テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
これまでの旅を振り返り皆カオスとの絆を深めあうが………。
王都セレンシーアイン 中央建築物 翌日
「旅の支度はできてるのか?」
「はい。
昨日のうちに済ませておきました。」
「今日これからヴェノムの主を討伐クエストを開始するということでしたので皆で準備はしました。」
「討伐クエスト………?
………国が崩壊する前はこの国でも国としての営みがあったが昔使われていた通貨はこの国ではもう意味を成さん。
ソナタ等に支払える金など我等には………。」
「気にしないでくれ。
カオス達はダレイオスへ渡る前にギルドで食いぶちを稼いでいたんだ。
クエストと行ってもノリで言ってるだけなんだ。」
「誰かにお願いされてモンスターやヴェノムを狩りに行くとなるとその時のことを思い出してしまってついこの仕事もクエストと同じように感じてしまうんですよ。」
「私達がいない時に三人がそんな面白そうなことしてたのはズルいと思うけど今度はこの五人で行くんだね!
私頑張っちゃうよ!」
「気合いが入っておるようだな。
頼もしい限りだ。
無事この仕事を完遂できることを期待しておるぞ。」
「「「「「はいっ!!」」」」」
「………してソナタ等には先ず始めにここから南側に向かって欲しい。」
「南側?」
「昨日のうちにソナタ等に回って欲しい順路をこの地図に書き記しておいた。
これに準えて進むがいい。」スッ…
「ありがとうございます。
えっと………………。」
「何て書いてあるんだ………?」
「………矢印………?
の手順通りに進めばいいのは分かるんだけど………。
ダレイオスの字が……読めない………。」
「………本当ですね。
マテオの時の字と違います………。」
「ソナタ等………、
どうやってここまで来たのだ………?」
「字は読めなくても地図にはおおよその地形と街の規模で主都だと判別がつくのでな。
それを頼りに俺達は来たんだ………。」
「………それではダレイオスでの文字の読み書きに苦労しそうだな。
教本でも持って「見せてください。」」
「…南の………最初はミーア族のヴェノムの主から始まるんですね。
次にクリティア族の主………。」
「タレス………。
読めるの?」
「………当たり前じゃないですか。
ボクはもともとダレイオスの出身なんですよ?
こちらの文字の方が国語なんですから。」
「タレス君がいたら心配無さそうだね。」
「五人中四人がダレイオスとは違う国の出身だからな。
タレス君がいてくれて本当に良かった………。」
「…教本も案内も必要なさそうだな。
タレス、
ソナタに旅の進路をお願いしよう。」
「勿論です。
カオスさんとアローネさんと旅をしていた時もその役はボクの役目でしたから。」
「…オサムロウさん。
この地図の順路を見ると最初にミーア族のヴェノムの主を倒すために南に向かうのは分かるんですけどどうしてその後北に戻るんですか?
そのまま南から西を回ってじゃ駄目なんですか?」
「…確かにそうですね………。
この順路………、
少しジグザグしているようですし………。」
「最初にミーア族のヴェノムの主を倒して欲しいのは南東側のヴェノムを排除できれば海を越えた東からやって来る可能性があるマテオ軍に対する体勢を整えるためだ。
ソナタ等が北から回り込んでるうちにマテオ軍が押し寄せてきては今の我々では太刀打ちできんのでな。
一刻も早く南側を解放したいのだ。」
「なるほど………。
それで………。」
「では二番目のこの街をまた経由しての北側なのは………?」
「ソナタ等が所有しているワクチンをクリティア族に届けて欲しいのだ。
クリティア族ならそのワクチンを解析し複製することもできるやも知れんのでな。
クリティアが終われば順次マテオから近い順にヴェノムの主を討伐していってくれ。
そうしてもらえれば我々も安全に他の部族達ともとへとダレイオス再建の交渉へと迎える。」
「そっか!
ただヴェノムの主を倒すだけじゃないんだな。」
「私達がヴェノムの主を倒して行く過程で部族を集める交渉も行わなければなりませんものね………。」
「ではオサムロウ殿も俺達と共に………?」
「いや、
我は先日のブルータルヴェノムの討伐によってこの街から東から北東側がどの程度解放されたかを確かめねばならんのでな。
他の者達と共に調査隊を組んで調べに向かうのだ。」
「俺達が倒したのは三日前ですよ?
そんなに変わらないんじゃないですか………?」
「三日も経てば変わるものだ。
今いるダレイオスの者等はモンスターも含めてヴェノムに対して百年以上も逃げおおせてこれた者達だ。
危険地帯に足を踏み入れん限り奴等の仲間になったりなぞせんだろう。」
「そういうことなら心配は要らなさそうですね………。」
「でも本当に大丈夫なの?
逃げ続けてきたってことは反撃の手が無いってことじゃ…?」
「我等のことは心配しなくてよい。
それよりもソナタ等は可及的すみやかに南側のヴェノムの主を討伐しに向かうのだ。
トリアナスの海道が無くなってからマテオがどう仕掛けてくるのか誰にも予測がつかん。
海道が無くなったことにより侵攻を延期したのか………、
それとも今日明日にはマテオが侵攻してくるのか、
残された時間が後どれくらいあるのか、
二日前の闘技場では半年と述べたがあれはあの場に出てきたスラート達にギガントモンスターを討伐するのに現実的な期間を申しただけ。
何も無ければ半年とダレイオスは待てただろうがマテオが開戦してこようといていたのなら実際の猶予は半分の三ヶ月も無いと思え。
………三ヶ月どころではない。
今この瞬間こそ猶予が無くなってしまうかもしれんのだ。」
「「「「「………」」」」」
「ダレイオスの者としてソナタ等マテオの者にあまり強くは言えぬが我等スラートの盟友ミーアを救ってやってくれ。
………ミーアだけではない他の六部族達を………、
ダレイオスを救ってくれ!!
ソナタ等マテオの勇者達よ!!」
「「「「「はいっ!!」」」」」
「………旅立ったか………。」
「ファルバンか………。
無事送り出せたよ。
後は彼等が上手くやってくれるのを待つのみだ。
我はこれからアイネフーレの住んでいた北東側を調査しに行ってくる。」
「はてさて彼等は全主を討伐し終わるのにどの程度時間をかけるだろうか……。」
「気が早いな………。
彼等はつい先程旅立ったばかりだぞ?
それにもう主を倒しきれると思っているのか。」
「あの力を見れば分かるだろう?
あの力を持ってすれば所詮少しばかり大きいだけのヴェノムのモンスターなぞ軽く一祓いだ。」
「そうだといいが……。」
「ソチもよくやってくれた。
余の………、
スラートのためにご苦労であった。
これでスラートの未来は一歩明るくなったであろう。」
「…スラートとあの方への忠義を尽くせるのならこれくらい………。」
「そうか………。
皆はもう昔からソチをスラートの一員だと思うておる筈だぞ?
そこまで神妙に受けとらんでもよい。」
「………こんな“人外”を仲間と読んでくれる皆にはとても感謝しているよ。
こんな………………、
絶滅しそこなった種族を………。」