テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カイクシュタイフ洞窟 中枢
「………ウインドラさんの推測だと精霊は精神だけの存在でいろんな器に乗り移ることが出来るというのは分かりました。
…では器を必要としない精神体の精霊は何故殺生石やカオスさんの中に入り込むんでしょうか?」
「話し相手がいなくて寂しかったからとかじゃない?」
「いづれ生命は進化を続けあの精霊へと辿り着き試練を課せられる………。
あながち間違ってはいなかったりするんじゃないか?」
「そんな理由からなのでしょうか………?」
「他にどんな理由があると?」
「それは………私にも分かり「見付からないようにするため。」……?」
「………アイツが………器の中に入るのは身を隠すため………だと思う………。」
「身を隠すため………?」
「何のことだカオス、
身を隠すためとは………。」
「セレンシーアインでアイツが言ってたんだ………。
アイツのことを捜してる奴がいるって。
アイツはそいつに見付からないようにこの能力は俺達だけにしか渡さないって………。」
「「「!!」」」
「殺生石の精霊を知っている方が他にいるのですか?」
「うん、
そうらしいよ。
あいつがその時そう言ってたから………。」
「その殺生石の精霊を捜している人は殺生石の精霊を捜しだして何をしようとしてるんでしょうか…? 」
「そこまでは聞けなかったよ………。」
「殺生石の精霊の力………。
どうせあの巨大な魔術の力を利用してバルツィエがやろうとしているようなことでも企んでいるのではないか………?」
「あれだけの力があるならどんな国や人達でも大人しくなるだろうしね。」
「その人も殺生石の精霊の力で世界征服を………。
この世界にはヴェノムを利用して世界征服を果たそうとしたりする人や殺生石の精霊の力で同じように世界征服をする人がいてろくでもない世界ですね………。」
「………でもそれですと………、
その方はどのようにしてあの殺生石の精霊を力のことを知ることが出来たのでしょうか?」
「?
どのように………?」
「?」
「いえですから………、
殺生石の精霊を捜しているということは殺生石の精霊がどのような力を持っているかを知る機会があったと言うことですよね…。
知る機会があったというのであれば………、
あの力を直接拝見したということ………。」
「「「「…!」」」」
「あの力を生身で拝見しなければあの力の存在すら知り得ずあの力を得ようとすら思えない筈です。
あの力を欲しているのであればその方はあれを目の当たりにして生き残りはしたのでしょう………。
………ここで疑問なのですが………、
殺生石の精霊を捜索しているその方は果たして今この世界でも御存命なのでしょうか………?」
「…アイツの口ぶりからすれば生きているとは思うけど………。」
「そいつが生きていなければ殺生石の精霊も口にはしないだろう。」
「………皆にお聞きしたいことがあります。」
「「「「………?」」」」
「皆の………年齢は………カオスかウインドラさんが四人の中では一番年上なのですよね?」
「…そうだと思うけど………。」
「急に年齢の話なんかふって何なんだ?」
「………………、
………もっと上の方でないと、
シーグスさん!」
「何だ!!」
「シーグスさんはおいくつですか!」
「いくつだと!?
年なんか聞いてどうすんだよ!!」
「答えていただけますか!」
「…………………………二百三十四歳だ!!
これでいいのか!!」
「………二百………………。」
「どうしたのアローネ?
シーグスさんの年を聞き出して………。
殺生石のことと何か関係が………?」
「あの男、
あんな腰抜けでよく二百年も生きてこられたな………。」
「逆にあの臆病さが長生きの秘訣なのかもしれませんよ。」
「モンスターと戦ったりするの不得意そうだしずっと逃げてきたんじゃないの?」
「………シーグスさんにお聞きしたいことがあります!!
シーグスさんはこれまでダレイオスで何か大きな災害があった話を聞いたことがありますか!?」
「大きな災害の話!!?
ゲダイアンのことか!!?」
「ゲダイアンではなく他のことでです!!」
「他でぇ!!?
………………無い!!」
「シーグスさんが生まれる前の話とかでも聞いたことありませんでしたか!!?
デリス=カーラーンが滅びるような隕石でも降ってきたような話を!!」
「デリス=カーラーンが滅びるような隕石ィッ!!!?
…………………、
んなもんねぇよォッ!!!
俺の曾曾曾祖父さんの代でもそんな話は聞いたことは無かった筈だ!!
そもそも隕石なんてここ数億年降ったことなんて一度も無いって話だぞ!!
何でそんなことを聞くんだ!!」
「いえ!!
お気になさらず!!」
「……一体あの質問で何を確かめたかったんだ………?」
「あんな流星群がほいほい落ちてきてたらそれこそデリス=カーラーンなんてとっくの昔に滅びてるでしょ………。」
「…そうですね。
私もそう思います………。
あの力が地上に降りかかれば人類の歴史………、
人類に限らずあらゆる生命の歴史が終わります………。」
「アローネさんは何か思い付いたんですか?」
「………殺生石の精霊を捜索しているのは………、
アインスの………古き民の者ではないかと思うのです………。」
「古き民って………アローネの時代の人が………殺生石の精霊を………?」
「トリアナス砦での時は海道を粉微塵に砕き被災した跡は残りませんでしたが殺生石の精霊を知る者なのでしたらあの力が発動したのを見ている筈………、
ですがシーグスさんの話や………、
タレス、
地図を見せてもらえますか?」
「?
どうぞ。」ピラッ
「………やはり………。」
「この地図で何か分かるの?」
「…この地図を見れば私達が今まで通ってきた通り世界の地形を表しているのだと思います。
………この地図通りですとどこにも流星群が降り注いだような場所はありませんよね?」
「………そうだな。
あれほどの破壊を生めばどこかしら地形が不自然な形状をしてるだろうが………。」
「察するに精霊を捜索している方は過去に精霊の力を一度目撃し精霊を求めて今なおも捜索中………、
しかし今のこのデリス=カーラーンには精霊の力が行使されたような跡は見られない………。
………これはそれだけあの流星群が降り注いでから時間が経過しているということ。
そしてそれだけの時間を越えられると言うことは………、
アインスの古き民のような生命の寿命を遥かに越える時間を渡る術を持つ者のみ………。」
「!
アブソリュートの棺のことですか…!」
「確証はありませんがそれしか思い至りません………。
アインスの民のどなたかが殺生石の精霊を捜索しているとしか………。」
「でもアローネ、
それだとアインスの時代に流星群が降ったことになるけど………。」
「アローネ=リムは流星群を見たことは無かったのではなかったか?」
「………私にも当時の記憶が途切れていて分からないのです………。
私の推測が正しければ殺生石の精霊はアインスの時代には既に存在していてそれからどうなったかは………、
………ですがアインスの時代に流星群が降らされたと言うのは確かだと思います。」
「記憶が無いのにどうしてそう思うのアローネさん?」
「………私がアインスの地形を知っているからこの地図を見てずっと不思議に思っていたことがあるのですが………、
このデリス=カーラーンはアインスと比べて………、
大陸の形や面積から何から何まで全くの別物ですしそれに………………、
………………世界の半分がこんなに小さな筈がありませんから………。」