テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

258 / 972
 オサムロウから訓練を受けることになったカオス等一行。

 オサムロウはカオス、タレス、ウインドラには技の連携を教えアローネとミシガンにはスペルチャージのスキルを教えるが………。


内包するマナ

スラートの地下都市シャイド オサムロウ邸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「帰ってきたか。」

 

 

 

「はい。

 もう後は特にすることもありませんので。」

 

「明日もまた特訓して、

 それから私達がダレイオスを回らなきゃいけないんでしょ?

 今のうちに休んでおかないとね。」

 

「今日と明日世話になるオサムロウ殿。」

 

 

 

「うむ。

 明日の訓練のためにしっかりと体を休めるがいい。

 我ももう就寝するところだ。」

 

 

 

 

 

 

「………ちょっとまた外に行ってくるよ。」

 

 

 

「カオス?」

 

「どうしたんですか?」

 

 

 

「………何でもないよ。

 また風に当たってくるだけだから………。」

 

 

 

「…ボクも行きます。」

 

「タレスもですか?」

 

「ボクももう少し技の練習がしたいので………。」

 

「………それでしたら私も行きます。」

 

「アローネ=リムもか。」

 

「三人も行くの?

 だったら「ミシガンは休んでおけ。」なんでよ!?」

 

「戦闘訓練なんてあまりやったことがないだろう?

 ここまでの旅で疲労が溜まってる筈だ。

 今日は休むぞ。」

 

「えぇ~!?

 また面白そうなことしようとしてるのに私だけ仲間外れ?」

 

「………俺も休むからな。」

 

「…なら私も休むけど………。」

 

「…カオス達、

 あまり長く出歩くんじゃないぞ。」

 

 

 

「地上に出るのならヴェノムには気を付けておけ。

 ソナタ等には万が一もないのだろうが地下へと連れてこられたら厄介だ。」

 

 

 

「分かってますよ…。

 

 

 

 それじゃあ行ってきます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都セレンシーアイン 中央建築物 屋上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

「カオス?

 いかがなさったのですか?

 またこのような場所まで来て………。」

 

「まさかここでまた寝るとか言いませんよね?

 いくらなんでも屋内があるのに「ここで寝るつもりだよ。」」

 

「………」

 

「………」

 

 

 

「………」

 

 

 

「…理由をお聞きしても…?」

 

 

 

「ここの方が………、

 落ち着くからかな。」

 

 

 

「落ち着くにしても………、

 こんな外で一人で寝るなんて………、

 本当に風邪を引きますよ?」

 

 

 

「大丈夫だよ。

 俺は風邪なんて引かないから。」

 

 

 

「………私達が普通の人と比べて丈夫な体をしてるからと言っても精神的なところは何一つ変わらないのですよ?」

 

「どうしてカオスさんはそんなに人と一緒にいるのを避けたがるんですか?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………」

 

「………」

 

 

 

「………」

 

 

 

「お話していただくまで帰りませんよ?

 昼間のオサムロウさんとの試合で使った魔術の件も含めて。」

 

「なんならボク達もここでカオスさんと一緒に夜を明かしてもいいんですよ?

 外で寝ることについては抵抗なんてありませんし。」

 

 

 

「………それは困ったな………。

 アローネ達もここで寝るとなると俺も外で寝るわけにはいかなくなるな………。」

 

 

 

「何があったのですか?

 昨日のこの時間辺りから変ですよ?」

 

「昨日のこの時間?

 カオスさんが昨日ここで寝ると言い出した時からなんですか?」

 

「カオスが何方かとお話をしていたようですけど………。

 相手は恐らくは………。」

 

「殺生石のあの人ですか………?」

 

「多分ですけど………。」

 

「殺生石のあの人と何をお話になってたんですか?」

 

 

 

「何でもないよ。

 俺だけあの時は意識がなかったから俺にだけ話しかけてきたんだ。

 心の中で。

 話してた内容はアローネ達が知ってる通りさ。」

 

 

 

「わざわざカオスさんにもう一度同じ内容の話を?」

 

 

 

「うん、

 それだけだった。」

 

 

 

「………では、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “半年” と言うのは何のことなのでしょう?」

 

 

 

「………!?」

 

 

 

「半年………?

 それってオサムロウさんが提示してきたヴェノムの主討伐の期限のことじゃないんですか?」

 

「いえ………、

 あの条件を提示する前からカオスは“あの方”に半年以内に何かをしなければならないことを伝えられていた筈です。

 

 カオス、

 何を半年以内に成さねばならないのですか?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「カオスが昨日からどことなく焦った様子が見られるのはそのせいなのではないですか?」

 

 

 

「………」

 

 

 

「………ちょっと待ってください………?

 殺生石はボク達にデリス=カーラーンからヴェノムを排除してほしいってお願いしてきましたよね?

 あのときは確かお願いだけして特に期限とかは言ってなかったと思うんですけど………。」

 

 

 

「………」

 

 

 

「カオス、

 教えてください!

 

 

 

 そうなのですか!?

 本当にそういうことなのですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………そうだよ。

 殺生石は………後付けで条件を提示してきたんだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 “半年以内にダレイオスからヴェノムの割合を減らすこと。

 できなかったらその時はこのデリス=カーラーンを殺生石が粉々に破壊する”

 そう俺に言ってきたんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはりそうでしたか………。」

 

「半年………?

 半年でこの世界が………。」

 

 

 

「半年後………、

 アイツの要望通りに今のダレイオスからヴェノムが無くならなければアイツはデリス=カーラーンを消し炭にするつもりなんだ。」

 

 

 

「百年………、

 いえ…、

 数万年から数億年に渡って存在し続けてきたヴェノムを半年で………。」

 

「………半年後にもしあの方の望むような結果にならなければ………、

 カオスはどうなるのでしょう………?」

 

 

 

「分からないよ。

 アイツは俺の中にいるんだから………、

 俺ごとデリス=カーラーンを破壊するのかもしれないし………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺だけ生き残って世界が終わるのを見ているのかもしれないし………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺がこの手で世界を破壊してるのかもしれないしね………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「………」」

 

 

 

「どっちにしてもまだ先のことだから分からないけどその日が来たら俺は沢山の人を殺してしまうことになるかもしれないんだ。

 

 

 

 俺はずっと昔から………、

 皆を守れるような騎士を目指してきた………。

 …けどそれは諦めた………。

 俺の考えていた騎士は現実とは違うものだったし俺自身守るべき人を殺してしまうような人が騎士になるなんて許せない………。

 騎士にはなれなかったけど俺は俺の理念のもとに誰かの助けになろうと思ってここまでやって来た。

 アローネがそう教えてくれたから………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………でもやっぱり駄目なんだ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は戦う度に、

 強くなる度にどんどん世界の敵になっていく………。」

 

 

 

「世界の敵に………?」

 

 

 

「………ちょっとさ。

 この手錠………、

 ………ここで外してみてもいいかな?」

 

 

 

「…?

 構いませんが………?」

 

「それ………、

 鍵もなく外せるんですか?」

 

 

 

「外せるよ。

 本当はダレイオスに着いてから意識が戻った時には鍵が壊れてて外せたんだけどあの時はこれ着けてても技は発動できたしいい具合にマナを手加減できると思って着けたままにしてたんだ。

 

 

 

 ………でももうこの手錠も使い物にならなくなってるのかな………。」ガチャッ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴトッ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………………!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「………!!!!????」」

 

 

 

「おっと…。」ガチャンッ…!

 

 

 

「…………!?

 ………カオス………、

 そのマナの量は………!?」

 

「今………!

 とんでもない量のマナがカオスさんから溢れて………!?」

 

 

 

「………殺生石がこの星を破壊する準備をしてるのかもしれないね………。

 ………昼間のファイヤーボールは追い詰められて出したのもあるけど本当は本の少しの魔力で………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 軽く掌に火を灯す程度にする予定だったんだ………。」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。