テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カタスティアはマテオへと帰還したという話だったが………。
タイヒ山道 川辺
「よし、
そろそろ出発しよう。」
「そうですね。
まだ道のりは遠いですし。
今日の内にこの山道は越えたいですからね。」
「ここを越えたら後はなだらかな道を通って海の近くに出る。
そこなら比較的にモンスターやヴェノムも少なくなるだろう。」
「皆元気だね。
地図ではまだ三分のニに差し掛かってるところだってのに。」
「ボク達が早めにヴェノムの主を倒していかないとダレイオスが持ち直すこともできませんからゆっくりなんてしていられませんよ。
それに旅には馴れていますからそんなに疲れたりはしてません。」
「ミシガンはもう疲れちゃったの?」
「そんなには疲れてないけど………。」
「元々戦いながら旅をすることには馴れていないんだ。
あまり無理をするな。」
「ウインドラ………。」
「………それでも歩は進めねばならん。
荷物があるなら俺が持つからそれで少しは楽になるだろう。」
「…ううん、
そんなの悪いよ。
自分の分は自分で持つよ。
私だって馴れていかないとだしね。」
「別にまだ俺には他に荷物を持つ余裕があるから遠慮しなくても良いんだぞ?」
「大丈夫だってば、
歩き旅なんだし皆とは同じがいいから。」
「しかし………。」
「いざという時にウインドラが荷物の持ちすぎでモンスターに囲まれたりしたら厄介だろ?
荷物持つ余裕があるならそういった時にミシガンを守れるように身軽に動けるようにしないと。」
「カオス………、
そうは言うがミシガンは、」
「戦うって決めたんだよね?
皆、
ウインドラもミシガンも。」
「………」
「………だったら文句は無しだよ。
ここにいる皆同じなんだから。」
「そうですよウインドラさん。
私達は皆一緒の思いで旅をしているのです。
ですから余計な気遣いはいりませんよ。」
「貴女がミシガンを大切に想っていることは皆私分かっていますよ。
ですがそのように何でも御自分さえ犠牲になればいいだなんて考えでいるのはいけませんよ?
トリアナスでのこともミシガンは気にしていらっしゃるのですから。」
「………そうなのかミシガン?」
「…あの時のことはそんなには気にしてはいないけど………、
私のせいで誰かが辛い目にあうのは嫌かな………。
ウインドラにはあの事件の日から迷惑掛けっぱなしだし。」
「俺はお前のことを迷惑には思ったりはしてないが………。」
「ウインドラがどう思ってるかとかじゃないの!
私が人に迷惑をかけるようなことをしたくないからなの!」
「………?」
「要するに一人前に見てほしいってことだと思うよ?」
「………そうだったか……。
昔を思い出してついミシガンの世話を焼こうとしていたようだ。
すまない。」
「いいんだって。
私もつい皆の空気を濁すようなこと言っちゃってゴメンね。
次は絶対にさっきみたいなこと言わないから。」
「………話が纏まったようですね。
それでは向かいましょうか。
私達が目指すミーア族の村へ。」
「ミーア族か………。
地図だと海の近くに村があるんだね。」
「先ず村に着いたらヴェノムの主の話を聞きに行かねばならんな。
主がどの辺りに出没しているのか。」
「またあのブルータルを倒さないといけないんだね………。
次は私も上手く立ち回らなきゃ。」
「えっ!?
またブルータルが相手なの!?」
「?
違うの?
だってスラートの人達があのブルータルのことヴェノムの主って言ってたじゃない。」
「ミシガンは思い違いをしているようですね。
スラートの人達が仰っていたのはヴェノムに感染したギガントモンスターのことをヴェノムの主と呼んでいたのでヴェノムに感染したブルータルのことを仰っていたのではありませんよ?」
「そうなの?
じゃあ………、
今から行くミーア族の村の周辺にいるヴェノムの主ってどんなモンスターなの?」
「今から討伐しに行くのは………ちょっと待ってくれ。
王都から出発するときにオサムロウ殿から預かったメモを見てみる。」ゴソゴソ…
「いつの間にそんなものを………。」
「用意周到ですね。」
「危険な仕事を引き受けたのなら情報を集めるのも大事だからな。
………ミーア族の州域に屯している主は………、
………クラーケンと言うギガントモンスターらしい。」
「クラーケン……?」
「海月?」
「クラーケンは大きなタコの怪物だ。
本来であるなら海にいる魔物の筈なんだがこのタコはヴェノムに感染してから陸に上がって他の生物を捕食しているらしいな。」
「「タコ………?」」
「………まさかタコも知らんのか………。」
「私はタコは知っていますけどカオスとミシガンは………?」
「お二人ともタコを見たこと無いんですか?」
「その魔物って海にいる魔物なんでしょ?
私とカオスは海なんか全然行ったことないし知らなくて当然じゃない?」
「俺もリーゾアナ海ってところでヒトデって言う種類のモンスターがいることすら知らなかったから………。」
「俺はミストにいた頃から古い図鑑で海にどういった生物がいるのかとかなら知ってたが………。」
「カオスさんもアローネさんもマテオではずっとこんな感じで意外なことを知らなかったりしてたんですよね………。」
「タレス?
今回私は知っていたのですけど………。」
「パーティメンバーの五人の内三人が世間知らずとはこの先の旅の進捗具合の経過が気になるな………。
主の討伐するペースに差し障りが無ければいいが………。」
「今はボクの他にもウインドラさんがいるので三人が知らないことがあったら解説お願いします。」
「………そうだな。
その役目も俺が引き受けよう。」
「申し訳ありませんね。
私達が無知なばっかりに………。」
「………で?
そのクラーケンとか言うのはどんな生物なの?」
「海にいるなら魚でしょ?」
「魚かぁ………。
だったらそんなに倒すのは難しくなさそうだね。
噛み付いてきたりするのを気を付けていれば横からズバッといけば安全に倒せるんじゃないか? 」
「けどギガントモンスターって大きいんでしょ?
噛み付いて来るのだけじゃなくてジタバタされたりするだけでも危なくない?」
「だったら距離をとって魔術で応戦するだけだよ。
皆遠距離攻撃が出来るんだし。」
「…そう聞くと簡単に倒せそうだね。
ヴェノムだから普通の人達には倒せないだけであって私達なら倒せるわけだし。」
「次のクラーケンはブルータルよりかは楽に倒せるかもね。
海にいた魚なら陸上では動きが遅いだろうし。」
「ならさっさと倒しちゃって次の主に行こうよ!
そしたら後七匹倒すだけなんだしさ!」
「放っておいたらあの二人がよく分からない作戦会議をしてますね………。」
「タコは普通の魚とは違うのですけど………。」
「まるで生まれたばかりの子供を見てるようだ。
そんな簡単に行く相手ではないだろう。
相手は海の中でも捕食者の部類に入るモンスターなのだから………。」