テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~   作:モニカルビリッジ

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 カオスはトリアナスでの一件を経て内包するマナが膨れ上がっていっていると聞かされるアローネとタレス。

 このままでは予期せぬ事故を巻き起こすのではないかと危惧するカオスだったが………。


カオスの系統属性

王都セレンシーアイン 西区 闘技場 翌日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日でヴェノムの主に立ち向かうための講習は終わりだ。

 初日と最終日が続くが我もダレイオス復興のため時間を割いてばかりはいられん。

 明日からソナタ等と共に我も各部族達に呼び掛けをするために動かねばならぬ。」

 

 

 

「今日はどのようなことをなさるのですか?」

 

「昨日の前衛向きをしたから今日は後衛の立ち回りだろう。

 そうだな?

 オサムロウ殿。」

 

 

 

「そうだ。

 今日はウインドラ、タレス、アローネ、ミシガンを纏めて行う。」

 

 

 

「………俺は?」

 

 

 

「カオスは四人に課題を出したら我が個人指導だ。」

 

 

 

「そうですか………、

 分かりました。」

 

「カオス。」

 

「ん?

 ウインドラ?」

 

「これをお前に渡しておこう。」スッ…

 

「何?

 ………これは………?」

 

「新しい手枷だ。」

 

「!

 ウインドラ昨日の…!?」

 

「悪いとは思ったが話は聞かせてもらった。

 お前の魔力がそんなことになっていたとはな。」

 

「………」

 

「鎖は邪魔にならないよう外してある。

 今着けているやつよりかは安心だろう。

 鍵はこれだ。

 この手枷がどれだけお前の魔力を封じられるかはこれからの成り行き次第だが一先ずはこれでコントロールしやすくなるだろう。」

 

「………ありがとう。」

 

「チームをサポートするのが俺の役目だ。

 細かいことでもいいから困ったことがあったら相談してくれ。

 できることがあるならそれで解決していこう。

 誰か一人の問題はチーム皆の問題だ。

 問題を抱え次第冷静に対処していこう。」

 

「………うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソナタ等は“魔技”を使えるか?」

 

 

 

「魔技………?」

 

「あまり使ったことはありませんね………。」

 

「ボクは地属性の魔技“グレイブ”は使えますけどそれ以外は………。」

 

「ここにいる四人とも今は一つの属性しか使えない筈だ。

 魔技を教えるのならそれぞれに一つずつ教えることになるぞ。

 ちなみに俺は雷の魔技“バニッシュボルト”なら使える。」

 

 

 

「ふむ………、

 一人一人ずつか………。

 よかろう。

 

 

 

 魔技とは魔術を使用する際に集約した魔力を瞬時に解き放つ技だ。

 威力は詠唱無しの魔術と同等程度だが飛距離が短すぎるために実戦ではあまり使ってこなかったのだろう。」

 

 

 

「確かにな。

 詠唱無しの魔術ですら大分遠くまで届くのに威力が同じで距離が伸びないのでは完全に劣化互換だ。」

 

「私も敵に接近されたら魔技ではなく魔術で対応してました。」

 

「ボクは接近戦の方がやり易かったので。」

 

「私はあんまり戦ったりしなかったから魔術だけでどうにかなってたよ?」

 

 

 

「今日の講習はその魔技を使えるところまでに持っていくぞ。」

 

 

 

「実戦ではあまり使用しない術を何故わざわざ………?」

 

 

 

「戦闘に使えない技術など無い。

 魔技も万が一に備えて訓練を欠かさずに行うことがダレイオスで生き残る術だ。」

 

 

 

「使えるものは全て使う………ですか?」

 

 

 

「そう、

 もしもの時これがしっかりとできていた時とできていない時では戦術のバリエーションが変わってくる。

 この訓練で身につけるのは瞬間的な魔力の集約力を向上することにある。

 今日は一日これだけをマスターしておけ。」

 

 

 

「「「「はいッ!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………してソナタにやってもらうことだが………。」

 

 

 

「………俺は魔術は使えないから武身技か闘気術の訓練がいいんじゃないですか………?」

 

 

 

「いや、

 ソナタにも魔術の訓練を施す。」

 

 

 

「けど俺は昨日みたいな魔術しか撃てないんですけど………。」

 

 

 

「慌てるな。

 ソナタにやってもらうことはただ魔術を放つことではない。」

 

 

 

「じゃあ一体何を………?」

 

 

 

「ソナタにやってもらうことは………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔術の基礎からだ。」

 

 

 

「魔術の基礎………?」

 

 

 

「昨日の様子を見る限りだとソナタ………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今まで魔術を独学でしか学んできたことが無いのだろう?」

 

 

 

「…!」

 

 

 

「昨日の魔術………、

 あの撃ち方は魔術を習って直ぐの子供が放つようなものだった………。

 あれを見て我はソナタが人生で魔術初心者だと窺ったのだが………。」

 

 

 

「………そうですね。

 俺は昔は今みたいにマナが全然無かった。

 “魔力欠損症”のような状態で一度でも魔力が尽きれば死んでしまうかもしれない………。

 そんな状態だったから誰も俺に魔術を教えようとなんてしてなかったんです………。」

 

 

 

「それでか………、

 ソナタが一度の魔術であれだけ全力で全てのマナを使いきる勢いで消費していたのは………。

 何事も全力でやれば良いというものではない。

 破壊力はあるがあれでは仲間にも魔術が飛ぶ恐れがある上にソナタが術発動後に動けなくなってしまうだろう?

 戦場で動けなくなる者は仲間の足を引っ張り最悪見捨てられることもある。

 ソナタは常に全力過ぎるのだ。」

 

 

 

「…そうみたいですね………。

 気を付けます。」

 

 

 

「よろしい………。

 それでは基礎からの勉学になるがソナタには術の詠唱の練習をしてもらう。

 ソナタはファイヤーボールの他に何が使えるのだ?」

 

 

 

「ファイヤーボールの他に………?

 ………試したことはないですけど多分俺は………、

 …六属性全部使えると思います。」

 

 

 

「他の者は一つだけしか使えぬというのにソナタは全て使えるのか………?」

 

 

 

「皆がそうなったのも大元は俺の力が働いてそうなってるんで………。」

 

 

 

「ソナタの中にある殺生石とやらの力が作用してか………。

 ………それならソナタは六属性の中で何が最も発動しやすいのかを探るところからだな。」

 

 

 

「俺の得意系統の属性を………?」

 

 

 

「人にはそれぞれ得意系統がありそれを伸ばすことが効率的な成長に繋がる。

 ソナタは基本から始めるのだから先ずそこだろう。」

 

 

 

「………俺の得意な魔術………。」

 

 

 

「手始めに術の詠唱からだ。

 六属性全ての詠唱を暗記し詠唱してから術を発動せず魔力を留めておくこと。

 留めてからマナを体内で“玉”のような丸いイメージで形作るのだ。

 その玉を収束してから放つのが魔術だ。

 ソナタの魔術は莫大すぎてそれだけでも武器となるが拡散撃ちするよりは凝縮して放つ方が無用な破壊を防ぐことができるだろう。

 

 

 

 ………それでは始めてみよ!」

 

 

 

「はいッ!!

 『火炎よ!!我が手となりて敵を焼き尽くせ…………』」……………………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王都セレンシーアイン 西区 闘技場 観客席

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フフフ………、

 やっておるな………。

 ああして彼等のためになるような戦術指南をしていれば全てが終わった後彼等はスラートに協力的になる………。

 浅はかな考えだが子供の彼等にはいい好感度稼ぎにはなるだろう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの者達の力は凄まじいものだ………。

 

 

 

あの者等の力を持ってすればそれこそヴェノムの主を滅することも容易かろう………。

 

 

 

それどころか憎きバルツィエをも殲滅することもできる。

 

 

 

我々と彼等が手を組めばスラートに敵はいなくなる。

 

 

 

オサムロウは生ぬるいとは言っておったがそれほど彼等の技量は低くはない………。

 

 

 

アレ等の力こそがこの世界を“真の救済”へと導いてくれるだろう………。

 

 

 

余が再び玉座に返り咲く日は近かろうて………。

 

 

 

 

 

 

バルツィエよ………。

 

 

 

余はその日が来るのを楽しみに待つとするぞ………。

 

 

 

その日が来たら………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バルツィエに代わって余がこの世界の王となるぞ………。

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