テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ネーベル平原 南 夜明け
「すげぇ……………、
すげぇよ!!
マジすげぇよ!!?
あのクラーケンが………ここまで追い詰められてるなんて………!!」
「シーグスさん!
お喋りは倒した後にして私達はミシガンの援護を!
ウインドカッター!!」パァァ
「何でだよ!
もうクラーケンはあと一歩で倒せるところまで来てるじゃねぇか!?
ここまでやりゃあ俺達の援護なんて必要ねぇだろ!?」
「気を抜いてはなりませんよ。
相手は貴殿方ダレイオスの民を苦しめた九の悪魔………。
倒しきるまで何が起こるか分かりません。」
「そっ、そうだったな………。
浮かれすぎておかしくなっちまってたぜ………。
じゃあファイヤー「シーグス!?」んぁッ!?」
「シーグス!?
生きてたのかい!?」
「ミネルバ…!?
何でこんなところに!?」
「何でってアンタを捜しに来てたんだよ!!
アンタがあの連中を追い掛けてって行方不明になるから!!」
「馬鹿野郎!!?
俺が戻らなかった時は俺のことは見捨てろって他の奴等に言っておいた筈だぞ!!?
こんなヴェノムが徘徊するような危ないところまで来やがって!!
さっさと戻れ!!」
「アンタが無事なのを知って私だけ戻れる訳ないだろ!!
今まで何やってたんだよ!!?
心配かけやがって!!
このアンポンタンがッ!!」
「うっ、うっせー!!
無事だったんだからいいだろうが!!」
「無事かどうかなんかよりも私はアンタが勝手に出ていったことの方が問題だと言ってるんだけどね!!
アンタ何で私に黙って外に行ったんだい!!?」
「そりゃ……、
こいつらが何者なのか調べるためだろうが……!
こいつらが向かった先はクラーケンを押し込めたカイクシュタイフの方角だったんだ。
下手な真似されてクラーケンを刺激してクラーケンが出てきちまったら今度こそこの地方は終わりだからな………。
俺はミーアを代表してこいつらがカイクシュタイフの方に行かないようにしようと………。」
「で?
アレは何だい?
クラーケンじゃないのかい?」
「クッ、クラーケンです………ね。」
「結局出てきてんじゃないかい!?
アンタ何をしに行ってたんだ!!?」
「さっ、最初は俺もコイツらをクラーケンのとこに行かせないようにしてたんだよ!!?
けどコイツらがマテオから来たバルツィエだとかクラーケンを倒しに来ただとか言ってきてよ!?
そんなん無理だと思うだろ?
どうせクラーケンに行き着くまでにこの平原のヴェノムを見て諦めて帰るかと思ってたんだが………。」
「バルツィエ?
クラーケンを倒しに来た?
………何でバルツィエがそんなお節介を焼こうとするんだい?
バルツィエにとっては敵国の私達がどうなったって関係ないと思うんだけど………?」
「私達にも都合があるのですよ。」
「………アンタ達が例の不審な五人組だね………?
見たところ全員若そうだが………。
うちのシーグスと一緒にいるところを見る辺り敵では無さそうだけど………バルツィエってのは?」
「…俺のことですけど。」
「アンタ一人だけかい?」
「バルツィエは俺一人だけです………。」
「それで?
うちのシーグスを連れ回して何をしようってんだ?
まさか本当にクラーケンを倒そうってじゃないだろうね?
アイツはミーアが相手取ってきた中で歴史上最悪のモンスターだ。
そんな敵をバルツィエが相手にしようとするなんて裏がありそうで信用できないね………。
………それに見たところそのバルツィエもクラーケンを相手に重傷のようだし今カイクシュタイフから逃げ出してきたってところかい?
余計なことをしてくれたもんだね………。
おかげで私達ミーアはアイツにこのままこの地方を滅ぼされて………………?
………滅ぼされて………………。」
「『水流よ!我が手となりて敵を押し流せ!!
アクアエッジ!!!』」パァァァァ!!!!ザブンザブンザブンッ!!!!
「オオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッ!!!!?????」ザスッザスッザスッ!!!
ドフォオォォォンッドフォオオォォォンッドフォオオォォォンッ!!!!!!
「「「ジュゥゥゥゥゥゥゥ「『ストーンブラスト!!』ジュゥゥ…………!!」」」」ドドドドドド!!!!
「…………何だいこの光景は…………。」
「確かに俺達はクラーケンを倒すためにシーグスさんにクラーケンの居場所まで案内させましたけどただ逃げてきただけじゃない………。
ここまで誘き寄せたんですよ。」
「そうです。
まだ戦闘は続行中です。
貴女は………危ないので下がっていてください。」
「そうだぜミネルバ!
お前は下がってろ!
ここは俺達でクラーケンを倒すからよ!!」
「………クラーケンが………一方的にやられている………?
あんな………魔術でどうやって…………?
バルツィエですら無理だと言われていたクラーケンが………?」
「ヘヘヘ!
普通に戦ってたらクラーケンは倒せねぇがな!
こいつらはただのバルツィエじゃねぇぜ!?
こいつらは天然のヴェノムキラー!………いや!
“ヴェノムスレイヤー”だ!!
コイツらにかかればヴェノムの不死性も形無しだしコイツら自体にもヴェノムは効かねぇ!!」
「ヴェノムが…………効かない………?
それはつまり………感染しないってことかい………?」
「その通りだ!!
後ついでにその力を他人にも付与出来るようだぜ!?
俺もさっきヴェノムに殺られちまいそうになってたがコイツらに治療されてあっという間に完治したぞ!」
「ヴェノムが完治だって………?
………状態回復魔術“リカバー”ですら完治しきれないヴェノムウイルスをどうやって………?」
「そんな常識なんざコイツら………この先生方には通用しねぇのさ!!
見てみろよ!!
あのクラーケンの姿をよぉ!!
アイツ最初カイクシュタイフの洞窟ぶっ壊して出てきた時はあの後ろの瓦礫の山くらいにでかかったのに今はもう半分くらいにまで縮んでやがる!!
この調子で攻め立て続ければ朝までにはクラーケンも倒しきれるだろう!!
俺達を苦しめ続けてきたあの悪魔が今!今日この日の終わりと共に消え去ろうとしてんだ!!
俺達をずっと悩ませ続けてきたあのタコ野郎が………!!
ペリー達の仇がやっと………今日……!!!」
「………」
「………今日まで俺達の長く苦しめられてきたあのクソ悪魔の支配は終わる!!
明日から!!
後数時間のうちに俺達ミーアは!!
ヴェノムの主のいない新しい門出の日を迎えられるんだ!!
ミネルバ!!
お前も俺と一緒にそのめでてぇ瞬間に立ち会おうぜ!!」
「………、
………さっきは戻れとか言ってたのに………。
…それにしてもこの連中………本当に何者なんだい………?」