テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
カイクシュタイフ洞窟 入口付近
「やはりこの辺りは奥に比べてヴェノムが少ないな。」
「そうですね…。
カオス達の方は三人とはいえ役割的にも討伐数の多い方を任せてしまってなんだか私達だけ楽をしているようで心苦しいですね………。」
「………そうだな………。」
「………」
「「………」」
「………あれからそれほど時間は経っていないがアローネ=リムと二人きりになる機会がこんなにも早くに来てしまうとはな………。」
「えぇ…、
私も貴方と二人で作業することになるとは思いもしませんでした………。」
「………そうだな………。」
「………」
「「………」」
「(カオスは………何故こういう人員に分けたんだ………?)」
「カオスは………どうしてウインドラさんと私を二人にしたのでしょうか………?」
「…カオスが言った通りなんじゃないのか…?
効率を考えたらいざクラーケンに襲って来たときに対処しやすいように逃げられやすい軽装で足の早い三人で奥を固める。
俺達は………自慢にもならないが脚は早くないからな。」
「確かに自慢にもなりませんね………。」
「あぁ………。」
「「………」」
「(会話が続かないな………。)」
「(今はこの空気を我慢して私達の仕事を終わらせるしかないのでしょうか………。
………そういえば!)
この作業なのですが………私達はどれ程ヴェノムを倒せばカオス達に合流出来るのでしょうか………?」
「カオスから聞いた話では一つの拠点のヴェノムを殲滅するのに三日はかかると言っていた。」
「三日もですか………?
と言うことは三日経つまでは合流出来ないと………?」
「流石に経過報告も必要だからな。
半日ぐらい経ったらカオス達の様子を見に行くべきだろう。
ぶっ通しでこんな作業を続けていれば疲労も溜まる一方だ。」
「そうですよね………。
流石に三日もこの作業を続けるなど………。」
「…カオスの話方からして三日かかると言ったのはカオスが一人で作業したらの話だと思う。
カオスは今まで自分一人で作業した時のことを話していたと思うから実際には………五人で動いているから………五分の一………いや五人いたとしても二手で動いているから………一日半ぐらいなのではないか?」
「一日半ですか………、
三日から短縮されると考えれば大分気が楽にはなりますがそれでも長いですね………。」
「そうだな………。」
「「(………間が持たない………)」」
「………気になってたことがあるんだが聞いてもいいか?」
「何でしょう………?」
「アローネ=リムの………その、同胞捜しについてなんだが………」
「それは先ずダレイオスが安定してからでないとどうにも先に進めることが出来ませんね………。」
「…そうだよな………。」
「私のことは気にせず今は私達の役割のことだけに集中しましょう。」
「……了解した。」
「………私のことについては私の方でもいろいろと考えていますのでお気になさらずに。」
「………………あぁ、
……………余計な質問だった。」
カイクシュタイフ洞窟 奥 夜
「……この辺りでウインドラ達と合流しようか……。」
「そうだね。
もう結構長くやってるし二人だけだと怪我してないか心配だよ。」
「怪我してもいいようにアローネさんとミシガンさんに分けてるんですけど………。
…まぁ多分もう外は夜になってるでしょうから作業を中断するには頃合いですね。」
「………よし、
じゃあさっきの分かれた場所に戻ろうか。」
「ハァ~、
疲れた………。
これを後二日も続けなきゃいけないんだなぁ………。」
「こう暗い洞窟の中で気の滅入る作業ですけどこれがクラーケンを地面の中から這い上がらせる唯一の方法ですから止める訳にはいきませんよ。
洞窟の中のヴェノムを退治しきらないことにはクラーケンも地面から出てきませんから。」
「そうだよ。
この作業をやってるだけでもクラーケンを弱体化出来るらしいからね。
安全と確実性を考えたらこの方法以外にはないだろ。」
「………ねぇ?
たった今疑問に思ったことがあるんだけど………?」
「どうしたの?」
「何か作戦に不具合でも思い付きましたか?」
「シーグスさんの話ではヴェノムがこの洞窟の中を徘徊してるからクラーケンが地面から出てこないって言ってたよね?」
「………?
そういう話だったよね。
クラーケンの触手をいくら斬り落としても洞窟の中のヴェノムを吸収して再生するから俺達がいきなりクラーケンを倒すのは無理だって………。」
「ボクもそう聞いてましたしどこにもおかしな点は無いと思いますが………?」
「………ヴェノムってさ?
スライムになってから二十四時間で自動的に消滅するよね?」
「………そうだね。」
「ここにいる個体はどれも主の特殊なウイルスでヴェノム化してますから恐らく二十四時間以上は死滅しないのではないでしょうか?
シーグスさんの話ではクラーケンをこの洞窟に追い詰めたのは三ヶ月くらい前だと聞きましたしここにいる個体はどれも長期的にスライム形態を保持してるものだらけだと思いますから普通のヴェノムとは考えない方がいいですよ。」
「………そっか。
そうだよね………。」
「…まだ何か不安なことでもあるの?」
「………この作業ってさ。
クラーケンを弱らせる意味も含まれてるんだよね………?」
「そうだけど………?」
「こうしてヴェノム退治してたらさ………。
私達の方も疲れてきてクラーケンが突然出てきたとしたら………ヤバくない?」
「確かにヤバいとは思うけど………そう直ぐには出てこないだろう………。」
「まだ洞窟内にはヴェノムがわんさかいますからいきなりクラーケンが這い出てくるようなことは………。」
ゴゴゴゴゴゴ………………
「地震………?
俺達が洞窟の中にいる時に地震なんて危ないなぁ………。」
「一旦外に出た方がよさそうですね。
頑丈そうな洞窟ではありますが崩落して生き埋めにならない保証はありませんから。」
「あとさ!」
「まだ他に心配事?」
「………………昼間にクラーケンの触手を見たとき思ったんだけどあの触手見るだけでもクラーケンの本体って相当大きいよね?
……だったらもし私達がこの洞窟の中のヴェノムを倒しきってクラーケンが地面から出てきたら………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………!!!
「この洞窟崩落したりしないかな?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!!!!