テイルズオブフィナーレ ~未来を形作るRPG~ 作:モニカルビリッジ
ネーベル平原 南 早朝
「「「「ミシガン(さん)!!!」」」」タタタッ!!
「………フゥ………フゥ………。」
「大丈夫かミシガン!!?」ガバッ!
「だ、………大丈夫………だけど………。」
「先程のクラーケンの触手による負傷は………、
………どうやら回復しているようですね………。」
「それは………クラーケンの体の中でなんか治ったみたい………。」
「…怪我は無さそうですがマナが著しく減少しているようですね………。」
「う、うん………クラーケンを倒さなきゃって思って………私の全魔力を込めてさっきのアレやったから………もうクタクタだよ………。」
「そっか………ミシガン………凄かったね………。
俺なんてクラーケンの攻撃を受けてもう体がボロボロで………いつつ…!」
「カオスの方が重体じゃない………。」
「!
そうでした!
カオスの治療を再開しないといけませんね。」
「…ごめんねアローネ、ミシガンも。
……今回俺前衛職なのに良いところ無しでなんか申し訳ないな………。」
「それについては俺も同じだ。
守ると言っておきながらたった一度の攻撃を食らって早々に戦線をリタイヤしてしまった………。
盾となるべき元騎士としては不甲斐ないばかりだ………。」
「それを言うのならミシガンさん以外は洞窟で触手を切断する以外は特に善戦していませんよ。
あの作業ですらクラーケンにはダメージを与えていたかどうかですし………。」
「…私達四人ともクラーケンに致命傷となる傷を負わせることは出来ませんでした………。
………このヴェノムクエストは………、
ミシガンの勝利です。」
「………えっへへへ………。」
「それにしてもよく魔術の追撃を発動出来ましたね………。
スキル習得を補佐するレンズも装備してませんよね?」
「追撃だけではありません。
先程の魔術はミシガンのオリジナルですよね?
あのオリジナルの魔術を編み出したことだけでも目覚ましい快挙ですよ。
魔術の研究は魔術と言うものが確立してから長い間魔術の発動速度や魔技、追撃といった元の魔術に少し改良を施したものしかこの数千年……………?
………数百億年開発出来なかったと言うのにそれを戦闘の最中でよく……。」
「その魔技や魔術を開発したと言われる昔の偉人達も最初は野生のモンスターの放つ魔術を参考にして少しずつ誰もが使えるように研究していったらしいしな。
スキルに関しても最初に体得した者はレンズ無しで編み出したと聞く………。
今回ミシガンが新しく体現させた術は俺達の備わった能力によるところが大きいのだろうがそれでも形に出来たのは当人のマナを操る技能が高かったこともあるんだろう………。
………俺がお前と会わないうちによくここまでマナの技能を上げたな。
昔はファーストエイドのような攻撃性のない術しか使わなかったのに………。」
「…私………ウインドラと再開してから結構攻撃魔術使ってたと思うんだけど………。」
「…そうだったな……。」
「もう!
ウインドラもカオスも私を守ろう守ろうとし過ぎて全然私のこと見てなかったんだね!
私だって猛特訓して二人に負けないくらいに強くなったんだからね!」
「そっ、それは………!?」
「昔からミシガンだけは怪我してほしくなかったからつい癖で………。」
「まったく!
…これで私も二人と同じく戦力として数えてもらってもいいよね!」
「?
何を言ってるんだ?
そんなことはダレイオスに来た時からそう言ってただろう?」
「俺もミシガンのことは同じ仲間として扱ってきたつもりだけど…?」
「そうは言うけど…二人ってモンスターとかと戦いそうになった時とかは真っ先に自分達だけで戦おうとしたり夜とかも見張りを私にさせてくれたりしないじゃない。
……仲間って言ってはくれているけど………なんか姫扱いされてる感じがして今一同じ立場って感じがしないの………。」
「「………」」
「………二人がずっと皆を守るために努力してきたのは分かってる………。
…分かってるけどもっと………、
もっと私を頼ってよ!
私だって二人と同じなんだから!
私だって二人を守りたいの!
私だって………、
ずっと頑張って二人の帰りを待ってたんだから………。」
「………スプレッド………。
ミシガンが新たに得た力………新たな術………。」
「あの力のおかげでクラーケンを無事に討伐しました………。」
「出だしにしては手こずる相手だったがこれでダレイオス再興の一手を打てた………。」
「あのクラーケンがダレイオスでも最強のヴェノムの主だって言うんなら………この先に待ち受けている主達は俺達でも倒せるってことだよね。」
「私が倒したのが一番ダレイオスで災厄を撒き散らすヴェノムだったんならそれがいなくなったんならもうこの地方がヴェノムに侵されることはない………。
………私達の旅は、
間違ってなかったんだね………。」
「…………やりやがったな……アイツら………。
マジでやりやがった………。
………あの………誰も倒せないとされていたヴェノムの主………クラーケンを………マジで倒しやがった……!!!!」
「………」
「ハッ……………ワッハハハハハ!!!!!
やりやがったよアイツらァッ!!
なぁ!
見たかよミネルバ!!?
アイツら本当にやりやがった!!!
あのクラーケンを正面から消しやがった!!!」
「………見てたわよ。」
「見てたんならもっと喜べよ!!
クラーケンだぞ!!?
クラーケンが倒されたんだぞ!!?
あのクラーケンが意図も簡単に吹き飛ばされやがった!!!
何だよあの魔術はぁ!!?
あんなん初めて見たぜぇッ!!
あんなのバルツィエの奴等だって使えねぇだろォッ!!
アイツらスッゲーゼェッ!!
ってかあの嬢ちゃん!!
最初は後方支援のサポート役なのかと思ったがバリバリの主戦力じゃねぇか!!
ッつーよりあの嬢ちゃんこそがアイツらの中で一番強いんじゃねぇのかァッ!!!?」「バカッ!!そんなのどうだっていいんだよ!!」
「アンタ………アイツらの中にバルツィエは一人しかいないって言ってなかった………?」
「………?
言ったが………それがどうかしたのか?」
「…だったらあの女は何なんだよ………?
あんなに高い魔力を持ってる奴なんてそうそういる筈がない………。
それこそバルツィエでもない限りあんな術なんか使えたりしない………。
……あの女もきっとバルツィエだ………。
アンタやっぱり騙されてんだよ………。
あんなマナはバルツィエ以外に持ってる奴がいるわけがない………。
何もかもが嘘ッぱちだ………。
クラーケンだってもとはといえばバルツィエが放ったモンスターだ………。
…………アイツらは…………、
絶対に信用ならない………!」