイルが違うので手助けはしてやれんぞ。

 奥義だけはソナタ等が自ら剣を学んで習得せねばな。」

 

 

 

「奥義なんてどうやれば………?」

 

 

 

「タレス、

 ソナタは何故鎖鎌を武器にしている?」

 

 

 

「鎖鎌を武器にしている理由………。」

 

「タレスは!」「タレスに聞いておる。」

 

 

 

「………この武器が子供のボクには一番使い物になるからです………。

 振り回して使えばそれなりに威力も出せますし…、

 リーチもありますから大人とも戦えます………。」

 

 

 

「……そういった理由か………。

 言われてみれば納得だ………。

 これで剣を使ったとしても鍔迫り合いになれば筋力で負け斬り殺されて終わる………。

 そういった観点からすれば振り回す遠心力で威力を底上げする鎖鎌は子供のソナタでも扱いやすい武器だったと言うことか………。

 なるほど考えたな………。

 ………奥義についてだが我も鎖鎌を使用したことがないので技を教えることはできぬ。

 

 

 

 だが奥義習得のヒントはある。」

 

 

 

「ヒント………?」

 

 

 

「あらゆる近接戦闘スタイルに共通しているのは一連の動きの流れだ。

 力み過ぎず綺麗な動きで丁寧に技を出すことを心掛けるのだ。

 力みが入っては最初の技の威力は上昇しても次に派生させる技は徐々に精度が落ちていくだろう。

 連撃だろうが奥義だろうが同じだ。

 力まず武器と技の習性を知って自らの得意とする技の先を見据えるのだ。

 自らの体の仕組みを学び技を繰り返していけば自ずと奥義に辿り着くことができよう………。」

 

 

 

「?、?、???」

 

 

 

「………要は自分の技からどのような技に繋がるかを知るために技を出すときは力いっぱい振り切るのでは無く速度とコントロールを重視するのだ。

 大振りな一撃はその後次の動作に移行するのに一瞬の隙ができるであろう?

 それを無くすのだ。

 一撃加えた後の次の動作に、その次の動作、またその次の動作………とな。」

 

 

 

「…!

 それならなんとか分かります………。」

 

 

 

「フッ………、

 ソナタが技量を高めた時はこの中では最も先を読みにくいスタイルとなるかもな………。」

 

 

 

「ボクが………?」

 

 

 

「鎖鎌を扱いきれる者はそうおらん。

 皆その鎖の扱い難さに難航して放り出すような輩が多いのだ。

 故に戦場ではあまり見かけぬ為戦闘中にソナタの技を見切るのは厳しいだろう。

 ………ソナタはもっと強くなれる。」

 

 

 

「!

 はいッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「意外と本格的に教えてもらえるんだな………。」

 

「俺はてっきりギガントモンスター攻略の戦術を少し指南する程度だと思ったんだが………。」

 

「私達よりも戦闘のいろはを塾知している………。

 学べることは多そうですね………。」

 

 

 

「………でも私達って何するんだろう?

 剣なんて使えないんだけど………。」

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